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  1. イラスト投下スレッド 2パート(50)
  2. 新人賞に応募しようと思っている小説のあらすじです(3)
  3. まどかマギカ 妄想最終回(7)
  4. 【ピクシブ企画】若森蜥蜴と中年蟷螂【ぽけスト】(1)
  5. 決意(3)
  6. 短編スレ(50)
  7. 囮チーム最終章・修正版(1)
  8. 囮チーム 最終章(1)
  9. サルベージ作戦開始(9)
  10. イラスト投下スレッド(50)

[ 編集 ][ 返信 ]イラスト投下スレッド 2パート

Makoto

このスレッドは、イラストを見せびらかしたい時に自由に使って下さい。
アナログ・デジタルを問いません。

2011/02/14 Mon 21:02 [No.131]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド 2パート

kaku

JPG 931x603 120.7kb

さっき書いていたラクガキ。
いかがっすか、フリッカーさん!!

2011/02/14 Mon 23:47 [No.132]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド 2パート

kaku

JPG 525x770 37.5kb

ななふし

2011/02/15 Tue 00:18 [No.133]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド 2パート

あげは

JPG 400x423 108.7kb

部活でラクガキしてきたあげコン擬人化+α。
自分の制服イメージしてみました。

2011/02/16 Wed 19:15 [No.135]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド 2パート

椎名

PNG 240x320 25.7kb

さっきまでかいてたやつ。
うしろがてぬきである。

2011/02/18 Fri 22:39 [No.136]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド 2パート

いぬ

PNG 900x554 433.5kb

ただのトレス

2011/02/26 Sat 17:20 [No.143]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド 2パート

椎名

JPG 541x530 58.9kb

みやのさんはぴば!

2011/02/27 Sun 00:42 [No.144]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド 2パート

Makoto

PNG 800x800 98.0kb

とある企画の為に捧げる、僕の参加するポケモンですナリ。
簡単な色付けをしてみました。まだ稚拙な部分もあるかと思いますけど……。

よっしゃ、なんでも来い!

※前に投下した絵を見直して、後からリメイクの形で新しく投下し直しました。 (2010/ 2/28)

2011/02/27 Sun 22:00 [No.145]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド 2パート

いぬ

JPG 480x854 116.4kb

らくがきソーヤー

2011/02/28 Mon 23:36 [No.148]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド 2パート

kaku

JPG 540x674 37.8kb

カミツレさん

2011/03/01 Tue 00:32 [No.151]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド 2パート

椎名

JPG 440x640 91.5kb

らくがき。

2011/03/02 Wed 21:35 [No.152]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド 2パート

椎名

JPG 320x388 34.4kb

もはや何がしたかったのかすらわからない落書き。ヤシマなうに何かいてたたんだろ

2011/03/12 Sat 21:23 [No.182]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド 2パート

kaku

JPG 506x678 79.0kb

いろんな意味で、こんなの書いてる場合じゃないですが、さやかちゃん書いたのでアップ。
アズペで上手く塗るコツ教えてください・・・・

2011/03/13 Sun 00:12 [No.183]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド 2パート

Makoto

PNG 1024x768 270.8kb

とある企画の為に捧げる、僕の参加するポケモンですナリ。
説明もわざ構成も、台詞をまとめてみた上での完成例!

機会があったらもっと絵を描いて、皆に見せられるようにしたいなぁ……

2011/03/13 Sun 02:09 [No.184]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド 2パート

あげは

JPG 400x445 61.5kb

だめだ、線画の時点で力尽きた

2011/03/15 Tue 10:10 [No.185]

[ 編集 ][ 返信 ]Re^2: イラスト投下スレッド 2パート

空色

JPG 468x555 47.9kb

――さぁ おいで 私はここにいるよ――

Swallow tail より引用

あげはさんに捧げます。
ところどころおかしいですが、ルー様です。
描かせていただきありがとうございましたっ。

2011/03/16 Wed 12:42 [No.186]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド 2パート

フィッターR

JPG 525x700 596.3kb

BAR(ブローニング・オートマチック・ライフル)
第1次大戦中に開発が始まり、第2次大戦及び朝鮮戦争でアメリカ軍が使用した軽機関銃。
一般歩兵の多くの銃がフルオート射撃に対応していなかったこの時代には、故障率が低い事、軽量かつ高い制圧力を有していた事から重宝された。
より高性能の機関銃が登場したベトナム戦争以降も使われ続け、一部は1990年代まで現役だった。

BARすげえ描きやすいです。今まで描いた銃の中で一番短い時間で描けました。
というかぶっちゃけユキメノコの方が難しかったよ!

2011/03/17 Thu 22:51 [No.189]

[ 編集 ][ 返信 ]Re^2: イラスト投下スレッド 2パート

空色

JPG 522x589 54.9kb

ゆなさんに捧ぐ。
……シャーペンだから主線潰れたOTL

2011/03/25 Fri 19:38 [No.207]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド 2パート

kaku

JPG 783x752 112.1kb

突然ですが、短篇集の表紙イラストを書きました。
新しいおはなしが出る度に、書いていこうと思います。
このイラストのカミツレさんみたいな、楽しいおはなしをたくさん書きたいですね!

2011/03/30 Wed 00:07 [No.215]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド 2パート

なっしーな

JPG 403x490 40.1kb

おえかき!

2011/03/31 Thu 23:06 [No.216]

[ 編集 ][ 返信 ]Re^2: イラスト投下スレッド 2パート

なっしーな

PNG 792x593 42.3kb

> おえかき!

2011/03/31 Thu 23:07 [No.217]


残り30件

[ 編集 ][ 返信 ]新人賞に応募しようと思っている小説のあらすじです

T-850

月光化身
主人公 夜行 奏(やこうかなで)苗字は仮です。
     佐藤勝哉(さとうかつや)
あらすじ
勝哉は館山の中学に通っていたが、ある事情で3年生になるのをきっかけに、東京に住む叔父と暮らすことになった。事情とは、勝哉の好きな年上の女性真理子が、美容師になるため上京したことだった。
勝哉は転入先の学校へ登校する途中、同じ制服を着た少年にぶつかってしまう。その少年は見たこともないようなきれいな顔をしていて、月のように冴えた青灰色の瞳をしていた。
「前見て歩けよ」少年はそれだけ行って去ってしまい、勝哉と少年はそれ以上関わることがなかった。
だが、勝哉が少年、奏の秘密を知ってしまう。その秘密とは、少年が「月華」と呼ばれる人間ということだった。
月華は月と同じ目の色をしている。よって、皆既月食のときは赤銅色になってしまうのだ。それを、奏は勝哉に見られてしまったのである。
奏は非の打ち所のない少年だった。運動も出来、勉強もトップクラスで、何より見た目もいい。性格もよく優しいので、それなりの人気もあった。
だが、奏には強烈な個性があった。それは、人称のことだ。奏は容易には人に心を許さない。許した相手には、自分のことを「俺」と呼び、それ以外には「僕」と呼ぶ。勝哉は最初から「俺」だった。
二人は少しずつ付き合うようになり、やがて勝哉は月華のことを奏から聞かされることになる。
月華は大人まで生きられない。奏は勝哉にそう打ち明けた。自分は大人になるまえに死んでしまうのだと。それは成人するという意味、つまり20までという決まりではなく、真実の意味での大人なのだという。精神的にも肉体的にも大人になりきってしまえば、たとえ何歳であろうと死んでしまう。月に召されるのだ。
勝哉は驚き、そして奏にそれでいいのかと問いかけた。自分が大人になるまで生きられないとしっておきながら、どうしてそう平静でいられるのだと。奏は、「自分には別れたくない大切な人間がいないからだ」と答えた。だが、勝哉は「自分の存在は、どうでもいいものなのか」と奏に問い詰め、奏は自分が既に勝哉を大切な友達として必要としていることに気がつく。
それから、少しずつ「死にたくない」という思いが生まれてきて、ついに奏は勝哉とともに、助かる方法を見つけるべく「月華」について調べることに決めた。
そのころ、二人は街中で中年の男に無理やりナンパされている女性を見かけ、奏がその女性を助けた。女性が去ったあと、その女性にそっくりな少女がかけてきて、「うちの姉を知らないか」という。
女性の妹であるらしい少女に女性の行った方向を教え、少女と二人は一旦別れた。だが、そのあとまたすぐに出会い、次第に仲を深めていく。
少女は住吉緑という名で、あの女性は住吉茜という名だった。京都の出身なので、少々なまっている。茜はつい最近上京したばかりなので、完全に京訛りである。音楽一家で、姉妹揃って名門の音楽校に通っている。茜は声楽をやっており、緑はサックスを吹いているそうだ。そのせいか緑の指は綺麗で、奏はその細くて繊細な手が好きになった。
徐々に奏は緑に惹かれていき、緑も美しく知的な奏を忘れなれなくなった。しかし緑は恋愛経験が皆無なため告白することができず、奏は自分が死ぬという運命に邪魔されて、想いを伝えることができずにいた。しかし、それでも必然的に二人は惹かれあい、緑が恋愛がわからないことと、奏には重くのしかかる運命があることが重なって、想いは伝わっていない、相手が自分を好いていないと思っている状態にも関わらず恋愛的な行為(つまりチューとか?)をする、奇妙な関係へと育っていった。
そしてある日、緑が姉が京都の古本屋で買ったという小説、「月華の呪」という本を持ってきた。奏はそれを見て驚き、緑に借り、勝哉と二人でその書を読んだ。
その書は、ファンタジー小説の扱いを受けていた。明治時代に描かれた書で、奏たちにはそれが小説などではないことが解るが、内容があまりに突飛であるため、小説とみなされたものらしかった。その書には、月華のことについて人の身として限界まで真実に近づいた、見聞録だった。

2011/04/24 Sun 10:32 [No.273]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: 新人賞に応募しようと思っている小説のあらすじです

T-850

つづきです。

月華の起源は、奈良時代にまでさかのぼる。
奈良時代に、月読という男がいた。月読は神話では月の神とされているが、現実では、彼はある種の力を持った人間であった。
月読は月の力を持ち、暦を読む人間だった。人間の間では時を刻めるその能力は重宝され、月読は神と仰がれた。
だが、時は流れ、平安時代になると、日読という女が暦を読むようになった。
(特異な能力の持ち主である月読は長寿であるため、そのときもまだ若い姿のままだった)
日読ができたことで、太陰暦ではなく太陽暦が使われるようになり、月読は日常の影に埋もれた。月読は猛り狂い、日読へ会いに行く。
だが、月読は美しい日読の姿に、一目ぼれをしてしまった。
二人は愛し合い、やがてその間には御子が生まれた。
だが、それは禁忌であった。相反する力を持つ者同士が愛し合ってはいけなかったのだ。ましてや、子孫を残すことなど。彼らは誰も愛さず愛されず、死に絶えるべきであった。
禁忌の御子は、呪われし人間となった。その血筋から、「月華」が誕生してしまったのだから。
何百年、あるいは何年という短い不規則な周期で、月華は生まれた。また月華は必ず多産で、その血が絶えることはない。
月華になった人間は自分の運命に苦しみ、呪い、そして成す術もなく死んでいった。諸悪の根源である月読と日読が死んでしまった以上、呪いを解くこともできない。また、その方法もわからない。
こうして呪いは続いていった。
月華は男筋に多く生まれる。だが、この書の著者は女であった。
愛する男がいたにもかかわらず、17で死んでしまった。。
月華の月読たちに関する記憶は、年代とともに薄れていく。奏はすでに何も覚えていなかった。
その書には、「水月食(仮)」と呼ばれる皆既月食の年に生まれ月華は、普通の月華よりも死が訪れるのがあまりに早く、見積もった年齢では、長くて15年だという。奏は14歳だった。
だが、著者は別の情報も残していた。
月読は水と夜の世界をつかさどる。「水月食」の日は、全ての水に月の力が集まるという。そして――
そこで、文章が途切れていた。破れてなくなっていたのだ。
《ここで2行あけて、月読と日読の馴れ初めに入ります》
(ここでは2人がいちゃこらするだけなんで、ほぼ省きます)
2人は罪を犯した。その罪は神共の怒りを買い、2人の死後の魂は浄化されずに終わってしまう。その不浄の力を以って、月華ができてしまったのだった。
月読が死ぬ直前に施した魔術は、水月食の日、水に月の力をとどめておき、日中の光をつかさどる日読に会う―――よみがえることができる、というものだった。
《ここで現代に戻ります》
かなでと勝哉はその書の破れた先をどうやって探すか奮闘。
しかし、とうとう見つけることができずに水月食の日が来てしまう。
そして水月食を向かえた2人。
絶望的な気持ちになり全て諦めそうになるが、そんな2人のもとに緑が来る。
そして、瞳が赤銅色になった奏と目が合った瞬間、緑から目も眩むような光が!
なんと緑は日読の妹の血筋だった。太陽と月の力が再び出会い、そこから大きなゆがんだ力が生じ、月読の残した魔術に力を与えてしまう。魔術は発動し、そして月読と日読が奏、緑の体に乗り移り、2人は再会を果たす。
そして、呆気に取られている勝哉に語りかける。月華は終わった。奏の月華の力が月読の魔術を発動させ、魂を浄化したからだ。自分たちは咎を犯した。だから奏の望みをかなえてやろうと思う。と。
勝哉は奏を死なせないでくれと頼んだ。だが、月読は「自分は奏の望みをかなえるのだ」と言って頷かない。
そして、2人は消えた。
あとには気を失った緑だけが倒れていた。
勝哉は悲しみ、絶望し悲嘆に暮れるが、疲労のため家で休養をとっていた緑のお見舞いで、あることに気がつく。
緑が奏のことを忘れている。
緑だけではない。誰もが奏など最初からいなかったかのように忘れているのだ。
「つきに召された月華のことは、誰も覚えていない」
でも、勝哉は覚えている。それの意味するところは。
奏の望みは、「勝哉に自分を忘れて欲しくない」という内容だったこと。
《ここで、章が変わって勝哉は大人になってます》
月を仰いで、奏のことを思い出す―――

とまあ、こんな感じです。よくわかんなくてへたくそでごめんなさい・・・・・。

2011/04/24 Sun 10:33 [No.274]

[ 編集 ][ 返信 ]読んだので自分なりにあらすじと感想を

あきはばら博士

じぶんなりにあらすじをまとめて感想を書きました。

登場人物まとめ
佐藤勝哉…読者の視点となる主人公、中学生。
夜行奏……若死にする血統を持つ月華の少年、勝哉と同じ中学。
住吉茜……姉、『月華の呪』を買ってくる。
住吉緑……妹、奏と恋心を抱き合う相手。

あらすじ
佐藤勝哉は引越し先で夜行奏という少年に出会い、すぐに友達となる。
奏には大人になる前に死んでしまう呪われた血統の月華であるという秘密を持っていた。
奏は生への執着が無かったが勝哉との関わりで月華の運命を背いてでも生きようという意思が湧いた。
二人は住吉茜と住吉緑の姉妹に出会い、奏と緑は互いに惹かれあうが、奏は自分の運命に邪魔されて踏み込めない。
そんなある日、茜は京都で買って来たファンタジー小説『月華の呪』を持ってくる。勝哉と奏は驚き、それがフィクションでないことを確信する。
『月華の呪』には月華の歴史と呪いの詳細が書かれており、同時に奏の死ぬ日付までも分かってしまった。
どうすることも出来ずに死ぬ日を迎えてしまった奏、そこに緑が訪れる。
そこですべてを知った緑に変化がおきる、緑は月華の呪いの元凶を作った日読の末裔であり、日読の魂が彼女に憑き降りたのだ。
同時に呪いの元凶を作ったもう片方の月読の魂も奏に憑き降りて、日読と月読の力によって月華の呪いは消滅する。
しかし、呪いの日を迎えてしまった奏は死に、月に召されることは止められない。
「侘びとして願いを叶えてやろう」と言う月読に、勝哉は「奏を死なせないでくれ」と頼むが、月読は「自分は奏の望みをかなえるのだ」と言って頷かなかった。
そして。
奏を救えなかった勝哉は悲嘆に暮れるが、日読が憑いたことで倒れてしまった緑のお見舞いであることに気がつく。
緑が奏のことを忘れている。緑だけではない。誰もが奏など最初からいなかったかのように忘れている。
「月に召された月華を、誰も覚えておくことはできない」と『月華の呪』には書かれていた。
しかし勝哉は覚えている。それの意味するところは、その願いは「勝哉に自分を忘れて欲しくない」という内容だったことだったのだ。

感想
すごく面白そう、読みたい。
完成さえすれば賞を狙えるだけのストーリーであると思う。
ただし、それだけ膨大な文字数が必要になって書き切るだけの精神力が続くかは心配。
スケールが大きい話なので、書けないと判断したら温存するのもいいかもしれない。
江戸時代までの日本は農業に便利な太陰暦を採用しており、太陽暦は明治からです。
呪いを解く手段がやや強引でかなりファンタジックになっているが、前半では現実的な恋愛が繰り広げられており、書きたいことが2つになっている。
1つにまとめる必要は無いが作品全体の雰囲気もあるので兼ね合いを意識するといいかも。

どうでもいい余談
あらすじを読んでいて、勝哉×奏のCPが頭から離れなかった。真理子って誰?
奏を女性にして、緑を男性にするのも面白い話になるはず。

2011/04/25 Mon 00:59 [No.278]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: 読んだので自分なりにあらすじと感想を

T-850

> じぶんなりにあらすじをまとめて感想を書きました。
 ありがとうございます。すごくきれいにまとまっていて、自分で話の内容がよく理解できてしまいました;;

まず、質問にお答えしますー
 真理子のことはあまりあらすじの段階では深くつっこまなかったのですが、真理子は勝哉の片思いの相手で、美容師を目指して上京してしまいます。因みに、真理子のほうが勝哉より遥かに年上です。
 真理子が上京してしまったことにより、勝哉も上京を決心するのです。何気に大事なキャラです。最終的には結ばれます。
 それと、奏を男にするのは、譲れません。どうしても。何しろまだアマチュアなので、女を書くとどうしても感情的なキャラになってしまいます。男のキャラはけっこう制御しやすいので、男にしておいたほうが無難なのです。それに、勝哉と奏の友情が何より書きたいのです。だから恋愛面は、奏と緑はお互い告白させないのです。
 精神力は、続けます!の意気込みで!頑張ります。ただ、文字数は私自身も心配なので、いらないところをけずりつつ頑張ります。
 あと、太陽暦は、平安時代からあったことはあったのです。ただ 正式に使うと決められたのは明治時代からです。
 「万葉集」では太陽暦も出てきます。使い分けていたようですね。
 確かに、結末がけっこう強引です。これからもっと練るつもりです。魔法とかが出てくる系なら、これでも大丈夫なんでしょうけど、これは飽くまで舞台が現実ですもんね><
 最後に、面白い、や読みたい、などのもったいない言葉、ありがとうございます。これを励みにして頑張ります!

2011/04/25 Mon 15:48 [No.284]

[ 編集 ][ 返信 ]まどかマギカ 妄想最終回

kaku

ワルプルギスの夜を前に、まどかとほむらは緊張しすぎてゲロを吐きそうなほどだった。
「いよいよね、まどか・・・」
「そうだね、ほむらちゃん!ワル何とかめ・・・・出てきたら即、ケツ穴に地獄突き食らわしてやる」
 そう言いながら、まどかは手刀を前後に動かしている。その動きは恐ろしく速く、既に肉眼ではとらえられないほどだ。
(まどかちゃん・・・頼もしいほむぅ・・・)
 魔法少女ではないにも関わらず、何体もの魔女を右腕ひとつで葬ってきたまどか。そんなまどかに、ほむらは惹かれていた。
(ああ、まどかちゃん・・・私のアナルも、貴女の腕で貫いて欲しいほむぅ・・・)
 ほむらが、そんな妄想をしながら、いい感じにうっとりしてきた時だ。
 まどかが、ほむらに提案した。
「ほむらちゃん!本番に備えて地獄突きの練習をしたいんだけど・・・どこかに手頃なケツ穴はないかな?」「え!?」
 それは、願ってもいない言葉だった。
 今、二人の周囲に人はいない。
 ケツ穴を差し出せる者がいるとすれば、ただひとり。
(わ・・・私しかいないほむぅ・・・!)
 その直後のことだ。ほむらは、まどかの手刀を越えるスピードでパンツをずり下ろし、まどかに向けてケツを突き出して、叫んだ。
「バッチこーい!」
 ほむらの尻穴は、日々のアナルオナニーによって拡張されていることを、まどかは知っていた。そう、ケツ地獄突きの練習台として、これほど相応しい相手はいないのだ。
「その心、しかと受け止めた・・・いくよ、ほむらちゃん!」
 まどかは、ほむらの白い尻の中へと、手刀の矛先を定めた。
 使い込まれているとは思えないほど美しい尻穴に、まどかの音速の手刀が突き刺さる・・・その瞬間!
「まちなさい、あなたたち!」
 彼方から、声が響いた。
「だ・・・誰!?」
「邪魔をするなほむぅ!」
アナル串刺しプレイを中止した二人は、辺りを見回したが、誰も見当たらない。そんな二人をよそに、なぞの声は笑った。
「ふっふっふ・・・とう!」
掛け声と共に、声の主が、空高くから舞い降り、地響きをあげて着地した。
 ついに現れた声の主の姿を目の当たりにした二人は、同時に叫んだ。
「マミさん!」「巴マミ!」
まどかの声は歓喜に震えていたが、ほむらの声はまるで地獄の底から搾り出されたような恨みに満ちたものである。
 そこにいたのは、黄色い魔法少女巴マミだった。
「待たせたわね!!」
 腕を組んで仁王立ち。なんと勇ましいポーズであろうか。だが、それ以上に二人の目を釘付けにしたのは、すっかり生えた首であった。
「マミさん!!その首どうしたんですか!?」
 まどかは、巴マミの首を指さそうとした。だが、勢い余って、音速の地獄突きを繰り出してしまった!!
 ワルプルギスの尻にぶち込もうとしていた程の手刀である。当然、人間が食らってはひとたまりもない。まどかの地獄突きは、あろうことか巴マミの喉首を直撃した。そして、その首を切り落としてしまったのである!!
 巴マミの首が落ち、先程まで首が生えていた場所には、代わりに鮮血の噴水が上がる。
「マ、マミさーん!!」
 まどかは、後悔した。己の迂闊さを呪った。マミがせっかく首も生やして蘇ったというのに、よりによってその首を落としてしまうとは。自分の空気の読めなさに、ただただ絶望するだけだった。
 だが、巴マミはまどかの想像など遙か超越していた。

2011/04/21 Thu 01:22 [No.256]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: まどかマギカ 妄想最終回

kaku

「ふふふ……まだまだ甘いわね、あなた達!!」
 なんと、地面に落ちた首が話したのである。
 この光景には、様々な魔女を見続けていたまどかも、流石にドン引きだった。
「え……キモい……」
 そんなまどかをよそに、巴マミの胴体からは、新たに頭蓋骨が生え、脳みそが湧き出し、血管が茂り、肉が芽生え、そしてその上を皮膚と髪が覆った。そこにいたのは、先程までと寸分違わぬ巴マミであった。
「もう、ビックリしたじゃない!!私の本体はこのおっぱいだから、首が切り落とされてもいくらでも再生できる体質だったからよかったものの……普通の人だったら死んでいたわよ!!気をつけなさい!!」
 首の生えたマミは、そう言いながら、ぷりぷりと怒った。
「なんだ、そうだったんですか!!」
「いよいよ人間離れしているわね!!この化物!!」
 巴マミの秘密を知り、まどかは安堵し、ほむらは憎悪に顔面を歪めた。否、正直なところ、巴マミの秘密など、二人にはどうでもいいことだった。まどかが安心したのは、自分が殺人犯にならなかったことに対してであるし、ほむらが怒りに震えていたのは、自分とまどかのプレイを邪魔されたことに対してだ。
 だが、ほむらのそんな怒りは、巴マミの次の一言で雲散霧消することになる。
「まったく……とにかく、そんな危ない地獄突きをアナルにぶち込もうだなんて関心しないわね!!そんなにケツ穴が寂しいのなら、私のティロ・フィナーレで我慢しておきなさい!」
 そう言いながら、巴マミは、巨大な銃を呼び出した。これこそ、必殺技のティロ・フィナーレを放つための銃である。その銃は、明らかにほむらのケツ穴の直径よりも大きかった。それどころか、寧ろその銃の中に、ほむらの体がすっぽりと収まるほどだ。
「……ごくり」
 ほむらは、思わず唾を飲み込んだ。
 こんな太いものが、自分の中に入ってくる様子を想像すると、それだけで正気を失いそうだ。その上、アナルの中で必殺技のティロ・フィナーレを放つという。ほむらのパンツは、もはやいろんな汁でびちゃびちゃになっていた。
「……お姉さま、お願いします!!」
 ほむらはすぐにケツを巴マミに向けた。
「まあまあ、落ち着きなさい。私は別に、あなたのケツに銃をぶっぱなしたいわけじゃないの。だから、ここはまどかちゃんにやってもらいましょう!」
「え?私ですか?」
「そうよ。あとは引き金を引けばティロ・フィナーレが発動するようになっているわ。魔法で銃の重さも無くしてあるから、あなたでも扱えるはず。さあ、あの雌豚の汚いケツに、鉄槌を食らわせてやるのよ!!」
 それは、巴マミの気遣いであった。巴マミは、ほむらの想い人がまどかであることを知っていたのだ。なぜそんなことを知っているかというと、シャルロッテに殺される前、巴マミが極秘に採取したまどかの尿を、ほむらが10mlにつき1万円で購入していたためだ。無論、巴マミがシャルロッテに殺され、その取引が途絶えた後、ほむらは自分の血を掻きむしるかのごとく自傷行為を繰り返すことになったのだが、それに関してはいまここで触れる必要はあるまい。
 何はともあれ、ほむらは、巴マミの思いやりに感激していた。
(ああ、巴マミは私をこんなに想ってくれている。私はひとりじゃないほむぅ……もう何も怖くない!)
 その頬を、キラリと一筋の涙が伝ったのを、巴マミは見ていたが、気づかないふりをした。
 涙など見ていなかったまどかは、巨大銃を拾い、構えた。
「じゃあ……いくよ、ほむらちゃん!!」
「バッチこーーい!!」
 ほむらが突き出した尻に向けて、まどかは巨大な鉄の筒を突き出した……その瞬間!!
「まちな!!お前ら!!」
 彼方から、声が響いた。
「だ……誰!?」
「何者!?」
「邪魔をするなほむぅ!!」
 アナルぶち抜きプレイを中止した三人は、辺りを見回したが、誰も見当たらない。そんな三人をよそに、謎の

2011/04/21 Thu 01:24 [No.257]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: まどかマギカ 妄想最終回

kaku

声は笑った。
「はっはっは……とう!」
 掛け声と共に、声の主が、地を割って這い上がり、地中から抜けだした。
 遂に現れた声の主を目の当たりにした三人は、同時に叫んだ。
「杏子ちゃん!」「佐倉杏子!!」「誰!?」
 まどかの声は歓喜に震えていたが、ほむらの声はまるで地中深くから立ち上るような恨みに満ちたものであり、巴マミに至ってはこの時間軸では佐倉杏子と面識が無いので本気で誰か分かっていない様だった。
 そこにいたのは、赤い魔法少女佐倉杏子だった。
「待たせたな!!」
 槍を掲げたまま、左手を前方に向けて見得を切る。なんと猛々しいポーズであろうか。だが、それ以上に三人の目を釘付けにしたのは、すっかり修復されたソウルジェムであった。
「杏子ちゃん!!そのソウルジェムどうしたの!?」
 まどかは、杏子のソウルジェムを指さそうとした。だが、不幸かな、誤ってティロ・フィナーレを放ってしまった!!
 魔女を一撃で葬るほどの銃弾である。当然、魔法少女が食らってはひとたまりもない。まどかのティロ・フィナーレは、あろうことか杏子のソウルジェムに直撃した。そして、その生命の石を粉々に砕いてしまったのである!!
 魂が破壊され、抜け殻となった佐倉杏子の肉体が、ドサッと音を立て、力なく横たわる。
「きょ、杏子ちゃーん!!」
 まどかは、後悔した。己の軽率さを呪った。杏子がせっかくソウルジェムを元に戻して蘇ったというのに、よりによってそのソウルジェムを撃ちぬいてしまうとは。自分の空気の読めなさに、ただただ絶望するだけだった。
 だが、杏子はまどかの想像など遙か超越していた。
「ふっふっふ……まだまだ甘いな、お前ら!!」
 なんと、死体が口をきいたのである。
 この光景には、様々な魔女の犠牲者を見続けていたまどかも、ドン引きである。
「う……キモイ……」
 そんなまどかをよそに、杏子は無表情のまま、まるで操り人形のように起き上がり、ねずみ色の肌にみるみる血が通い、虚ろな目が光をとりもどした。そこにいたのは、先程までと寸分違わぬ佐倉杏子であった。
「おい、びっくりするじゃねぇか!!私は実はソウルジェムじゃなくて賢者の石を命として生きている旧ハガレンアニメ版設定のホムンクルスだったからよかったものの……普通の魔法少女なら死んでたぜ!!気をつけろ!!」
 生き返った杏子は、ぷんすかと怒った。
「なんだ、そうだったんだ!!」
「いよいよ人間離れしているわね!!この妖怪!!」
「ごめん、マジで思い出せない。誰?」
 杏子の秘密を知り、まどかは安堵し、ほむらは憎悪に顔面を歪めた。マミは杏子のことを知らないのでどうでもよかった。否、正直なところ、杏子の秘密など、三人にはどうでもいいことだった。まどかが安心したのは、自分が殺人犯にならなかったことに対してであるし、ほむらが怒りに震えていたのは、自分とまどかのプレイを邪魔されたことに対してだ。
 だが、ほむらのそんな怒りは、杏子の次の一言で雲散霧消することになる。
「まったく……とにかく、そんな人間が入れそうな銃ををアナルにぶち込もうだなんて許せねえな!!そんなにケツ穴が寂しいのなら、私の槍で我慢しろ!」
 そう言いながら、杏子は、自分の得物である槍を取り出した。これこそ、杏子がその生命を預けてきた相棒たる槍である。その槍は、戦うときに、自在に大きさを変える。どんな穴にもジャストフィットさせることができるのだ。
「……ごくり」
 ほむらは、思わず唾を飲み込んだ。
 こんな危険な槍が、自分の中に入ってくる様子を想像すると、それだけで正気を失いそうだ。その上、アナルの中で巨大化したら。ほむらのパンツは、もはやいろんな汁でびちゃびちゃになっていた。
「……女神さま、お願いします!!」

2011/04/21 Thu 01:24 [No.258]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: まどかマギカ 妄想最終回

kaku

ほむらはすぐにケツを杏子に向けた。
「まあまあ、落ち着けって。私は別に、お前のケツに槍をブッ刺したいわけじゃないんだ。だから、ここはまどかにやってもらうとするか!」
「え?私ですか?」
「そうだ。あとはこのスイッチを押せば、押している間だけ槍が巨大化するようになっている。魔法で槍の重さも無くしてあるから、まどかでも扱えるはずだ。さあ、あの雌豚の汚いケツに、神の雷を食らわせてやりな!!」
 それは、杏子の気遣いであった。杏子は、ほむらの想い人がまどかであることを知っていたのだ。なぜそんなことを知っているかというと、巴マミ亡き後、まどかの尿を極秘に採取する役目を負っていたのが杏子だったためだ。巴マミが死に、尿を採取する者が居なくなり、尿を手に入れられなくなったストレスでハゲそうになっていたほむらは、敵である杏子に恥を偲んで土下座したのである。
 何はともあれ、ほむらは、杏子の思いやりに感激していた。
(ああ、杏子は私をこんなに想ってくれている。土下座しながら舌を噛みちぎろうとしていた昔の私はなんと馬鹿なんだ……そう、土下座してよかったんだほむぅ!後悔なんてあるわけない!)
 その頬を、キラリと一筋の涙が伝ったのを、杏子は見ていたが、気づかないふりをした。
 涙など見ていなかったまどかは、槍を拾い、構えた。
「じゃあ……いくよ、ほむらちゃん!!」
「バッチこーーい!!」
 ほむらが突き出した尻に向けて、まどかは伸縮自在の如意槍を突き出した……その瞬間!!
「待って!!みんな!!」
 彼方から、声が響いた。
「だ……誰!?」
「何者!?」
「どこのどいつだ!!」
「邪魔をするなほむぅ!!」
 アナル貫通プレイを中止した中止した四人は、辺りを見回したが、誰も見当たらない。そんな四人をよそに、謎の声は笑った。
「くっくっく……とう!」
 掛け声と共に、声の主が、水しぶきをあげ、海中より躍り出た。
 遂に現れた声の主を目の当たりにした三人は、同時に叫んだ。
「さやかちゃん!」「美樹さやか!!」「美樹さん!」「さ……さやかぁあああああ!!」
 まどかの声は歓喜に震えていたが、ほむらの声はまるで地中深くから立ち上るような恨みに満ちたものであり、巴マミは特に関心がない様子で、杏子はすでに涙と鼻水で顔がぐしゃぐしゃになっていた。
 そこにいたのは、青い魔法少女美樹さやかだった。
「お待たせしました!!」
 その後、まどかが槍でさやかを突き刺したあとさやかが甦るくだりがあるのだが、省略する。
「そういうわけで、杏子が自爆したあとも実は生きていた私は、偶然拾った百合ものの薄い本を見て、♀×♀にハマったんだ!そしたらもうキョースケとかどうでもよくなって、ソウルジェムの穢れも無くなって元に戻ったというわけ。私って、ほんとバカ!!それはさておき、杏子!!セックスしよう!!」
「……ほんと、バカ」
 そう言うと、杏子は、今まで誰にも見せたことがないほどのしおらしい表情を作り、頬を赤らめながら、服を脱ぎ始めた。そこから先は、語るのは野暮というものだ。
「まあまあ、真昼間からおっぱじめちゃって……ふふ、仲良きことは美しきかな、てね」
 巴マミは、まどかとほむらに微笑みかけた。
「え?そ……そう、ですね……」
「……」
 ほむらは、無言のままだった。一瞬まどかと目が合ったが、すぐに逸らしてしまった。さやかと杏子が今していることは、ほむらがずっと望んでいたことだ。
(ああ、私もまどかと、いつか……)
 今はまだ、想いを告げることはできない。しかし、ワルプルギスの夜を乗り越えた時、きっと自分は成長できる。

2011/04/21 Thu 01:25 [No.259]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: まどかマギカ 妄想最終回

kaku

ほむらは、この戦いが終わったら、まどかに告白するつもりだった。杏子とさやかが白昼堂々愛しあう姿を見て、その決意はより強固なものになった。杏子だけに強固に。
(そうだ……私は、私たちは、ワルプルギスを倒す。奇跡も魔法も、あるんだよ!!)
 そして、そっと、まどかの手をとった。無意識の内に、愛する者の手を握った。
(ほむら……ちゃん?)
 そして、まどかは、その手を握り返した。
 巴マミは、そんなふたりの様子をみて、思わず笑をこぼした。そして、これから結ばれるふたりを、たった今結ばれたふたりを、命に代えても守ることを決意した。
 それが来たのは、その時だった。
 空が突然、真暗になった!!
「来た!!」
「あれが……!!」
 お楽しいのところを邪魔されたさやかと杏子は、すこぶる不機嫌ながら、空を見上げた。
 そこには、巨大な魔女がいた。ゴシック調のドレスを纏い、頭を下に、天に向けてスカートを靡かせながら、ゆっくりと地上に迫ってきていた。
「ワルプルギス……」
 巴マミは、銃を構えた。最初から、ティロ・フィナーレの準備をしている。敵が射程範囲に入ると同時に、必殺の一撃を食らわせるのだ。
「まどか……」
「ほむらちゃん……いこう。私たちなら、絶対に勝てるよ!!」
 ほむらとまどかは、顔を見合わせた。この場に居る少女たちの中で、まどかだけは魔法少女ではない。巴マミが死んだ後、彼女はそのことで悩んだ。自分だけが戦わずに居るなんて、卑怯ではないか。
(でも……違う。魔法少女にならなくても、力がなくても、私にはできることがある)
 そんな迷いなど、もうまどかの心にはなかった。地獄のような鍛錬の日々を経て会得した、最強の手刀が、まどかにはある。魔法は使えなくても、戦う力があるのだ。
(私は……私たちは、戦う!!)
 その決意は、揺るぎないものだった。
 だから、その言葉は、まどかにはとどかない。
「まどか!ワルプルギスが来る!早く僕と契約して、魔法少女になるんだ!」
 忽然と現れた白い獣が、五人の背後から言った。
「キュウべえ……」
 以前は、抗うことの出来ない運命のように思えた、白い獣。少女と契約を結び、宇宙の安寧のために地球を魔女で埋め尽くさんとする、悪魔の手先。どこまでも恐ろしかった存在。
 だが、彼の言葉は、今のまどかには、哀れにすら思われた。
「キュウべえ。もう、契約なんていらない。魔法少女にならなくても、私は戦える。それに、マミさんも、さやかちゃんも、杏子ちゃんも居るの。皆で戦えば、きっとワルプルギスも倒せる」
 まどかは、キュウべえの方を振り返ることすらなかった。
 もはや懐柔することは不可能。そう判断したキュウべえは、持ち合わせぬはずの感情を爆発させる。
「……なぜだ!!なぜ君は!!君たちは!!理解しないんだ!!無理なんだよ!!無理!!ワルプルギスの強さは、絶対的なんだ!!今存在する魔法少女全てがその力を合わせたところで、勝つことなんて出来ないんだ!!力をあわせる!?バカなことを言うな!!僕は、君たちの戦闘力を数値化することができる!!集団で戦って、連携による何らかの効果が生まれたところで、ワルプルギスの戦闘力を上回ることは出来ない!!まどかが魔法少女にならない限り、絶対にワルプルギスを倒すことはできない!!分かれよ!!お前らアホか!!」
 それは、禁句であった。
「あーもう!!うっさい!!ほむらちゃん!!」
「がってんほむぅ!!」
 ブチギレたまどかの指示を受け、ほむらがキュウべえを捕らえた。
「うわ!!何をする!!やめろ!!」
「大人しくしろ!!ほむぅ!!」
 手足をめちゃくちゃに振り回して抵抗するが、ほむらの拘束を逃れることはできない。それもそのはず、まど

2011/04/21 Thu 01:26 [No.260]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: まどかマギカ 妄想最終回

kaku

かと共に特訓することで、ほむらは壮絶な筋力を身につけていたのだ!いまのほむらは、10tのパンチ力を有する、マッスル魔法少女と化していたのである。
「インキュベーター……終わりよ」
 キュウべえを掴んだまま、ほむらは腕を後ろに回した。
「な、なにをするつもりだ!?まさか……」
 キュウべえの脳裏に、ある可能性が浮かんだ。考えたくもない可能性が。
 そして、それは実現する。
「ぬぅん!!」
 気合の一声と共に、ほむらは、キュウべえの頭を尻穴にねじ込んだ。
「ぎゃああああああ!!臭ぇえええええええ!!!」
 いくら美少女といえど、お腹の中は臭うもの。排出される前のウンコの匂いを直に嗅ぐことになったキュウべえは、我をわすれて、ほむらの体の中で暴れた。
「ぐぅっ!!暴れるな!!」
 腹を中から殴られる苦痛に耐えながら、ほむらは、キュウべえの体を徐々に尻の中へと収めていった。そして、1分もしないうちに、インキュベーターの尻尾の先まで、完全にほむらの体内に隠れた。
 インキュベーターの声は聞こえなくなったが、ほむらの腹がボコボコと異様な蠢きを見せていることが、その生命がまだ尽きていないことを示している。
「ぐぅっ……」
 アナルオナニーのスペシャリストを自称するほむらですら、その激痛に耐えるのは至難の業だった。
(うっ……いつもボーリングのピンを突っ込んでイキまくってるこの私が……死にそう!!)
 快感など、ない。インキュベーターが内包する強烈な邪気と、それに対する嫌悪感により、ほむらが感じる不快指数は常人の致死量を、軽く超越していた。
 それでも、ほむらは耐える。
(ま、まどかちゃん……)
 腹痛に襲われ、脂汗と涙と鼻水と涎で無様になった顔を、愛するまどかに見せるわけにはいかない。ほむらはうつ伏せになりながら、しかし横目で、まどかを見た。とても心配そうな顔をしている。涙を流し、ほむらに向かって何かを言っているらしいが、何も聞こえない。
(私は、絶対に負けない……まどかちゃんの為にも、負けられないほむぅ!!)
 それだけが、ほむらの心を支えていた。まどかへの愛によって、ほむらは正気を保っていた。
 だが、物理的な苦痛を精神によって制御するのには、限界がある。
(だ、だめだ!ごめんなさい、まどかちゃん!!)
 インキュベーターの動きは収まったが、放たれる邪気は弱まらない。
「ぐぇぼぉ!!げおぼぉああ!!ごぼあああああ!!」
 ついにほむらは、嘔吐した。その時すでに、ほむらの意識はなかった。ひとしきりゲロを吐いた後、ほむらは白目を向いて舌をだらりと出したまま、その場に崩折れた。
 吐瀉物は、黒い。インキュベーターから滲み出した邪気を全て口から吐き出したのである。
 同時に、ほむらのアナルから、キュポン、と音を立てて、インキュベーターが抜け落ちた。その姿は、白いこけしのように変わっていた。ただし、頭部だけはピンク色だ。ちょうど、ズルムケのちんぽの様な形だった。
 ほむらは、インキュベーターの邪気全てを飲み込んでいた。そう、ほむらは勝ったのだ!それでも、彼女は生きていた。意識は失っているが、ぴくぴくと痙攣していた。
 己に打ち勝った少女を一瞥した後、まどか、さやか、杏子に向けて、姿を変えたインキュベーター……否、邪気の抜けた新たな存在、『チンコベーター』は語りだした。
「とても清らかで、それでいて穏やかな気持だ。オナニーのあとの虚脱感にも似た……否、チンコそのものになってオナニーをしたような、賢者になったような心持ちだ。今の私なら、とても澄み切った思考をすることができる。ああ、私はなんと愚かなことをしていたのだろう。今なら、地球を、地球の少女たちを犠牲にせずとも、宇宙を救う方法がいくらでも思いつく。まどか、さやか、杏子、そして……ほむら。すまなかった。私を許してくれとは言わない。ただ、責任を取らせて欲しい」
 そう言うと、チンコベーターは、宙に浮いた。
 そのまま、少しずつ、ゆっくりと、上昇していく。
「キュウべえ!!」

2011/04/21 Thu 01:27 [No.261]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: まどかマギカ 妄想最終回

kaku

まどかが、すでに見上げるほどの高さまで昇ったチンコベーターに呼びかけた。
 チンコベーターの姿は、インキュベーターとは対照的な、神々しいものであった。
「私は、宇宙へと帰る。私の母星は既に亡い。だが、私は君たちから、諦めずに戦うということを学んだ。私も、もう一度、諦めずに頑張ってみようと思う。新たな故郷を、創りだして見せる。そう、同胞たちと共に」
 その言葉と同時に、各地から、黒い影が天に昇りはじめた。
 影は、全国の魔女たちのものだった。
「キュウべえ!!」
「その魔女たちも、元は人間なんだ!!いつか、元にもどしてやれよな!!」
 杏子と、さやかが、キュウべえに向けて叫ぶ。
 その時だ。
「ティロ・フィナーレ!!」
 巴マミが叫んだ。
 同時に、巨大な銃から、その銃口と同じ大きさの銃弾が放たれる。
 銃弾は、チンコベーターに命中した。
「ギャアアアアアアアアア!!!!」
 チンコベーターは、死んだ。
 同時に、彼の手下たる魔女たちが、元の少女に戻った。少女たちは、巴マミの魔法により、ゆっくりと地面に向かって降りてくる。
「やった……」
「キュウべえが……死んだ!!」
 そう、今、全てが終わったのだ。
「「「「やったぁあああああああああ!!!!」」」」
 気絶中のほむら意外の四人の魔法少女は、叫んだ。叫ばずには居られなかった。

 □ ■ □ ■

「おはよう!!ほむらちゃん!!」
「お、おはよう……まどか、ちゃん」
 通学路でまどかに声をかけられたほむらは、照れくさそうに、そう応えた。
 ほむらはまだ、まどかに告白出来ていない。勇気を持つことが、まだできないでいる。
(結局、私は変われなかったな……)
 ほむらはそう思っていたが、実際、彼女は少しだが成長している。その証拠に、前よりずっと自然に、まどかと接することができるようになっていた。その証拠に、まどかを呼ぶとき、心のなかで呼んでいたのと同じように呼ぶことができる。かつて、魔法少女のこともインキュベーターのことも知る前と、同じように。
 その変化に気づいていないのは本人だけだ。
「お!バカップルだ!!」
「朝からお前ら……初々しくて萌え死んじまうよ!!」
 後ろから、杏子とさやかが歩いてきた。
「さやかちゃん、杏子ちゃん!おはよう!」
 杏子はあれから、まどか達が通う学校に転入してきた。今は、ふたりで一緒に住んでいる。ちなみに、住んでいる家は、もともと上條が住んでいた家だ。ワルプルギスを退けた後、上條家の人間が全員槍で刺殺され、家が売りに出されたらしい。一家全員が殺されるという呪われた家の買い手は無く、値段が暴落していたところを、二人で購入したのだそうだ。ちなみに、上條一家刺殺事件と同日に、まどかのクラスメイトである志筑仁美の一家も全員剣で惨殺され、財産の一切が盗まれているのだが、二つの事件の関連性は未だ分かっていない。
 ともかく、さやかも杏子も、幸せの絶頂にある。今も、二人なかよく手をつないで、登校している。クラスメイトに隠すどころか、愛の深さを見せつけてすらいる。
「じゃ、私たちは先に行くから」
「あんまりいちゃいちゃしてると、遅れるぞ!!」
 そう言って、さやかと杏子は、歩いて行った。
 手を振りながら二人を見送ったまどかが、言う。
「ふたりとも……すごく、幸せそうだね」

2011/04/21 Thu 01:27 [No.262]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: まどかマギカ 妄想最終回

kaku

「……そう、ね」
 ほむらは、迷った。
(今日はもう……このまま学校サボって、ラブホ行こうかな)
 ほむらは今、とても大胆だった。
 というか、ほむらは、さやかたちのラブラブぶりを見た後はいつも、そういう思考を始める。そして、勢いだけでまどかを呼び出すが、土壇場で勇気がなくなって、結局コクれないのだ。
 だが、テンションの上がったほむらは、そんな常の失敗など忘れている。
(よし、決めた!!ラブホ行こう!!)
 ついに決意したほむらは、まどかの肩をつかみ、まどかの両目を凝視した。
「ほむら……ちゃん?」
 まどかは、ほむらのただならぬ様子に驚きつつも、内心、喜んでいた。遂にこの時が来たのかと、胸を弾ませていた。まどかもまた、ほむらと同じく、奥手なために自分の想いを伝えられずに居るのだ。相手から迎えに来てくれるのなら、それは願っても居ないことだった。
「まどかちゃん……あのね、あの……」
 遂に、その提案をしようとした時だ。
「あなたたち!」
 ほむらの肩を、だれかが叩いた。
「ひっ!?」
 誰も居ないと思って大胆になっていたほむらは、まさに驚心動魄、心臓が止まる思いを味わった。
 振り返ると、そこに居るのは巴マミ。
「いちゃつくのもいいけど、学校に遅れるわよ」
 巴マミは、杏子と同じことを言った。
「はぁい……」
「ほむぅ……」
 すっかりテンションの下がったほむらとまどかは、しょぼくれながら、巴マミと一緒に通学路を歩く。
(ああ、やっぱり私はだめなんだほむぅ……巴マミが来たって、無視してまどかちゃんをラブホに誘えばよかったのに……こんなだったら、いつまでたってもまどかちゃんと恋人になんてなれないよぅ……)
 そんなことを呟くのは、心のなかだけでの話。
 体の方は、大きな溜息を一つ漏らしただけだ。
 巴マミは、そんなほむらの耳元に顔を寄せ、まどかには聞こえない声でささやいた。
「別に、そんなに急がなくていいんじゃないかしら。あんまり急かしたら、鹿目さんだって、焦っちゃうんじゃないかな」
「え……?」
 巴マミの言葉に、ほむらは驚いた。まるで、自分の心を見透かされたような気がした。巴マミは、ほむらがまどかをラブホに誘おうとしていたことなど知らない。それでも、ほむらがあまりにもいろいろすっ飛ばしたことを考えているのを、見抜いていたのだ。
「ごめん、遅れそうだから、私先に行くね!!」
 ほむらにそれだけ言うと、巴マミは、走りだした。
(急ぐことは、ない……)
 ほむらは、巴マミの言葉を心のなかで反芻した。今自分にできることを考えた。そして、ひとつの結論を、出した。
「まどかちゃん!!」
「は、はい!?」
 ほむらが突然名前を呼んだので、まどかは驚いて、妙に上擦った感じの声で返事をした。そして、深呼吸して、ほむらは続けた。
「……手、繋いでいかない?」
 一瞬、まどかは黙った。ほむらが何を言ったのか認識するまでに、一瞬という時間が、必要だったのだ。だが、一度そのことばを飲み込めば、心が暖かい感情で満たされるのを感じた。
「……うん!」
 最高の笑顔でそう言うと、まどかはほむらの手を握った。
 ほむらの手は、冷たくて、そして、とてもあたたかかった。

2011/04/21 Thu 01:28 [No.263]

[ 編集 ][ 返信 ]【ピクシブ企画】若森蜥蜴と中年蟷螂【ぽけスト】

フィッターR

「えっ……?」
 鞄の中から取り出した薬が、私の手から落ちる。
 私は自分の目を疑った。
 眼前の彼は、あっけらかんとした顔でこちらを見ている。きっと、彼の見ている私は目を白黒させているに違いない。
「……どうかしたかい?」
 何事も無かったかのように、話し掛けてくる彼。
「どうかしたも何も、その体は……」
「体? ああ、多少歳食っちまってるが、悪くねえだろ? なんなら一遍抱かれて」
「結構です」
 ふしだらな笑みを浮かべつつ言う彼に、私は言葉に少しの怒りを添付して返した。
 いささか下品な彼の言葉が冗談なのは分かる。ただ、それでも彼の答えを私は不快に感じた。はぐらかされているような気がしてならないのだ。こちらは真剣に尋ねているというのに。
「冗談だよ冗談! 会ったばっかの女の子に手ェ出すほど俺も落ちぶれちゃいないよ!」
「それは解ってます。そんな事はどうだって構いません。私はこれだけ、貴方にお尋ねしたいのです。何故、私が雷パンチを当てて出来た火傷が、跡形も無く消えているのですか?」

 ニンゲンがほとんど訪れない『楽園』と呼ばれるポケモンのコロニーがある。
 そんな話を耳にして、私は此処を訪れた。
 数多の情報をつてにして、つい今しがたたどり着いたばかりのこの場所。ここで初めて出会ったのが、今目の前にいる入れ墨のストライクだ。
 出会うや否や『良い目をしている』というたった一つの理由で、手合わせを申し入れてきた彼。
 既に肉体が衰え始める年齢に入っているように見える彼だが、経験に裏打ちされているのであろう身のこなしは中々のものだった。
 戦術も見事だった。
 補助技で攻撃・速度を高め、掠めただけでも大きなダメージを受けかねない攻撃を連続で叩き込む。愚直とも言えるほどに単純な戦法だが、受けていた自分は全く勝てる予感がしなかった。体格の差も大きい上に、相性は圧倒的に不利、それでいてこちらの決定打はリーチの短い雷パンチしかないのだ。
 結局、自分は年齢の差を勝つために利用せざるを得なかった。彼の動きが鈍るまで攻撃を受け流し続け、動きが鈍った隙を狙う他に、彼に拳を当てる術は無かった。
 もし彼が私と同じくらいの年齢だったら、年齢差というハンデが私に無ければ、おそらく私は彼に勝てなかったろう。
 ――此処までは良いのだ。この程度の手合わせは、私は今まで何度も経験している。
 問題はその後だった。雷パンチの直撃を受け、傷ついて麻痺もしていた彼の手当をしてやろうと、私は薬を用意していた。
 治療に必要な薬を一通り揃えた所で振り返ると、そこには、先ほどの戦いで怪我をしたばかりの彼が、何事も無かったかのように立っていたのだ。それも、傷一つ無い姿で。

「……聞かれても、正直なんて答えりゃいいのか困るんだよなぁ」
 不意に語り出すストライク。
 腹を立てていた心を切り替えて、私は改めて彼に尋ねる。
「……つまり、分からない、という事ですか?」
「ああ、分からん。何てったって殺しても生き返っちまう位だからねえ此処は」
「……それは本当なのですか!?」
「ああ、本当」
 殺しても生き返る。常識を覆すなどという問題ではない、恐ろしい事象をさらりと言ってしまうストライク。
 私も私だ。普通なら、疑うことすらせずに『そんな事が有るはずが無い』とあっさり否定してしまえる事なのに『それは本当なのか』と疑ってしまっている私がいる。傷が一瞬で治ってしまうという、信じがたい事象が目の前で起きたせいで、自分の感覚が狂ってしまったのだろうか。
「……まあ、色々不思議なんだよここは。そういう事で皆納得してる」
 飄々としているストライク。こんな異常な環境の中にいて、なぜそんなに平常心を保っていられるのだろう。
「本当にそうなんですか? 何故こんな事が起きるのかって、不思議に感じたりしたことは無いんですか?」
 まくし立てるように私は尋ねる。
 珍しく冷静さを失っていた。何かに心を突き動かされていた。そうしたのは未知の物に対する興味か、あるいは恐怖か。
「ここに来たばっかりの頃は、そんな事も考えたっけなあ。だけど、そんな事を考えるのはすぐにやめたね」
 道端の岩に腰掛けて、ストライクは言った。
「なぜ?」
「知らなくたって別に困らないからさ」
「でも、何故そうなるかも分からないのに、不気味に思ったりは……」
「お嬢さんは体を動かすとき、骨やら何やらがこれこれこういうふうに動いてるからこう動く……とかいちいち考えてるのかい?」
「あ……」
 小さな子供のように質問攻めをしていた私は、その言葉でようやく我に帰った。
「そんな事いちいち気にしなくたって、世界は回るんだ。なるもんはなる。それでいいだろ。別に困ることじゃ無い、むしろあって嬉しい事なんだからよ」
 考えてみれば確かにそうだ。
 世の理をどこまでも理解しようとする、学者や研究者が存在するニンゲンの文明社会。その中で生まれ育った私も、ニンゲンから与えられた数多の物を、仕組みなど考える事も無しに使って来たではないか。それでいて、今更そんな事を気にし出すのも、ナンセンスな話かもしれない。
 でも。

「……最後に一つ、お尋ねしても、よろしいですか」
 私は言った。
「ん、なんだい?」
「……もしかして、此処は地獄ですか?」

「……ハッハハハハハハハハハハハ!」
 声高らかに笑いはじめるストライク。
 笑われるのは覚悟の上だ。自分でさえくだらない質問だと思っているくらいなのだから。
 いや、笑われる位ならまだ良い方だろう。相手はポケモンだというのに、私は『地獄』という、ニンゲン特有の宗教的価値観に基づいた言葉を使ってしまっていた。
 意味の分からない事を言う変な奴、と思われてもおかしくない事をしてしまったが、幸い彼はその価値観を理解しているらしかった。
「ここに来てそんな事言う奴は初めてだよ! 傷つく心配はない、食い物は美味い、そんな場所が地獄だってなら、天国ってのはどんだけすんばらしい場所なんだろうなあ!」
「……そうですよね」
 笑いながら話す彼につられて、私もくすくすと笑ってしまう。
「でも、もう死んでいるのなら、傷付かない、殺されても生き返る、っていう事に納得がいくな、と思って」
「……なるほどな。でも大丈夫だ。何度かこっから出たことあるけど、ストライクのお化けだー! とか言われたことは一度も無かったぜ」
 それならば確かに安心だ。その言葉が本当なのかどうかは分からないが、少なくともこの状況でこんな嘘を吐く事で、彼にとって何かメリットがあるとは考えがたい。
 私も、ここが地獄であってほしいと思ってそんな事を言った訳ではない。私はまだ死ぬわけにはいかないのだから。
「でもよ」
 再び、ストライクが口を開く。
「ここをあの世だって疑ってたのは分かったけど、何故『地獄なのか』なんて聞いたんだ? 天国じゃ駄目だったのか?」

 答えるべきか、答えぬべきか。答えに迷った。
 さっきまで随分とお気楽な事を言っていたのに、まさかいきなり、こんな真剣な話を切り出してくるなんて。

「……私は、天国に行けるような、綺麗なポケモンじゃないですから」
 可能な限り、答えの本質をオブラートに包んで答える。
「どうしてそう思う?」
 何を思ったのか、ストライクは怪訝そうな顔で言った。
「君みたいな優しい子が、地獄に堕ちる理由なんて無いと思うんだけどな?」
「私……優しく見えます?」
「勿論さ。勝手に勝負押しかけた名前も知らない奴のために、薬を用意してくれる奴なんてそうはいねえよ」
 語りかけるストライクの声は、下品な笑みを浮かべたり、飄々としたそぶりを見せていた時とは、全く違うもののように、私の心に染みわたる。
「お嬢さん、少しへりくだり過ぎだと思うぞ。もっと自分に自信持ちなよ」
 そう言って、ストライクは笑顔を見せる。
 先程のいやらしい笑みとは全く異なる、屈託の無い笑み。
 人の優しさを理解し、受け止める事ができる。この方はとても優しいお方だな、と私は思った。
 そう、私なんかよりもずっと。
「ありがとうございます。でも……」
「でも?」
「優しい私が、私の全部じゃ無いんです。私の中の優しい私は、多分ほんの少ししかいない。きっと私の中には、もっと沢山の醜い私がいる。優しい私を隠れ蓑にして、牙を剥こうとしている残忍な私が」

「……すまん、言いにくい事言わせちまったな」
 俯いて、ストライクは言った。
 別に言いにくい事では無い。私は自分をありのままに伝えただけであり、それを述べることになんら抵抗は無い。
 だが、私は彼の心遣いに甘え、それを口にしなかった。これ以上この話を続ける事は、何より優しい彼に苦痛を与える事になる気がしたから。
「……こちらこそごめんなさい。それから……ありがとうございます」
 代わりに口から出てきたのは、無用な心遣いをさせてしまった事への謝罪と、こんな私へ心遣いをしてくれた事への、感謝の言葉だった。

2011/04/17 Sun 00:03 [No.245]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: 【ピクシブ企画】若森蜥蜴と中年蟷螂【ぽけスト】

フィッターR

冷たい風が頬を撫でる。
 既に日は西に深く傾き、東の空は赤紫に染まり始めている。
 もうすぐ日が暮れるのか。ならば、早く今夜の寝床を探さないと。
 話し相手になってくれた彼にお礼の言葉を贈ろうとした、その時。
「……なあ、お嬢さん」
 不意に、ストライクが再び私に語りかけた。
「……はい」
 今度は何だろう。と思って、当たり障りのない返事をひとまず返す。
「……どうしてお嬢さんは、ヒトの許を離れて、一人で旅してるんだい?」
 笑顔の戻った顔で、彼は私にそうたずねた。
 見透かされていたのか、と思って、私は苦笑いする。
 冷静に考えれば、ベルトに鞄、薬品にスカーフまで身につけ、ニンゲン特有の宗教概念まで口にした私を、ニンゲンと関わった事が無いと思う方が難しいだろう、とは思うのだが、こうも的確に当てられてしまうと、少しばかり悔しい。
「……どうすれば、ヒトとポケモンは本当の意味で共存できるのか……その答えを探してるんです」
「へえ……随分と大層な探し物してるんだねえ」
「自分でもそう思います」
 私の口から、再び笑みがこぼれる。
「私、ニンゲンの許で産まれ育ったんです。でも、大きくなるに従って、ヒトとポケモンとの関係に疑問を感じるようになって。自分を育ててくれたヒトと、命懸けで対立した事もありました」
 滅多な事では話さない、話そうとも思わない事が、次から次へと口から出てくる。
「今まで、沢山のヒトやポケモンを見ました。
 ヒトにもてあそばれるポケモン、ポケモンにもてあそばれるヒト。ポケモンのために命を差し出すことも厭わないヒト、そしてそんなヒトのために力を尽くすポケモン。
 美しい関係も醜い関係も、沢山見てきました。
 色々な事があって、色々な物を見て。そうしているうちに、見つけたいと思うようになったんです。ヒトとポケモン、双方が最大限の幸せを享受できる世界の形を。
 一生かかっても見つからないかも知れないし、そもそもそんな世界なんて存在し得ないのかも知れない。でも探したくて。
 だから、もっと色々なヒトやポケモンに出会いたいと、いつも思ってるんです。ここに来た理由も、それと同じです」
 いつになく、私は饒舌になっていた。出会ったばかりのポケモンに、私の望みを此処まで高らかに語ったことが、今までにあっただろうか。とふと思う。
 そう思ってみて、やっと気づいた。このストライクになら話しても良い。いつの間にか私はそう思っていたのだ。
 なぜ私はそう思ったのだろう。これほどまでに自分を理解する事を試みてくれた存在に、久しく出会っていなかったからだろうか。

「……若いねえ」
 ストライクが言った。
「え?」
「『楽園効果』に食いついてた時もそう思ったけど、何にでも首突っ込んで考えるって、若い時でないと出来ないんだよ。年取っちまうと、良かれ悪しかれどうでもいいやって、何するにしても思うようになっちまうのさ。
 いつもは此処にいるんだけど、俺も旅が大好きでさ、色んな所に行ったもんだし、これからも色んな所に行きたいと思ってる。ま、お嬢さんみたいに立派な目的があるわけじゃ無いんだけどよ。
 色んな物見て、すげえな、とか綺麗だな、って思うことは有るけれど、それでおしまいになっちまうんだよな」
『楽園効果』というのは、傷がすぐに治ってしまうあの現象の事だろうか――と考えている間にも、ストライクは語り続ける。
「……まあ何を言いたいかってえと、お嬢さんがそうやって考えながら旅してるの、良い事だな、って言いたいのさ。何てったって、色んな物を見て、色んな事を知るのにゃ、旅は絶好の手段だからな!
 難しい事考えるのはもうやめちまったけれど、今でも旅してると、目から鱗な事には沢山出会うし、今の俺がここにいるのは、若い頃お嬢さんみたいに、色々考えながら旅したお陰だと思うしね」
 彼の一言一句には、私が今まで生きてきた時間より、ずっと長い間続けていたのであろう、旅への思い入れがふんだんに篭められていた。
 彼の過去に思いを馳せてみる。彼は今まで、どんな場所でどんな物を見て、どんな思いを抱いたのだろうか。
「とにかく、お嬢さんはまだ若いんだからよ。その夢、大切にしな!
 若者の夢は、でかすぎる位が丁度いいんだ。現実見すぎて若いうちからしおれてたら、人生損するぜ。夢追っかけて、色んな事考えるなんて、若い内にしか出来ないんだからさ」
 胸を張って語るストライク。そんな彼を見て、私は一瞬でも彼を不愉快な奴だと思ってしまったことを申し訳なく思った。
 沢山のヒトやポケモンを見た、と私は言ったが、その程度の経験など恐らく――否、間違い無く、彼の経験には遠く及ばない。
 彼は私より長く生きている分、綺麗な物も醜い物も、沢山の物を見てきたのだろう。
 だから、あれほどまでに、旅の素晴らしさ、夢を追うことの尊さを語ることが出来るのだ。
 私が旅をしてきた時間も決して短くは無いが、旅する事、夢を追う事の素晴らしさを、彼のように語ることはまだ出来そうにない。
 私もいずれ彼のように、肉体の衰える時がやって来る。歳を取った私は、一体どんなポケモンになっているのだろう。彼のように、若者に希望を与え、背中を押してあげられるようなポケモンに、私はなれるだろうか。

「……さて、そろそろ日も暮れちまうな。お嬢さん、此処に来るのは初めてだったよな?」
 立ち上がって背伸びをしつつ、再びストライクは私に語りかけてくる。
「はい。そうですけれど……」
「なら、俺が案内してやるよ。雨露凌げる場所、必要だろ?」
「え……良いのですか?」
「ああ。お嬢さんとは良い話が出来たからな。そのお礼だよ。あ、これからも何時だって話しに来てくれて構わないからな。土産話たっぷり聞かせてやるよ」
 笑顔を見せるストライク。
「……はい。よろしくお願いします」
 目を細めて、私は答えた。
 沢山のヒト、沢山のポケモンに出会って、沢山の価値観を知るための私の旅。様々な場所で、様々な物を見てきたという彼の話は、きっと私の世界をさらに広げてくれることだろう。
 後で、彼の住んでいる場所を聞いておかないと。

「……あ、そうだ! まだ名前聞いてなかったな!」
 振り返って、ストライクが言う。
 言われてみて、私もまだ名乗っていない事にようやく気づいた。話を聞いたり話したりするのに、すっかり夢中になっていたらしい。どうやら彼もそうなっていたようだ。
「私は、レナと申します」
「レナ……か。素敵な名前だな」
「ありがとうございます」
 自然と顔が緩む。褒められるような事など滅多にないからか、嬉しさを通り越して恥ずかしささえ覚えてしまう。
「レナ、これからよろしく。俺の名前は――」

「やあ、ミスターハバキ!」
 ストライクの後ろから声がした。
 声がした瞬間、ぎくりとした顔を見せる彼。
 ミスター、という呼び掛けに反応した、という事は、彼の名前は。

「……エディィィィィッ!! てめえなんでこんな場所にいやがるッ!?」
 振り返るや否や、大声で叫ぶストライク――いや、ハバキ氏、と呼ぶべきだろうか。
 彼の視線の先を辿ると、そこには木にもたれかかって立つハッサムが1人。
 両腕にはめられている、鎖のちぎれた手錠が目を引いた。エディ、というのは彼の名だろうか。
「なんでって……たまたまここを通ったら誰かと話す君の声が聞こえたからさ」
 気障っぽい笑みを浮かべる、エディというらしいハッサム。
「それにしても、悪い人だねー。女の子をたぶらかして寝床に連れ込もうとするなんて。ただでさえ随分歳の差がある娘と付き合ってるっていうのに、そのうえ二股までするつもりなのかい?」
「バカヤロウそんなんじゃねえ! 俺はだなあ! 先輩旅人として、ここで眠れる場所を教えてやろうとしてるだけだ! 変な解釈すんな!」
「へぇー。でも君誘ってたよね? なんなら抱かれてみない? とか言っちゃってさ」
「……ッ、てめえそっから聞いてたのかよ!?」
「うん、聞いてたよー。あーあ、この事をあの娘が聞いたらなんて言うかなー?」
「だから違うっつってんだろうがァ! てかそっから聞いてたならあれが冗談だって事くらい分かるだろ! てめえの耳はフシアナかァ!?」
「え? それから後、君何か言ってたっけ? それともあまりに下品だったから僕の耳が聞きたがらなかったのかなぁー?」
「おいふざけんなァ!」
 いつ果てるとも無い口論が続く。
 いや、口論というと少し語弊があるか。
 お互い罵りあっているように見えて、それでも、どこかでお互いを理解しているような、風変わりな言葉のキャッチボール。
 これは所謂腐れ縁という奴だろうか。いや、喧嘩するほど仲が良い、という言葉の方がこの2人には合っているだろう。
 ポケモン同士の関係でさえ、こんなにも奥深い。
 この土地で知ることが出来ることは多そうだ、と、口喧嘩を延々と続けるハバキ氏とエディを見ながら、私は思ったのだった。

2011/04/17 Sun 00:04 [No.246]

[ 編集 ][ 返信 ]決意

ジャグラー

お待たせしました。
ジャグリオVSクール(アイビス)が完成しました。
アイビス視点&アイビス(クール)独り語り風です。

――――――――
私はかつてジャグラーがいた部屋の前に立つ。
そして、超能力で中に誰かいないか調べた。
・・・いる。
「・・・やはり、中に気配を感じる。・・・もう逃げられんぞ」
―――カギはかかっていない。奴は確実にここにいる。
私は勢いよくドアを開けた。

そこには、戦いの場所となっているシロガネ山から切り離れたような空間だった。
ベッドの上で一見すれば死んでいるように見えるパッチールに、ジュプトル。
だが、この2匹は生きている。まだ生命の炎は消えてはない。
そして、もう一つのベッドで寄り添うように眠っているエーフィとルカリオ。・・・間違いない、あのルカリオこそジャグラーだ。我がDCの裏切り者。
・・・しかし、妙だ。ジャグラーがいるのはまだしも、エーフィやパッチール、ジュプトルまでいる?
しかもここにいる4匹は全員DMのはずだ。
まさか、ジャグラー以外の裏切り者がいるというのか?・・・いや、考えすぎか。
まあいい。今はここにいる、裏切り者を片付けるまでだ。
こいつらはそのあとだ。
私は、のんきに眠っているルカリオを“サイコキネシス”で持ち上げ、部屋の外に放り出す。そして、私も部屋を出てドアを閉めた。

「いっつつ・・・くそ、誰だ・・・?」
「ファビオラのように、DCを抜けてもひっそりと暮らしていれば手出しをしなかったものを。何故わざわざDMに寝返って我々に牙を向ける?」
「!・・・クール!?」
どうやら先ほど放り投げた時の衝撃で目を覚ましたようだ。
こちらの姿を見ると、すぐに戦闘態勢に入った。
「ジャグラー、戦う前に一つ聞くことがある。
・・・何故、お前は裏切った揚句かつての仲間と戦う道を選んだ?お前がカールの独断で切り捨てられた事は知っている。私に助けを求めるか、そのまま戦いの舞台から降りればどうにかしてやったものを・・・」
「ああ、俺も一度は考えたよ。DCに戻ろうともした。・・・けどな、それをするということは、誰かが悲しむんだよ」
「何?」
・・・予想外だ。まさかあのジャグラーがそんなことを言うとは。
ふ、少し奴を低く評価していたようだな・・・。
「こんな俺でも、仲間だと思ってくれる人達がいる。こんな俺のことを好きだと思っている人がいる。そんな人達を置いて、今更DCに戻るなんて・・・絶対に出来ない。」
「それに・・・俺にも絶対守りとおさなければならない大切な人がいるんだ。・・・俺は、その人のためにDMの一人として戦う。その人のためにも、俺は両腕が千切れたって戦い続ける!これが俺の正義だ。俺が貫き通すと決めた、正義だ!!」
「・・・そうか。それがお前の正義か。・・・いいだろう。」
もはや話は無用、私は腕を構えて戦闘態勢に入る。
大切な人を守る、それも正義の一つだ。
だがお前はその正義を貫き通すことなく、ここで散ることになる!

「行くぜ、クール!」
「来い、ジャグラー!」

2011/03/17 Thu 22:47 [No.188]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: 決意

ジャグラー

※途中アイビス視点から別の視点に変わります。

「らああああああぁぁ!!」
叫び声と共にジャグラーの腕から波動が放出される。
ルカリオが得意とする“はどうだん”だ。
しかし、私にその程度の技は通用しない。
「ふんっ」
“はどうだん”を“リーフブレード”で真っ二つに切り裂く。
さらに、そこから“サイコカッター”を連続で繰り出し、一気にジャグラーを追い詰める。
「ッ!」
「何!?・・・“かげぶんしん”と“みがわり”を複合させた!?・・・どこでそんな技を・・・!?」
・・・やはり、甘く見すぎていたか。
“かげぶんしん”単体では時間がたてば消滅する上に、攻撃されればすぐにばれてしまう為、時間稼ぎにはあまり向かない。
しかし、そこに“みがわり”の効果を加えれば時間がたっても消えず、本物そっくりの分身が出来上がる。
しかし、それには身代わりの効果と影分身の能力を調整する必要がある。それを軽々こなすとは・・・。
「言っただろ、クール。俺は大切な人を守るために戦い続けると。
そのためなら俺はどんな技だって使う。」
「なんとでも言え。貴様がその正義が口だけでないか、今ここで確かめてやる!!」
正義正義と叫ぶあの男に、分からせる必要がある。
奴は大切な人がいると言っていた。・・・ということは、だ。
その大切な人は・・・あの中にいる!
本当に正義を持った男ならば、奴は必ず守りに入る!
「はあぁぁ!!」
「っ!?・・・しまった!」
どうやら成功のようだな。
私の放った“サイコカッター”は、奴がいた部屋に向かっている。
あのまま放っておけば扉を貫通して部屋の中で眠っている奴らに当たってしまうだろう。
だが、奴が本当に自分の正義を貫くというのなら・・・

「ぐっ・・・!」
「・・・ほう」
やはり、予想通りだ。
私の放ったサイコカッターは、ドアの前に立ったジャグラーによって防がれた。
だが、それこそが私の望んだこと。
この隙を突いて、私は一気にジャグラーの懐へ入る。
「どうやら、本当に貴様なりの正義を貫くつもりだったようだな・・・だが、それが命取りになった。」
「ふざ、けんな・・・!」
「・・・何を言おうとも、貴様はここまでだ。貴様の首をガウリイル様に届けねばならんのでな!」
そして私は一気に“インファイト”で奴を吹き飛ばした。
鳩尾にくらわせてやった上に、効果は抜群だ。そう耐えられるものではない。
「さあ、ジャグラー。年貢の納め時だ。」
「ごほっ・・・くそっ・・・」

――――あれ、ここはどこだろう?確か、朱鷺さんにやられて・・・そのあとに誰かがラプラスさんが死んだなんてことを言ってきて・・・

――――あれ・・・?何か、見える・・・?ルカリオと、エルレイド・・・?あれ、でもあのルカリオは・・・

――――いけない。ここで見るだけなんて・・・助けなきゃ!

この時、どうしてボロボロだったのに動けたのかわからなかった。
不思議に思った。普通なら動くことすらままならないのに。激痛を感じるのに。
ただ助けたい、その気持ちだけで動いた。痛みは感じなかった。
そして、私はドアを思い切り開け、今まさに刃が振り下ろされようとしているエルレイドの前に立ち――

一体、何が起こったのか自分でも理解ができなかった。
突然ドアが開いて、一匹のエーフィが俺の目の前に現れ、リフレクターで俺を庇ってくれた。
だが、このエーフィは・・・もしかして。
「“シャドーボール”!!」
「ぬぅ・・・!」
間違いない。この人は、俺が絶対に守り抜くと決めた――
「フィリット・・・さん・・・?」
今まで俺は何度か、歴史の資料でジャンヌ・ダルクなどの戦う女性を見たことがある。
その時俺はキレイだな、と何度か思ったことがある。
しかし、そんなのとは比べ物にはならないくらい、今の彼女は美しかった。
「く・・・だが、まあいい。奴を倒すことはできなかったが・・・最低限の目的は果たせた・・・!」
「待ちなさい!!」
クールが去っていく。最低限の目的とは何なのかは知らないが、多分俺の戦闘不能だろう。
だが、今はそんなことはどうでもよかった。
「フィリットさん・・・フィリットさん!・・・わああああああぁぁぁぁぁ!!」
「え、ちょ・・・じゃ、ジャグラーさん!?」
思わず俺は、フィリットさんに抱きついて泣いてしまった。
正直、泣きたいほど怖かった。・・・せっかく最愛の人と出会えたのに、ここで死ぬのが怖かった。死にたくない。生きたい。
普段は泣かないのだから、ここで思い切り泣いておこう。そう思った。
「大丈夫だよ、ジャグラーさん。大丈夫・・・もう何も怖いものはないから・・・」

あれから何分か経っただろうか。
俺の涙も止まり、フィリットさんはさっきからずっと笑顔でこちらを見つめている。
「ねえ、ジャグラーさん。」
「ん?何だい、フィリットさん。」
「一つ聞きたいことがあるんだけど・・・」
「?」
「なんでGTSで治療してたジャグラーさんが、ここにいるの!?」
・・・え、今まで気づいてなかったの!?いや、それともあえて突っ込むのを待ってた!?
まあ・・・どっちにしろ、驚いても仕方ないよな。だってあの時はすでにフィリットさんはいなかったし。
「実は、GTSに突然押し掛けてきたヨマワルとニャースの行商が来てな。そいつらに、アイテムをもらったんだ。それを使ってここまで元気になったんだ。」
「そうなの・・・よかった・・・本当に、無茶ばかりして・・・あの時、私がいなかったらどうなってたかわかるでしょ・・・?」
フィリットさんの目から、涙が出てくる。
・・・やっぱり、無茶したのがまずかったのかな。
「ラプラスさんも死んで・・・ひっく・・・ジャグラーさんまで死んじゃったら・・・私、どうすればいいのかわからないよ・・・!」
「え・・・?ラプラスさんが・・・!?」
あのラプラスさんが死んだ・・・?ウソだろ・・・?
いや・・・でも、あの時のクールはわずかだが、波動が違っていた。ということは、ラプラスさんと戦って・・・。
でも・・・あのラプラスさんが死ぬはずが・・・。
「フィリットさん」
「・・・!」
俺はフィリットさんを引き寄せて抱きしめる。
ポケモンとは言え、温かい。人と同じくらいだろうか。
「フィリットさん。俺は、あなたが俺に思いを告げてくれた時、俺は嬉しかった。あなたがそんな風に思ってくれることがうれしかった。
俺も、あなたのことが好きだ。」
「・・・!」
「だから、フィリットさん。俺はあなたを守り続ける。あなたを残して、死んだりはしないよ。」
「ジャグラーさん・・・」
俺はフィリットさんを強く抱きしめた。
俺はもう彼女を悲しませない、心の中でそう誓った。

あとがき
とりあえず一言だけ。
なぁにこれぇ。

2011/03/22 Tue 00:30 [No.203]

[ 編集 ][ 返信 ]Re^2: 決意

あきはばら博士

クールに変身してエルレイドの姿になっているアイビスは、途中である違和感がして来た道を戻り、先程のジャグラーの部屋の前に立つ


 そして、超能力で中に誰がいるかを調べ取る。
 ……いる。
「……やはり、おかしい、人数が多い」
 ―――カギはかかっていない。アイビスはそっと扉を開けた。

 そこにいたのは、パッチール、ジュプトル、エーフィ、トロピウス、そしてルカリオ。
 全員に生命の炎は消えてない、前者3人は分かる、突入して来た者と種族が一致する。トロピウスの朱鷺も分かる、前者3人らと戦って

勝った上で捕虜として監視していたのだろう。
 だが、あのルカリオは……かつてDCにいたジャグラーだ。
 彼は確か、カールと刺し違えて重傷だと聞いていたが、そんな体で何故戻ってきたのだろうか。
 おそらく、監視していたトロピウスの朱鷺と戦い気絶させた後、ここでぬくぬくと休眠を取っているのだろうと、アイビスは考えた。

 のんきに眠っているルカリオを“サイコキネシス”で持ち上げ、部屋の外に放り出す。そして、部屋を出てドアを閉めた。

「いっつつ……くそ、誰だ……?」
「お前もかのファビオラ氏のように、ひっそりと暮らしていれば手出しをしなかったものを。何故わざわざ我々に牙を向ける?」
「!……クール!?」
 どうやら先ほど放り投げた時の衝撃で目を覚ましたようだ。
 クールの姿に変身しているアイビスを見ると、すぐに戦闘態勢に入った。
「目が覚めたようだな。いまさら戻ってきてなんとする? お前の居場所はここにはないぞ」
「……ふん決まっているだろ。俺がここに戻って来た理由は、仲間の手助けさ。俺一人だけ寂しくベッドで待っているというのはごめんだ

からな」
「それで倒された仲間を回収してきたというところか?」
 アイビスは腕を組み一瞥する。
「少し違うな。護衛、ガードマンさ。生憎ここにいる人達は生きててもらいたいからな」
「そうか、そういうからにはその者たちを巻き込みたくないんだろう?」
 アイビスは静かに殺気を放出する。
「違うな。“お前が俺に倒される”のさ。それに俺にはまだやりたい事もあるし、あの人に伝えたい事もあるからな!」
「伝えたいこと、か……。 ならばお前に、一つ聞くことがある」
「ん?」
「……何故、お前は裏切った揚句かつての仲間と戦う道を選んだ? お前がカール氏の独断で切り捨てられた事は知っている。私に助けを

求めるか、そのまま戦いの舞台から降りればどうにかしてやったものを……」
「ああ、俺も一度は考えたよ。DCに戻ろうともした。……けどな、それをするということは、誰かが悲しむんだよ」
「何?」
「こんな俺でも、仲間だと思ってくれる人達がいる。こんな俺のことを好きだと思っている人がいる。そんな人達を置いて、今更DCに戻

るなんて……絶対に出来ない」
 ……予想外だ。まさかあのジャグラーがそんなことを言うとは。
 少し奴を低く評価していたようだな……。だが……。
「それに……俺にも絶対守りとおさなければならない大切な人がいるんだ。……俺は、その人のためにDMの一人として戦う。その人のた

めにも、俺は両腕が千切れたって戦い続ける!これが俺の正義だ。俺が貫き通すと決めた、正義だ!!」
「黙れ! お前に愛する者の何を語れるのだ、必死になって戦ってそれで護れるものだと思っているのか! それがお前の正義ならば。…

…いいだろう」
 アイビスは、彼女が愛した者と同じ形の腕の刃を、ジャグラーに真っ直ぐ向ける。
「大切な人を守る、それも正義の一つだが。青二才が言う世迷い事じゃない、その正義の重みに負けて貫き通すことなく、ここで散ること

になるだろう!」
 もはや話など無用、腕の刃を構える。

「行くぜ、クール!」
「来い、ジャグラー!」

「らああああああぁぁ!!」
 叫び声と共にジャグラーの腕から波動が放出される。
 ルカリオが得意とする“はどうだん”だ。
 しかし、アイビスにはその程度の技は通用しない。
「ふんっ」
 “はどうだん”の波動を“リーフブレード”で真っ二つに切り裂く。
 さらに、そこから“サイコカッター”を繰り出し、一気にジャグラーを追い詰める。
「ッ!」
 だが、その攻撃は相手の影をしっかりと捕らえていたが、素通りする結果に終わる。
「何!?……」
 “かげぶんしん”と“みがわり”を複合させのだろうとアイビスは瞬時に判断を下す。
(どこでそんな技を……!? ……やはり、甘く見すぎていたか)
 “かげぶんしん”単体では時間がたてば消滅する上に、攻撃されればすぐにばれてしまう為、時間稼ぎにはあまり向かない。
 しかし、そこに“みがわり”の効果を加えれば時間がたっても消えず、本物そっくりの分身が出来上がる。
 だが、それには身代わりの効果と影分身の能力を調整する必要がある。それを軽々こなすとは……。
「言っただろ、クール。俺は大切な人を守るために戦い続けると。そのためなら俺はどんな技だって使う。」
「そんな技で倒せるような私だと思わないほうがいい」
 アイビスは高まる気持ちを落ち着かせ、めいそうに入る。
「そうかい。最初からそんなこと思ってないからな」
 波動の力で骨棍棒に似た物を作り出す。武器にもなる“ボーンラッシュ”の準備である。
「その杖、ボーンラッシュか……」
 腕の刃を光らせて、構える。
「おらあ!!」
「ふんっ」
 脳天目掛けて振りかざされた骨杖を、アイビスは頭上に光る刃の両腕を添えることで、防ぐ。
「甘いっ」
 そして流れるように、アイビスはそのまま前へと踏み込んで“つじぎり”をする。
「いっ…!っつー…やりやがったな!!」
「望むところだ」
 ジャグラーは接近したポジションを生かすために“インファイト”へと移行するが。アイビスも同じ技“インファイト”を繰り出す。
「あがががが っ…!くそ…!」

 インファイトの打ち合い。
 格闘技はルカリオにとって弱点もあるために、インファイトの打ち合いではジャグラーが圧倒的な不利となるのだ。
 こちらの攻撃がすることで相手は一定範囲に近づいてこれずに続いている状況下で手を休めてしまうのは危ないとは言え。この状態は明

らかに不味い。
「冗談じゃねえ…ここで死ぬことはダメなんだよ!」
 ジャグラーは“インファイト”をやめて“こらえる”を繰り出す。
「お前をこのデパートコンクエスタに連れてきたのは私だったな、だがどうした? あの時のような眼が、無いではないか」
 アイビスはジャグラーが狙うカウンターを読んだ上で、“インファイト”を解除してバックステップをする。
「お前の考えなど、お見通しだ」
 すばやく“サイコキネシス”を叩き込む。
「…っ…あの頃の俺は、腐ってたからな。だけど、今は違う!」
 中距離からの攻撃を耐えながら話す。
「今の俺には、守りたい仲間が!大切な人がいる!だから昔の俺とは目が違うんだ!」
「ほう、 ならばこんなお前には、本当に、大切な人や愛すべき人を守るだけの力があるというのか?」
「あるさ!だから俺は、お前を倒し、生きて帰る!!」
 ジャグラーの瞳を見つつ、アイビスは応える。
「立ち向かえる力、守るための力。守っていくことそれは攻撃を叩き出すより難しいものだ。助けになる。力になる。心に身体が追いつい

ていなければ、それは単なる弱い者の遠吠えだ!
(だから自分はあの方の支えになると決めていて表には出ないようにしていた!!自分にはあの方の横に立って戦うための力が圧倒的に足

りない!!)
 そんな遠吠え戯言など、私には通じぬ」
 アイビスは、下から上へと直線を何度も描くように素早く腕を振り上げる奇怪な舞、つまり“つるぎのまい”に移行する。
「遠吠えかどうかは、決めつけるにはまだ早いんだよ!」
 “りゅうのはどう”をジャグラーは発射する。
「そう、確かに早いかもしれませんね」
 しかし、それを“サイコキネシス”で相殺する。
(ジャグラー、貴方がポケモンになってから暫くたったとはいえ元人間。そこまでその力を使いこなすようになるとはまったく。侮れない

ものです。私も隠していた自分が出てしまって、クール様にはなりきれずにいます。しかしこれは自分の勤め、少なくともこの戦いの最後

までは“クール”として戦うことにしましょう)
「構えなさい。 言うだけの理想で終わるか意志が肉体を凌駕するか。私には今信念がある。さぁ、お前の信念はどこまでだ? 吠えるだ

けならだれにでも出来る。続きをしようじゃないか」
「……ああ。いいだろう。…行くぞ!!」
 たっ、と
 駆け出してジャグラーは“シャドークロー”を仕掛ける。
 アイビスはリーフブレードでそれを受けるが、ジャグラーは“みがわりかげぶんしん”のテクニックを再度使用して、技のタイミングをずらしてインファイトを叩き込もうとする。
 それは実体であるために、必中技をもってしてもジャグラーを捉えることが出来ない。先程のインファイト合戦で相手の防御は大きく下がっている、クリティカルヒットすればジャグラーが大きく有利になれるだろう。
 だが、アイビスは速攻先制技である“かげうち”を瞬時に使用することで、相手の技の発動時に攻撃を挟み込んだ。
 つまり、身代わり分身はタイミングを外し、インファイトは使うことが出来ず失敗することとなったのだ。

 気がつけばジャグラーの目の前にアイビスはいた。
 ここはインファイト圏内だ。

2011/04/13 Wed 01:07 [No.234]

[ 編集 ][ 返信 ]Re^3: 決意

あきはばら博士

アイビスは“インファイト”で殴りかかる。
「は、ああああああ!!!」
 この状況下で守りに入ると削り落とされることは、ジャグラーがカール戦で身をもって知っている。
 ここはジャグラーも“インファイト”で応酬せざるを得なかった。
「――二段突き!」
「ゲホっ」
「下段払い!」
「ぐっ」
「三段返し斬り!」
「うごごっ」
「巧み追拳っ!!」
「ぐあぁ」
 ……とは言え、やや一方的である。
「ややや、やるなクール…お前が誰であろうとも、あの人の為にお前を倒して生きて帰る!!」
 負けるわけにはいかないと、声を震わせて、さっきよりも強い“インファイト”を繰り出す。
「私を倒すだと?  その傷だらけの体で、勝てると、思っているのかっ!」
「舐めるなあ!!」
 アイビスの顔面をぶん殴るが
「ふんっ」
 そのまま“しねんのずつき”で迎えうたれる。
 そのインファイトの隙をジャグラーは見逃さなかった。

「甘いぜ……倍返しだぁ!!」

 ここぞというタイミングでジャグラーは“カウンター”を打ち込もうとする。
 避けることができない絶好のタイミング!
 ただ、問題は『相手の両腕が空いている』ことだった。
「……読んでいましたよ」
 ジャグラーの腕を逆手に捉えて、攻撃を流しつつ、足払いと共にジャグラーを投げ払う。
(……読まれていた!?)
 投げられた後、ゴロゴロと転がって受け身をとるが、そこに複数の“サイコカッター”が、ジャグリオに向けて飛ぶ。
「!?冗談じゃねえ、あんなのに当たったら真っ二つじゃねえか!」
 “かげぶんしん”で回避して、分身をサイコカッターに突っ込ませて相殺させる。 アイビスは少し離れたところから“サイコカッター

”を撃ち続ける。
 アイビスはメタモンだ、体力が常人の半分くらいしかないため、接近戦を続けるのにも限界がある。このまま行けばジャグラーよりも先に削り負けてしまう。自然とアイビスに冷や汗が浮かんでくる。
 だが、そこで勝負は意外な形で決着が付くことになった。
「……くっ!」
 と、ジャグラーがサイコカッターから避けるために“あなをほって”地中に逃げたのだった。
「……墓穴を掘ったか?」
 アイビスは“じしん”を撃ち込む。
 地中にいる限りジャグラーは絶対に避けることができない、それまでの戦いで受けたダメージでそれがとどめの一撃となった。

 こうかはばつぐんだ!

――あれ、ここはどこだろう?確か、朱鷺さんにやられて……そのあとに誰かがラプラスさんが死んだなんてことを言ってきて……
――大きな衝撃があった、地面が揺れた? 地震かな?
――あれ……?何か、見える……?ルカリオと、エルレイド……?あれ、でもあのルカリオは……
――いけない。ここで見るだけなんて……助けなきゃ!

「……ふう  ……か、勝った。でしょうか?」
 アイビスは地面に潜ったジャグリオを引っ張り上げて、ため息をつく。
「これが、もしも……  クール様だったら、きっと簡単に勝てたのでしょうか……?」
 そして満身創痍の自分を見る。
「やだ……まだ死にたくはない……」
「……ああ、私にはまだまだ、 クール様には、到底敵わないです」
 自分を軽く自嘲するように、そっと微笑みを浮かべる。
「く・・・そが・・・」
 ジャグラーはアイビスの顔を殴ろうとするが、腕に力が入らない。
「有言実行ほど難しいことはないな。私の勝ちだ。さて」
 そこで腕の刃を振り上げた。

「ッ!!」
 彼女の体はいつの間にか動いていた。 部屋から出て、ルカリオの前に出る。そして、ルカリオを守るように“リフレクター”を展開す

る…!

「!?」
 突然展開されたリフレクターにに驚き、ハッとしてアイビスは部屋の入り口の影を振り返る。
「あ……う……?」
 半ば覚悟を決めたジャグラーも驚く。

――この時、どうしてボロボロだったのに動けたのかわからなかった。
――不思議に思った。普通なら動くことすらままならないのに。激痛を感じるのに。
――ただ助けたい、その気持ちだけで動いた。痛みは感じなかった。
――そして、ドアを思い切り開け、今まさに刃が振り下ろされようとしているエルレイドの前に立ち――

 一体、何が起こったのかジャグラーには自分でも理解ができなかった。
 突然ドアが開いて、一匹のエーフィが彼の目の前に現れ、リフレクターで庇ってくれた。
 だが、このエーフィは……もしかして。
「シャドーボールっ!!」
「ぬぅ……!」
(間違いない。この人は、俺が絶対に守り抜くと決めた――)
「フィリット……さん……!」
 今まで何度か、歴史の資料でジャンヌ・ダルクなどの戦う女性をジャグラーは見たことがある。
 その時キレイだな、と何度か思ったことがある。
 しかし、そんなのとは比べ物にはならないくらい、今の彼女は美しかった。

「おとなしく寝てると思ってましたが動けたのですか……」
 アイビスには焦っていた、これ以上は戦えそうもないのに連戦は辛い。
「電光石火…!!」
 フィリットはアイビスに向かって“電光石火”を放ち、突き飛ばすことでアイビスとジャグリオとの距離を取らせる。
「まったくもって予想外だ」
 とフィリットから少し距離を取り、アイビスは苦々しく呟く。
「……フィリット、さん。……だめだ…逃げ…ろ」
「ううん逃げない……ここで、逃げられないっ!」
「フィリットさんが、敵う相手じゃないんだ…」
「で、でも」
「あ」
 アイビスはそこで彼の言っていた『大切な者』が誰かを悟った。
 ならば、これ以上は無粋だろう。その痛みは与えるものじゃない。クールではなくアイビスの考えとして、ここは身を引くべきだと思っ

た。
「……指令にない戦いをする気はない」
 なるほど確かに、守れる力はあったようだ。彼自身は負けたが、このまま戦った場合は確実にアイビスは彼女に負けるだろう。
 自分が死んではいけない。これはクール様からの命令だ。
「悔しいがここで身を引こう。止めはさせなかったがもうその状態では邪魔はできまい、目標は達した離脱する」
 アイビスは“テレポート”を使い、姿をくらませた。

「ッ……逃げた………っと…!!」
 アイビスがテレポートで離脱したことを見送ったあと、フィリットはすぐにルカリオ――ジャグラーの元へ駆け寄る。
「ジャグラーさん……ジャグラーさんだよね!?」
「フィリットさん……フィリットさん!……わああああああぁぁぁぁぁ!!」
「え、ちょ・・・じゃ、ジャグラーさん!?」
 ジャグラーは、フィリットに抱きついて泣いてしまった。
 正直、泣きたいほど怖かった。……せっかく最愛の人と出会えたのに、ここで死ぬのが怖かった。死にたくない。生きたい。
 普段は泣かないのだから、ここで思い切り泣いておこう。そうジャグラーは思った。
「大丈夫だよ、ジャグラーさん。大丈夫……もう何も怖いものはないから……」
 よしよし、とフィリットはジャグラーの頭を撫ぜていた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 あれから何分か経っただろうか。
 俺の涙も止まり、フィリットさんはさっきからずっと笑顔でこちらを見つめている。
「ねえ、ジャグラーさん。」
「ん?何だい、フィリットさん。」
「一つ聞きたいことがあるんだけど・・・」
「?」
「なんでGTSで治療してたジャグラーさんが、ここにいるの!?」
 ・・・え、今まで気づいてなかったの!?いや、それともあえて突っ込むのを待ってた!?
 まあ・・・どっちにしろ、驚いても仕方ないよな。だってあの時はすでにフィリットさんはいなかったし。
「実は、GTSに突然押し掛けてきたヨマワルとニャースの行商が来てな。そいつらに、アイテムをもらったんだ。それを使ってここまで

元気になったんだ。」
「そうなの・・・よかった・・・本当に、無茶ばかりして・・・あの時、私がいなかったらどうなってたかわかるでしょ・・・?」
 フィリットさんの目から、涙が出てくる。
 ・・・やっぱり、無茶したのがまずかったのかな。
「ラプラスさんも死んで・・・ひっく・・・ジャグラーさんまで死んじゃったら・・・私、どうすればいいのかわからないよ・・・!」
「え・・・?ラプラスさんが・・・!?」
 あのラプラスさんが死んだ・・・?ウソだろ・・・?
 いや・・・でも、あの時のクールはわずかだが、波動が違っていた。ということは、ラプラスさんと戦って・・・。
 でも・・・あのラプラスさんが死ぬはずが・・・。
「フィリットさん」
「・・・!」
 俺はフィリットさんを引き寄せて抱きしめる。
 ポケモンとは言え、温かい。人と同じくらいだろうか。
「フィリットさん。俺は、あなたが俺に思いを告げてくれた時、俺は嬉しかった。あなたがそんな風に思ってくれることがうれしかった。
俺も、あなたのことが好きだ。」
「・・・!」
「だから、フィリットさん。俺はあなたを守り続ける。あなたを残して、死んだりはしないよ。」
「ジャグラーさん・・・」
 俺はフィリットさんを強く抱きしめた。
 俺はもう彼女を悲しませない、心の中でそう誓った。

2011/04/13 Wed 01:08 [No.235]

[ 編集 ][ 返信 ]短編スレ

あげは

過去掲示板から引き継ぎました。
以後、過去掲示板からのコピペです。

ここは、ドリメに関係ない短編を書くところです。
ドリメ意外の、個人小説のテストアップに使っていただいても構いません!
過去の短編を貼るのもいいですし、突発的に思いついたけどどこに投稿すればいいか分からないのを貼るのも結構です。
以前別所に投稿したけど、流れてしまった小説などを貼るのも良しだと思いますナリ。

過去の短編小説コンテスト投稿作品は、秋葉さんに頼めば出してきてくれると思うので、その依頼等もこちらにどうぞ……!

2011/01/03 Mon 16:33 [No.14]

[ 編集 ][ 返信 ]何言っとんねん、ワイらは友達やないか!!

kaku

太郎と宏は、クリスマスだと言うのに、男同士でドライブに出かけようとしていた。
「ほんま、どこもかしこもアベックばっかりやんけ。クリスマスに恋人同士でファミレスら来んなや」
 助手席に座る太郎は、憤っていた。
 クリスマスくらいは、みんな高級なところに行くだろうと思って、「彼女いない歴=年齢」仲間の太郎を誘ってガストに来たというのに、客は皆アベックばかりだったのだ。
 その時、店員がまるで自分を笑っているような気がして腹立たしかった。
 二人は、とにかく機嫌が悪かった。
「もうええ!今から、時速300で走ろうや!!」
「ほんまや!俺らは地獄の走り屋やからな!!」
 そういうと、宏はアクセルペダルを踏み込んだ。
 二人の体が、座席へと吸い込まれていく。
「イヤッホー!!」
 叫んだ時、遂にスピードメーターの針が150を振り切った、次の瞬間!!
 車は、ガソリンスタンドへと突っ込んだ!!
 ドォーーン!!
 ものすごい音を立てながら、車は爆発する!!
 その炎はガソリンスタンドの石油にも引火し、更に恐ろしいほどの爆発が起こった。
「う、うぅ・・・・」
 宏は、命からがら車から抜けだした。
 その体は黒焦げで、足は動かず、手だけで這い出すような形だ。
「さかもっちゃん・・・・さかもっちゃんどこや・・・・」
 隣を見ても、さかもっちゃん(太郎の苗字は坂本)がいない。
 辺りを見回すと、なんとさかもっちゃんは、頭が地面に突き刺さった状態で、逆さまになっていた。
「さ、さかもっちゃん!」
 宏は、さかもっちゃんの方へと歩み寄る。歩み寄るというか、手をつかって這いよる。
「ヒロシ君・・・・俺はもう、あかん。頭が抜けへん。俺を見捨てて、ここから逃げてくれ。また、次の爆発がおこるかもしれへん」
 さかもっちゃんは、手で地面を押して、なんとか抜けだそうとしているが、全く抜けない。宏は手助けしてやろうと思ったが、立つことができない以上、それも叶わない。
 だが、宏は、諦められなかった。
「何言うとんねん、さかもっちゃん!わいらは、友達やないか!!見捨てていくことなんて、でけへん!」
 そう言って泣く宏に、さかもっちゃんが声を懸けた。
「ふふふふ・・・・貴様、その言葉を待っていたぞ!」
 言うやいなや、さかもっちゃんは、パンツの中から銃を取り出した。
「貴様、さては・・・・!」
 宏は、さかもっちゃんの正体に気づくが、もう遅い。
「死ね!!」
 カチ、と引き金を引く音。しかし、銃声はならない。
「なんでや!!」
 焦るさかもっちゃんに、立ち上がった宏が言った。
「俺が貴様の正体に気づいていないと思ったか・・・・弾はすべて抜いておる。死ね!!」
 そういうと、パンツの中から鎌を取り出し、さかもっちゃんの首を切り取った。
「ふははは!!俺こそが、この世を支配する!!」
 遂にさかもっちゃんを殺した宏が、勝ち誇って笑う。
 そして、ガソリンスタンドの天井から伸びているホースの先にあるハンディクリーナーてきなアレを手にとった。
 ガソリンの注入口にくちをつけ、そのまま息を吸い込み、ガソリンを吸引する。
「うっ!!」
 たらふくガソリンをのんだ宏は、動かなくなった。
 そのまま、宏は、死んだ。

2011/01/04 Tue 02:00 [No.19]

[ 編集 ][ 返信 ]ライモンタウンにて

あきはばら博士

「すみません、お客様の中に、ドクターはいらっしゃいませんか〜?」

「私です。」

「タブンネ!」

「おらっ! 経験値よこせっ! おらっ!」

「やめたげてよぅ!」

2011/01/04 Tue 02:13 [No.20]

[ 編集 ][ 返信 ]蟷螂の斧

kaku

少年の頭に、カマキリがとまっていた。

ちょうど、鎌を使って、頭に掴まっている形だ。

「お前、頭にカマキリとまっとるやんけ!」

「まじで?」

少年が、頭に手を伸ばすと、カマキリの頭に手が触れた。

次の瞬間、カマキリの鎌が少年の頭にくい込んだ!

そのまま、彼は、三枚に下ろされた。

「何さらすんじゃカマキリこら!!」

少年の友達は、カマキリを捕まえ、食った。

「うっ!!」

そのまま、友達は動きを止めた。

そして、友達は、死んだ。

2011/01/04 Tue 02:18 [No.21]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: ライモンタウンにて

いぬ


笑ってはいけないポケモンセンター

2011/01/04 Tue 02:20 [No.22]

[ 編集 ][ 返信 ]とあるトレーナーの決め台詞

仙桃 朱鷺

「ポケモンゲットだぜ!」

「ウッソウッソ」

「ソーナンス!」

「ソーナノ?」

「タブンネ。」

2011/01/04 Tue 02:24 [No.23]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: 短編スレ

いぬ

「このアカギにさからららららららららららr(ガリッ)」

アカギはそのまま動かなくなった。

ギンガ団は、壊滅した。

2011/01/04 Tue 02:31 [No.25]

[ 編集 ][ 返信 ]一行で頑張ってみよう

PQR

パルシェン「つのドリルには 勝てなかったよ…」

2011/01/04 Tue 02:34 [No.26]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: 一行で頑張ってみよう

あきはばら博士

パルシェン「しかし、きゅうしょには当たらない」

2011/01/04 Tue 02:38 [No.27]

[ 編集 ][ 返信 ]一行で頑張ってみよう2

PQR

メタモン「君にはオリジナリティが足りない」

2011/01/04 Tue 02:39 [No.28]

[ 編集 ][ 返信 ]もうむりぽ

いぬ

「ヒメグマです」「クマシュンです」「ウツドンです」「出たな体液三兄弟!」

2011/01/04 Tue 02:41 [No.29]

[ 編集 ][ 返信 ]書き初め小説2011『ゴーストポケモンと生きる』

フリッカー

※このスレに気付いていなかったので、修正を加えた後移動させました。

 私の名前は、シキミ。イッシュポケモンリーグを守る四天王の一人であり、小説家としても活動している。

 私は、世間でもあまり類を見ない、ゴーストポケモンを好んで使うトレーナーだ。それだからか、周囲からはあまりよくない目で見られたり、さまざまな憶測が飛び交ったりしている事多いが、ゴーストポケモンの使い手となったのには、もちろん理由がある。
 それは、オカルトものが好みな訳でも、変な宗教に惹かれた訳でもない。単に、純粋な興味からだ。

 ゴーストポケモン。
 未だ起源が不明なポケモンの中でも、特に謎が多い存在。他のポケモンとは明らかに異なる特徴を多く持ち、そもそも『生物』なのかすらもわからない種族。だから幽霊(ゴースト)。世間に存在する物事が科学の力で解明されつつある中で、ゴーストポケモンだけは未だ科学の力では説明不能な部分が多くある。だからこそ、ポケモンの中でも特に人々に畏怖されるのだろう。
 そういう所に、私は惹かれた。
 当時の私は、好奇心が強くて怖いもの知らずだったらしい。科学では解明できない未知の存在と行動を共にし、共に勝負をする事ができる。それが、まだ幼い私にとっては想像してみただけで胸が躍る事だった。きっと、今までの生活では体験できもしない出来事を体験できるだろうと思って。ドラゴン使いも鳥使いも、幼い私にとってはありきたりな存在でしかなく、誰もが未知故に敬遠するゴーストポケモンの使い手になる事の方が、ずっと魅力的だと思っていた。
 だから私は、親の反対を振り切ってゴーストポケモンのヒトモシを手に入れ、ポケモントレーナーとして旅立った。周りに何と言われようとも、私は自分の決めた道を信じて進み続けた。結果、私は四天王の一角となるまでに実力を伸ばす事ができた。
 それだけ言えば、ありふれたサクセスストーリーのように見えるのだが――

 ――思えば、今でも後悔する。
 どうしてその時の私は、ゴースト使いになる事を少しでもためらおうとしなかったのだろうか、と――

     *

 フィールドが、青白い炎の爆発に飲み込まれた。
 爆発により起きた熱風はこちらにも伝わってきて、思わず顔を腕で遮る。まるで自分が噴火している火山の真っただ中にいるような錯覚がする。
 桁外れの熱量だ。私が使うシャンデラもほのおタイプを有しているが、ここまで激しい熱量は出せない。いや、世界中のほのおポケモンを探しても、ここまでの熱量を出せるポケモンはいないだろう。それは既に、ポケモンが放つ炎の領域を超えている。では、この炎を放った主は果たして何者なのだろうか。
 熱風が収まった所を見計らって、遮っていた顔を上げる。
 フィールド上に燃え上がる青白い炎の中に、蜃気楼のようにそびえ立つ巨大な白い影。それは全てを焼き尽くす灼熱の炎の中でも、神々しい輝きを失っていない。まるで、この世の存在ではないかのように。
「これが、伝説のポケモンの力……」
 はくようポケモン・レシラム。
 曰く、争いが絶えなかったイッシュ地方をその炎で焼き尽くしたと言われる、伝説のポケモン。
 曰く、大気を動かして世界中の天気を変えられるほどの熱量を放てるという、伝説のポケモン。
 その、伝説の中での存在でしかないはずのポケモンが、今の私の敵だった。

 最近になってイッシュ地方においてさまざまな事件を起こしている謎の組織、プラズマ団。
 その王だという青年・Nが自らの力を証明するべくチャンピオンに挑もうとしている、という話を聞いたのはつい最近の話だ。旅をしていてリーグを長く留守にしていたチャンピオン・アデクさんが戻ってきて、すぐにこの話を聞かされた時は私も驚いた。
 プラズマ団の中心人物だというのなら、有無を言わさずすぐに警察を呼び出して捕まえさせればいいと思ったが、Nの実力はもはや警察では手も足も出ないレベルにまであるらしく、そして彼は正々堂々とチャンピオンに挑もうとしているというアデクさんの話もあり、結果として通常と同じようにポケモンリーグで普通の挑戦者として迎え入れる事になったのである。
 そして数日後、果たしてNはやってきた。
 チャンピオンに挑むためには、まず四天王に勝利しなくてはならない。そのルールに従い、彼は私にも正々堂々と試合を挑んだ。全てのポケモンを解放する、という理念を掲げて。
 犯罪組織の中心人物に公式試合を挑まれるという事に、私は苛立ちを覚えた。犯罪組織の人間ならそれらしく、強行突破してチャンピオンの元に向かおうとしない所が、相当な自信を誇示しようとしているように見えたのだ。
 いつもの公式試合でもそうだが、今回は特に手を抜かずにはいられないと思った。Nが何を目論んでいようと、犯罪組織の人間を黙って先に通す訳にはいかない。そう意気込んで、試合に臨んだ訳なのだが――

 Nが繰り出したポケモンは、私の予想を大きく超えたものだったのだ。

「……」
 中性的な顔立ちが特徴的な青年であるNは、レシラムの戦いを黙って見守るだけで、ポケモンバトルの基本である指示を行おうとすらしない。絶対的な信頼をレシラムに向けているその瞳が、『指示をするまでもない』と自惚れているように見えて、私は歯噛みした。
 私は、未だレシラムに一矢報いていない。ブルンゲルも、デスカーンも、そしてゴルーグさえも、レシラムには全く力が及ばなかった。最後の手持ちは私の手持ちの中でシャンデラだが、それでもレシラムの強大な力に圧倒されている。先程の“あおいほのお”の直撃を免れたのは、奇跡としか言いようがない。しかし、直撃を免れ、しかも特性の効果により無効化できるはずのほのおわざにも関わらず、シャンデラはかなりのダメージを被ってしまっている。辛うじて浮いているが姿勢は安定せず、今にも墜落してしまいそうな状態だ。
 一方で、こちらの攻撃は一切レシラムに通じている様子がない。シャンデラとて攻撃力はほのおポケモン・ゴーストポケモンどちらにおいてもトップクラスだ。にも関わらず、攻撃を一撃受けてもレシラムは動じないのだ。
 まさに力の差は天と地ほどの開きがある。これでは、勝負にすらならない――!
「はあ、はあ、はあ、はあ――!」
 私の息が荒くなっている。
 その場から動いた訳でもないのに、まるでマラソンを走った後のように心臓は激しく高鳴り、肺は貪欲に酸素を欲しがっている。だがそのお陰で、自分が追い込まれているという事を実感できる。
 レシラムが、次の攻撃を放とうとしている。口から放とうとしているそれは、恐らく“りゅうのはどう”。標準的な技だが、レシラムのパワーを持ってすればどんな破壊力になるのかはわからない。
 このままでは、自分の力が及ばないままNを通す事になる。それだけは避けなければ。
 たとえ、諸刃の剣を使う事になろうとも――!
「シャン、デラ……!」
 左手で握るダークボールを、更に強く握りしめて、命令する。
「周りの炎を吸収して“だいもんじ”!!」
 すると、フィールドの大半を包んでいる炎が、シャンデラの体に引き寄せられ、吸収していく。
 シャンデラは、炎を吸収して自らの力に変換する『もらいび』の特性がある。直接的なほのおわざはレシラムの特性『ターボブレイズ』によって打ち消されてしまったが、フィールドで燃えている炎なら吸収てきるはず、と私は判断したのだ。
 だが、間に合うか。
 いや、そもそも問題は――

 レシラムが“りゅうのはどう”を放つ。
 同時にシャンデラも、吸収した炎を一転に集めて放つ。
 単純なわざそのものの威力は“りゅうのはどう”より上回る“だいもんじ”だが、これに『もらいび』の効果を上乗せしても、レシラムの“りゅうのはどう”を受け止め、相殺させる事しかできなかった。
 だがそれでも、相殺できさえすれば、起点とするには十分だった。

「顔に“ニトロチャージ”です……っ!!」
 ダークボールを握る左手を突き出し、指示を出す。
 すると、シャンデラは全身を炎で包み、爆発の煙を隠れ蓑にしてレシラムに突撃する。レシラムには煙の中から急にシャンデラが飛び出したように見えただろう。レシラムは炎の弾丸となったシャンデラの突撃を顔面に受けた。
「はあ、はあ……“シャドーボール”で連続攻撃を……っ!!」
 指示通りに、シャンデラはレシラムの背後から反転し、“シャドーボール”の連続攻撃をレシラムに浴びせる。
“ニトロチャージ”による顔への攻撃で怯んだ隙に、“ニトロチャージ”で得た加速力を活かして不規則に周囲を回りながら連続攻撃。レシラムはシャンデラを捉える余裕もなく、反撃の余裕を与えられない。
 しめた。この調子なら、レシラムを畳み掛ける事ができる。いくら一発だけではダメージにならない攻撃でも、何度も浴びせられれば響いてくる。そして何より、このままうまく行けば私も――
「後ろだ、レシラム!!」
 そこで、何を思ったかNが口を開いた。
 その直後、ちょうどシャンデラはレシラムの背後に回り込んでいて、“シャドーボール”を放とうとしていた――
 レシラムは顔を向ける事なく、そのロケットのバーニアのような尾から炎を吹き出す。シャンデラはその炎に突っ込む形となってしまい、そのまま炎をもろに受けて落ちてしまった。
「そんな!?」
 どうしてNは、シャンデラの位置を特定できたのか。
 加速して目まぐるしく動き回るシャンデラを、肉眼で捉えて行動を読んだのか。いや、あの不規則な動きを読むなど、常人にできるはずがない。まるで、未来予知でもしたかのような――
 その思考を強制終了する。
 なぜなら、落ちたシャンデラに、再びレシラムは“あおいほのお”を放とうとしていたからだ。
 あの桁違いの炎が、再びシャンデラに放たれようとしている。受けてしまえば、それで勝負が決まってしまう。だが、完全にかわす事も不可能だ。なら、同レベルの攻撃をぶつけて、相殺するしかない。
 もう、選択肢は一つしかない。
「……っ、“オーバーヒート”です!!」
 使えるのは、シャンデラが持つわざの中で一番強力な“オーバーヒート”だけ。余計な事を考える余裕もなく、指示を出した。
 そして、レシラムの“あおいほのお”と、シャンデラの“オーバーヒート”が放たれたのは、ほぼ同時だった。

 赤と青の炎が、二匹の間でぶつかり合う。
 二つの炎の力は互角。一歩も譲らぬまま、周囲に熱風を巻き散らしていく。
 こうなれば、後は純粋な持久戦だ。どちらか一方が力を緩めた瞬間、敗北が決定する。
 それはつまり――
「は……ああ――っ!!」
 先に耐えられなくなったのは、私の方だった。
 一瞬視界がぼやけたと思うと、足の力が抜けて、力なく崩れ落ちる私の体。
 そして、二匹の炎のぶつけ合いも連動し、周囲が青い炎に飲み込まれて終わりを告げた。

「はあ、はあ、はあ、はあ――」
 周囲で何が起きたのか、もう把握できない。
 もう意識が薄くなり始めていて、周囲の状況を把握する事に気が回せない。
 ただ、この状況になっているという時点で、私は敗れたという事には気付いていた。
 かつんかつん、と誰かが歩いてくる音。
 それが誰なのか把握しようと残った意識を向けた時。

「どうして君は、無理をしてまでポケモンを手放さないんだ? それを続ければ、君は破滅するというのに」

 私の目の前で、そんな声が耳に入った。

2011/01/04 Tue 10:25 [No.30]

[ 編集 ][ 返信 ]書き初め小説2011『ゴーストポケモンと生きる』

フリッカー


 意識が戻った時は、体力は何とか体を動かせるほどにまで回復していた。
 それでも重い体を引きずって、バトルフィールドから自分の書庫へと戻る。
「……あぁ」
 力なく木の椅子に座り込み、背もたれに体を預ける。
 今回はまずかった。ここまで体力を使った――いや、“使わされた”のはいつ以来か。下手をすれば戦闘中に気を失ってもおかしくなかった。それだけ、あのレシラムは強すぎたのだ。
「『その男、瞳に暗き炎をたたえ、ただ一つの正義を成すため、自分以外の全てを拒む』……はあ、こんな時に何を考えているのでしょうかアタシ……」
 ふと思いついた一節を口にして、自分の癖に呆れる。
 小説家が本業故か、印象に残った事はどんな事でも小説の一節のような言葉でまとめてしまう事はよくある。こういうどうでもいい時に思い浮かんでしまうのは、問題ではないかといつも思う。

 私はゴースト使いとなった代償として、一つの『呪い』を受け取ってしまった。
 始めは些細な事だった。ポケモンバトルをしている中で、動いてもいないのに運動したような疲れが襲ってくるような事があったと思うと、次第にそれが日常茶飯事になり、手持ちを増やしていくと急に疲れやすくもなってきた。
 そして、私は気付いたのだ。
 自分の体力が、自分のポケモンに“持っていかれている”という事実に。
 ゴーストポケモンは、出会った人間の生命力を吸って生きている。シャンデラの炎に包まれると魂を吸い取られて燃やされ、抜け殻と骨だけが残ってしまうという話もあるし、ブルンゲルは住処に迷い込んだ船の乗組員の命を吸い取るという話もある。
 つまり私は、手持ちにしたポケモン達に“寄生されて”しまったのだ。私の手持ちになる代償として、私の生命力を差し出すという形で。
 だから私は、常に4匹ものゴーストポケモンに生命力を吸われているのだ。平時でも激しい運動をするとすぐに息が切れてしまう。そして戦闘時に、この影響は顕著に表れる。
 ポケモンは戦闘時に、多くのエネルギーを消費する。そのために、私のポケモン達は消耗するエネルギーを私の生命力で補っている。つまり私のポケモンの戦闘は、私自身の戦闘とほぼ同義。私のポケモンが戦うほど、私は体力を消耗していくのだ。逆に言えば、この手段で力を得ているからこそ、私は四天王にまで上り詰められたのかもしれないが。
 これが、私にかけられた『呪い』。つまり私は、普通にポケモンを手にしたつもりで、悪魔と契約を交わしてしまったのだ。
 物語に出てくる悪魔は、契約した人間の願いを叶える代償として、その人間を最終的に殺してしまう。ならば私が辿り着くのも、同じ結末。いずれこの体を食い尽くされる私は、人並みに長く生きる事はできないだろう。私を待ち構える最終章は、どう足掻いてもバッドエンドだという事が決められてしまっているのだ。

「ポケモンの解放、か……」
 プラズマ団、そしてNが謳っていた事を思い出す。そして、シャンデラを納めているダークボールを手に取って見つめる。
 私は多くの人と同じようにポケモントレーナーになる事を願い、ポケモンを手にした結果、ポケモン達の苗床にされるという結末に至ってしまった。ポケモンを利用する人間が、逆にポケモンに利用されるという矛盾。これを知っているからこそ、私はプラズマ団の思想に共感できる所があった。やり方こそ間違っていると思うが。
 考えてみれば、私はポケモンを愛していたつもりになっていて、本当に愛していた訳ではなかった。気が付けば、ポケモンの事をステータスだけで評価していた私がいた。つまり私は、ポケモンを自分の目的を果たすための道具にしか見ていなかったのだ。私のポケモン達も、私を自分達が利用するための存在としか見ていないのかもしれない。それはきっと、他の人も同じなのだろう。
 なんて、なんて歪な、ポケモンと人との絆。

 彼は言っていた。
 このままでは、私は破滅すると。
 なら、このポケモン達をすぐに手放せば、私は楽になれるかもしれない。ポケモンに生命力を吸われる苦しみから解放されて、自由になれるかもしれない。
 だが、手放したら主ではなくなった私に、何をするかわからない。それこそ、私の生命力を吸い尽くして殺すかもしれない。そう、寄生されている以上、私がポケモン達に逆らう権利はないのだから――
「……はぁ」
 考えていても答えがまとまらない。
 私は考えるのをやめて、疲労を回復させる事を優先する事にした。Nに正々堂々と戦って敗れた以上、もう敗者である私がNの行動に干渉する権利はないのだ。だからどの道、今日やる事はもう何もない。ならば疲労を回復させるのが一番だ。
 背もたれに背を預けたまま、目を閉じる。
 すると睡魔が急に襲ってきて、私はすぐに眠りに落ちていった。

     *

 ――だが。
 その後、何ともう一人の挑戦者が現れた。
 まるでNの後を追うように現れたその挑戦者は、一般のポケモントレーナーだった。
 トウヤと名乗ったまだ10代前半に見える少年は、何と本当にNを追ってやってきたトレーナーだった。
「すみません、早く始めてくれませんか! 俺、時間がないんです!」
 トウヤは余程焦っているのか、私に勝負を急かしてくる。
 私としては、二人目の挑戦者である彼は迷惑な存在だった。Nとの試合の疲れが、まだ私は十分に取れていない。ポケモンは問題ないのだが、体力を消耗する関係上、一日の間に連戦はきつい。だから普段は、試合を極力一日一試合とするようにしている。だがトウヤは頑なに今ここで試合をする事にこだわり続けた。
 何でもトウヤは、Nを自らの力で何としてでも止めようとしているらしい。だが、あんなポケモンの範疇を超えたレシラムに一般のトレーナーが挑むのは無謀すぎる。実際に対戦したからこそわかる。
 だから私は、尋ねた。
「どうして急いでまで、Nを止めようとするんですか? 彼は、並のポケモントレーナーでは歯が立たない相手なんですよ?」
「そんな事はわかってます。俺は何度も対戦したんです。だからあいつの実力がどれくらいなのかも把握しているつもりです。それに――」
「それに?」
「俺は、あいつの目を覚ましてやりたいんです! ポケモンが人間と切り離されて暮らすなんて、間違いだって! そんなのは、差別と同じ事なんだって! だから俺はあいつに追いついて、あいつに勝たないといけないんです! 俺と、ポケモン達の力で!」
「……それは、自分の力でできると本当に思っているんですか?」
「できないってわかってたら、ここになんて来ませんよ」
 トウヤの瞳には、明確な意志が宿っている。Nに追いつくために、四天王に勝利しなければならないという強い意志が。
 こうなってしまってはもう、言葉で追い返す事は不可能だ。ここは試合を受け入れてトウヤの心意気と実力を見るしかないらしい。体への負担を減らすためにも、できるだけ早く試合を終わらせなければ。
「わかりました。ゴーストポケモン使いの四天王シキミ、お相手いたします!」

 かくして、試合の火蓋は切って落とされた。
 トウヤが最初に繰り出したポケモンはおおひぶたポケモン・エンブオー。対して私が繰り出したのは手持ちの中で一番の巨体を持つゴルーグ。二匹の体格差はあまりにも大きい。鍛えられていないポケモンなら、その体格差を思い知っただけで戦意を喪失する事もあるが、エンブオーは倍もある体格差に臆せずに見構えている。そういう所はちゃんと鍛えられていると言える。
「行くぜヒート! お前の力、俺と一緒に見せてやろうぜ!」
 エンブオーには『ヒート』というニックネームを付いているようだ。それは、それほど自らのポケモンに愛着を持っている事を意味する。だが、引っかかったのは『俺と一緒に』という言葉。そしてトウヤ自身も、まるでこれから自分も戦おうとしているかのように身構える。
「何を言っているんですか? ポケモン勝負というのは、ポケモンだけが行うものですよ? トレーナーはあくまで指示をするだけです、ポケモンと共に戦う存在ではないでしょう?」
「そんな事はありませんよ! ポケモン勝負っていうのは、ポケモンとトレーナーが一心同体になって、初めてできるものですよ! それを見せてやります! ヒート、行くぞ!!」
 トウヤの言葉を合図に、エンブオーがゴルーグに向けて飛び出した。その体つきに似合わない速度だが、シンプルすぎる、愚直なまでの正面突撃。
 ポケモンとトレーナーが一心同体になって、初めてできるもの――トウヤはそんな事を言っているが、果たしてエンブオーは同じ事を思っているのだろうか。私のポケモン達と同じように、都合のいいようにトウヤを利用しているだけではないだろうか――
「“シャドーパンチ”です!」
 ゴルーグの拳がエンブオーを迎え撃つ。さすがにまずいと気付いたのか、エンブオーは腕を組んで防御体勢になる。
 ゴルーグの拳は、エンブオーを吹き飛ばすのに十分だった。しかしエンブオーは、“シャドーパンチ”の衝撃を吸収しきり、フィールドの隅まで吹き飛ばされながらも踏み止まって倒れる事はなかった。
「……さすが四天王だ、一筋縄じゃ行かないか……ならもう一度だ!」
 トウヤの瞳に怯みはない。その勇敢さこそ評価できるが、それでもう一度先程と同じ戦法を取るのはあまりにも迂闊すぎる行為だ。それとも何か、策があるというのか――
「“アームハンマー”です!」
 ともかく近づいてくるのならば、間合いに持ち込まれる前に応戦するまで。左手に握るダークボールを突き出し、指示を出す。
 ゴルーグが両手を組んだ腕を振り上げる。向こうから近づいてくるので、自分から近づく必要はない。正面突撃するエンブオーは、ゴルーグの間合いに自ら飛び込む形になってしまう。これでアームハンマーを当てられれば、エンブオーを確実に倒せるだろう。
「右だ!!」
 しかしそこで、エンブオーは急に方向を転換し、ゴルーグの側面へと飛んだ。ゴルーグの腕は空を切り、誰もいない空間を叩くだけ。
 そこで懐に飛び込むのか、ととっさに思ったが。
「よし、“ねっとう”!!」
「な――!?」
 その指示に、私は不意を突かれた。
 ほのおタイプなのに、みずタイプのわざを――!?
「いけええええっ!!」
 トウヤの素振りストレートと共に出された掛け声に合わせるように、エンブオーは口から熱水を放つ。
 とっさにエンブオーを視線で追おうとした顔に、“ねっとう”が直撃する。“アームハンマー”を放った直後のゴルーグに、これをかわせる手段はなかった。これが近接攻撃だったのなら、まだ対処する手段はあったのだか。
 効果は抜群。ゴルーグが初めて体勢を崩す。膝を付く程度で済んだものの、ダメージは相当なものだ。
「今だ!! “フレアドライブ”行くぞ!!」
 エンブオーの体が炎に包まれたと思うと、動きが鈍ったゴルーグに隙ありと飛び込む。
 まずい。今あの一撃を受ければ、ゴルーグは倒されてしまう。受け止めて、そこから反撃の糸口を――!
「ゴルーグ!!」
 私が呼ぶと、ゴルーグはすぐに反応して、両手を盾にして飛び込んできたエンブオーを両腕で受け止める。まるで、ボールを受け止めるゴールキーパーのように。
 ゴルーグのパワーは、エンブオーに全く遅れを取らない。遅れを取るはずがないのだが――ゴルーグの腕は明らかに押されている。パワーを和らげる事が精一杯だというように。
 そこで、私はようやく気付いた。
 ゴルーグの体が、“ねっとう”による『やけど』を負っている事に――
「いっけええええっ!!」
 トウヤも自分も力を出しているような声に圧倒されたのか。
 ゴルーグはとうとうエンブオーのパワーを相殺しきれなくなり、エンブオーの“フレアドライブ”をもろに受けてしまった。

2011/01/04 Tue 10:27 [No.31]

[ 編集 ][ 返信 ]書き初め小説2011『ゴーストポケモンと生きる』

フリッカー


 ゴルーグの巨体がフィールドに倒れ込む。同時に起きたまるで地震のような揺れが、ゴルーグが戦闘不能になった事を知らせていた。
「う……くっ」
 途端に、胸が苦しくなり、思わず胸に手を当てる。
 息が切れた時に酸素を欲しがるように、倒れたゴルーグは私の生命力を吸い出したのだ。つまり私の負担は、手持ちポケモンが倒れるほど大きくなる。だから損害は最小限にしたかったのだが――
「どうしたんですか?」
「……いいえ、何でもありません」
 このトレーナーの実力を、私は少し侮っていたらしい。
 トウヤは間違いなく、相当な実力を持つトレーナーだ。力を出し惜しみしていては、この相手は倒せない――!

 そうして、試合は熾烈を極めた。
 Nの時のような一方的な展開ではなかったが、トウヤは私の手持ちに対して臨機応変にポケモンを入れ替えて対応していた。私が倒せたポケモンこそいたものの、気が付けば私の残りの手持ちはシャンデラのみとなっていた。
 単純に試合の流れだけ見れば、とてもいい試合だった。トウヤのポケモンが繰り広げる戦術は、目を見張るものがあった。私が劣勢になったとはいえ、そんな相手との対戦は純粋に楽しめるものであっただろう。
 だが私には、そんな試合を楽しむ余裕すら与えられていない。
「おおおおおおっ!!」
 トウヤが共に突撃するかのように叫びながら、エンブオーが“もろはのずつき”で突撃してくる。いわタイプの最高レベルの攻撃わざを受けてしまっては、シャンデラはただでは済まない。
「はあ、はあ……“シャドーボール”で……!!」
 迎撃すれば間に合う。
 だが、その指示は遅かった。指示が届いてシャンデラが応戦しようとした時にはもう、エンブオーはシャンデラの懐に飛び込んでいた。
 シャンデラは“シャドーボール”を放つ事なく、エンブオーの一撃を受けてしまった。力なく宙に放り投げられたシャンデラは、そのまま私のすぐ前に落ちる。大ダメージを被ったのは明白だ。そういう意味では、既に勝敗は決したも同然と言える。
「あ……はあ、はあ、はあ、はあ――!」
 既に心臓は悲鳴を上げている。整えようとしても全く治まる気配がない。指示の遅れにまで響いてくるとは、もはや致命的だ。自力で立っている事が不思議に思える。
「あ、あの……大丈夫ですか? 息荒いですよ?」
 さすがに様子がおかしいと思ったのか、トウヤも気になり始めている。この状態で気付かない方がおかしいだろう。常識的に考えて、これ以上の試合続行は不可能だ。普通ならここは、誰もが試合を中止すると決めるだろうが――
 ふと、地面に落ちたシャンデラに目を向ける。
 なぜか、こちらに向けていたシャンデラと目が合う。その目はなぜか、私を気遣っているようにも見えた。
「……?」
 いや、そんなはずはない。シャンデラが私を気遣うなどあり得ない。
 きっと、私の指示を待っているだけなのだ。この後私がどんな指示をするのか、気にしているだけなのだ。つまりシャンデラは、まだ試合続行を望んでいるのだろう。そう、私はトレーナーの役割をポケモンに無理やりやらされている奴隷のような存在だ。だから、ポケモンに指示する立場というのは名ばかりのもの。シャンデラが戦うと望むのなら、私も同意するしかない。
 そう。たとえそれが、私の破滅に繋がるのだとしても――
「う、く……」
 とうとう足に力を入れられなくなる。私の体がばたりと崩れ落ち、視界が暗転する。
「ああっ!? どうしたんですかシキミさん!?」
 トウヤの声も、もはやはっきりと聞こえない。
 そのまま私の意識は、闇へと落ちていった。

     *

「う……」
 どれくらい時が立ったのか。
 私の視界が、ゆっくりと開かれた。視界に最初に入ったものは――
「……え?」
 目の、錯覚なのだろうか。
 私の顔を覗き込んでいるシャンデラがいる、ように見える。
 焦点が定まってくる。
 すると目の前には、間違いなく私のシャンデラがいた。なぜかひどく心配しているような顔で、私を見つめている。
「シャン、デラ……?」
 わからない。
 どうしてシャンデラが私を心配しているのか。私を利用しているだけのシャンデラに、私を心配する理由なんて何も――
「よかった。目を覚ましたんですね!」
 横から聞こえてくる声。
 見るとそこには、トウヤがいた。彼はシャンデラのちょうど側にいる。状況からして、私は彼によってここに寝かされていたのだろう。
「どうなるかと思いましたよ。シキミさんのポケモン達も、みんな心配していましたし」
「え……?」
 私のポケモン達が、みんな心配していた――?
 体を起こすと、すぐシャンデラも含む私のポケモン達の姿がある。みんな、私の顔を見るなり嬉しそうな顔をして、一斉に集まってきている。
「どうして……? なぜアタシの事を……? アタシは、ポケモン達に心配される理由なんてないはずですが……」
「な、何言ってるんですか? ポケモンがトレーナーの事を心配しない訳ないでしょう?」
 それが当たり前だと思っているかのように、トウヤが尋ねる。私はすぐに首を横に振る、
「いいえ、そんなはずはありません……アタシに寄生しているような存在のアタシのポケモン達が、そんな事をする訳――」
「き、寄生!? どういう事ですか、それ!?」
 激しく狼狽するトウヤ。
 そんな彼に、私は事情を説明する。私は、ポケモン達に生命力を常に奪われているのだと。だから私はポケモン達に利用され、ポケモン達は私を利用しているだけにすぎないのだと。これが、私にかけられた『呪い』なのだと。
 その話を聞いたトウヤは、激しく動揺していた。当然だろう。こんなに残酷なポケモンとの関係なんて、私以外にいないだろうから――
「変な事言わないで下さいよ!!」
 だが、トウヤはなぜか違う、と言わんばかりに声を上げた。
「そんな、シキミさんのポケモン達がそんな事している訳ない!! それだったらどうして、シャンデラ達はこうやって心配してるんですか!!」
「え――」
 その言葉は、まるでバケツ一杯の水をかけたかのように、私の思考から余計なものを取り去った。
「シキミさんの生命力を吸っているって話は本当だと思いますけど、それでもシャンデラ達はシキミさんが倒れている間、ずっとシキミさんの事を心配していたんです!! なら、シキミさんの事を粗末に思っている訳ないでしょう!!」
「……」
 シャンデラ達に目を向ける。
 一斉に私に向けているその瞳は、先程とは一転して落ち込んでいる。まるで、自らの罪を謝罪しようとしている子供のように。
「本当、なんですか……?」
 シャンデラに尋ねる。
 するとシャンデラは私の前で、いかにもごめんなさいと言うように、サッと頭を下げた。そして他の三匹も続けて頭を下げる。どう見ても、嘘をついているようには見えない。シャンデラ達は本当に、私に謝っていた。
 あなたの力を吸いすぎてごめんなさい、と。
 謝る事と言えばこれしかないのだから、言葉を交わせずともすぐに理解できた。
「シキミさん。その、あまり偉い事は言えませんけど、シャンデラ達がしていたのは、『寄生』じゃなくて『共生』だと思います。その、生命力を少しもらう代わりに、自分達が力になるって感じの。だってシキミさんとシャンデラ達、勝負中も凄く一体感がありましたから。シキミさんが力送ってるって感じで。だからそういうのは、『寄生』とは言わないと思いますよ」
 ……ああ、そうか。
 考えてみれば、伝承通りにシャンデラ達が見境なしに人の生命力を吸うのなら、私は出会った瞬間に死んでいるはずだ。そんな事をせずに私が生きられた理由。それはトウヤの言う通り、私という人間と『共生』するという意志があったからなのではないか。
 シャンデラ達は私の生命力を殺さない程度に吸う代わりに、私の期待に応えてくれた。ポケモン勝負をしている時の疲労も、私に共に戦っているという実感を沸かせ、それで得た勝利には喜びもあった。だからこの喜びを得たいと、強くなりたいという願いを抱き、四天王という立場を手に入れる事ができた。
 そう。私が勘違いしていただけだった。シャンデラ達にとっては、私は共に道を歩んできた存在。だから今回はやりすぎてしまって私の体に負担をかけすぎた事を謝っているのだ――
「シャンデラ……」
 自然と、シャンデラに手が伸びる。その手がシャンデラの頬に触れた瞬間、僅かに顔を上げるシャンデラ。
 ゴーストポケモンは実体を持たない。だから人の手で触れる事はできない。だけど私の手は、シャンデラの頬に触れた感触を、確かに感じていた。
「謝らなければいけないのは、アタシの方です……アタシが、勝手にアタシを利用したと思い込んで……シャンデラ達の信頼に、気付かないまま……」
 罪悪感で、自然と顔がうつむけられる。頬を、何か熱いものが流れていくのを感じる。
 立ち上がって、シャンデラから離れる。今度は、残りの三匹だ。デスカーン、ブルンゲル、ゴルーグの順に、そっと撫でていく。
 ごめんなさい、と謝りながら。
「この疲労感は、アタシ達が繋がっている証だった……それを間違った方向に解釈して、自分のポケモンを疑うようなアタシは、トレーナーとして失格ですね……こんなアタシを、許してくれますか……?」
 全員に対して、そんな事を質問する。そうしないと、本当に呪いを受けても文句は言えないと思ったから。
 すると、シャンデラ達は微笑みで答えてくれた。それは、私を許してくれるという意思表示だった。それは、久しぶりに見た手持ちポケモンの笑顔だった。
「……アタシのポケモンでいてくれて、いいという事ですね?」
 シャンデラ達は、はっきりとうなずいた。
 それが私には、とても嬉しかった。私達の間には、確かな『絆』があったんだと確かめられたから。
「――ありがとう、みんな」

     *

 私が抱いていた間違いに気付かせてくれたトウヤは、他の四天王三人にも勝利してNに挑み、伝説のポケモンであるゼクロムに選ばれ、プラズマ団の野望を打ち砕いたという。
 彼とはそれ以来、顔を合わせていない。きっとより高みを目指して、旅をしている事だろう。だが、ただ一度だけの出会いでも、わかった事がある。トウヤは私の間違いに気付くほど、ポケモンに対し純粋な気持ちで接し、大切にしていたトレーナーなのだ。だからこそ、ポケモンの解放を謳うプラズマ団にも勝てたのだろう。
 そんな彼に倣って、私もポケモンリーグを後にして、旅を始めた。
 初心に返って自分のポケモンを疑うような自分の考えを鍛え直したい、というのが一つ。そして、私の目を覚ましてくれたトウヤに会えたらいいな、というのがもう一つ。彼に会えたら、改めてお礼を言いたいのだ。いつ、どこで会えるのかは、私にもわからない。ただ、そうなって恥ずかしくないように、私は私自身を、ポケモン達の力を磨いている。

 私達はポケモン勝負という形で、ポケモンと日々を過ごしている。
 考えてみればそれは利用し、利用されているような歪な関係だが、それは少し変わった共生であるだけで、決して間違いではない。
 ――だって。
 自らの生命力を差し出す私と、それを吸うシャンデラ達の間にも、確かな絆というものがあるのだから。

 終

2011/01/04 Tue 10:29 [No.32]

[ 編集 ][ 返信 ]罰ゲームとして書かされたグダグダな短編

ジャグラー

※この短編は『パワポケ甲子園』というゲームを元に書いてます。

甲子園。
それは野球をする者達にとっては聖地であり、一度は行ってみたい場所。
その甲子園を目指すために、野球の道を選んだ高校生達は日々努力を積み重ねている・・・。

「・・・というわけで、我が道尾高校のキャプテンは小波となった。みんな、小波を中心に頑張ってくれ!」
「よーし、みんな!甲子園目指して頑張るぞ!!」
「「「おー!」」」
しかし、弱小高校が甲子園を目指すのはあまりにも無謀すぎていた。

「それぐらいの理由で練習を休ませるわけにはいかないな。別の日に回せばいいじゃないか?」
「・・・ちぇっ、分かったよ。行けばいいんだろう、行けば」
キャプテンとしての責任を果たしていくなか、部員達の不満は高まっていく。
「これからもう帰るのかい?お疲れ、気をつけて帰れよ」
「・・・ああ、じゃあな・・・」
「・・・?」
仲間達との間に生まれる溝・・・。

「俺達は道尾高校の生徒だ。そして俺はキャプテンの小波だ。」
「道尾高校・・・?聞いたことがないなぁ。あ、僕は五十嵐。この学校のピッチャーをしてるんだ」
「五十嵐君、か・・・いずれ戦う時があったら、その時は・・・」
「そうだね。いい勝負にしよう」
ライバルの出現。そして小波は、五十嵐に勝つことを目標にする。

が、現実は非情だった。
「(無死ランナー満塁・・・0−7とこちらが不利・・・もうみんな走れるほどの体力がない・・・ヒット一本でも打たれれば・・・おしまいだ・・・!)」
「(ならここは・・・三振を狙うしかない。そのためには・・・外角ギリギリのスローカーブを!!)」

キィン!
「ゲームセット!」

負けのスパイラルを止めることは出来ず、ずるずると甲子園への道が遠のいていく道尾高校。
そんな中、新たな野球部員と出会う。
「えー、今日から野球部に転部した十文字君だ。みんな、仲良くしてやってくれ」
「テニス部から転部した、十文字です。ポジションはピッチャーとライト。持ち球はSFFです。」
「十文字君か・・・」
「小波君の持ち球はスローカーブ、十文字君はSFF。これはいいライバルになれるでやんすねぇ?」
「いや・・・むしろ、共同戦線を張れるよ」
「へ?」
新たな仲間、十文字と共に道尾高校を引っ張っていく小波。
そして・・・。

「ピッチャー、十文字!」
「頼むぜ、十文字君!」
「ああ。任せてくれ、小波。」
「(チームのみんなが、守り抜いてきたこの1点差・・・この回を抑えれば、俺たちは甲子園への第一歩を踏み出せる・・・!)」
「(行くぞ、小波。お前の持ち球、真似させてもらった!)」

「ゲームセット!」

「やった!ついに勝った!」
「やったでやんすー!ついにオイラ達は甲子園への長い一歩を踏み出せたでやんすー!」
彼らはついに甲子園への踏み出した。

そして――――

「まさか、君達が本当に来るとは思わなかったよ。小波君」
「正直、連敗続きで俺も諦めかけてたんだぜ?五十嵐」
小波と五十嵐は、甲子園を賭けた最後の戦いに臨む。

「プレイボール!」

「さあ、行くよ小波君。僕の球を、打てることはできるかい!?」
「望むところだ。お前こそ、俺の球を打てるか?」
彼らの熱い戦いが、幕を開ける。

パワポケ甲子園、好評発売中。

あとがき
自分で何を書いてるのか分からなくなった。
やっぱりいいところがないゲームからいい部分を探すのは難しい・・・。

とまあ、一部オリジナル要素が混ざってしまってますが・・・パワポケ甲子園に興味のある方は一度買ってみてはどうでしょう?

2011/01/05 Wed 02:26 [No.34]

[ 編集 ][ 返信 ]番外編

あげは

短編番外編:トウコさんのクリアまでの最終パーティ

キャサリン(ダイケンキ♂)※本編登場
ジョセフィ(ゼブライカ♂)
チョコ(バイバニラ♀)
ハト(ケンホロウ♀)
ちょうちん(シャンデラ♀)
クロ(ゼクロム)※本編登場

12位マジでありがとうございます(涙
大体レベルは平均52くらい。
一番強いのはキャサリンっぽい。
ジョセフィの本名はジョセフィーヌ。元ネタは某ボカロ。
チョコはどう見てもバニラ味です本当にry
ハトはそのまんま。
ちょうちんは…ゲット当時蝋燭だったんだけどなぁ…
クロは本編参照。
他にもハハコモリ♂の「おかあさん」とガマゲロゲ♂の「どやすけ」がボックスで待機しています。

2011/01/11 Tue 11:30 [No.48]

[ 編集 ][ 返信 ]【僕らの罪と、消えた裁き】仮設定

あげは

あらすじ(仮)
一卵性双生児の沙夜子(さやこ)と真夜子(まやこ)は中学一年生の夏に、父との死別により母の実家がある「隠詩村(かくしむら)」へと引越しをする。
新たな学校生活が始まった。
転校一日目にクラスメイトと初めて対面すると、クラス中からどよめきが起こった。
不審な目を向ける者、驚きの目を向ける者、泣きそうな目を向ける者――様々ではあったが、沙夜子と真夜子の登場によりクラス中が凍りついた。
しかし、すぐに仲の良いクラスに溶け込んだ沙夜子と真夜子は、ある日村の言い伝えを耳にする。
『悪い子は、綾神様に喰べられてしまうよ』
それが何を意味するのかは解らない。
そして、未だ二人の耳に聞かされてないこのクラスの過去。
彼らは必死に隠している、このクラスの過去。
彼らは取り返しのつかない罪を犯してしまったと。
クラスの一人一人の罪と、全員の同じ罪、そして、双子自身の罪。
そして、『綾神様(あやがみさま)』が、目を覚ました。

色んな設定
・一応主人公は沙夜子。真夜子はサブ主人公的な。
・主人公の学校は学年一クラス。しかも十数人。
・田舎。ドが三つくらい付くド田舎。
・年号は平成の始め辺り。現代真っ只中でもおk。
・担任の先生は超新米。
・綾神様=オヤシロ様的な物。

徐々に設定が組まれていくと思われます。
ある程度設定が固まったらキャラ募集予定。

2011/01/12 Wed 18:13 [No.49]

[ 編集 ][ 返信 ]ラストバトルの裏設定

ゆな

短編コンテストの裏設定

少女
言わずと知れたグラトニー。でも喋ったのは最初と最後のみであり、彼女にする必要も実は無かったりします。
彼女の台詞で始まり、彼女の台詞で終わる。何故なら彼女はポケモントレーナーであり、主人公なのだから。

エンブオー
言わずと知れたステーキ。喋り方が敬語じゃないのは、初見の人に合ったイメージで書いたのとラストバトル要員だから。
敬語にしてもよかったのですが、かっこよさが出しにくかったのでやめました。彼の敬語はグラトニー相手にのみ発揮させました、始まりの時からの相棒なのだから。
バトルの時は結構熱い人ですが、それ以外だと口うるさいです。

ドレディア
二連続レギュラー獲得キンレンカ。まさかのカード化おめでとう。彼女を出したのは見栄えと好み、及びにいやしの願い要員。
彼女の場合、個人的にも気に入ってるし主力なのでエンブオーに続いて出る事は確定済み。地味に色々やらかした為、シビルドンがめっちゃ不幸な事になりました。
シュバルゴと絡ませたかったのですが、話の関係で断念。しかしヒロインらしさは出せた筈。

シュバルゴ
ピクシブ「姫と騎士」タグにはまってたのとクリスマスに友人の協力でゲットできた為、急きょ参戦決定した。
当初はガマゲロゲの予定だったが、ゲーチスの手持ちと被るのでその代理人。結果、バッフロンとの激闘を描く事が出来て満足です。
強化された虫タイプを入れれて嬉しいですが、早期退場が心残りでした。ちなみに名前は友人によりヨシツネとなりました。

フリージオ
バイバニラと比べた結果、こっちの方が個性強いしインパクトあるという独断で登場した。名前はカキゴオリ。
カタカナ言葉をサザンドラで使う事は決定してたため、無機質さを出すために漢字一色の台詞にしました。おかげでインパクトに残ったらしく、思わぬ成果を上げてくれました。
ガマゲロゲを圧倒し、シビルドンにトドメをさした実力者。サザンドラ戦の秘密兵器にしようかと考えましたが、それはそれでエンブオーがかっこ悪いんで退場してもらいました。

シャンデラ
多分一番ダメージが大きい子。名前はミホンであるが、前に上げた設定とは異なり活発ちゃん。
元よりデスカーンとぶつける事は決めていた為、三番目に確定した。しかし状況の関係により、同士討ちで終わってしまった。ただしタダでは終わらなかった。
エンブオーVSサザンドラが無かったらもうちょい深く書きたかったですが、ドレディアとは違う女の子らしさを書けて良かったです。

ウォーグル
女の子を守り、サザンドラを隔離した影の功労者。女好きで、ひょうひょうとしたキャライメージ。名前はテバサキ。
飛行対戦で最初からサザンドラの噛ませ犬になる事は決定してた。なので、最初に登場しただけで終わった不憫。負け戦を書いてあげたかった。
実は彼の敗北はフリージオ退場の為でもあったりしました。……無理矢理臭いのは認める。

サザンドラと愉快な仲間達
ラスボス・ゲーチスの手持ち。サザンドラ以外は結構やられ役に徹してしまった為、バトルが短かったのが残念。書きたかったネタは書けたので、それに関しては満足です。
その中でもラスボスを勤めたのが、みんなのトラウマ・サザンドラ。エンブオーとの激戦に相応しい相手として、トラウマのラスボスとして、カタカナ語にしたらこれが似合う似合う。
その為、シビルドンやガマゲロゲ、キリキザンなどがやられ役になってしまった。もう少しバトルを書きたかったです。

2011/01/12 Wed 21:17 [No.50]

[ 編集 ][ 返信 ]風の鼠と幻影狐のお話

ゆな

「まーさか、こんなところで縁があるとは思わなかったよ。ってか君も器用に生きてるねぇ、ルカリオじゃないと見破れないよ」
『大方は貴様の悪知恵から貰ったようなもんだ。それに人間にも時折見破られそうになる』
「あぁ、勘の良い奴は気づくって奴? こっちの世界、戦が関わってる分そーゆー感覚強いんでしょうね」
『幻影までは見抜けないようだがな』
「ポケモンについては幼稚園児未満の連中ばっかだから、仕方ない」
『ねーねー、ゾロ質問していーいー?』
「メタモン、リを忘れてる」
『リは関係ないだろ。寧ろそれはルカリオの方が似合う』
「ははは、ナイスツッコミ」
『……貴様、俺で遊んでるだろ? ったく、何でこれと縁が出来てしまったんだか』
『で、質問OK?』
『あぁ、構わん。何だ?』
『ゾロはこれからもこうやって生きていくつもりなの?』
『今のところはな。一応金を奪う方法自体は見つけてあるし、幻影をちょっと弄れば人間の目なんて簡単に誤魔化せられる。ゾロアークの事を何も知らない連中の顔、中々面白いぞ?』
「うーん、ゾロアークのそれは普通にある事だからなぁ。リアクションが面白くなる以外はつまんなさそう」
『あー、良くある一発芸で一時期流行るけど、暫くすれば「あ、まだいたの?」って言われそうな消えかけの芸人みたいな?』
「そーそれー」
『……好き勝手言いまくる性格の悪さは変わってないな、貴様等』
「君が無自覚だからだよ。ねー?」
『ねー!』
『(この人間顔負け腹黒悪党コンビが……!)それでこれからどうするつもりだ?』
「何も変わらないさ、と建前をのべておきますかね」
『は?』
「……人間による人間の為の人間の戦、それを最期まで眺めたいんだよ。それこそこの世界でなければ堪能できないような、複雑怪奇に絡み合う戦国だ。背徳に満ちていながらも、無限の人々を魅了してならない力の果て、文明の果て、それが見れるんだ。平和を手にする為、大きな戦が開幕されるんだ。こんなに素敵なエンターテイメントは存在しないよ!」
『あらら、ヒートアップ。でもメタもピカと一緒、元の世界じゃ見れないもの!』
『意味が分からん。何でポケモンなのにそんな考えになれるんだ? どうして人間が起こす戦が面白いといえるんだ? 何で一々細かい事を考える必要がある?』
「……興ざめな事、言わないでくれないかな。それに至った考えの理由、教えてくれない?」
『無駄に痛いし、人間もポケモンも腹が減るからだ。それにポケモンならば、人間と共に生きていくと思うのは当然の事だろ』
「…………」
『…………』
『どうした、ピカチュウ、メタモン』
「……ごめん、忘れてたよ。そうだった、そうだったよ。君はそういう奴だった、とてもとてもポケモンらしいゾロアークだ」
『はぁ?』
『ピカに同じく。うん、ポケモンってそーゆーもんだよね』
『何を言ってるんだ、貴様等?』
「ゾロアーク、君に質問。君は人間を襲った事がありますか?」
『何故襲わなきゃいけない? 驚かしたり、騙したりする事はあるが、怪我をさせる理由が見つからない。人間に理不尽に襲われたりすれば、やり返すがな』
「オーケー。やっぱり君はポケモンだ、ポケモンらしいポケモンだ」
『……その言葉自体が理解できんのだが? 何でそんな同じ意味の言葉を続ける必要がある』
「人間なら深読みして気づくもんだよ」
『貴様はピカチュウというポケモンだろ?』
「あぁ、やはり君はポケモンだよ。僕とは違う、ポケモンだ」
『わけが分からん。貴様の言葉は何時も難しくて、理解するのが大変だ。……ただ』
「おっとそれ以上は言わなくていい。その言葉は前にも聞いているんでね」
『……』
「ホント、ゾロアークと話してると思い知らされるよ。ポケモンが人間よりもずっとずっと優しくて、無垢な存在だっていう事を」
『ピカ……』
「メタモン、余計な言葉はいらないよ」
『……ピカチュウ』
「なんだい、ゾロアーク」
『貴様は俺をポケモンだと何度も口にしてる。俺からすれば貴様もポケモンで、大切な友達だ。……だから、異界の地で貴様が何かをしたいというのなら力になりたい。ボールを持っているのは知っているから、手持ちにしてほしい』
「は!? おいおい、どういう流れでそーなるんだよ!?」
『友達の助けになりたいと願う事は、どんな存在だろうと変わらない。そうだろ?』
「……うん、やっぱりポケモンだよ。君のような友人を持てて光栄だ」
『俺は当たり前の事を言ったまでだ』
「それじゃゾロアーク、ゲット……させてもらうよ?」
『あぁ』

『ピカ、質問』
「何?」
『ゾロアークゲットできて嬉しい?』
「……正直に言うと、嬉しいね。でもその反面、思い知らされるよ」
『ピカ、人間は悪意だけで生きてる生き物じゃない。ポケモンも善意だけで生きてる生き物じゃない。忘れないで』
「何を今更」

 ◆

 ピカチュウとゾロアークの会話。ゾロアークはピカの手持ちの中ではまとめ役のリーダーポジションですが、賢くは無いです。正確に言えばピカと深く会話できるほどの複雑な思考回路は持ってません。
 ポケモンの思考回路を持っていたからこそ、ゾロアークはピカチュウの友人になれました。理解者にはなれませんが、良い友人です。
 メタモンはピカチュウに比べればポケモンらしい。でもゾロアークに比べると人間らしいです。

 とあるサイト様の三次創作作品。この話には私なりのポケモンに対する考え方が入ってます。
 悪戯してやろうという考えはある。嫌いな奴は倒そうという考えはある。でも悪意そのものは存在しない、無垢で優しい存在。そして人間が大好き。良心的存在。
 そんな感じです。動物とは異なり、力を持ってるけど人間と共に生きていけるのはここに理由があるのかなーって考えです。
 逆に「悪意」が存在するのが人間。ピカは人間側に近い存在なので、悪意を持ってます。でも普通のポケモンはそれが無い。
 だからこそどんな人間でも共にいようと思うし、人間の言葉を無視できない。
 ポケパークWiiとかそういうのを見てると、明確な悪党があまりいないのでこんな考えになりました。後、連載させてもらってるサイト様の影響もあります。

2011/01/15 Sat 00:36 [No.51]

[ 編集 ][ 返信 ]私を取り巻く優しい世界(人々)

仙桃 朱鷺

私の名前は春沢 快菜(はるさわ かいな)
今から私は私自身と向き合おうと思う。きっとグダクダになるけど私自身を書いて客観的に私を見て見ようと思う。
タイトルはそうだな・・・【足跡地】で。

私には幼なじみがいる。彼女の名前は夏枝 美蘿(なつえ みら)物心着いた時には既に友達になっていた。大事な友人になる。
ただちょっと人を・・・主に私をだけどからかうのが好きな子で私は美蘿に
「カナはかわでひろった。っておばちゃんがいってるのきいたよ。」
と言う話しを結構私は信じてしまったりした。親に確認までした。今考えてもありえないというのに。なぜだか今でもわからない。
美蘿の家は両親が共稼ぎだったため美蘿は早いうちから保育所に預けられていた。
私は親に「はやくわたしもいきたい!」と駄々をこねていた。「4歳になったらね」と親に言われ私は美蘿が保育所から帰ってくるまで土手でお隣りさん家の納屋に住み着いた茶虎の雄猫と遊んで待っていた。
美蘿の家は目と鼻の先だったので土手に居れば帰ってきたのが一目でわかる。私は美蘿の家の車が通ると追いかけ美蘿が車から下りた時に捕まえ
「みらちゃんあそぼ!」
と誘い日が暮れるまで遊んでいた。

ある時私はみーこ(私が付けた茶虎の雄猫の名前)に
「おいかけっこしよう」
と提案した。私が鬼でみーこを追いかけたのだが全力で逃げるみーこを捕まえられるわけもなく一人ぼっちになって泣いた。少ししたらちゃんと戻って来てくれるのだから私の言ってることがわかってるのだと根拠もなく思っていた。捕まえたみーこが鬼になってくれたことはなかったのだけど。

みーこと遊び、美蘿と遊び月日は流れ親と約束した保育園に入れる歳になった。
この時私は3歳。年少たんぽぽ組の園児になった。私は入園式の後、美蘿を探した。小さなお菓子を手にもって。
美蘿がいたのはちゅーりっぷ組。年少組の一つ下のクラスで去年まで美蘿が居たクラスだった。美蘿を見つけて私はそのままそこで遊んだ。
ここで私はアホな事をやらかした。手に持っていたお菓子をばらまいたのだ。布団が詰んである場所に・・・ボーロはころころ転がり保母さん達はふとんを取り出してボーロを回収してくれた。手間をかけて申し訳ありませんでした。
保育園は楽しかったけど窮屈な場所でもありました。
当たり前だけど団体行動です。お散歩の時間に背の順で並んだ時隣の男子と手を繋ぐのがすごく嫌だったことと、土手とかで花を摘むのが好きな私が見つけた花を持っていると「そういうの犬散歩とかで(省略)汚いよ」と行ってくる子が居て傷ついたりとかしてました。そしてお弁当の時間。
私の所はおかずが出るのでお弁当箱にご飯だけ詰めて行くものでした。
お茶漬けふりかけがかかっていたご飯に私はコップの中に入っていた生湯をかけて食べだすととなりの子が
「せんせいー。かいながごはんにおゆかけてるー」
団体行動を乱したからか、それとも飲み物扱いの生湯を手放したためか隣の席の子がそう言った。
「どうして?」
と、先生に聞かれた。
「おちゃづけけふりかけがかかってたから。だから家と同じにした。」
そうこたえた私に先生は
「此処では皆そういうことをやらないから次からやらないでね」
と、先生に諭された。初めて給食を食べた日の出来事だった。

私の家には犬がいた。父が貰ってきたその犬は貰ってくる前から、にく丸という名前が付いていたらしい。にく丸の名付けは私が生まれる前の出来事だからそう、聞いたことしか知らない。
にく丸は何故か私にあまり懐いていなかった。家の外の自転車を止めてる小屋の入口がにく丸の住家。ちょっとモップのような毛の犬で、父と散歩するとスタスタ進む犬だった。
母いわく、
「快菜が生まれるまではにく丸は家の中で飼っていたんだけど、初孫が生まれたということもあって今までにく丸が一匹で受けていた愛情が移り、自分は家からお小屋行きでしよ、拗ねてたのよ。」
骨付きチキンの骨をあげると食べる犬だった。(※鳥の骨は縦に裂けて危険なのであえてはいけません。人間用に味付けされたものもあたえてはいけません。)
ドックフードに牛乳がかかった餌を食べてた犬だった。
みーことも仲の悪い犬だった。
にく丸が残した牛乳でふやけたドックフードの残りはみーこが食べていた。
年少組での初めての遠足の日。
数日前にビニールを誤食して弱っていたにく丸はこの日の朝、私が目覚める前に天に召さていた。私が起きた時は土手にお墓ができていて、私はそのお墓にお線香をあげた。

初めての運動会は雨だった。近くの小学校の体育館を借りて西保育所、東保育所合同でおこなった。
ちなみに晴れたらこの小学校の校庭を借りるはずだった。
飛んで跳ねて私はお腹が空いた。空きすぎてシクシク泣き出した。美蘿に心配された。お昼の時間は遠い。
あまりにシクシク泣いているのでお母さんがやって来てこっそり私をトイレに連れていきそこで私は潰れてしまっていた小さなおにぎりを食べた。
運動会終了後、兎と熊のキャラが入った小さなメダルを貰った。

ある時の事だった。美蘿が私に言った。
「引っ越す」
と。
この日も私は美蘿のいえに遊びに行った。引っ越しのお手伝いというかアパートの清掃を手伝った。と、言っても子供に出来ることなんかたかが知れている。美蘿と一緒に窓を拭き、拭き終わった後に美蘿のお母さんが乳酸菌飲料をくれたので窓の横に並んで二人でそれを飲んだ。
今日はそれで日が暮れて私は家に帰った。夕食を食べ終わりおばあちゃん家の居間でゴロゴロしていると美蘿がおばちゃんと一緒にやってきた。
兎と熊(パンダだったかもしれないが思い出せないので熊にします。)のぬいぐるみを持っていてどっちかくれると言った。私は兎がいいといった。
「私も兎がいい」
美蘿と同じ。まった、選ばせてくれるのと違うのか。
結局おばちゃんになにか言われた美蘿が妥協して私が兎をもらった。

次の日。美蘿が保育園にいた・・・・・・。
「なんででいるの?」
アパートから近くに建てた(近くといっても私の足では行けない)家に引っ越したのだと美蘿は話してくれた。
美蘿はいなくならなかった。嬉しかった。

みーこがいなくなった。
なにも告げずなにも言わず猫だから会話とかは出来ないものだけど、ある日突然みーこは私の前から姿を消した。
鬼ごっこをした時のように呼んでもきてはくれなかった。
美蘿にもその事を話した。
そして、時々親とともに車で移動してた時に、○○でみーこみたいな猫を見かけたよ。と教えてくれることがあった。
みーこは二度と帰っては来なかった。
母さんが言った。「猫は死にそうになると姿を消すんだよ」みーこはいなくなった。私の手の届かない所に思い出だけを残して。

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ここまで書いて力尽きた。(笑)
気力が生まれたら続きが書きたいなぁ

2011/01/16 Sun 23:21 [No.55]

[ 編集 ][ 返信 ]短編小説コンテストの我が家キャラについて。

仙桃 朱鷺

感想・・・とは言えないですかね。あとがきとかにもなんないかもです。
参加できて楽しかったです。次参加できそうだったらまたかけそうなら書きたいなぁ。

人物設定はピクシブからの転移になります。アーティとフランシィはここが初出。

アーティ/ジャローダ♂
友達と話している時はツンデレキャラというポジションにいたはずが書きだし蓋を開けてみるとトレーナーに対してのデレデレキャラと化した子。ジムリーダーと名前かぶるとは思わなかった。名前の由来はアーサーの愛称から。

フランシィ/スワンナ♂
アーティだけだとどう考えてもオチがでない!!と思い召喚したブラック手持ちの一羽。名前の由来はフランシスの愛称から。元ネタは分かんないと思われます。

以下トレーナー設定です。ぶっちゃけ短編には名前しか出てこなかったから必要ないっちゃないです。あるのでもったいない精神で上げます。
後悔しない方のみお読みください。設定改造捏造オンパレードです。
トレーナーたちが出張っている話はピクシブにあるので興味があるお方はぜひ(宣伝(笑)

トウコ外見
名前:乙葉 咲 (おとは さき)
パートナー:ツタージャ
説明
生まれた時からポケモンの言葉が分かるという特技を持っている。そのことが周りに知れたわった時に気持ち悪いと言われいじめにあっていた。5歳のとき隣に同い年の叶(トウヤ外見参照)が引っ越してきて初めて人間の友達ができた。そして親友になった。
ツタージャにアーティという名前を付ける。のちにとあるジムリーダーと出会い驚くことになる。旅を始めて出会った尚(N外見参照)が同じ特技を持っていることを知り興味を持ちかかわっていくうちに惹かれていく。
尚がいなくなった後は情報を得て4年間彼を探し回っている。
※咲、叶、尚の名前がなぜ漢字かと言うとイッシュの舞台となった地域をこの時の私が知らなかったからである。

トウヤ外見
名前:松韻 叶 (しょういん かの)
パートナー:ポカブ
説明
シンオウ生まれイッシュ育ちの少年。人思いの穏やかで優しい性格。引越しのトラックのフロントガラスにぶつかったマメパトを保護したが、マメパトがご飯を食べてくれないことに悩み咲(トウコ外見参照)がポケモンの言葉を理解できるという話を聞き咲に会いに行く。マメパトは元気になった後、叶と咲の友達となり家によくくるようになる。のちに咲がフィンと名付けた。
咲とは親友。旅も途中まで一緒にした。咲が悩んでる時困っている時などいつもここぞと言う時に手を差し伸べてくれる存在。ゲームとは違い我が家設定は叶のみが幼馴染。

N(ハルモニア)外見
名前:尚・セゾンフィールド (なお・―)
パートナー:ミジュマル
説明
人間はポケモンの敵だと信じて疑わなかった青年。だったが、咲(トウコ外見参照)と出会い徐々にそのことに疑問をもつようになった。少し思い込みが激しい?(一直線?)な考え方をする。同じ特技を持った咲が気になってきている様子。イメージとしては咲と5歳差。ハルモニアなんて名字があると知らなかった頃にすぐさま名前を考えだしたキャラ。ピクシブにアップした人魚パロに出てきた青年の子孫(by我が家設定)
配達事故で落とし物(ポケモン)になったミジュマルを拾い保護する。咲とのバトルの後ゼクロムだけを連れて世界各地を旅して回っている。ただいま世の中勉強中。

チェレン外見
名前:メラン・シーウェル
パートナー:チョロネコ
説明
ピクシブにアップした人魚パロの魔法使いだったキャラの転生後(by我が家設定)確かうろ覚えになってしまったが名前の由来はギリシャ語の黒から。咲(トウコ外見参照)より2歳年上。レウコン(ベル外見参照)とは同い年で仕事の同僚。前世の記憶がある。瞳は濃い藍色をしている。
アララギ博士の研修所で助手として働いている。レウコンの事は好きだが、気まずくなるのも嫌だし一緒にいられればいいかなんて考えているせいで告白しようって考えてない。生まれ変わっても同じ人を好きになった。

ベル外見
名前:レウコン・アーシェル
パートナー:ヨーテリー
説明
ピクシブにアップした人魚パロの声を引き換えに人間になったポケモンの生まれ変わり(by我が家設定)生まれた時は原因不明で声が出なかった。のちに出るようになった。名前の由来はメラン(チェレン外見参照)と同じく確かギリシャ語の白から。前世の記憶はない。海が好き。瞳は青色。
ヨーテリーにウーというニックネームを付ける。同僚のメランは頼れる人と思って信頼している。実はメラン→(←)レウコンで無自覚で好きだと思っていたり。早く自分の心に気づいて欲しい。

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ここまで読んでいただきありがとうございました。

2011/01/17 Mon 01:34 [No.58]


残り30件

[ 編集 ][ 返信 ]囮チーム最終章・修正版

フィッターR

人間だった頃、フリッカーは『竜の舞』を愛用していた。
 素早さと攻撃を上げ、その火力と速度を活かし、相手を畳みかける技。使い手であるが故に、その欠点も彼は熟知していた。
 上がった攻撃を無力化してしまえば、竜の舞使いは無駄に素早い低火力ポケモンに変わってしまう。それを一番手っ取り早く、且つ有効に行う事の出来る状態異常、火傷は、まさにこの状況にうってつけの技。
 これで、僕達の勝ちだ。彼はそう思っていた。

「甘いな、刃ポケモン!!」

 渾身の力を込めた刃がパライバに届く寸前。
 今まで彼が受けたどんな衝撃よりも強い衝撃が、フリッカーの体に襲いかかった。
 ふわり。
 宙を舞う身体。
 そして、再び強い衝撃。
 背骨がきしむ。
 い、今のは一体。
 上体を起こして、再びパライバを見つめる。
「火傷を浴びせて攻撃力を下げる。成程、セオリー通りの素晴らしい判断だ。だが……」
 嘘だろ。
 フリッカーは目を見開く。
「世間には、セオリーの通じないイレギュラーも存在する事を忘れていたようだな」
 パライバの体から、火傷は一つ残らず消えていた。
 一部の選ばれしボーマンダのみが会得する事の出来る技――あらゆる状態異常を完治させる技『リフレッシュ』。
 その存在を、フリッカーは完全に失念していたのだ。

「それを知らずに挑んだ己の愚かさを、あの世で後悔しろ!!」
 パライバが舞い上がる。
 月を背に浮かび上がる黒い陰は、全てを飲み込む闇のようで。
 フリッカーは絶望した。嵌めたつもりが、逆に嵌められていたなんて。
 これでもう一度羽休めでも使われようものなら、相手の状態は完全に振り出しに戻される。既に1人を失い、まともに戦えるのは自分と弟、そして―――否、地面に叩き付けられ、この後すぐにパライバの爪の餌食にされるであろう自分を除けば、もはや戦えるのはアッシマーとサジタリウスの2人だけになってしまう。
 4人がかりでも倒せなかった相手を、たった2人で倒せるだろうか。否。そんな事が出来るはずがない。
 ―――だけど。
 この戦いは、元々勝つ必要など無い戦いなのだ。囮としての役目は充分に果たせただろう。これでマルク達が本丸を落としてくれれば、作戦は大成功だ。
 僕は、人間の世界を救った英雄として死ねるんだ。歴史の教科書に載ったり、後世に名前が語り継がれる事は多分無いだろうけど、世界を救った事実は変わらないんだから、それで充分だよね。
 随分とあっさり出来た覚悟を胸に、フリッカーは振り下ろされるパライバの爪を、ただぼんやりと見つめていた。

「でえああああああああああああああああッ!!」
 凄まじい声量の怒号が響く。それと共に、フリッカーの眼前に大きな陰が立ち塞がった。
 フリッカーに重なるように倒れ込む陰。そして自分の頭のすぐ脇に突き刺さる爪。その爪が引き抜かれたその時、折り重なっていた陰が言った。
「ったく……相変わらず諦めが良すぎるんだよ……最後の足掻きくらいしろってんだよ。あんたの命掛かってんだぞ?」
 自分の性格を熟知しているかのような言葉。こんな言葉を言えるヤツは、このチームの中でもただ1人しかいない。
「……アッシマーなのか?」
「他に誰がいるってんだ?」
 彼以外に誰もいない訳でも無いくせに、そういう事をさらりと言ってしまうあたり、やっぱりツーカーな仲なんだな、と思って笑ってしまう。
 戦いに赴く前は、あんなに険悪な顔を自分に向けていたのに。当たり前か。一番身近な場所にいる、家族なんだから。

「おのれ!!」
 再びパライバの声。
 上体を起こす。そこには、身構えるパライバに真っ向から向かっていく、弟の姿が。
「やああああああああああああッ!!」
 ばちり、と言う音と共に、パライバとアッシマーの姿が、一瞬照らし出された。
 パライバ目掛け、がむしゃらに連続でジャブを浴びせるアッシマー。その拳が振るわれる度に、パライバとアッシマーの間に、形容で無く本物の火花が散る。
 あれは、雷パンチか。
 ドラゴンタイプのせいで効果抜群にこそならないが、確実にダメージは通る。現にアッシマーは、フリッカーからじりじりとパライバを遠ざけている。
「でやあああああああああああッ!!」
 パライバが一瞬、隙を見せる。
 その隙を見逃さずに、アッシマーはパライバの顔に蹴りを放つ。
 技らしい技とは言えない、只の蹴り。だがそれでも、パライバを怯ませるには十分だった。

「ボヤッとしてないで立てよ、また来るぞ!」
 振り向き、叫ぶアッシマー。
 言われた通りに立ち上がる。右腕に付いている葉に、深い切り傷が出来ているのが見えた。
「……くっ、何度立ち上がろうと同じ事!」
 再び舞い上がったパライバが吠える。
 そうだ。立ち上がった所までは良い。だが、パライバという障害はまだ消えていない。
 状態異常、体力共に回復可能な相手に、一体どう立ち向かえば良いのか。
 考えあぐねる。だが猶予は無い。どうすればいい?
 その時。

「―――フリッカーさん!」
 背後から響く女性の声。
 まさか。
 振り返る。
 そこにいたのは、こちらを見据える、棒っ切れを大顎にくわえたクチート。そして。
 彼と同じように、決意に満ちた眼差しをこちらに向ける、パチリスの姿だった。

「あげはさん!?」
 フリッカーの心に、驚きと共に希望が沸き上がった。
 彼女が戦えるのならば。
 勝機は、こちらにある!

「あげはさんッ!!」
 声の限りに叫ぶ。
「あれを使うんだ!!」

 あげはは頷いた。
 大地の力を宿す木の実、リュガの実。
 フリッカーが渡したそれを手にして、あげはは両腕を前に突き出す。
 突き出した小さな腕が、電気を帯びる。
 いいぞ、そのまま。

「やらせん!!」

 パライバの声。
 振り返るフリッカー。
 急降下するパライバが視界に入った。
 狙いは自分では無い。
 あげはだ。
 速い。
 あげはが木の実レールガンを撃つ前に、懐に潜り込むつもりか。
 あげはさんをやらせる訳にはいかない。牽制の攻撃をパライバに叩きこもうとした、その時。

2011/04/04 Mon 21:49 [No.221]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: 囮チーム最終章・修正版

フィッターR

目の前に巨大な影が躍り出る。
 いや、巨大な影、ではない。
 小さな影が巨大な鉄塊を携え、フリッカーの前に躍り出たのだ。
「これ以上、やらせるかよおッ!!」
 小さな影は、パライバ目掛けて鉄塊を振り下ろした。
 至近距離。最早パライバに、振り下ろされる巨大な鉄塊を避ける術は無い。

 大きな音がした。
 鉄塊がパライバに当たった音か。パライバが地に叩きつけられた音か。それはフリッカーには分からなかった。
 只、一つ言える事。
 それは、目の前でパライバが地に伏しているという状況が、現実の物であるという事だった。

「へへ……上手くいった……ウェポン・アタック!」
 フリッカーの右手から、得意げな声がする。
 サジタリウスさん?
 フリッカーは、声のした方を見る。
 そこには、巨大な鉄塊を大顎に携え、微笑むクチートの姿があった。

「き……貴様……!」
 いつの間にそんな技を、とふと考えた瞬間、フリッカーは現実に引き戻される。
 パライバの声。あいつ、まだ動けるってのか。
「人間ごときが……小賢しい真似を……ッ!」
 振り返る。
 そこには、大地を踏みしめ、再び立ち上がろうとするパライバの姿。
 そうだ。奴は回復技を持っている。
 あの鉄塊で奴が受けたダメージは、如何見繕ってもかなりの物だ。
 しかし、その『かなりの物』でさえ、奴を沈黙させるには僅かに力が及ばなかった。完全に沈黙させない限り、奴は羽休めを使い、いくらでも傷を癒す事が出来る。
 傷を舐めてじわじわと体力を削ぐ事も出来ない。火傷させたり麻痺させたりする絡め手も使えない。
 やはり、奴を倒す方法はただ1つしかない。
 一撃で行動不能に出来る程のダメージを与え、一撃の下に沈黙させる他には……

 フリッカーは振り返る。
「あげはさんッ!!」
 そして叫ぶ。
 突っ込んでくるパライバに臆してしまったのか、あげはは構えを解いてしまっていた。
「早くッ!!」
 今、パライバを一撃で倒せる技を有しているのはあげはのみ。
 年齢的には大人の男が、年端もいかない女の子に頼らなければならないと言うのも、情けない話だ。
 しかし、今はそんな事を考えている場合では無い。
 玉砕しても使命は果たせる。とは言え、やっぱり自分が死ぬのは嫌だ。それに、仲間が死ぬのも。
 だから……!
「あげはさんを……やらせるかッ!!」

 念の力を、最大限に引き出す。
 乾坤一擲のサイコキネシスを、フリッカーはパライバに浴びせた。
「ぐっ……!」
 念動力の壁に阻まれ、歩みを止めるパライバ。
 パライバの脚に、翼に、身体に、込められる限りの力を込める。
 しかし、やはりボーマンダを抑え込むには特攻が足りないのか。精一杯の力を込めても、パライバはじりじりと歩みを進めている。
 諦めの悪い奴め。心の中で悪態を吐く。
 しかし、それを実際に口にする余裕は無い。力尽くで無理矢理押さえつけても、パライバは抵抗をやめない。それどころか、抑えきれずに振りほどかれてしまいそうだ。
 動くな、動くなったら!

 みしり。
 何かがきしむ音。
 それと共に、パライバの力が途端に弱まった。

「あげはさんに気ィ取られてたのか? だからって俺の事忘れんな、兄貴!」
 アッシマーの声。
 あいつ、何をしたんだ?
 もう一度、パライバを見据える。
「貴様……ッ!!」
 歯ぎしりをするパライバ。
 躍起になって首を振りまわすパライバ。
 しかし、彼の体は全く前進しない。
 自分のサイコキネシスとは、別の何かに拘束されている……?
 フリッカーは、パライバの足下に目をやった。
 パライバの脚に、地面から突き出た鋭利な岩がいくつも刺さっている。
 岩はパライバの脚をしっかりと咥えこんで離さない。まるで、彼を捕えるために地中から姿を現したかのように。
「岩石封じ……か?」
「ご明答」
 フリッカーの呟きに、アッシマーは誇らしげに答えた。

 完全に動きを封じられたパライバ。
 これで、あげはの射撃を邪魔する者は何人たりと存在しない。
「さあ、あげはさん!」
 アッシマーが叫ぶ。
「あげはさん!」
 続けて、サジタリウスも。
 フリッカーももう一度、振り返った。
「今だ! あげはさん!!」
 絞れる力を全て搾り取って、フリッカーは声を張り上げた。

 再び、あげはが両腕を突き出す。
 帯電した腕の間で、リュガの実が輝きだす。
 木の実が宿す力が、エネルギーへと変換されていく。
 光り輝き始めるリュガの実。そしてリュガの実は、木の実の形を失い、1発の光弾へと姿を変える。

「いけええええええええええええええええええええええッ!!」
 3人の声に答えるかのように、あげはは叫んだ。
 撃ち出される自然の力。それに、あげはが作りだした電流の渦がもたらす電磁誘導が生み出した、運動エネルギーが加算される。
 木の実が生み出した熱エネルギーと、電磁誘導が生み出した運動エネルギーの集合体。
 完全に動きを封じられたパライバに、そのエネルギー集合体を避ける術は既に無かった。

 戦場だった道路が、一瞬にして静寂に包まれた。
 サジタリウスの一撃で地に落とされ、フリッカーの念動力で歩みを阻まれ、アッシマーの繰り出した岩石によって拘束されたパライバは、完全に無防備な姿を変わらず晒し続けていた。
 自然の力が着弾した胸部には、びっしりと霜が張り付いている。
 最後まで動かし続けていた首でさえ、すでにだらりと垂れ下がり、ほんの少しも動かない。
 青ざめた顔の上では、焦点の定まっていない瞳孔が、明後日の方向を向いていた。
 あげはの放った一撃が、遂にパライバを完全に沈黙させたのだ。

「やった……」
 喜びは沸いてこなかった。
 フリッカーの中にあったのは、これだけの強敵を倒せたという現実を、受け入れる事が出来ない自分。
 非力な人間として生きてきた自分が、世界の在り方を描き変えようとしていた存在を、討ち倒せた。
 ただ、その事実に対する驚愕と不信が、彼の心の中を支配していた。

「さて……まだぼーっとなんてしてられないよ、皆!」
 フリッカーの隣に居た、アッシマーが声を張り上げる。
「パライバを倒して終わりじゃないぞ。逃げて本部に戻ろうとしている連中だってまだいるかもしれない。
 僕らの役目は、まだ終わって無いですよ!」
 そう言ってアッシマーは、動かないパライバを尻目に駆け出す。
 そうだ。
 まだ戦いは終わっていない。
 マルク達が本部を叩くまでは、この戦いは終わらないのだ。
 だから自分達も、今出来る事を続けなければ。
 先に進んだアッシマーの後に続いて、フリッカーもまた、力強く駆け出した。

アッシマーに見せ場を作ってあげて、と言われたので、加筆。
僕には自分を過小評価しすぎる悪い癖があるようです;

2011/04/04 Mon 21:50 [No.222]

[ 編集 ][ 返信 ]囮チーム 最終章

フィッターR

人間だった頃、フリッカーは『竜の舞』を愛用していた。
 素早さと攻撃を上げ、その火力と速度を活かし、相手を畳みかける技。使い手であるが故に、その欠点も彼は熟知していた。
 上がった攻撃を無力化してしまえば、竜の舞使いは無駄に素早い低火力ポケモンに変わってしまう。それを一番手っ取り早く、且つ有効に行う事の出来る状態異常、火傷は、まさにこの状況にうってつけの技。
 これで、僕達の勝ちだ。彼はそう思っていた。

「甘いな、刃ポケモン!!」

 渾身の力を込めた刃がパライバに届く寸前。
 今まで彼が受けたどんな衝撃よりも強い衝撃が、フリッカーの体に襲いかかった。
 ふわり。
 宙を舞う身体。
 そして、再び強い衝撃。
 背骨がきしむ。
 い、今のは一体。
 上体を起こして、再びパライバを見つめる。
「火傷を浴びせて攻撃力を下げる。成程、セオリー通りの素晴らしい判断だ。だが……」
 嘘だろ。
 フリッカーは目を見開く。
「世間には、セオリーの通じないイレギュラーも存在する事を忘れていたようだな」
 パライバの体から、火傷は一つ残らず消えていた。
 一部の選ばれしボーマンダのみが会得する事の出来る技――あらゆる状態異常を完治させる技『リフレッシュ』。
 その存在を、フリッカーは完全に失念していたのだ。

「それを知らずに挑んだ己の愚かさを、あの世で後悔しろ!!」
 パライバが舞い上がる。
 月を背に浮かび上がる黒い陰は、全てを飲み込む闇のようで。
 フリッカーは絶望した。嵌めたつもりが、逆に嵌められていたなんて。
 これでもう一度羽休めでも使われようものなら、相手の状態は完全に振り出しに戻される。既に1人を失い、まともに戦えるのは自分と弟、そして―――否、地面に叩き付けられ、この後すぐにパライバの爪の餌食にされるであろう自分を除けば、もはや戦えるのはアッシマーとサジタリウスの2人だけになってしまう。
 4人がかりでも倒せなかった相手を、たった2人で倒せるだろうか。否。そんな事が出来るはずがない。
 ―――だけど。
 この戦いは、元々勝つ必要など無い戦いなのだ。囮としての役目は充分に果たせただろう。これでマルク達が本丸を落としてくれれば、作戦は大成功だ。
 僕は、人間の世界を救った英雄として死ねるんだ。歴史の教科書に載ったり、後世に名前が語り継がれる事は多分無いだろうけど、世界を救った事実は変わらないんだから、それで充分だよね。
 随分とあっさり出来た覚悟を胸に、フリッカーは振り下ろされるパライバの爪を、ただぼんやりと見つめていた。

「でえああああああああああああああああッ!!」
 凄まじい声量の怒号が響く。それと共に、フリッカーの眼前に大きな陰が立ち塞がった。
 フリッカーに重なるように倒れ込む陰。そして自分の頭のすぐ脇に突き刺さる爪。その爪が引き抜かれたその時、折り重なっていた陰が言った。
「ったく……相変わらず諦めが良すぎるんだよ……最後の足掻きくらいしろってんだよ。あんたの命掛かってんだぞ?」
 自分の性格を熟知しているかのような言葉。こんな言葉を言えるヤツは、このチームの中でもただ1人しかいない。
「……アッシマーなのか?」
「他に誰がいるってんだ?」
 彼以外に誰もいない訳でも無いくせに、そういう事をさらりと言ってしまうあたり、やっぱりツーカーな仲なんだな、と思って笑ってしまう。
 戦いに赴く前は、あんなに険悪な顔を自分に向けていたのに。当たり前か。一番身近な場所にいる、家族なんだから。
「ボヤッとしてないで立てよ、また来るぞ!」
 先に立ち上がったアッシマーが差し出した右手を握って、フリッカーも立ち上がる。右腕に付いている葉に、深い切り傷が出来ているのが見えた。
「……ふん、何度立ち上がろうと同じ事!」
 再び舞い上がったパライバが吠える。
 そうだ。立ち上がった所までは良い。だが、パライバという障害はまだ消えていない。
 状態異常、体力共に回復可能な相手に、一体どう立ち向かえば良いのか。
 考えあぐねる。だが猶予は無い。どうすればいい?
 その時。

「―――フリッカーさん!」
 背後から響く女性の声。
 まさか。
 振り返る。
 そこにいたのは、こちらを見据える、棒っ切れを大顎にくわえたクチート。そして。
 彼と同じように、決意に満ちた眼差しをこちらに向ける、パチリスの姿だった。

「あげはさん!?」
 フリッカーの心に、驚きと共に希望が沸き上がった。
 彼女が戦えるのならば。
 勝機は、こちらにある!

「あげはさんッ!!」
 声の限りに叫ぶ。
「あれを使うんだ!!」

 あげはは頷いた。
 大地の力を宿す木の実、リュガの実。
 フリッカーが渡したそれを手にして、あげはは両腕を前に突き出す。
 突き出した小さな腕が、電気を帯びる。
 いいぞ、そのまま。

「やらせん!!」

 パライバの声。
 振り返るフリッカー。
 急降下するパライバが視界に入った。
 狙いは自分では無い。
 あげはだ。
 速い。
 あげはが木の実レールガンを撃つ前に、懐に潜り込むつもりか。
 あげはさんをやらせる訳にはいかない。牽制の攻撃をパライバに叩きこもうとした、その時。

 目の前に巨大な影が躍り出る。
 いや、巨大な影、ではない。
 小さな影が巨大な鉄塊を携え、フリッカーの前に躍り出たのだ。
「これ以上、やらせるかよおッ!!」
 小さな影は、パライバ目掛けて鉄塊を振り下ろした。
 至近距離。最早パライバに、振り下ろされる巨大な鉄塊を避ける術は無い。

 大きな音がした。
 鉄塊がパライバに当たった音か。パライバが地に叩きつけられた音か。それはフリッカーには分からなかった。
 只、一つ言える事。
 それは、目の前でパライバが地に伏しているという状況が、現実の物であるという事だった。

「へへ……上手くいった……ウェポン・アタック!」
 フリッカーの右手から、得意げな声がする。
 サジタリウスさん?
 フリッカーは、声のした方を見る。
 そこには、巨大な鉄塊を大顎に携え、微笑むクチートの姿があった。

2011/03/27 Sun 23:15 [No.209]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: 囮チーム 最終章

フィッターR

「き……貴様……!」
 いつの間にそんな技を、とふと考えた瞬間、フリッカーは現実に引き戻される。
 パライバの声。あいつ、まだ動けるってのか。
「人間ごときが……小賢しい真似を……ッ!」
 振り返る。
 そこには、大地を踏みしめ、再び立ち上がろうとするパライバの姿。
 そうだ。奴は回復技を持っている。
 あの鉄塊で奴が受けたダメージは、如何見繕ってもかなりの物だ。
 しかし、その『かなりの物』でさえ、奴を沈黙させるには僅かに力が及ばなかった。完全に沈黙させない限り、奴は羽休めを使い、いくらでも傷を癒す事が出来る。
 傷を舐めてじわじわと体力を削ぐ事も出来ない。火傷させたり麻痺させたりする絡め手も使えない。
 やはり、奴を倒す方法はただ1つしかない。
 一撃で行動不能に出来る程のダメージを与え、一撃の下に沈黙させる他には……

 フリッカーは振り返る。
「あげはさんッ!!」
 そして叫ぶ。
 突っ込んでくるパライバに臆してしまったのか、あげはは構えを解いてしまっていた。
「早くッ!!」
 今、パライバを一撃で倒せる技を有しているのはあげはのみ。
 年齢的には大人の男が、年端もいかない女の子に頼らなければならないと言うのも、情けない話だ。
 しかし、今はそんな事を考えている場合では無い。
 玉砕しても使命は果たせる。とは言え、やっぱり自分が死ぬのは嫌だ。それに、仲間が死ぬのも。
 だから……!
「あげはさんを……やらせるかッ!!」

 念の力を、最大限に引き出す。
 乾坤一擲のサイコキネシスを、フリッカーはパライバに浴びせた。
「ぐっ……!」
 念動力の壁に阻まれ、歩みを止めるパライバ。
 パライバの脚に、翼に、身体に、込められる限りの力を込める。
 しかし、やはりボーマンダを抑え込むには特攻が足りないのか。精一杯の力を込めても、パライバはじりじりと歩みを進めている。
 諦めの悪い奴め。心の中で悪態を吐く。
 しかし、それを実際に口にする余裕は無い。力尽くで無理矢理押さえつけても、パライバは抵抗をやめない。それどころか、抑えきれずに振りほどかれてしまいそうだ。
 動くな、動くなったら!

 みしり。
 何かがきしむ音。
 それと共に、パライバの力が途端に弱まった。

「あげはさんに気ィ取られてたのか? だからって俺の事忘れんな、兄貴!」
 アッシマーの声。
 あいつ、何をしたんだ?
 もう一度、パライバを見据える。
「貴様……ッ!!」
 歯ぎしりをするパライバ。
 躍起になって首を振りまわすパライバ。
 しかし、彼の体は全く前進しない。
 自分のサイコキネシスとは、別の何かに拘束されている……?
 フリッカーは、パライバの足下に目をやった。
 パライバの脚に、地面から突き出た鋭利な岩がいくつも刺さっている。
 岩はパライバの脚をしっかりと咥えこんで離さない。まるで、彼を捕えるために地中から姿を現したかのように。
「岩石封じ……か?」
「ご明答」
 フリッカーの呟きに、アッシマーは誇らしげに答えた。

 完全に動きを封じられたパライバ。
 これで、あげはの射撃を邪魔する者は何人たりと存在しない。
「さあ、あげはさん!」
 アッシマーが叫ぶ。
「あげはさん!」
 続けて、サジタリウスも。
 フリッカーももう一度、振り返った。
「今だ! あげはさん!!」
 絞れる力を全て搾り取って、フリッカーは声を張り上げた。

 再び、あげはが両腕を突き出す。
 帯電した腕の間で、リュガの実が輝きだす。
 木の実が宿す力が、エネルギーへと変換されていく。
 光り輝き始めるリュガの実。そしてリュガの実は、木の実の形を失い、1発の光弾へと姿を変える。

「いけええええええええええええええええええええええッ!!」
 3人の声に答えるかのように、あげはは叫んだ。
 撃ち出される自然の力。それに、あげはが作りだした電流の渦がもたらす電磁誘導が生み出した、運動エネルギーが加算される。
 木の実が生み出した熱エネルギーと、電磁誘導が生み出した運動エネルギーの集合体。
 完全に動きを封じられたパライバに、そのエネルギー集合体を避ける術は既に無かった。

 戦場だった道路が、一瞬にして静寂に包まれた。
 サジタリウスの一撃で地に落とされ、フリッカーの念動力で歩みを阻まれ、アッシマーの繰り出した岩石によって拘束されたパライバは、完全に無防備な姿を変わらず晒し続けていた。
 自然の力着弾した胸部には、びっしりと霜が張り付いている。
 最後まで動かし続けていた首でさえ、すでにだらりと垂れ下がり、ほんの少しも動かない。
 青ざめた顔の上では、焦点の定まっていない瞳孔が、明後日の方向を向いていた。
 あげはの放った一撃が、遂にパライバを完全に沈黙させたのだ。

「やった……」
 喜びは沸いてこなかった。
 フリッカーの中にあったのは、これだけの強敵を倒せたという現実を、受け入れる事が出来ない自分。
 非力な人間として生きてきた自分が、世界の在り方を描き変えようとしていた存在を、討ち倒せた。
 ただ、その事実に対する驚愕と不信が、彼の心の中を支配していた。

「さて……まだぼーっとなんてしてられないよ、皆!」
 フリッカーの隣に居た、アッシマーが声を張り上げる。
「パライバを倒して終わりじゃないぞ。逃げて本部に戻ろうとしている連中だってまだいるかもしれない。
 僕らの役目は、まだ終わって無いですよ!」
 そう言ってアッシマーは、動かないパライバを尻目に駆け出す。
 そうだ。
 まだ戦いは終わっていない。
 マルク達が本部を叩くまでは、この戦いは終わらないのだ。
 だから自分達も、今出来る事を続けなければ。
 先に進んだアッシマーの後に続いて、フリッカーもまた、力強く駆け出した。

キェェェェェェアァァァァァァカケタァァァァァァァ!!!
最近絵ばっかり描いてたせいで文章が全然書けなくなったり、大震災で被害も無かったくせに精神やられたりで遅れに遅れましたが、遂に完成です!
まだ暫定なので、突っ込みどころ等ありましたらなんなりと。

2011/03/27 Sun 23:17 [No.210]

[ 編集 ][ 返信 ]サルベージ作戦開始

ゆとり

先程の話から50分後----

時間が少しかかったものの、シャイン・ブリザはチョウジジム前でいのりと合流した。
そして話は、回想前の部分に戻る。

「ん、なんだあれは?」
シャインは急にジムの壁にある大きな穴に気がついた。
それは誰が見ても簡単に気づくくらい大きかった。
それはカメックスやラグラージぐらいの体長のポケモンなら、少し屈めばぎりぎり入れるぐらいのものだった。

「訳ありだ。あそこから入るか」
「ああそうしようか。皆、敵に見つからないように注意して進め」
「は、はいっ!
わかりました!」
ブリザはさっきよりもっと興奮していた。
こうしてシャイン一堂は急いで穴の中に入った。

------------
「うわぁ・・・・・・。なんか酷いことになってますね・・・・・・」
ブリザは、まるで幽霊に遭遇してしまったのかのように喋った。
それもそう、シャイン一堂がさっきの穴の中に入ってすぐに、大きな瓦礫・何者かの大きな血痕を見たからだ。
「どうやらここで大きな戦闘があったようだな・・・・・・。さっきのあの穴もこれによってできたのかもしれない・・・・・・」
シャインは冷静に、そして小声でこう言った。

そして、三匹は敵に見つかることもなくそこからずっと進んでいたが、途中通路が三方向に分かれていた。
「シャイン、通路が三つに分かれてあるが、どっちに行く」
いのりはシャインに問い掛けた。
「いや、丁度通路が三つに分かれてるから、一匹ずつに分かれてそのまま進むとしようか」
「リーダーの意見に賛成ですね。そっちの方が効率が良さそうなので」
ブリザはシャインの方をみてこう言った。
「本当は一緒に行動しようと思ってたが、そういうなら仕方ねえか」
いのりは少しぶっきらぼうに喋った。

そして、三匹はそれぞれ自分の進む通路を選び、それぞれそのまま進んでいった。

------------
「いてててっ!
たっく、あのストライク共がDMだったとはねぇ・・・・・・」
一方ジム内部のとある場所で、ウソッキーとスピアーが談笑していた。
そのウソッキーは、さっきの戦いのせいだろうか体の所々に湿布を貼っていた。
「ああ、確かにそうだったな。はすたろうが知らせてくれたおかげで、あいつらをあのセレビィを奪われる所だったぜ」
そういうものの、そのスピアーは気分が乗らずに喋った。
沙那を殺したことが心残りになったからだ。

2011/03/04 Fri 11:14 [No.157]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: サルベージ作戦開始

ゆとり

「まあ、これで当分の間はDMの奴らがここに来ることはな・・・・・・」
その刹那------
「うわああああああっ!」
急にさっきの二匹は、床にはいつくばるように倒れた。
「早く気づけよ、しね」
「おっ、お前はDMの・・・・・・」
二匹のすぐ後ろにいのりがいた。
「さてと、死にたくなければ早くセレビィのいる場所を教えろ」
「ふ、ふん!誰がお前みたいな奴に・・・・・・」
「そうかそうか。死にたいようだな」
するといのりは【シャドーボール】を繰り出す準備をしていた。
それをみたウソッキーはガクガクと震えているだけだった。

「セレビィの居場所は、ここから先にある5つめの角を左にいって、しばらくしたら見つかる」
「お、おいスピアーっ!」
スピアーがあっさりとセレビィの居場所、しかも本当の情報を言ったのでウソッキーはさらに体をガクガク震えたあと、スピアーに怒鳴った。
「分かった。たっくそんなにガクガク震えるなら最初からそう言えばいいのに、しね」
そしていのりすぐさまスピアーの言われた通りにまっすぐ走っていった。

「スピアー!
てめえがそんなチキン野郎だとは思わなかったぜ!」
いのりがここから離れた数十秒後に、急にウソッキーは怒鳴った。
「いや、そういうつもりで言ったわけではないんだ」
スピアーは冷静に否定した
「どういうつもりで言ったんだよ!」
そのスピアーの態度にイライラしたウソッキーが、ますます激怒した。
「俺は・・・・・・
あのポッチャマの遺志を汲むために言ったのさ」

「さてと、行く前にシャインに連絡と・・・・・・」
「居たぞーっ!
このイーブイをやっつけろーっ!」
いのりがポケギアを使おうとした瞬間、急に4匹のDCのポケモン達に発見された。
「うっせえ、しね」
しかし、いのりは焦らず平然としたまま、軽々とそれらを攻撃していった。
「うわぁーーーーっ!」
いのりの攻撃を受けた敵達は次々と倒れていった。

「さてと、そろそろ連絡と」
いのりはもう一度、ポケギアを手にとった。
しかし急に後ろから、一匹のハッサムがいのりに【シザークロス】を喰らわそうと攻撃してきた。
「いつの間にそこにいたんだよ、しね」
後ろからハッサムが襲いに来ることを察知したいのりは、そう呟きつつ簡単に避けた。
だが、ハッサムも俊敏に攻撃を喰らわそうと動いた。
「さっきからいちいち動きがはやい、しね」

2011/03/04 Fri 23:39 [No.158]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: サルベージ作戦開始

ゆとり

いのりは、こんな独り言をいいながらハッサムを倒すタイミングを見計らった。
しかし、いのりより数倍動きが速いハッサムに攻撃を確実に当てることは、いのりにとって難しかった。
せいぜい避けるのが精一杯だった。

「ふん、さっきから避けてばっかだな。少しは攻撃しようという気持ちはないのか」
ハッサムはいのりに攻撃を繰り出しつつ、軽く挑発してきた。
「うっせえ、し・・・・・・」
しかし、いのりが最後まで言う前に【シザークロス】を受けてしまった。
「・・・・・・っ!」
「ふん、これで終わりだ!」
そしてハッサムは秒速5mの速さでいのりに攻撃を喰らわせようと向かってきた。
「くそっ、一か八かだ」
いのりは早口で何かを呟いた。
だが、呟き終わると同時にいのりの腹にハッサムのハサミが食い込んだ。
「ははははっ!
これで俺の勝ちだなっ」
ハッサムは高らかに笑った。

「勝手に決めつけんな、しね。」
すると急に、ハッサムの立っているところからいのりが、勢いよく顔を出してきた。
「な、何っ!?
うわああああっ!」
叫び声と共にハッサムは、天井にたたき付けられた。
そして床に落ちたハッサムは、打ち所が悪かったのかそのまま意識を失った。
「ふぅ、あそこで【身代わり】を使っておいて正解だった。」
そして、いのりは誰もいないことをしばらくの間確認した後、ポケギアを取り出した・・・・・・が、さっきハッサムの攻撃を喰らってしまったせいか、そのポケギアは粉々に砕けていた。
「冗談じゃねえよ、しね」
いのりは少し怒りを膨らみながら、呟いた。
これでもうシャイン達と連絡を取れることができないことをがっかりしつつも、すぐに前に走っていった。
------------
「はぁ、まさかこんな所に敵がいたとは・・・・・・」
ブリザはしばらく進んだものの、敵に見つかってしまった。
そして、現在五匹のポケモンに囲まれていた。

「おい、そこのグレイシア。お前を倒して俺は本部に戻って、そのまま大出世するんだから、絶対にそこから動くんじゃねえぞ!」
一匹のカイロスがドスを聞かせたような感じで喋った。
しかし、それを聞いた他のDCのポケモンはものすごく呆れた顔をしていた。
「あの・・・・・・あなたの言ってる意味がわかりません。正直、私を倒したいからって動くな、と私に発言するなんて些か強引じゃありませんか?」

2011/03/04 Fri 23:48 [No.159]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: サルベージ作戦開始

ゆとり

「うるさいうるさいうるさーーい!
ともかく俺は貴様を倒してDCのボスになるんだっ!
いいかっ、おまえらは一切あのグレイシアに手出しすんじゃねえっ!」
カイロスは、さっきよりも強い声で言ってきた。
「うわぁ・・・・・・あいつ恥ずかしくないのかよ。」
「もうこりゃ末期だろ。誰かあいつを何とかしてくれよ。」
他のDCのポケモンはこういう感じで耳打ちしあった。
「あなた・・・・・・いい歳してそんなこと言うなんて恥ずかしいですよ!」
ブリザは呆れながらカイロスに向かって叫んだ。

「ええいっ、うるさい!」
すると急に【ハサミギロチン】を繰り出してきた。
しかし、ブリザはすっとそれをかわした。
「おい、動くなと言ったのに何動いてんだよ!」
「いちいちうるさいわね、あなた!」
そしてブリザはだんだん後ろに下がっていった。
「おい、逃げる気か?
ふん、この俺に怖じけづいたのか」
それを見たカイロスは少し笑っていた。
「いくら逃げようとも無駄だ!
この俺のハサミでてめぇを・・・・・・」
最後まで言い終わらないうちに急にカイロスがバタリと倒れていた。
「う、嘘だろ・・・・・・?
この俺が・・・・・・」
「私の【冷凍ビーム】を喰らっただけで倒れてしまう、そのような方がDCのボスになりたいだなんて笑えますね」
ブリザは無表情でカイロスを見下ろしながら、その言葉を放った。
「くそっ!
まだだ、まだ戦え・・・・・・」
カイロスはそう呟きながら気絶した。

「さてと、残るはあなた達のようですね。」
するとブリザはいきなり敵に【ふぶき】を喰らわせた。
「うっ、うわぁぁぁぁっ!」
地面タイプである彼等も、やはりというべきか一瞬でやられてしまった。
「さてと、早くセレビィを助けにいかなきゃ!」
ブリザは気絶している彼等を後にしてずっと先へ進んだ。

------------
「さてと、早く先に行かなければ」
シャインは、先程自分が倒したDC軍のポケモンを後にして、進んでいった。
(それにしても、あまり敵が見つからないな・・・・・・。まあ、そのほうが俺としてはラッキーなのだがな)
シャインはDC軍のポケモンを少ししか見かけていないことに疑問を感じていたが、あまり気にしていなかった。
「ん?
何だあの物体は。
走っている途中、シャインはずっと先の方に何かを見つけた。
そして、それを警戒しながらゆっくりと歩いた。
「こ、これは!」

2011/03/05 Sat 13:47 [No.160]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: サルベージ作戦開始

ゆとり

シャインは驚いた。
なぜならその物体が、以前DC本部を襲いに掛かってきたあのスリーパーとルンパッパだからだ。
どうやら、その二匹は横たわって気絶しているようだった。
「うひょひょ、綺麗な満月ですねぇ」
「そうだね☆
僕もいつかあの月に旅行してみたいね☆」
・・・・・・いや、変な寝言を呟いてるからただ疲れて寝てるだけかもしれない。
「それにしても何であいつらがここにいるんだ?」
シャインは少し疑問に思ったが、あまり気にせずそのまま二匹を踏まないように、避けて進んでいった。

「ふう、なかなか見つからないもんだなぁ」
シャインは、セレビィを見つけることが出来ずにいるのを少しイライラしていた。
「はぁ、それにしてもここは支部のどの場所にあたるんだろ・・・・・・」
「・・・・・・ーダー!
リーダー!」
「ん?
この声、ブリザなのか!」
シャインは、急に横の方からブリザらしき声が聞こえてきたことにとても驚いていた。
「リーダーとこんなところで合流できるなんてうれしいです!
ところでお怪我はありませんでしたか?」
ブリザは笑顔でシャインの真横まできた。
「ああ、二回ほど敵と交戦したが、怪我という怪我はしなかったな」
「そうですか。あっそうそうリーダー、ちょっと前に私と戦った敵が・・・・・・」
「すまないが、帰ってからにしてくれないか?
今はセレビィを助けることだけに集中したいからな」
「す、すみません。では、いきましょうか!」
そしてシャインはブリザと共に先へ進んだ。
------------
「ふう、これがセレビィが囚われている部屋か」
あのスピアーに言われたとおりに、進んでいったいのりは、鋼鉄でできた扉の前に立っていた。
「【あなをほる】を使おうにも床がこんなんじゃ無理だな」
いのりはそのことにがっかりしていた。

「あら?
また侵入者がおいでなさったようですね。」
いのりは反射的に右の方に顔を向けた。
するとそこにはムウマージがいた。
「全く、ここに見回りにきて正解でした。さっきから大きな音が聞こえてきたのでね。念のためにこっちにやって来たわけですよ」
ムウマージは淡々と喋っている。
「ふん、それであたしを偶然見つけたってわけか」
「ええ・・・・・・もちろん。さてと、あなたを始末する前に言っておきたいことがある。」
「言っておきたいことだと」
いのりは眉を潜めた。

2011/03/05 Sat 20:05 [No.161]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: サルベージ作戦開始

ゆとり

「この扉は鍵がなければ開けられない。たとえここに辿り着いても鍵がなければ、意味がないのよ。無理に壊すという方法があるけれど、これは【ギガインパクト】でも最低50発は使わなきゃいけないぐらい頑丈だから、鍵を使った方がはやいわね」
ムウマージは笑みを浮かべながら喋った。
「たったそれだけかよ、しね」
「ええ、でも今からあなたは私に倒されるのだからこんな情報はどうでもよかったのかも知れませんね!」
ムウマージは急に態度を変えていのりに襲い掛かってきた。
------------
「リーダー、なんでこんなところに入るんですか?」
ブリザは不満そうにシャインに向かって言った。
いのりがムウマージと対峙する5分前、二匹は偶然見つけた鍵の保管室の前にいた。
「もしかしたらセレビィは、鍵がないと開けられない頑丈な扉によって閉じ込められてるかも知れない。だから念のため、その鍵をここで探さなければならない」
「しかし、意外とそんなことは無かったりするかも知れませんよ」
「確かにそうかも知れないが、これはもしものためだ」
そう言いながら、シャインは部屋の中に入っていった。
「もしものためにで・・・・・・きゃあああああっ!」
ブリザは、部屋の中にある生々しい血痕と、何かが焼けた跡をみて驚いた。
「どうやらここでも、大きな戦闘があったようだな」
シャインは冷静に、セレビィを捕らえている檻の鍵を探していった。
「意外と結構あるもんですね・・・・・・鍵」
ブリザもズラリと並んだ鍵を見ながら探していった。
鍵には、【食堂】だとか【会議室】だとかが書かれてあるシールが貼ってあった。
「これも違う、それも違う、あれも違う・・・・・・」
二匹は必死に探していった。
だが、結局最後まで見つからなかった。

「リーダー、やっぱ檻の鍵すら存在しなさそうだと思いますよ」
ブリザは諦め気味に言った。
「ならば、やはりこの金庫の中に入ってるかも知れないな」
シャインは机の上にあった直径四十p大の金庫を見て言った。
「あれ? その金庫何処で見つけたんですか?」
「お前は気付かなかったのか? 結構目立つところにおいてあるのだが」
「ははは・・・・・・」
ブリザは笑ってごまかした。
大きな血痕に気をとられて、その金庫に気付かなかったということを恥ずかしくて言えなかったのだった。

そしてすぐさまシャインはその金庫を見た目に反して、軽々と持ち上げた。

2011/03/05 Sat 21:54 [No.162]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: サルベージ作戦開始

ゆとり

そしてそれをブリザの方に向かって持っていき、地面にすぐさま置いた。
「さてと、このまま開ければいいのだが・・・・・・」
シャインは金庫に着いている暗証番号を入力する装置を見てため息をついた。
「ある意味ここまでですか・・・・・・まあ、実はセレビィを捕らえている檻の鍵なんて最初から無かった、ということを知っていたらそんなことどうでもよかったと思えたんですけどね・・・・・・」
ブリザもシャインにつられてため息をつく。

「仕方ない、こうなったら金庫だけ壊して鍵を入手するしかないな」
「壊すって・・・・・・ええっ!?」
ブリザは一瞬ポカンとなった。
「鍵一個に対して妙に金庫が大きいから何とか鍵を気にせずに壊せそうだからな。それはそうと【ギガインパクト】を使えるか、ブリザ?」
「えっと、もちろん使えますけど、どうかしたんですか?」
ブリザは不思議そうにシャインの質問に答えた。
「ありがとう、答えてくれて。すまないが今からこの金庫を【冷凍ビーム】か何かで冷やしたあとに、【ギガインパクト】で金庫を殴ってくれないかな?」
「でっ、でも知らずの内に鍵ごと壊してしまったら・・・・・・」
「大丈夫だ、さっき言った通りこの金庫は鍵一個に対して妙に金庫が大きすぎる。だから鍵を左端の方に寄せたあと、ブリザはさっき俺が言った通りに冷やしたあと、右端の方を狙って殴れ」
「そ、そういうことなのですか! 分かりました、では喜んでお引き受け致します」
ブリザの顔が急に笑顔になった。

そしてすぐにシャインは、鍵を左端の方に寄せる為に金庫を立てた。
そしてそれを元の体制に戻し、金庫から離れたあとブリザにOKサインをだした。
そのOKサインを見たブリザは、すかさず【冷凍ビーム】で金庫をキンキンに冷やしたあと、【ギガインパクト】で金庫の右端をただ一直線に狙っていく。
そしてブリザは渾身の一撃で金庫の右端辺りを強く殴った。
鈍く大きな音が辺りに響き渡る------

「よくやった、ブリザ!」
そう叫んだあと、シャインはすぐさま右半分が粉々になった金庫の方に向かっていき、そこから一つの大きな鍵を手にとった。
その鍵には、【色違いセレビィのお部屋】と書かれたシールが貼られてあった。
ブリザは【ギガインパクト】を放ったせいか息を切らして疲れていたが、その鍵を見ただけで笑顔になり、体から疲れが抜けていくのを感じた。

2011/03/05 Sat 22:37 [No.163]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: サルベージ作戦開始

ゆとり

「よし、鍵を手に入れたしセレビィの詳しい居場所も分かったしある意味一石二鳥だな」「えっ?
セレビィの詳しい場所いつの間に知ってるんですか?」
「それは見上げれば分かるよ。」
ブリザは、シャインのいう通りに見上げた。
すると、支部の案内図が詳しく書かれてあった。
「ま、まさかこんなところにあったとは・・・・・・でも探す時間が短くなってよかったですね。」
「ああ、これでセレビィの居場所も分かったことだしそろそろ行こう」

そして二匹は部屋から出てセレビィのいる所まで駆け出そうとしていた。
が、先程のブリザが放った【ギガインパクト】のおかげで、部屋の近くにいたポケモンがシャイン達を見つけた。
「おーい! 侵入者を見つけたーっ! 直ちに捕まえろーっ!」
左から次へ次へ----
合計十一匹のポケモンがシャイン達の前に現れた。
「うわぁ・・・・・・うじゃうじゃとやって来てしまいましたね・・・・・・」
ブリザはシャインの耳元に囁いた。
「ああ、だがあいつらの共通点は岩・地面・鋼タイプのいずれかを持つ。だったら・・・・・・」
不意にシャインは口を大きく開けた。
そして一気にそのポケモン達に【ハイドロポンプ】を浴びせた。

岩・地面タイプを持つポケモンは一瞬にして倒れたが、それらを持たない鋼タイプのポケモンは何とか耐えることができた。
しかし、すかさずブリザが【冷凍ビーム】でフォローする。
相性はイマイチだが、さっきシャインに受けた【ハイドロポンプ】によって体力が半分もない状態になってしまった為か、結局倒れてしまった。
「ナイスフォローだ、ブリザ」
「お褒めいただきありがとうございます。これで、全滅ですかね?」

「誰も立つ気配がないということは、おそらく全滅してるだろう。それよりも早くセレビィの元に向かうぞ!」
「はっ、はい!」
そして二匹はセレビィの元へ向かって行った。

------------
「ざけんじゃねえよ、しね」
いのりは、苦戦していた。
「さすがイーブイ。動きが読みやすくて、倒すのに一苦労しないわ。」
ムウマージは笑いながらいのりに攻撃していった。
【挑発】と相手の特性【ふゆう】のおかげで、ハッサムのときに使った作戦は出来なくなっていた。
「ふっふっふっ、いつまで持ちこたえられ・・・・・・」
「いのりさん!」
いのりの後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。

2011/03/08 Tue 21:53 [No.166]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: サルベージ作戦開始

ゆとり

いのりの後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「いのりさん、鍵を持って・・・・・・って大丈夫か!?
沢山怪我してるじゃないか!」
シャインは大袈裟に驚いた。
「まさか、仲間がいたとはな。こうなったらまとめてやっつけて見せる!」
ムウマージは威勢よく叫んだが、何処か焦っていた。
「いのり・ブリザ、ここは俺が何とかする!
だから先にセレビィを連れてその檻からだせ!」
「はっ、はい!
では行ってまいります。ではいのりさんいきましょうか。」
「ああ、分かった」
そして二匹は扉の方に向かって歩いた。
「そう簡単に行かせるかっ!」
ムウマージはいのり達の方に向かって動こうとした。
「おっと、お前の相手はこの俺だが?」
ムウマージの前にシャインが立ちはだかった。
「貴様っ・・・・・・どきなさい!」
「残念ながらそれは無理な相談だな」
シャインは断として動こうとしなかった。
「こうなったあなたを倒すまで!」
すると不意にシャインに向かって【シャドーボール】を放った。

------------
同じ頃
「ひ、酷い・・・・・・」
ブリザはシャインに渡された鍵で扉を開けたがそこで見たのは、黒い電流を帯びた台座にある球体上の檻に閉じ込められた、黒いオーラを身に纏ったピンク色のセレビィだった。
いのり達は、セレビィのその姿を見て言葉を失った。
「セレビィさん! 今助けるからねっ!」
ブリザは一目散にセレビィの方に駆け出し
その球体の檻からセレビィを取り出そうとした----

「きゃあっ!」
それを触った瞬間、小さな悲鳴をあげブリザは、扉にぶつかるぐらいとんでいった。
「いててっ・・・・・・まだ大丈夫っ!」
「おい待て、あれを・・・・・・」
しかし、いのりの忠告を無視しもう一度セレビィの元に行った。
ついに、それを見兼ねたいのりは【シャドーボール】を何発も撃ち、電流を発していた機械を壊した。
すると、その球体の檻が急に消えた。

2011/03/08 Tue 22:15 [No.167]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: サルベージ作戦開始

ゆとり

「あ、あれ? 檻が急に・・・・・・」
「それを作ってた機械を壊した。先に周りを見ろ、しね」
いのりは呆れながら言った。
「ごっ、ごめん! あといのりさんありがとう!」
ブリザはさっきの自分の行動に少し恥じていた。
「早くセレビィをそこからだせ」
「ええ、ちょっとまって」

ブリザは急いで、セレビィを背中に乗せた。
「ここには用はないから外にでるぞ」
そういうと同時にいのりは扉からでた。
そして、あとに続きブリザも扉からでた。

------------
「よしっ!
いのり・ブリザよくやったな」
扉からでると、シャインが暖かく出迎えてくれた。
シャインの体には所々傷がついていて、少しだけ流血していたが、セレビィを載せたブリザ達を見るなり笑顔になった。
「リーダー・・・・・・怪我が・・・・・・」
ブリザは不安そうに声をかける。
「ああこれなら気にしなくていい。俺はまだ大丈夫だ」
そう言いながら笑った。
「おい、そのムウマージいつの間に倒した」
いのりはシャインのすぐ後ろに倒れていたムウマージを見るなり問い掛けた。
「お前達がセレビィを檻からだす間にだ。少し時間がかかったが、何とか倒せた。それよりも早く出ようか。もうすることがなくなったしな」

そして無事シャイン達はセレビィを連れ出すことに成功した。

2011/03/08 Tue 23:03 [No.168]

[ 編集 ][ 返信 ]イラスト投下スレッド

フィッターR

前テストアップが荒らしに汚染されつつあるので、勝手ながらこちらに避難所を作らせていただきます。

※このスレッドは、イラストを見せびらかしたい時に自由に使って下さい。
アナログ・デジタルを問いません。

2011/01/01 Sat 00:58 [No.4]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド

フィッターR

JPG 573x800 400.4kb

今年の年賀イラスト。レナさんにバニースーツ着せてみた。
描く前から予想してたけどなんという誰得イラスト。

2011/01/01 Sat 00:59 [No.5]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド

氷河期の賢者

JPG 500x375 21.0kb

年賀状です。
今年はもっと足と手をうまくかけるようになりたいです

2011/01/01 Sat 02:07 [No.6]

[ 編集 ][ 返信 ]Re^2: イラスト投下スレッド

フィリット

JPG 336x434 25.0kb

遅くなりましたが年賀状。
今年も良い年になりますように

2011/01/03 Mon 20:43 [No.15]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド

椎名

PNG 800x600 392.2kb

ナナドラ1軍の皆さん。メイジが倒れたらボスが倒せません。
…ファイターを剣スキル型にしたら、こんどはローグが空気。
ボス戦はグラフでも投げさせようかしら

2011/01/06 Thu 13:12 [No.38]

[ 編集 ][ 返信 ]Re^2: イラスト投下スレッド

フィリット

JPG 750x562 24.8kb

ちょっと授業中に描いたものをば。
HB鉛筆でガリガリ描いて影の所は指先でぼかしたり

2011/01/06 Thu 21:38 [No.40]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド

あげは

JPG 300x490 87.4kb

髪の毛が白一色じゃあんまりだと思って色々混ぜてたら、
いつの間にか髪の色がカオスな事になっていた。原型とどめてねぇ。

2011/01/07 Fri 09:12 [No.41]

[ 編集 ][ 返信 ]命名:ちびキウス

仙桃 朱鷺

JPG 480x854 139.0kb

名前:ちびキウス
特徴
手の平サイズ。重さは桃一個分。
いろいろ簡略化されている。首の果物は基本無い。
眼鏡は大切なもの。無いと見えないのでいろいろ踏んじゃう。
「みゃー」と鳴く。
ミニッコの料理をお腹いっぱい食べると一時的にトロキウスになる(とかだと面白いよね←)

名前:ミニッコ
特徴
サクランボサイズ。眼鏡を落としたちびキウスに踏み潰されるのでいつも頭の上にいる。
団扇一仰ぎであっさり吹っ飛べる。
手、足、尾まで簡略化され横に矢印付きの名前でも書かなければもはやなんだかわからない。





とか思い付いたんだ・・・・・・

2011/01/07 Fri 11:44 [No.42]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド

仙桃 朱鷺

JPG 480x854 198.9kb

同じ時間のべつの落書き

こんなイラストばっかりしかかけないなぁ
まともなイラストが描けるようになるのはいつの日か(笑)

2011/01/07 Fri 11:51 [No.43]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド

仙桃 朱鷺

JPG 480x854 136.3kb

パライバ。紛れも無いパライバ。

ネタです(笑)

2011/01/07 Fri 20:03 [No.44]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド

仙桃 朱鷺

JPG 480x854 150.5kb

太陽の石と月の石の破格差問題
ネタです

2011/01/07 Fri 20:18 [No.45]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド

いぬ

JPG 480x854 306.1kb

戌亥さんはハートキャッチプリキュア!に出演していて、カラーは白色、髪型は縦ロール、アクセサリーにイヤリングをつけています。

Twitter診断で出てきた結果。
改変しまくってる件

2011/01/08 Sat 15:07 [No.46]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド

椎名

JPG 465x531 52.0kb

シャーペンぐりぐり
絵をかくときはやっぱり0・5のほうが使いやすいという。
0・3なんてバキバキ折れるのぜ…

2011/01/09 Sun 00:10 [No.47]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド

いぬ

JPG 640x480 81.3kb

うちのパーティ。

2011/01/16 Sun 01:23 [No.52]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド

椎名

JPG 491x635 60.0kb

ナナドラにゃあ様討伐記念!
二軍の金ナイトと(設定上は)別ギルドの紫プリンセス。一軍は気が向いたら描く。
ナナドラにはなにげに職同士の連携前提スキルが多いのが妙にうれしいです

2011/01/16 Sun 19:33 [No.53]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド

海の神竜ラプラス

JPG 640x480 134.6kb

絵師だん参加ドリメメンバー集合絵下絵。

写メでみにくいでしょうがすみません^^;

2011/01/16 Sun 21:13 [No.54]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド

kaku

JPG 588x591 52.6kb

柊カイリさん。
ヒロイン。某私立高校に通う、ごく普通の女子高生。
しっかり者で、面倒見が良いメガネっ娘。
母子家庭であり、母親を大切にしているとともに、実は時々父親にも会っている。
ソーサラーと人間のハーフであるが、彼女には、ソーサラーとしての力はない。

八咫の鏡
クラスメイトの襲撃により命の危機に瀕したカイリちゃんが吐き出したゲロの中に入っていた、パチンコ玉のようなもの。
カイリちゃんが危機に陥ると、光の剣に変わる。

2011/01/16 Sun 23:51 [No.56]

[ 編集 ][ 返信 ]Re^2: イラスト投下スレッド

kaku

JPG 525x688 79.5kb

光の剣を構えるカイリさん。
パワーを発動中は、髪が鏡の様に光る。
これでも、ゲロを吐いた直後。
眼鏡は、友達に割られました。
(明日、おかあさんと新しいのを買いに行きます)

2011/01/16 Sun 23:56 [No.57]

[ 編集 ][ 返信 ]Re^3: イラスト投下スレッド

海の神竜ラプラス

JPG 1160x776 759.9kb

前回上げた、ドリメメンバーの絵師だんver.の着色版。

同じイラストはピクシブにも上げましたけどこっちにもね。

2011/01/19 Wed 14:58 [No.60]

[ 編集 ][ 返信 ]ミジュ飴 ぶどう味

ゆとり

JPG 240x320 24.6kb

昨日デパ地下に行ったときに初めてそこにある飴屋で飴を買ったんですが、飴の表面にミジュマルが載せられてあってとてもびっくりしました
しかし何故ピカチュウやニャースを差し置いてミジュマルを・・・

2011/01/20 Thu 20:03 [No.61]

[ 編集 ][ 返信 ]Re: イラスト投下スレッド

仙桃 朱鷺

JPG 481x1434 172.1kb

写メって綺麗に取れないですよね。
しかし私のうちにはスキャナーがない。

何ともなしに描いてしまったもの。(笑)

*****

ピクシブに【オレの話を聞かせてやろう】の元ネタあげました。
もし、読みたい方がいたらなのですが、チャットで言ってくだされば短編の所にあげます。

2011/01/21 Fri 18:56 [No.62]


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