ジャグラー
お待たせしました。
ジャグリオVSクール(アイビス)が完成しました。
アイビス視点&アイビス(クール)独り語り風です。
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私はかつてジャグラーがいた部屋の前に立つ。
そして、超能力で中に誰かいないか調べた。
・・・いる。
「・・・やはり、中に気配を感じる。・・・もう逃げられんぞ」
―――カギはかかっていない。奴は確実にここにいる。
私は勢いよくドアを開けた。
そこには、戦いの場所となっているシロガネ山から切り離れたような空間だった。
ベッドの上で一見すれば死んでいるように見えるパッチールに、ジュプトル。
だが、この2匹は生きている。まだ生命の炎は消えてはない。
そして、もう一つのベッドで寄り添うように眠っているエーフィとルカリオ。・・・間違いない、あのルカリオこそジャグラーだ。我がDCの裏切り者。
・・・しかし、妙だ。ジャグラーがいるのはまだしも、エーフィやパッチール、ジュプトルまでいる?
しかもここにいる4匹は全員DMのはずだ。
まさか、ジャグラー以外の裏切り者がいるというのか?・・・いや、考えすぎか。
まあいい。今はここにいる、裏切り者を片付けるまでだ。
こいつらはそのあとだ。
私は、のんきに眠っているルカリオを“サイコキネシス”で持ち上げ、部屋の外に放り出す。そして、私も部屋を出てドアを閉めた。
「いっつつ・・・くそ、誰だ・・・?」
「ファビオラのように、DCを抜けてもひっそりと暮らしていれば手出しをしなかったものを。何故わざわざDMに寝返って我々に牙を向ける?」
「!・・・クール!?」
どうやら先ほど放り投げた時の衝撃で目を覚ましたようだ。
こちらの姿を見ると、すぐに戦闘態勢に入った。
「ジャグラー、戦う前に一つ聞くことがある。
・・・何故、お前は裏切った揚句かつての仲間と戦う道を選んだ?お前がカールの独断で切り捨てられた事は知っている。私に助けを求めるか、そのまま戦いの舞台から降りればどうにかしてやったものを・・・」
「ああ、俺も一度は考えたよ。DCに戻ろうともした。・・・けどな、それをするということは、誰かが悲しむんだよ」
「何?」
・・・予想外だ。まさかあのジャグラーがそんなことを言うとは。
ふ、少し奴を低く評価していたようだな・・・。
「こんな俺でも、仲間だと思ってくれる人達がいる。こんな俺のことを好きだと思っている人がいる。そんな人達を置いて、今更DCに戻るなんて・・・絶対に出来ない。」
「それに・・・俺にも絶対守りとおさなければならない大切な人がいるんだ。・・・俺は、その人のためにDMの一人として戦う。その人のためにも、俺は両腕が千切れたって戦い続ける!これが俺の正義だ。俺が貫き通すと決めた、正義だ!!」
「・・・そうか。それがお前の正義か。・・・いいだろう。」
もはや話は無用、私は腕を構えて戦闘態勢に入る。
大切な人を守る、それも正義の一つだ。
だがお前はその正義を貫き通すことなく、ここで散ることになる!
「行くぜ、クール!」
「来い、ジャグラー!」
2011/03/17 Thu 22:47 [No.188]