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ロサラ
前スレが満杯になったので勝手ながら引き継がせて頂きました。
以下、前スレからのコピペ。
ここは、ドリメに関係ない短編を書くところです。
ドリメ意外の、個人小説のテストアップに使っていただいても構いません!
過去の短編を貼るのもいいですし、突発的に思いついたけどどこに投稿すればいいか分からないのを貼るのも結構です。
以前別所に投稿したけど、流れてしまった小説などを貼るのも良しだと思いますナリ。
過去の短編小説コンテスト投稿作品は、秋葉さんに頼めば出してきてくれると思うので、その依頼等もこちらにどうぞ……!
2011/04/16 Sat 11:48 [No.243]
ゆな
――この世界は、どう表現するべきなのだろうか。一体何が変わっているというのだろうか。
学校から様々な生徒が自宅に向かって帰る時間、その中で仲が良さげな五人の女子生徒が門を通っていく。
「お前等、遅ぇーぞ! 早くしねぇとお菓子売り切れちまうぞ!」
一番手は赤色の少女。短いスカートだというのも気にせず、ワクワクした表情で急かしている。確か彼女は学校でも昼食もお菓子も沢山食べた筈なのに、まだ食べるというのか。食い意地が張っている。
「ちょっと杏子、落ち着けってば! お菓子は逃げないわよ!」
二番手は青色の少女。荒っぽい言い方で赤い女の子に言うけれど、その顔は何処か楽しそう。どうやらこの会話も慣れっこのようで、笑っている。青色の少女は後ろを振り返りながら、残りの三人に向かって早く行こうと急かしている。
「杏子ちゃん、さやかちゃん、待ってよー!」
三番手は桃色の少女。とたとたと女の子っぽい走り方で追いかけるけど、とろい。前の二人が運動系だから仕方ない、彼女はそれほど走れる子ではないもん。だけど置いてかれないよう、危なっかしくも走る。
「まどか、走ると転ぶわ。……あ」
四番手は黒色の少女。前に走る桃色の子の足がもつれそうなのを見て、声をかけようとするが時既に遅し。彼女はすってんころりと転んでしまった。黒色の少女は慌てて桃色の少女に駆け寄り、大丈夫かと必死に声をかける。二番手が慌てて戻り、一番手がそれに続いて彼女に近づく。
「みんな、慌てすぎよ。鹿目さん、怪我は無い?」
五番手は黄色の少女。慌てる三人とこけた一人をあらあらまぁまぁと微笑みながらも宥め、桃色の少女に声をかける。彼女に怪我が無いのを確かめると、四人を纏めてお菓子屋に行こうと仕切りなおした。彼女は寂しがりだけど頼れるお姉さん、だからこんな時は彼女がリーダーになるのだ。
「もー、まどかったらびっくりさせないでよ」
「そーそー。びっくりしちゃったじゃねぇか」
「……原因は誰にあると思ってるのかしら」
「うっ! すいませんしたー!」
「そんなに怒るなよ、ほむら」
「ほむらちゃん、あたしは気にしてないからそんなに怒らないで?」
「……元々怒ってないわ。ただ反省してないようだったから、ちょっとね」
「もうっ、ほむらちゃんったら」
「ふふ、それにしても明美さん……すっかりかっこよくなっちゃったわね」
「いや、かっこよくなりすぎだってば」
「眼鏡と三つ網が何をどうすれば、こんなクールになるんだ?」
「文句ある?」
「「そーゆーわけじゃない!」」
「二人とも息ピッタリね。初めて会った時が嘘みたい」
「ホントですね。あー、仁美ちゃんも来ればよかったのに」
「確か習い事?」
「はい。でも次は仁美ちゃんも一緒に誘います。さやかちゃん、良いかな?」
「もっちろん! 恋と友情は別問題だからね!」
「それでこそ、あたしのさやかだ! でもさ、のんびりしてると恭介とられちまうぞ?」
「わ、わかってるってば!」
「……それより早く行かないの?」
五人は歩きながらも、楽しく好き勝手に会話する。赤と青が楽しげに、黒が冷静にツッコミを入れて、桃が黒を抑えて、黄はそんな四人を眺めて。そんな感じの下校模様。これが五人の日常。
それはどこにでもありそうな学校風景の一部。壊れることが無いような日常そのもの。
そんな光景を電柱の上から眺めるのは、白い生き物。
「学園だとそういう形になるのがまどかの望みなんだね」
白い生き物、キュゥべえは自分が見えないだろう五人を見下ろしながら呟く。寂しいわけじゃない、悲しいわけじゃない、ただただそれを出来事として眺めてた。
彼はここに来るまでに五人の様子を見てきた。そして最後にここにやってきた。理由は契約じゃない、一つの答えを知りたかったからなのだ。
そして今、キュゥべぇはこの“結界”の答えを知る。
「魔法少女と魔女と僕がいない。ただ、まどかの知る限りの日常が平和的な形で延々とリピートする世界。それがこの結界というわけなんだね」
ここは現実であって、現実ではない。現実と呼ばれてた世界は何処にも無い。
ならばここは何処なのか? 答えは一つ、救済の魔女が生み出した楽園の結界である。
■
「巴マミはまどか達だけではない友達もいる。定期的にくる親戚もいる。彼女の“孤独”は魔法少女だった時よりも、ずっと解消されているね」
とってもベテランで、まどかとさやかを魔法少女の世界に招待するのに一役買った黄色の魔法少女。
孤独を恐れ、精神的な脆さを持っていた彼女を支えるのはまどか達だけじゃない。彼女達じゃない、孤独の身となった彼女に手を差し伸べてくれる優しい親戚もいる。
交通事故で「助けて」と願った巴マミは家族と永遠の別れを告げてしまったけれど、それでも色んな人に囲まれて幸せに過ごしてる。
「美樹さやかは杏子の後押しもあって、志筑仁美と上条恭介を巡る恋のライバルとして認識。それを受け入れた上での友人関係を行っている。まどかが危惧していた佐倉杏子、明美ほむらとの対立も目立ったものではない」
誰かの幸せを願いながらも、心の奥底では自らの幸せを望み続けてた人魚姫のような青色の魔法少女。
大切な人と結ばれたい、だけど友人も彼を思ってる。中々出ない後一歩の勇気、それを後押ししたのはちょっと態度は悪いけど誰よりも他人思いの赤い親友。
恋心から「上条恭介の腕を治して」と願った美樹さやかは恋敵の出現に心が揺らぐけれど、新しい友達に支えられて己の恋にひたむきになる。
「佐倉杏子が一番不思議な形になってるや。あの彼女は魔法少女時代の杏子の面が強い、僕の知ってる彼女とは違う。……まどかがその一面しか知らないのなら、それも当然かな」
最初は利己主義で敵だと思ってた、だけど本当は誰よりも魔法少女の心を持っていた赤色の魔法少女。
とてもやんちゃで食いしん坊、天邪鬼のように見える聖女。家が教会の彼女は大切なものを良く知っていて、だから暴走しやすいさやかを放っておけなくて背中を押した。
辛さから「皆が父を話を聞いてくれるようになってほしい」と願った佐倉杏子は家族が壊れかけたけど、彼女の優しさを誰よりも知ってる新しい友達が代わりに思いをぶつけて救ってみせた。
「そして明美ほむら。まどか、君が彼女に会ったのは確か僕よりも前だった筈だ。そして僕の知る限り、彼女は眼鏡をかけていなかった。なのにどうして君は、巴マミ以上に明美ほむらの事を良く知っているんだい?」
クールでミステリアスで謎に満ちていた、本当は何度も時を繰り返して友達を救おうとした黒色の魔法少女。
最初は体が弱くて引っ込み思案、自分に自信がもてなかった。だけど転校して巡り合えた親友のおかげで、眼鏡をやめて、三つ網もほどいて、かっこよくなりました。
悲しみから「まどかを守れる私になりたい」と願った明美ほむらは迷路を彷徨いかけたけれど、親友が大慌てで駆けつけて彼女を自分の方へと引っ張り込んだ。
そう、本来ならば絶望に陥る筈なのに、彼女達は希望に満ち溢れてた。幸せに満ち溢れてた。日常と言う幸運をめいいっぱい楽しんでいた。
現実の悪夢は、この楽園ではなかった事になっていた。
「わけが分からないや。一部の人間が変わっている以外、世界そのものは全然変わっていないじゃないか」
けれども元凶のキュゥべえはその違いが分からない。希望と絶望の有無、日常の有無、幸せの有無、これがどんなに人の心を大きく救っているのか、理解できない。
ただ分かるのは、まどかの理想郷とキュゥべぇの知ってる現実はほとんど大差が無いという事。
■
『惑星『Magia』は救済の魔女『Kriemhild・Gretchen』によって宇宙暦XXXX年XX月XX日に壊滅。
これによって人類が生息する惑星としての機能は消滅し、実質『Magia』は『Kriemhild・Gretchen』のみが生息する危険惑星となった。
ただし過度な攻撃を外部から行う・『Magia』の大地に降り立つ・一定種族が絡む、などといった特定の条件を満たさない限りは近づいても害は無い。
一定種族に当てはまるのは『インキュベーター』及びその外見が近い種族。原因は『魔法少女システム』が関係していると推測される。
既にエネルギーノルマは達成できているので『インキュベーター』が『Magia』に近づきさえしなければ、宇宙はこれからもずっと平和でいられるだろう。
一惑星の犠牲により、全宇宙は救われた。惑星『Magia』に住まう人類よ、魔法少女になってくれて感謝する』
ぺらりと落ちた紙。それに書かれているのは、一つの報告書に見える手紙。
高い高い展望台の中、キュゥべえはこれを銜えると目の前にいる魔法少女に向かって話しかける。
「高確率でこの手紙が原因だね。でも彼は事実を述べた上で感謝の言葉を綴っただけなのに、どうしてまどかに殺されたのかな。聞いてもいいかな、鹿目まどかを模した使い魔。いや、Kriemhild・Gretchenの分身・鹿目まどか」
まどかと呼ばれた桃色の魔法少女の形をした使い魔は、使い魔とは思えない人間の表情を見せながら反論する。
「皆殺しになった結果を喜ばれて嬉しいって、誰も思わないよ。それにあなたのせいでこうなったんじゃない」
「そうだね。でも僕にはもうどうすることもできないし、僕を何度殺しても無駄な行為でしかない」
「知ってるよ。だけど、私達『魔法少女』は『敵』を倒すためにいるの。だから『敵』であるキュゥべぇを何度でも殺す。そうしないと、苦しむ子がまた出てきちゃうからさ」
「随分と酷い言い草だね、この星の現状は僕よりも君の方が知ってる癖に」
使い魔の論理に、キュゥべえは悪いとも思わずにただ事実を述べる。
だけど使い魔は何も言わない。使い魔は弓矢を構えて、何時でも射れる体勢に入るばかり。敵=キュゥべえにしっかり狙いを定めて。
それを見つめたキュゥべえは何処か納得したように頷いた。
「そういう事か。まどか、君は君の知る五人が仲の良い魔法少女である上で平和である事が望みだったんだね。それで契約してもよかったのに」
「契約しても、結果は同じでしょ? さやかちゃんの時がそうだったじゃない」
「そして明美ほむらが繰り返している時の流れも記憶している。それはどこで知ったんだい?」
「それは内緒」
「そう。ところでまどか、君は僕を殺さないのかい? 君の力なら、僕を滅ぼす事ぐらい余裕だろ?」
「うん、余裕だね。でもあなたがいたから、私達は出会えたの。それに……『敵』がいなくなったら『魔法少女』じゃないでしょ?」
そう言った使い魔の言葉は酷く矛盾していた。だけどその目はとても無機質にキュゥべえを見つめていた。
何時殺されてもおかしくない状況下、キュゥべえは無表情のままに思ったことを口にする。
「やっぱり君はまどかであって、まどかじゃないね」
次の瞬間、キュゥべえは顔面を射抜かれた。
■
突発的に書いた魔法少女まどか☆マギカ。書けている部分はここまで。
本当は皆が望んだ全員揃ってのハッピーエンドもしくはアナザーワールドを書こうと思ったのに、何故かこうなった。
2011/04/19 Tue 00:04 [No.250]
いぬ
レヴィが二次幻想入り
東方二銃談 〜 2hand of 2nd xanadu.
【登場人物】
*メインメンバー
★レヴィ
本名はレベッカ・リー。ウルトラ短気だが面倒見は良いかも。
今回幻想入りしてきた。スタートは旧都から。
ただし弾幕は二挺拳銃から出る。ってか銃弾を加工してもらった。
ワイルド系ツンデレ。略してツンデレヴィ。
☆命輪廻
読みはみことめぐる。祈祷の姉であり、小町と同僚、映姫の部下。
最初に会ったとき、レヴィを助けてあげた。
レヴィ曰くクソ真面目。でも妹に弄られる。レヴィにも弄られる。
四季様には頭が上がらない。料理が美味い。でもお菓子は化学兵器。
真面目系ツンデレ。
★四季映姫・ヤマザナドゥ
読みはしきえいき。輪廻と小町の上司。
レヴィ曰くヘンテコ帽子。
冗談が通じない。
★小野塚小町
読みはおのづかこまち。輪廻の同僚であり、映姫の部下。
超フリーダムでサボリ魔。レヴィと気が合う。
祈祷の遊び相手。輪廻によくどやされる。
☆命祈祷
読みはみこといのり。輪廻の妹であり、冥々界で絶賛ヒッキーライフ中。
ドS。レヴィと並んで口が悪い。喫煙者。
腹が立ったら即白鬼夜行。しねデレ。
不良尼増。尼僧服を着ない尼僧見習い。
正直レヴィが気に入らない。小町は見下してる。
*サブレギュラー
☆罪指路要
読みはつみしろかなめ。輪廻の部下。鼎とは腹違いの姉妹。
超ぶりっ子だが某ニスちゃんみたいな感じ。
感情の変化がめちゃくちゃ激しい。涙もろい。
☆罰指路鼎
読みはばつしろかなめ。輪廻の部下。要とは腹違いの姉妹。
普段は真面目だが要のことになるとハメ外しまくる。
変態。
★博麗霊夢
読みははくれいれいむ。博麗神社の巫女。
呑気。異変解決ならお任せ。
一応サブレギュラーだけど出番は少ない。くうきみこ。
★霧雨魔理沙
読みはきりさめまりさ。普通の魔法使い。
魔法使いって言ってる時点で普通じゃない(レヴィ談)。
弾幕は火力だぜ。サブレギュラーだけど出番は少ない。
☆秋冬春夏
読みはしゅうとうしゅんか。ドリルライナー。
本家主人公よりも出番が多いかもしれない。
ちなみにルーミアはあんまりでない。タブンネ
2011/04/21 Thu 22:42 [No.264]
いぬ
命祈祷は、先程から何者かの気配を感じていた。
しかし、彼女が持つのは“白を操る程度の能力”。気配を感じる要素に白は連想出来ない。つまりは能力で感じ取ったのではない。
単純に言わば「直感」。
人ではあらず者達と共に住み、彼女自身も人外である故に、勘が冴えてるというのだろうか。それに、その直感は正解と言えよう。
理由は簡単。祈祷の目の前には――
「御機嫌よう」
――敵と認識すべき者が居たのだから。
「ご機嫌麗しゅうございますわね、ウナギ女」
「あらまあ、鬼は口を慎められませんのね。貴方は“真っ白”ですのに、“真っ黒”ですわ」
「あんたに当てる礼儀なんざ必要ねーんだよ、垂れ糞」
祈祷が右手の中指を突き立て、相手へと見せ付け、更にはガンを飛ばす。
だが相手は全く動じるどころか呆れたように溜め息を吐くだけ。それ処か、彼女の目つきは明らかに祈祷を見下すように見ていたのだった。
それを非常に不快に思ったのか、思い切り舌打ちをしたかと思えば、ソードカトラスを構えた。
カチャッ、と 銃独特の音を出したそれの銃口は、相手へと向いていた。
勿論、安全装置は外れている。更には両手の人差し指は、引き金に掛かっている。
少しでも力を入れれば発砲し、目の前に居る――祈祷が言う――ウナギ女は蜂の巣へと変貌するだろう。
しかし、銃を向けられたというのにこの女の表情は、一つも崩れていない。
目つきも蔑みの視線のままである。
「……」
「……」
表情以上にこれ以上に会話は無く、しばしの沈黙が走る。
……そして。
「あんたをブッ殺せば万事解決なんだよ、――永江衣玖ッ!!」
――沈黙は、白い鬼が破った。
2011/04/26 Tue 00:06 [No.288]
いぬ
* * *
「そうですか為らばやって御覧なさい、――命祈祷ッ!!」
続いて女――永江衣玖も、閉ざされていた口を解き放つ。
更には右手に持っていた、細長い帯に柄をくっ付けたような、奇妙な得物も“解き放つ”。
蛇のように、鞭のようにしなり祈祷に迫るそれ。
薄刃乃太刀(はくじんのたち)。
“刀狩”と呼ばれる者の所有する得物であり、刃の強度を保ったまま可能な限り薄く鍛えた、蛇腹剣の一種と言えよう。
鞭の如く手首の微妙な返しを使って刃を自在に操ることができると言うが、この芸当は本人でなければ扱うのは容易とは言えまい。
なのだが。
「……案外使い易いわね」
“空気を読む程度の能力”を持つ衣玖にとっては、これ位直ぐに馴染めていたのだった。
それ以前にこの薄刃乃太刀、どうやら扱い方が彼女の普段の戦闘方法と類似している所為かもしれない。
「いちいちうっさい」
刹那、連続する発砲音。
衣玖を睨みつけながら、祈祷は薄刃乃太刀の追撃を跳びながら避け、隙を見つけて彼女めがけて発砲していた。
独特の発砲音。銀色に輝く二つの銃身。
ソードカトラス。
このバトルロワイアルの参加者であるレヴィが愛用するというカスタムガン。
かの有名な“ベレッタM92F”がベースになっているが、衣玖と同じように、祈祷も案外と馴染んでいた。
して、そのソードカトラスの二発の銃弾を、衣玖はものともせずに避ける。
しかし空気を読む程度の能力の有効活用なのか、避けると言うよりも受け流しているように見えた。
しかしながら祈祷も負けておらず、薄刃乃太刀のくどい撓りも確実に避けていた。
否、それ以上にその“蛇”が襲う速さ以上に動いているので、その攻撃は当たるはずも無いと言えようか。
「遅い」
一瞬で衣玖に詰め寄る。祈祷にUターンで追尾する蛇。
見計らい、衣玖の後ろに回り込む。そして射撃。発砲と共に蛇が追いつくが、上へと“飛んで”それを避ける。
しかしその所為で、蛇が衣玖を括り付けるような位置になる。つまりは衣玖の周りをぐるんと囲んでいた。
更には発砲を避けなければならない。要約すれば、「嫌でも今の位置から動かなければならない」という訳だ。
まず最初に、軌道が狂った薄刃乃太刀をばっと翻しながら、銃弾を横へと跳んで“避ける”。
その一瞬の動作に、刹那ながらの隙が生じた。
そこを更に“見計らった”祈祷。
にやりと口の端を釣上げて降らせんのは“弾幕”の雨であった。
「おっと」
上空からの白い弾幕の雨。
相当な数なのに全くと言って良いほどに動じず、衣玖は全てを受け流しつつ再び蛇を放つ。
祈祷はその蛇を避ける為、弾幕の展開を中断して再び横に跳ぶ。
再び、最初の位置づけとなる。
しかし、祈祷には作戦が浮かび上がった。
(――さっきの奴で弾幕をばかでかい奴にしてやりゃ、避けれないかも)
ちみっこい攻撃が効かないと思ったのか、弾幕に重きを置くことを提案した。
あくまで銃は囮。一発でも撃ち込めりゃあ充分。
そう思い、利き手の左手には弾幕を溜め込む。
(決めてやるッ!!)
再び、一瞬で衣玖に詰め寄る。再び、祈祷にUターンで追尾する蛇。
再び、見計らい、衣玖の後ろに回り込む。
・・・・・・・
まではよかった。
* * *
回り込んだ。
あとは銃を撃つ。その間に上に上がる。
それだけ。
・・・・ ・・・・・
それだけ、だったのに。
――その銃を撃とうとした、右手が動かなかった。
「え」
――衣玖の背から伸びるのは、衣服の一部である“筈”の、羽衣。
「迂闊でしたわね」
――そして祈祷の横腹に、“蛇”は貫通した。
* * *
「が」
それだけの言葉が漏れると、祈祷の身体は人形と化した。
「わ…に同…手が…用…ると…も…ば、大…違…すわ」
一気に脚の力が抜け、地面――正しくは橋の台――にのめり込む。
……衣玖の声が聞き取れない。耳が遠くなる。視界が霞む。衣玖が遠のイていク……と、思えば。
――痛い、熱い。
******
バトロワの戦闘シーンから抜粋。
日本語でおk
2011/04/26 Tue 00:08 [No.289]
ロサラ
「もうすぐ、この世界は終わるだろうな」
――時は2114年。
人間の細胞を変形させるウィルスが、突如出没した。
その悪魔とも呼べるウィルスは瞬く間に日本中を覆い、2年後の2116年には、既に日本は崩壊状態となってしまった。
その中で、健気に生きてゆく、化物に浸食された人間達。
「やだ………化物になるなんて嫌だよ……あたしがあたしじゃ無くなるなんて……そんなの…」
ウィルスの浸食が進んでしまうと、その人間は次第に自我が崩壊して行く。
そして、完全に精神と肉体が変貌してしまうと――それは、もう人間の面影など残らない、只の化物。
この結間小学校も、その化物の波に呑み込まれかけていた。
化物達によって出口が塞がれてしまい、生徒達は其処にある意味監禁状態となりながら、日々を送っていた。
だが、苦痛ではない。家族に会えないから苦痛だなんて、思わない。既に、自分達の親は全員、親では無くなってしまったのだから。
自分達には、仲間がいるのだから。共に泣き、共に笑い、共に痛みを分かち合える、仲間がいるのだから。
「ほら、先生も呼んでるから。早く行かないと今日のおやつ、下級生の子達に全部食べられるぞ」
だけど、幸せは突然。本当に突然。
「――踊子がいなくなったって、そんな…」
幸せが走るレールは、唐突に千切れてしまうのだから。
「どうしよう、化物達こっち来てるよ!? すごい来てるよ!?」
「みんな、落ち着いて体育館に避難して! 大丈夫だから!」
だって僕らは、人間なのに。
だって僕らは、人間だったのに。
運命の波は、容赦なくちっぽけな"人間"に覆いかぶさる。
それは、何回も繰り返しても繰り返しても繰り返しても。
「……に…ない……し…に………たく…ないよ……」
彼らは、運命の鎖に縛り付けられたまま。
「――僕、もういいんだよね。もう、みんなの所に行ってしまっても、いいんだよね?」
決して、解放されない。
「……………ごめんなさい……気づけなくてごめんなさい、助けられなくてごめんなさい、死なせてしまって、ごめんなさい…ごめん、なさい………」
ただ、解き放たれる為のたった一つの術は、
「…………あたしさ…あたし達さ…もう、取り返しのつかない事…やっちゃってるんだよね…」
自分達の過去の罪を。
自分達で、抱えてしまった罪を。
「……………どう、しよう…」
自分達で、許す事。
「…ねぇ由貴、何処行っちゃったの?」
自分達で、赦す事。
「…………ユルさない……私、は…お前達をユルさない…ッ! 一生かかっても、何年時が過ぎても、ユルさない! ユルしてやるものかッッ!!!」
誰かに、ユルされる事。
「………また、もう一度やり直せるなら…今度こそ…ッ!」
何回でも、繰り返す。
運命の鎖が、罪の鎖が、砕け散るまで。
それまで、彼らに終わりなど、無い。
終わりなど、与えられない。
たった一つの罪のせいで。
たった一つを、終わらせてしまっただけで。
彼らは、終わりを失くしてしまったのだから。
―Lost Last―
***あとがき
なんなんだろうこれ。
とりあえず続くかどうかわからない新小説の予告編みたいな何か。
つーかこれ災害とかそれに関する話だし、この話考えてる途中に震災来ちゃって公開しようかどうか迷った挙句に。
まぁ自粛なんてしても何も起こらないからね、うん。
>4/27 編集
セツコ、「ラストロスト」やない、「ロストラスト」や。
2011/04/26 Tue 22:45 [No.293]
フリッカー
「どうして……どうして誰も私を認めてくれないの……!? みんな私をバカにして……!
力が、もっと力が欲しい……! 今度こそ、誰が本当に一番なのかを……!!」
私の名前は、暁美ほむら。
まどかが全ての魔女を打ち滅ぼす概念となって消滅してから、3年が経った。
高校生になった私は、小学生になったまどかの弟、タツヤの面を見る毎日を送っていた。
「ねえ、ほむら姉ちゃん」
「何、タツヤ」
「僕、最近変な夢を見るんだ」
「変な夢?」
「タツヤ、最近何だか変なのよ。夢遊病みたいに『マドカ』ってつぶやきながら、あちこちうろうろする事があって……」
「マドカ……」
そして、私は今も魔獣と戦い続けている。もちろん、魔法少女として。
「ふう、間一髪だったわね」
「もう大丈夫よ、タツヤ」
「ほむら姉ちゃん……!? 何なの、その格好……!?」
「彼女達は『魔法少女』。魔獣を狩る存在さ」
だけど、そんな私達の前に立ちはだかったのは――
「私の名前は、五月スズ。あんた達にも見せてあげるわ、私の力をね!!」
「そんな!! 魔法少女が魔獣を操るなんて、訳がわからないよ!!」
最凶最悪の魔法少女だった――!
「あいつ、本当に魔法少女なのか!?」
「彼女はまさに『魔女』だわ……前の世界にいた魔女が魔法少女の姿を保っていたら、あんな風になっていたかもしれない」
「私はこの力で、世界の頂点に立つの!! 誰にも邪魔はさせない!! その心、私が全部吸い取ってやるわ!!」
「う、うあああああああっ!!」
「暁美さん!!」
人はなぜ、闇へ落ちていくのか。
闇は物凄く強大で、人の心を容赦なく蝕んでいく。
「ほむら、これ以上戦うのは危険だ! そんな事をしたら、君は――」
「できる訳、ないでしょう……! 私が、あの子を巻き込んでしまったんだから――!」
「僕は、喧嘩にだって勝てないんだ……ほむら姉ちゃんみたいに強くなんかないよ……!」
「いい、タツヤ。私だって強くなんかないわ。わたしもずっと、友達に助けられてばかりだったから」
「友達……?」
「その友達はね、今はもういないの。でもね――」
「力よ……大事なのは力よ! 力がなきゃ、一番になんてなれない! 誰も認めてくれない! なら――!!」
「それが、彼女の心の闇……」
でも心の闇は振り払える。
一人では無理でも、支えてくれる誰かが側にいれば――
「その子がそんなに大事みたいね……ならなおさら、その子を狙いたくなるのよね……!」
「ほむら姉ちゃんっ!!」
「……大丈夫。私達魔法少女は負けないわ」
だから、私は戦う。
この世界を作った、あの人のためにも――
「だって魔法少女は、夢と希望を叶える存在なんだから――!!」
エア小説『魔法少女まどか★マギカRETURNS 魔法少女ほむら★マギカ』
妄想の中で近日公開予定!
「う……っ」
「ほむら姉ちゃん――!?」
2011/04/30 Sat 01:06 [No.297]
フリッカー
キャラ紹介
暁美ほむら
主人公。唯一改変前の世界の記憶を持つ魔法少女。クールな雰囲気はそのままに、芯の通った強さと優しさを持つ少女へと成長した。
高校生になった現在も仲間達と共に魔法少女として戦う一方で、いなくなった姉代わりにとまどかの弟であったタツヤの面倒を見ている。しかし体に何らかの異常を抱えているらしく……
以前の世界とは異なり、弓矢を武器として使用する他、翼を展開する能力も持つ。また、活動半径を広げるためにバイクを使用している。
鹿目タツヤ
改変前の世界で鹿目まどかの弟だった少年。6歳になり、小学校に入学した。
性格はまどかと同様心優しいが、自分が喧嘩に弱い事をコンプレックスとしている。ほむらを「ほむら姉ちゃん」と呼んで慕う一方で、時折夢に出てくるという『まどか』という少女に思いを馳せて半ば夢遊病状態でさまよう事が多く、周囲を心配させている。
巴マミ
ほむらと共に戦う魔法少女。
ほむらと同じ高校に通っている。物腰の柔らかさは相変わらずで、チームのまとめ役を務める。仲間達と共に魔法少女として戦う内に成長し、現在は男女問わずに広い顔を持つようになっており、今回の敵である五月スズとも一時期共闘していた事があった。タツヤとも面識がある。
佐倉杏子
ほむらと共に戦う魔法少女。現在はほむらの部屋に居候している。
元々学生ではないため、校外での情報収集など、ほむら達が学校にいるために活動できない時間をフォローする。食へのこだわりは相変わらずで、食費を立て替えているほむらの財政状況を圧迫している。タツヤとも面識があるが、あまりいい印象は抱かれていない。
キュゥべえ
願い事を一つ叶える代わりに魔法少女としての契約を結ぶ『魔法の使者』で、またの名をインキュベーター。倒した魔獣から得たグリーフシードからエネルギーを採取するために、魔法少女達と行動を共にしている。
今回の敵である五月スズの素顔を知る数少ない存在。そしてほむらと同様に『まどか』という存在を知るタツヤに興味を持ち……
五月スズ
本編の敵。魔法少女でありながら魔獣を増殖、進化させる『悪の魔法少女』。
天上天下唯我独尊を絵に描いたような性格で、『力』を手にする事に強い執着を見せる。魔法少女となった願いも『力』に関連するものらしい。自らの力を知らしめて世界の頂点に立つという目的のために魔獣を操り、絶望をばらまいていく。イメージカラーは黒で、サムズダウンが決めポーズ。
武器は斧で、投擲武器としても使用可能。『力』の願いで魔法少女になった経緯から高い戦闘力を持ち、ほむら達を窮地に陥れる。
※衝動的に書いてしまったエア小説の予告編とキャラ紹介。
本編の後日談という設定で、成長した鹿目タツヤと敵役の五月スズの心の闇をテーマにした内容です。是非皆さんの妄想内で楽しんでください!(え
2011/04/30 Sat 12:16 [No.300]
あきはばら博士
設定を読んでいてタツヤを戦わせてもいいんじゃないのか?という思いと、杏子は展開上出す必要がないんじゃないかと思ったのでそれを元に設定を書いてみました。
暁美ほむら
主人公。無かったことにされた世界の記憶を持つ魔法少女。クールな雰囲気で芯の通った強さと優しさを持つが、病弱さは治ってない。
高校生になった現在も仲間達と共に魔法少女として戦う一方で、必要以上にタツヤと接触を繰り返した結果、彼を魔法少女として目覚めさせてしまった。反省はしたがその変身後の姿を見てどうでもよくなったようだ。
弓矢を武器として使用する他、翼を展開する能力も持つ。また、活動半径を広げるためにバイクを使用している。
鹿目タツヤ
鹿目まどかの弟だったかもしれない少年。6歳の小学校一年生。
かつて遊んでいたまどかという存在は消えたが、ほむらを「ほむら姉ちゃん」と呼んで慕う中で『早く大人になって一緒に戦いたい』と強く願うようになり、魔法少女としての素質が目覚め、キュゥべえと契約する。
しかし、幼稚園卒園程度の情緒(オバケを信じる精神年齢ってこと)のために変身までが遅い。
ちなみに、彼が本当に戦える年齢になるころにはほむら達は少女じゃないので、その願いは“絶対に叶うはずがない願い”なのである。
鹿目タツヤ(魔法少年)
変身することで高校生くらいの姿になる、テーマカラーは薄水色、能力は時間加速。
体と共に心も成長しており、母親に似て自信に満ち溢れた性格と口調をしている、したがって変身前とは性格が違いまるで別人。でもほむら姉ちゃんと呼ぶ。
「二次性徴に入る前の時期は女と男の両方の心を併せ持つ」という裏道を用いて魔法少女契約をしたので魔法の力は弱いが、通常は女子に行われるはずの肉体強化の恩恵を高校生男子の体で受けるために、純粋な腕相撲ならば五月スズにも負けないはず。
その能力は自分も含む物質に影響される時間を加速させるという、かつてのほむらの能力の劣化相互互換。
巴マミ
ほむらと共に戦う魔法少女。
ほむらと同じ高校に通っている。物腰の柔らかさは相変わらずで、チームのまとめ役を務める。仲間達と共に魔法少女として戦う内に成長し、現在は男女問わずに広い顔を持つようになっており、今回の敵である五月スズとも一時期共闘していた事があった。タツヤが変身することには反対をしている。
佐倉杏子
現在は母方の祖父母の家に預けられて遠くに住んでいる。たまに遊びに来てほむらと共に戦う魔法少女。
タツヤとも面識があるが、あまりいい印象は抱かれていない。
キュゥべえ
願い事を一つ叶える代わりに魔法少女としての契約を結ぶ『魔法の使者』で、またの名をインキュベーター。倒した魔獣から得たグリーフシードからエネルギーを採取するために、魔法少女達と行動を共にしている。
今回の敵である五月スズの素顔を知る数少ない存在。そしてタツヤに『魔法少女の契約』をした存在。
五月スズ
本編の敵。魔法少女でありながら魔獣を増殖、進化させる『悪の魔法少女』。
天上天下唯我独尊を絵に描いたような性格で、『力』を手にする事に強い執着を見せる。魔法少女となった願いも『力』に関連するものらしい。自らの力を知らしめて世界の頂点に立つという目的のために魔獣を操り、絶望をばらまいていく。イメージカラーは黒で、サムズダウンが決めポーズ。
武器は斧で、投擲武器としても使用可能。『力』の願いで魔法少女になった経緯から高い戦闘力を持ち、ほむら達を窮地に陥れる。
男女差のコンプレックスが『力』の願いのきっかけなのか、タツヤの存在が逆鱗に触れたようで、タツヤへも執着して狙う。
2011/04/30 Sat 23:13 [No.306]
フリッカー
「ほむら。魔法少女がどうして『魔法少女』と呼ばれるか、知ってるかい? ソウルジェムで生み出せる魔力は、二次性長期の少女が一番強いんだ。でもその時期を過ぎると、魔力の強さは次第に衰えてきて、ついには戦闘レベルに達しなくなってしまうんだ」
「私の名前は、五月スズ。あんた達にも見せてあげるわ、私の力をね!!」
突如として現れた、魔獣を操る『悪の魔法少女』五月スズ。
彼女との戦いを繰り広げる中で、私の体に異常が現れ始めた――
「やらせない……! タツヤは私が――うぐ……っ!」
「ほむら姉ちゃん!?」
「その隙、いただきっ!!」
「君は元々体が弱かったために、それを魔法で補強しながら戦ってきた。でも、魔力が衰えてきたせいでそれができなくなってきている。君の病気の再発は、ある意味君に対する警告だ」
それでも、戦いは私達を待ってはくれない。
「私はこの力で、世界の頂点に立つの!! 誰にも邪魔はさせない!!」
「数が多すぎる……!!」
「くそっ、何だか知らねえが、負けてたまるかよっ!!」
「だから、これ以上戦い続けるのは危険だ。ほむらにもいよいよ、『契約満了』の時期が来たんだよ」
「……まだできないわ。私にはまだ、やるべき事が残っているから……!」
「忘れないで、タツヤ。無理に強くなる必要なんかない。いっぱい弱音を吐いてもいいの。あなたは一人じゃないわ。タツヤのパパとママも、私も、いつでもあなたの事を思っているから」
まどか……
あなたは私に、一つの奇跡をくれた。
私はこの奇跡を、最後まで大事にしたい。
だから――
「――私、この戦いが終わったら、魔法少女を引退する」
エア小説『魔法少女まどか★マギカRETURNS 魔法少女ほむら★マギカ』
妄想の中で近日公開予定!
「ほむら!!」
「暁美さん!!」
「ほむら姉ちゃんっ!!」
これが、私の最後の戦い――
2011/05/01 Sun 22:51 [No.313]
kaku
ワスも妄想したので、投下します。
魔法少女まどか☆マギカ それぞれの願い
世界観
はるか未来の地球を舞台にした物語。
文明が崩壊した後の世界であり、我々の世界とは違った科学技術が発展している。どちらかというと、スチームパンク風の世界。
用語
魔法:この世界における『魔法』とは、『ソウルジェム』という装置を身につけることで得られる超常的な力であり、どちらかというと科学に端を発するものである。
ソウルジェム:ワルプルガ魔法女学院の地下にある『インキュベーター』と呼ばれる機械から、毎年一定量ずつ精製される、鉱石場の機械。魔法の源となるが、その効力は女性にしか現れない。ソウルジェムを分解すると、『グリーフシード』と呼ばれる物体になり、効力を失ってしまうため、その正体は永遠にわからない。学院のミドルスクールを卒業した者に贈られる。
ワルプルガ魔法女学院:世界で唯一の、魔法使いの育成機関。12歳の女性のみが試験を受けることを許される。この際、学力試験と共に適性試験が課されるが、実は重要なのは後者のほうで、魔法への適正を元に篩いにかけられ、毎年108名が入学する。ミドルスクールとハイスクールに別れており、基本的には6年間教育である。ただし、ハイスクールに関しては、隣接して『ワルプルガ魔法教育学校』が併設されており、そちらには男子生徒も多く在籍している。毎年11月に開かれる学園祭の最終日の夜は『ワルプルギスの夜』と呼ばれ、様々な奇跡が起こるとされる。
ミドルスクール:ワルプルガの最初の三年を学ぶところであり、カナメ達が在籍する。もともと、ワルプルガ魔法女学院は、三年間の過程しかなく、修了者はソウルジェムを渡され、晴れて魔法使いとなっていた。かつては、ミドルスクールの学生が『魔法少女』と呼ばれ、卒業生が『魔女』と呼ばれていた。
素質検査:ミドルスクールに入学してすぐに行われる検査で、魔法を使って行われる。これにより、入学者がもつ才能が全て分かり、SからE-までの11段階で評価される。一年生のクラス分けは、この時の結果を元に成される。ただし、この結果も決して絶対的なものではなく、カナメやロゼッタのように、努力によって才能のなさをカバーする場合も多い。
ハイスクール:ワルプルガのミドルスクールを卒業した少女たちが進学する。もともとはこの過程は存在していなかったが、戦いのなくなった現在において魔法はもはや社会的ステータスでしか無く、少女たちに青春を謳歌させるという意味も込めて作られたものである。そのため、ハイスクールではより実践的な魔法教育が行われているが、それらはほぼ形式上のものでしかなく、一般的な教養が殆どとなっている。ハイスクールは、少女であることを許される機関が伸びたことで生まれた場所なのである。
グリーフシード:ソウルジェムを粉砕すると、その欠片は黒く変色し、独自の形をとる。これが、グリーフシードと呼ばれる。グリーフシードからは『魔獣』と呼ばれる怪物が生み出される。
インキュベーター:ソウルジェムを生み出す機械。白いソウルジェムのような形をしているが、1メートルほどの大きさを持つ。かつては世界中に存在しており、その頃は各国が魔法少女や魔獣を産み出して戦争に用いていたが、何らかの力により、一台を除く全てのインキュベーターが失われた。その後は、ワルプルガ魔法女学院の地下にある一台のみが、一年に一度だけ運転されている。20年前、何者かによって運転され、生成したソウルジェムが盗まれる、という事件があった。犯人は未だ見つかっていない。
魔獣:グリーフシードから生み出される怪物。様々な動物の形をとる。100年以上前、インキュベーターが失われるとともに消滅したはずであった。しかし、14年前、ジャポネーゼにて大量発生し、国中を荒らした。この際使われたのは、20年前に盗まれたソウルジェムである。
2011/05/01 Sun 21:23 [No.309]
kaku
キャラ紹介
カナメ・シャルロッテ
ワルプルガ魔法女学院ミドルスクールの2年生。
14年前、魔獣たちによって滅ぼされた国、ジャポネーゼの出身である。カナメを除く同国の国民は全て殺されており、カナメの家族などの血縁者は、その死体すら発見されなかった。
当時、兵士としてジャポネーゼの戦いに参戦していたマミに保護され、今に至る。
明るく天真爛漫な性格で、クラスメイト達にも慕われる。魔法を操ることは苦手で、勉学の成績もクラス最下位であるが、幼少の頃からマミによる訓練を受けていたこともあり、身体能力は凄まじいものがある。そのため、格闘術などの成績は、二位を大きく引き離して学年トップである。とにかくなんでも根性で乗り切ろうとする、猪突猛進な乙女。
本人を含め、周りの者も気付いていないが、実は全ての魔法の始祖である「インキュベーター」を創り上げた者たちの末裔である。
ロゼッタ・ゲルトルート
ワルプルガ魔法女学院ミドルスクールの2年生。
カナメのクラスメイトで、なかよしグループの一人。
無口な優等生で、成績は学年第二位。だが、入学時の素質検査では、すべての項目において最低の「E-」を記録しており、現在の成績は血の滲むような努力の賜物である。
ストイックに映るが、実は意外に人懐こく優しい性格。
勉強やトレーニングに勤しむあまり、人付き合いも良くなく、クラスの中でも孤立していたが、カナメと親しくなったことで、徐々にクラスの皆と打ち解けていった。初めての友だちであるカナメを心から愛している。
低い身分の生まれであることにコンプレックスをいだいており、それが彼女の原動力でもある。
エリー・キルシュテン
カナメのクラスメイトで、なかよしグループの一人。
ノリのいい性格で、カナメとよく気が合うが、エリーは魔法術の成績も良い。
コンピュータが好きで、常にモバイルコンピュータを携帯しており、気になることがあればすぐに検索する。ネット通信を通して多様な人脈を作っているらしく、思わぬところに知り合いが居てカナメ達を驚かせる。
エルザ・マリア
カナメのクラスメイトで、なかよしグループの一人。
名家のお嬢様で、所作・言動など全てが優雅。だが、身分の低いロゼッタや、戦災孤児であるカナメを見下すようなことはなく、むしろ彼女らを尊敬すらしている。
芸術的センスも一流であり、彼女の描く絵画は、様々なコンクールで賞をとっている。
パトリシア・クラリス
カナメのクラスメイトで、生徒会長。
真面目で、誰にも優しい、理想の生徒会長。カナメ達のクラスの委員長も兼任しているため、皆からは「いいんちょ」と呼ばれる。入学時の素質検査では、前項目で最高評価の「S」を記録した。
だが、クラリス家はエリート統治論を支持する家系であり、パトリシアもまた有能なる者が全てを支配するべきと考えている。クラリス家の女性は代々ワルプルガで学び、あらゆる項目で学年主席を取って卒業するが、パトリシアは体術でカナメに負けてしまった。さらに、素質が全く無く、下賎の生まれであるロゼッタにも総合成績で迫られており、二人に対して憎悪の炎を激しく燃やしている。
サヤカ・フォン・ゼッケンドルフ
ワルプルガ魔法女学院ハイスクールの一年生。
オクタヴィア公国の姫。オクタヴィアの王族の女性は、魔女となることが義務付けられており、サヤカが同校に入学したのはそのためである。
アーティファクトは剣で、回復魔法や音波を使った攻撃を得意とする。ミドルスクールをトップの成績で卒業しており、将来を有望視される魔法少女。
姫らしく、人前ではおしとやかに振舞っているが、実際は明朗快活で行動的な性格。時折寮を抜けだして、夜の街へと繰り出している。
既に許嫁がいるが、キョウスケ・ホルゲルという音楽家に、身分を超えた秘密の恋をしている。
キョーコ・クラリッサ
ワルプルガ魔法女学院ハイスクールの一年生。
サヤカのクラスメイトであり、幼なじみ。もともと孤児であったが、倒れているところをサヤカが見つけ、保護。その後は姉妹同然に育てられる。
サヤカの補佐役となるのを期待され、学院に入学する。自身もその役割を理解しており、実際はサヤカ以上の素質を持つが、彼女の顔を立てるため、敢えて実力を発揮しないでいる。そのため、ミドルスクールを卒業した際の成績は、ナンバー2であった。
サヤカとは逆に、人前では明るく気立ての良い娘であるが、実際はささいなことでくよくよと悩む優柔不断で少し暗いところのある性格。
アーティファクトは槍で、物体を巨大化させる魔法を得意とする。
カナメの潜在能力に気づき、何かと近寄ってくる。
2011/05/01 Sun 21:24 [No.310]
kaku
マミ・シャルロッテ
ワルプルガ魔法女学院の教師。
元クリームヒルト王国の兵士であり、ジャポネーゼにて行われた魔獣掃討作戦にも参加した。
「首を落としても死なない」と言われ、不死身とすら思われていたが、ジャポネーゼの戦いを最後に、兵士を引退する。その後は学院にスカウトされ、教師として働きながら、カナメを育てる。
学院ではミドルスクールで対人格闘術と基礎魔法術を教える。魔法を教える時はやさしいマミ先生であるが、格闘術を教えるときは軍隊式の厳しい訓練を施すため「軍曹」と呼ばれる。
大量のマスケット銃を召喚して戦うが、実際のアーティファクトは巨大なピストルである。必殺技は、そのピストルから凝縮した魔法弾を放つ『ティロ・フィナーレ』。
少女のように見えるが、14年前の時点で既に兵士としてのキャリアを積んでおり、実年齢は恐ろしくて誰も聞けない。
クエスト・ブライアン
グリートヒェン王国労働省の官僚。
グリートヒェンではもともと魔法が嫌われる傾向にあり、魔法少女をほとんど輩出していなかった。しかし、国を上げて魔法少女育成に力をいれるプロジェクトが立ち上げられたため、最近はワルプルガへの入学者も増えている。
このプロジェクトの仕掛け人は彼であり、「魔法少女になれば、好きな願いを叶える」という甘言を餌に、少女たちを魔法使いに仕立て上げようとしている。
その真の目的は、魔女を増やすことによって国の軍事力を上げる事であり、さらには魔女たちを研究することで、通常の人間にも使えるような兵器を作り出そうとしている。
イニシャルから、『QB』というあだ名で呼ばれる。
暁美ほむら
長い黒髪を持つ、神秘的な雰囲気の少女。
制服らしきものを着ているが、ワルプルギスのものではない。
カナメのことをなぜか『まどか』と呼び、遠くから見守っているが、決して接触はしない。
その正体も、目的も、全てが謎に包まれている。
2011/05/01 Sun 21:24 [No.311]
ゆな
風来ピカチュウの戦闘スタイル
・ピカ自体は(固体値的意味合いで)普通の個体で、レベルが高い+電気玉持ってる+ボルテッカー覚えてるから通常より強いだけ。
・逃げ足はベラボォに速い。特性「にげあし」なのかと錯覚するぐらい高確率で逃げ出せられる。
・人間の知恵を持っている為、その辺を最大限利用する。どっちかっていうと精神的攻撃の方が得意。でも傍観者スタイルが好き。
・戦う<<<<<逃げるが最優先。基本、ドリメのあきはばら博士同様に裏で暗躍タイプ。自分自身の存在感も一応利用してるが、戦闘自体は進んでやろうとしない。
・戦闘する場合、まずは手持ちポケモンを使ってのトレーナースタイル。その後手持ち全滅後、出撃。ただし狙うのは不意打ち、トレーナー本人、などと邪道・卑怯スタイル。とにかく己の生存第一。
・ただし風来ピカチュウにとって「物語のフィナーレ」に近い状況下であるならば、全力バトルに切り替わる。
・そしてどんな結果になろうとも、己が納得できる終わり方になれば勝敗がどうなろうとも自ら死を選ぶ。満足できれば、すぐ死ねる狂った精神を持つ。
・トレーナーとしての実力はジムバッジ制覇は可能だが、四天王戦は突破できるかどうか微妙。少なくともチャンピオンには負ける可能性が高い。理由:連戦が苦手+実力差。
・手持ちの選択基準:「自分に忠実」「命令に沿える強さと知能」「目的の為に使える駒かどうか」
・とにかく実力はあるが無駄な戦闘・労働を嫌う為、戦う・捕獲するにはまず逃げられないようにしなければならない。
・その後ピカ含めて八体のポケモンを叩き潰し、敗北させろ。ただし状況によってはピカが最高に満足したまま目の前で自殺するので、注意。
・防衛として自分自身をモンスターボールで捕まえてる状態にしてるので、ボール捕獲は無理。ボールはピカ自身が所持。
・ピカ本人は他人への興味無し。興味あるのは「物語」と例えられるほど大きな事件を如何に楽しく理想的に傍観できるかどうか。
・その「物語」に関わる人物・関わってくるだろう人物には興味を持ち、接触する。結構選り好みするが、必要となれば表に出てくるなどと策実行してる時は行動的。
・かなりのサバイバル精神であり、飯ならば何でも食える。死体? 人肉? それしかないのなら、それを食うのみ。
・挑発には基本的に乗らない。究極利己主義の傍観好き、面白い物語を最期まで見る事が出来れば幸せな理知的狂人。
・「悪意」の化身ともいえる存在。おかげでピカチュウなのに、ラスボス、と良く言われる。
・その悪意ゆえに己がラスボス、もしくはそれに近い立場にいる状態で物語がクライマックスの時のバトルは、寧ろ進んでやる。そしてハッピーエンドになろうがバッドエンドになろうが、自殺する。
・だって自分の死さえ「物語の一部」なのだから。
風来メタモンの戦闘スタイル
・ぶっちゃけチート。外見+大きささえ除けば、(伝説・幻は流石に無理)何にだってなれる。能力もほぼ同じ。
・外見は顔がメタモン、大きさは最大でピカチュウレベルにしかなれない。本当に見た目だけが駄目。中身は完璧。完璧すぎる。
・本人は呑気で穏やかな気質(女の子より)であるものの、内面は完全ピカ最優先。他人どうでもよしなドライ。その為、ピカの命令には絶対従うし、ピカの邪魔者は無言で即行排除。
・機転と応用力、判断力が抜群に高い。またピカ程ではないが人間レベルの知能を持ってる為、こっちもそれなりに頭を働かせられる。
・ピカのスタイルを誰よりも理解している為、チームワークは抜群。戦闘能力だけ言えばメタモンの方が万能且つ強い。ピカの手持ち含めれば、ピカメンバー最強クラス。
・まずこっちから倒せ、変身させる間も無くボコれ。余裕を与えたらメタ無双になるぞ。急所狙って潰しにかかるから、ガチで。
・先にピカ倒そうとしたら、メタからのカウンターをもろに喰らう事になるぞ。ピカに手を出す=メタに喧嘩を売る。
・道具や武器といった無機物にもなれる。こっちは完璧。そういった無機物になった場合、行動制限はつくが完全に動けないというわけではない。
・ピカ同様に傍観好きであり、その為の努力は惜しまない。時に別行動をとり、暗躍もする。ピカの手持ちに簡単な指示は出せる。
・こっちもモンスターボールを使ってる。偶にピカの七番目の手持ちになっている。
・「物語」としての死をピカが選ぶというのであれば、共に死ぬ事を選択する。望まぬ死が襲い掛かるのならば、問答無用でその死の元凶を潰す。
・天地がひっくり返ろうとも、絶対にピカチュウを裏切る事はしない。
2011/05/11 Wed 23:15 [No.334]
ゆな
風来ピカの手持ちポケモン ※全員レベルは高い為、油断してると潰されます。
フライゴン♀:子供を人間に殺されて以後、闇堕ち。基本クール無関心だが、人間相手のバトルになると鬼・修羅化。
憤怒と憎悪のままに暴れ狂う。自分の命に執着を持って無い為、ある意味使いやすい。ヤンデレファビオラといえば分かるかな。
フライゴン当人は仇さえ取れれば何時死んでも構わないし、ピカチュウを悪魔と呼びながらも主としては認めている。
ただし友とも仲間とも思ってない。何故ならば人間以上の悪魔であるから。
ゾロアーク♂:ピカチュウの友人であり、義理堅い。ある意味ポケモンらしいポケモン。
メンバーの中では精神的にかなりまとも。なので、戦闘スタイルそのものは普通のゾロアークと変わらない。
ただし悪すぎる性格はともかく、ピカの信念と知識を凄く信頼してるし、裏切る気は一切無いので命令に忠実。
個体としては普通だが、六体のリーダー的存在+ピカチュウの悪意に何も言わないので精神的意味合いで重宝する。
ムシャーナ♀:色違いゆえに差別され続けて、疑心暗鬼になってた時にピカチュウに調教された。かなり依存したドS。
エスパーとしての能力は高く、ゆめのけむりを使った幻は一級品。ただしピカチュウに細かい命令出されるのが大変。
精神的にヤンデレに近くなっており、ピカチュウの命令には絶対忠実。彼の為なら死んでもいい。
それ以外の奴+人間はボロ雑巾になるぐらい苛め抜いてから潰したい。人間は滅べ。
ヌオー♂:ピカチュウとなんとなく出会い、なんとなく気に入り、なんとなく手持ちになった。理由は面白そうだから。
のんきでマイペースなので何を考えてるか分からないが、精神的には一番強い。ある意味メンバー中最大の曲者。
個人的にピカチュウの生き方と存在を気に入ってる為、裏切る気は一切無い。なので命令に忠実に動く。
個体としては普通よりちょこっと高め。何があっても揺るがない精神力と水の移動手段として重宝されている。
ゴウカザル♂:ピカチュウと戦い、敗北した故に彼を主と認めた。弱肉強食主義のプライドが高い野生育ち。
かなり優れた固体であり、六体の中では最強クラス。よほどの相手で無い限り、負ける事はない。ぶっちゃけ脳筋。
ピカ曰く「自分が勝てたのは運の良さと人間の知識があったから」である為、ポケモンとしての強さはピカより上。
唯一のポケモントレーナーとしてピカチュウに従っている為、命令に忠実。裏切る気は余程の事が無い限りありえない。
ドレディア♀:家族を酷い事故で亡くしていたところを付け込まれ、人間を嫌うようになった。彼女自身は温厚で押しに弱い。
攻撃・サポート、どちらの意味でも強い。しかし元々かなり穏やかで優しい性格である為、戸惑いを持っている。
本来は人間が大好きであり、時が経つにつれて人間への複雑な気持ちが湧いている。というか嫌う事が出来なくなっている。
ピカチュウについて半信半疑。しかし口では向こうが何万倍も上なので、命令に従っている。
ポケモン的強さ
メタモン>>ゴウカザル≧ピカチュウ>ドレディア>フライゴン≧ムシャーナ>ヌオー>ゾロアーク
性質の悪さ
ピカチュウ>>メタモン>>>>>>フライゴン>ムシャーナ>>ゾロアーク>ヌオー≧ゴウカザル>ドレディア
悪魔度
ピカチュウ>>>>>メタモン>>>>(超えられない壁)>ムシャーナ>>>フライゴン>>(こっから普通)ゴウカザル>ヌオー>ゾロアーク≧ドレディア
2011/05/11 Wed 23:16 [No.335]
ロサラ
なんでも、そのペンダントを持っている者は、「空巡の旅人(そらめぐりのたびびと)」って呼ばれてるとかなんとか。
生まれた時から持っていた、気づいたら手元にあった。
如何なる経路でそのペンダントを手にした者は、色々な世界を自由気ままに旅をできる資格があるって事。
つまりそのペンダントは、その「空巡の旅人」への招待状みたいな感じだね。
世界は、本当にたくさんある。
例えば澄んだ水の中に沈んだ国だったり、朝なんて来ない、一日中満月の夜の国だったり、毎日がお祭りで踊り続けなければならない国だったり。
それらは全て、空に浮かぶ扉を通じて巡れるんだ。
「空巡の旅人」同士が巡り合ったら、それはとても運がいいし、悪いのかもしれない。
その二人で意気投合して、今まで自分が巡って来た国の事を語り合うのもいい。
だけど、一つ忘れてはいけないよ。
「空巡の旅人」はね、他の旅人のペンダントを手に入れると、「神様」に一つずつ近づけるのさ。
「神様」になったら、自由気まま。永遠に。何でもできる、辛い思いもしなくていい。
だから、その「神様」の資格を喉から手が出る程欲しがっている旅人に出会ったら――
下手すれば殺し合いくらいに発展するかもね。
かんたんなせつめい!
・空巡の旅人
如何なる経路で「空巡のペンダント」を手に入れた者の事。
空に浮かぶ「扉(ゲート)」を通じて、様々な世界を旅できる。
「空巡のペンダント」を他の旅人から手に入れる事で、「神様」という存在に近づける。
逆に、自分のペンダントを失うと、自分の存在が消えてしまう(=死)。
各自、武器や特殊能力を扱える。
・空巡のペンダント
「空巡の旅人」の資格であり、命である。
見た目は何の変哲も無いペンダント(デザインはあまり決まってない)。
これが無いと世界を巡れないし、特殊能力も使えない。
これを複数持つ事によって、「神様」に近づける。
一定の個数に達した時、「神様」と同様の存在に昇華できるらしい。
また、ペンダントを失ってしまうと、存在までもが抹消されてしまう。
色々な設定を加えた後、キャラ募集予定。
2011/05/15 Sun 21:45 [No.347]
フィッターR
ポケモン戦記 ブルーローズ・リポート
○あらすじ
1944年12月、劣勢の続く第2次欧州大戦の西部戦線。士官養成所を卒業したばかりの空軍陸戦隊ポケモン士官、レナは、最前線の丘の上に位置する小さな教会、ネージュ教会を防衛する任務を与えられる。
率いることになった小隊は、全ての隊員がポケモンで構成され、その特異性から「ツオー小隊」――動物園小隊と呼ばれる小隊。ベテラン下士官の弄りと敵の砲火の手厚い歓迎を受けつつも、レナは本部のある教会の直衛を行うB分隊と共に、任務を遂行するために奮闘する。
戦いを重ねる中で、ぶつかり合いながらも部下達との絆を深めるレナ。しかし、ネージュ教会の制圧に手を焼く敵軍の戦力は日に日に増大していく。そして……
燃え盛る戦火、たゆたう硝煙の中で、若き女士官は何を見るのか?
○主な登場人物
・レナ
この物語の主人公。色違いのジュプトル。性別は雌。階級は少尉。鹵獲した自動カービン銃を使用する。
戦死した小隊長の交代要員として、ツオー小隊の小隊長となり、ネージュ教会に配属される。
戦闘能力は非常に高く、養成所での成績も優秀な新人士官。しかし、他者との必要以上の交流を嫌う一匹狼タイプであり、部下達にも頑なに心を閉ざしている。
・テオ
ツオー小隊B分隊の小銃手。ジュプトルの雄。階級は二等兵。突撃銃を使用する。
フレンドリィな性格であり、誰とでも仲良くしようとする反面、八方美人な一面も。
上腕に巻いた藍色のスカーフがトレードマーク。年齢が近いレナには興味を抱いており、積極的に会話を試みている。
・ベンノ
ツオー小隊B分隊の分隊長。カイリキーの雄。階級は軍曹。2丁の突撃銃を使用する。
暑苦しい程の熱血漢。ポケ当たりも良く皆に慕われているが、頭の堅い一面があり、考え事に融通が利かない。
上官でありながら頑なに心を閉ざすレナの事をあまり快く思っていない。
・ジークフリート
ツオー小隊B分隊の機関銃手。バンギラスの雄。階級は一等兵。軽機関銃を使用する。
攻撃的かつ好戦的な性格。その一方で友情には篤い一面も。
力の弱い人間を見下している。
・ライン
ツオー小隊B分隊の小銃手。ブイゼルの雄。階級は二等兵。短機関銃を使用する。
B分隊の最年少。人間でいえば10歳にも満たない程度の年齢。甘えたい盛りの無邪気な性格。
引き離されてしまった母親の事を慕っており、常に写真を持ち歩いている。
・シャルロッテ
ツオー分隊B分隊の小銃手。ゾロアークの雌。階級は上等兵。自動小銃を使用する。
かなりの小心者であるが、それ故に物事を慎重に観察する洞察力を備えている。
射撃の腕に長けており、彼女の使用する小銃にはスコープが取り付けられている。
――――――――――
ピクシブ投下用に温めているネタ。5話くらいで完結する予定。
ザクリ、そしてぽけストのレナの過去エピソード。とりあえずあらすじと今現在まとまっているキャラのみを。
2011/05/26 Thu 00:10 [No.360]
フィッターR
言うなれば運命共同体
互いに頼り
互いにかばい合い
互いに助け合う
1人が6体のために
6体が1人のために
だからこそ戦いを勝ち残れる
ポケモンは友達
トレーナーは家族
嘘を言うなッ!!
猜疑に歪んだ暗い瞳がせせら笑う
無能!
怯懦!
虚偽!
杜撰!
どれ一つ取っても勝負では命取りとなる!
それらを纏めて絆で括る!
誰が仕組んだ覇道やら
友達家族が笑わせる
お前も!
お前もッ!
お前もッ!!
だからこそ、俺の為に死ねッ!!
――――――彼らは、何のために集められたか……?
* * *
ポケモンとトレーナーの関係って、実際こんな感じだと思う、というコピペ。
元ネタはこちら→
2011/05/26 Thu 22:51 [No.362]
ジャグラー
ユグドラ達が去り、ヘヴンズゲートはまたいつもの静けさを取り戻した。
マリエッタは、ユグドラが封印した聖剣、グラン・センチュリオの元に近いた。
「ユグドラ王・・・あなたがこの地上世界を武力のない平和な世界を築き上げる・・・それは、誰もが成し遂げれなかった偉大な事です。
しかし、あなたは誰からにも言われたわけでもなく、自らの決断でこの聖剣を手放しました。
あなたならば、叡智で地上世界を治める事も不可能ではないでしょう」
マリエッタがそう言い終えると、台座に封印されていた聖剣が光り始める。
光り始める、とは言っても宝玉がかすかながらに光るだけのものだった。
この光を見たマリエッタは、一言つぶやいた。
「・・・聖剣の、最後の力が発揮されたようですね」
ユグドラ達は無事ヘヴンズゲートから地上世界に降りることに成功した。
後ろを振り返れば、青い海が一面に広がっている。
先ほどまで彼女らがいた、アンカルジアはマリエッタの言うとおり、海の底に沈んでしまっていた。
「・・・帰ってきたのですね。」
「はい、姫様。・・・姫様?」
デュランの言葉に返事をせず、ただ燃え尽きたブロンキア城をユグドラは眺め続けている。
彼女がどんな事を思っているのか、デュランには理解できた。
彼女は王とは言え、まだ20にも満たさない少女。
戦いが終わったとは言え、あまりにも犠牲は大きすぎた。
こんな血みどろの戦いを経験して、ユグドラの心情がどんなことになっているか、デュランには分かっていた。
デュランだけではない。同じような経験をしているミラノも、ラッセルも、クルスも、ニーチェも。
この王国軍の兵達は皆ユグドラと同じ修羅場をくぐりぬけたから、デュラン以外の者もユグドラの心情を理解でき、彼女と似た心情になっていた。
「(父上・・・母上・・・ようやく、パルティナに平和が訪れそうです・・・どうか、天国で私を見守ってください・・・。
キリエさん・・・あなたが望んでいた、争いのない世界を必ず、作り上げて見せます・・・。ロズウェルさん・・・私がやったことは、許される事ではありません。ですが・・・どうか、ロザリィさを守ってあげてください。)」
「お、おい!なんだあれは!?」
皆が黙りこんでいた中、一人の兵士が空を見て叫ぶ。
「おい、あれって・・・!」
「く、クリフライダーだ!」
それに続いて次々と兵士達が騒ぎ始める。
帝国軍の残党の襲撃かと予想したラッセルとクルスは、すでに武器を構えている。
しかし、ミラノはそれを止めた。
「やめろ!・・・あのクリフライダー、どこかで見たことがあるんだ。」
「ミラノ殿・・・見たことがあるとは?」
「ああ。ここからじゃよく見えないが、おそらくあのグリフォンに乗っている人間は・・・俺の、大事な仲間だ」
ミラノはそう言うと、クリフライダーを見て手を振った。
クリフライダーはそれに反応して降りてくる。
ミラノはその反応に顔に笑みを浮かべ、ユグドラはまさか、と驚いた顔をする。
クリフライダーは、ゆっくりと地面に着地し、グリフォンの上に乗っていた少女は、ミラノの元に駆け寄った。
「ミラノーっ!」
「キリエ・・・!」
クリフライダーの正体は、凱旋門でミラノ達のために命を散らしたキリエだった。
キリエの後ろでは、彼女の相棒とも言えるグリフォン、アルがじっとミラノを見つめている。
ミラノは、自分の胸の中で涙を流しているキリエの頭をそっと撫でる。
「だけど、どうしてここまで・・・?それに、お前は凱旋門のアンクカノンに特攻して・・・」
「ウチにも分からない。でも、気が付いたらアルと一緒に凱旋門の前で気絶してたの。不思議だけど、ミラノ達がどこにいるのか何となく分かってたから、そっちに行って、今に至るの」
「そうか・・・でも、お前が生き返ってくれてよかった。・・・おかえり、キリエ」
「うん・・・ただいま、ミラノ」
2011/06/21 Tue 23:13 [No.395]
ジャグラー
「死者が蘇る・・・しかも、スケルトンや屍兵のような形ではなく、生前と同じ状態で・・・。だけど、ネクロマンサーでもこんな高度な魔術は扱えないのに、誰がやったのかしら?」
ミラノとキリエの二人を見て、ロザリィは呟く。
彼女の脳裏には、かつてお互い争うこともなくロズウェルと話していた事が思い浮かぶ。
彼女の知ってる中でネクロマンサーは彼が一番だった。
だから彼女はロズウェルの事を思い出した。
「・・・そんなわけ、ないわね。だって、あいつはもう死んじゃってるんだし・・・。それに、あのネシアというのももういないし。きっと、何かの間違いね」
「何が間違いだって?」
「決まってるでしょ。あのユグドラが持ってた剣の力か何かで・・・え?そ、その声って・・・」
突如後ろから聞こえた声にどこか懐かしい感覚を持ったロザリィは、後ろを振り返る。
そこには、胸に黒色の薔薇のクレストをつけ、ネクロマンサー独特の杖を持ったひとりの若い男がいた。
男はロザリィの元に近づき、彼女の顔を覗き込む。
「白薔薇の頃に比べて、ずいぶんと高飛車な性格から変わったんじゃないか?ロザリィ」
「・・・う、うるさいわね!そういうあんたこそ、生き返ったからってバナナン食べまくってたんでしょ?」
「人聞きの悪いことを言わないでくれ。私は目が覚めたらここにいたんだ。バナナンは黒薔薇に戻ってから食うさ」
「ああそう。変な事言って悪かったわね。・・・ロズウェル・・・生きてたのね」
「正確に言えば、生き返ったの方が正しいな。一度亡霊になった後にユグドラお姫様に浄化させられたからね。」
「どっちにしろ、生き返ったんだからどっちでもいいのよ、馬鹿」
ロザリィは、この時初めて王国軍の男達と一緒にいて今まで感じることのなかった胸のざわめきを感じた。
「・・・キリエ殿に、ロズウェル殿も生き返っているとは・・・。しかし、このような魔術を一体誰が・・・?」
ミラノやロザリィ達を見て、デュランが疑問を言う。
聖剣は封印され、誰かを生き返らせる手段は彼からしてみれば何もなかった。
だが、すでに2人が生き返っている。
彼からしてみればかなり謎だった。
デュランがそのような独り言を言うと、クルスはその言葉に答えを投げかける。
「多分、聖剣の最後の力か何か・・・じゃないのかな?」
「クルス殿?・・・聖剣の力、ですか?」
「ああ。あくまでも僕の推理にしか過ぎないが・・・あの剣は、封印される前に何か力を発揮したんじゃないか?
例えば、あの剣に切られた人間が蘇るとか・・・」
「なるほど・・・信じがたいですが、そのような事もあり得ますね。ありがとうございます、クルス殿」
「あくまでも推理だから本当かどうかは微妙だけどね」
そうですね、とデュランが言うと彼はユグドラの元へと向かい始めた。
2011/06/21 Tue 23:14 [No.396]
ジャグラー
「姫様」
ブロンキア城を眺めていたユグドラに、デュランは声をかける。
ユグドラは一瞬体を震わせ、彼の方に体を向ける。
「どうしました、デュラン?」
「いえ・・・先ほど、クルス殿が何故死んだはずのキリエ殿達が生き返ったのか予測していたのを聞いて、少し思う所がありまして。」
「思う所・・・?」
「はい。クルス殿は、これは聖剣が封印される前に最後の力が発揮されて起きたものではないのかと言ってました」
「グラン・センチュリオが・・・?」
「はい。それで私は思ったのです。もしかすると、この戦いで聖剣の前に散っていった者達が皆、蘇っているのではないかと・・・。
キリエ殿もネシアに操られた時に姫様の聖剣によって魂を解放され、ロズウェル殿も姫様の剣によって散って行きました。
ということは、あの焔帝ガルカーサやエンベリア王国のエメローネ殿も、皆蘇っているはずです」
「じゃあ、この戦いで死んでいった人達が生きかえれば、色んな人達の心に残った傷跡も治せるのね!」
「はい。もしそうであれば、そうなるでしょう。
上手く行けば、帝国とも公国とも休戦協定を結べ、争いも起きなくなるかと思います。」
「・・・よかった。もう、誰も斬ることもなくなるのですね。」
ユグドラの笑顔に、デュランは釣られて笑みを浮かべた。
「ねえ、ミラノ。ミラノはこれからどうするの?」
キリエとミラノは彼女の相棒である、アルの上に乗って話していた。
どことなく、キリエはミラノの隣に寄っている。
「そうだな・・・ユグドラからパルティナにある城を一つもらうと約束してるし・・・それに、盗賊団の居場所もないから、そこを根城にするんだ。
キリエは、どうするんだ?
ロスト・アリエスに帰るのか?」
「え!?あ、そ、その・・・う、ウチはね・・・」
ミラノがキリエの質問に答えると、彼はキリエに質問する。
キリエは少し頬を赤くしてなかなか言いそうにない。
「どうしたんだよ、キリエ。顔赤くして」
「ウチは、ミラノと一緒にいたいの・・・」
「え?」
「う、ウチはミラノと一緒にいたいの!ウチはミラノの事が好き、だから!ウチはもうミラノから離れたくないの!」
胸の内をすべて吐き出すようにキリエは叫ぶ。
突然の彼女の叫びと、その叫んだ言葉にミラノは呆然とした。
アルもキリエの叫びで少々驚いている。
「キリエ・・・」
「ねえ、ミラノ・・・もうウチはミラノと離れ離れになるのいやだよ。
もう戦いもしたくない・・・ミラノと一緒にいたいよ・・・。
一緒に、ウチの故郷で暮らそうよ・・・。」
キリエの目から、次第に涙が出始める。
言い終えた後は嗚咽を漏らしながら下を向いてしまった。
ミラノが声をかけるが、反応はしてくれない。
そんな彼女を見て、ミラノはこう言った。
「・・・キリエ。お前が、俺の事をそう思っててくれたなんて思ってもなかった。
ありがとな、キリエ。うれしいよ。
・・・でも、一緒に暮らせるかどうかはまだ分からない。
城の事もあるし、コブン達の事もあるからさ。
だから・・・少し、時間をくれないか」
「ミラノ・・・うん、うん!大丈夫だよ!
すぐに言わなくても、大丈夫だよ・・・!
ウチは、ミラノの答えを待ってるからね!」
ミラノの言った言葉に嬉しそうな顔をしながらミラノにそう言うと、キリエはアルから降りてミステールの所に向かっていった。
一人残されたミラノは、これからどうするか考えた。
「ユグドラが戦いのない平和な世界を作るんだから・・・俺達盗賊団はお役御免だしなぁ。
でも、城は捨てがたいし、コブン達の事もある。
あいつらにはちゃんとした所を用意してやりたい。
でも、キリエのあの顔は真剣だったし・・・うーん・・・」
2011/06/21 Tue 23:14 [No.397]
ジャグラー
あ、あのさロズウェル」
「なんだ、ロザリィ?」
ロザリィの声にロズウェルが反応し、ロザリィの方に顔を向ける。
ロザリィの少し赤く、下を向いている。
「あたしさ、この王国軍と一緒に行動して分かった事があるんだ。
アンクは、帝国軍が奪ってアンクカノンっていうあたし達のアンクを組み合わせた砲台になってたわ。
でも、あのキリエとかいうクリフライダーが特攻して粉々になっちゃって・・・今は、この破片しかないわ」
彼女は服のポケットに入れていた、アンクの破片をロズウェルに見せる。
「だから、さ。もうアンクも何もないし・・・これ以上戦うと犠牲が広がっていくし・・・また二人で、昔みたいに魔術の研究をしない?」
言い終わった後に、ロザリィはふと考える。
このアンクをめぐって、自分達は大勢の命を散らして来た・・・今自分がしている事は、アンクがなくなったから戦う理由がない。だから和平しようと言っているものではないのだろうか。
ロズウェルは、自分のことを図々しいと思っていないだろうか。
「・・・」
「な、何か言ってよ!」
「・・・奇遇だな。私もそれを考えていた。」
「え・・・?」
ロズウェルは、すっとロザリィの手からアンクの破片を取り、地面に置く。
そして、彼の持っていた杖でその破片を粉々にしてしまった。
「ロザリィ。私も同じ考えだ。もう、戦いをすることはない。アンクがあったから、私達はあんな戦いを起こしてしまった。だけどもうアンクはない。昔に戻ろう。・・・和平をしよう。ロザリィ。」
「ロズウェル・・・もちろんよ。二人で、ヴァーレンヒルズを治めていきましょ?」
「ああ、もちろんだ。」
「・・・それに、いずれはあんたと・・・」
「?」
「な、なんでもないわよ!ほら、王国軍も行こうとしてるし、早く来なさいよ!」
「え、おい!ロザリィ!?」
顔を赤くし、ロザリィはロズウェルを引っ張ってユグドラの元に向かった。
ロズウェルには何がなんなのか、全く理解できなかった。
一方のロザリィは、顔を赤くしてユグドラの元に向かうまでロズウェルの方を向かなかった。
******
ユグドラ・ユニオンのEDがあまりにも犠牲が多すぎて切なかったので、全員生還させてみました。
ミラノとかロザリィとかエレナとか、あまりにも可哀想すぎますよ。
ミラノは大事な仲間を一人失い、ロザリィはかつての友を失って、エレナは兄を失って・・・。
他にも可哀想な方々はたくさん。せめて、捏造EDではネシアの思い通りにはさせたくない、ということでこんなものを書いてました。
もうちょっと続きがありますが、それはまた後日・・・。
2011/06/21 Tue 23:15 [No.398]
あきはばら博士
・《B・R・C(ブースター・ローリング・クラッシュ)》(炎の渦×『もらい火』+電光石火=火炎車)
すべてはここから、炎を纏い貰い火を発動させつつ突進する、つまり火炎車の強化バージョン。
・《火の玉スカイアッパー》(炎の渦+炎のパンチ×スカイアッパー)
火炎昇竜拳。汎用性を求めたのに作中では2回しか使われなかった、しかたないね主人公の必殺技だし。
・《スーパー火の玉キック》(気合溜め+炎の渦―回転上昇→下向きブレイズキック)
気合いを入れて炎の渦の火力と回転力をつけてジャンプ、そのままきりもみしながら相手に何倍も強烈なブレイズキックをあびせる。
・《ツイン・トルネード・クラッシュ》(炎の渦×2+電光石火→アイアンテール)
炎の渦で動きを封じて、強い気流の流れで自身の上昇と下降する。見た目も攻撃力も派手で華麗。
・《スカイダイブドライバー》(上昇の炎の渦×電光石火→アイアンテール)
相手の首に尻尾を引っ掛けて下に叩き付けるという過激な大技。
・《B・男球》(シャドーボール×睨みつける×炎の渦→アイアンテールで打つor投げつける)
火の玉シャドーボールに魂を宿すことにより[にらみつける]の形相がくっきりと浮き出る。普通に投げつける型とアイアンテールで打ち込む型がある
・《B・L・R・C》(炎の渦×炎の渦×『もらい火』+電光石火(または投げ)×手助け×熱い愛→誰にも邪魔されない無敵技)
Lはラブラブの略、2人の[もらいび]の息が合う時、2人の熱い愛が共に分かち合い互いに力を分け与える。また、投げと突撃の2人一組の技の仕掛け方もできる。使用後はもらい火の力で能力値が最大まで上がる。
・《マッスグマ・ローリング・スラッシュ》(回転しながら神速→切り裂く)
その場で回転をして遠心力を生かして斬撃をする、炎の渦、電撃波、水の波動などの技をまとうことがあった。
・《天翔黒陽》(火炎車×貰い火+高速移動×3で飛ぶ→乱れ突き+火炎車+突進or踏みつけで下に攻撃)
揚力と空気の寒暖を利用して飛んで(天翔)黒い炎で突進する(黒陽)、とびはねるは使用しないので長い助走が必要になる、作中でまともに使えたことは無かった。
・《ファントム・ダーク・スマッシュ》(聖なる炎×ダークミスト→爆裂パンチ)
相手の回避率を下げて、爆裂パンチをしかける。《聖》と《邪》の力が混ざり爆ぜる。
・《バスタールカ☆ライフル》(龍の舞×気合溜め→恐い顔×嫌な音→破壊光線)
多数の技を積みかさねて使うため隙が大きく、またエネルギー消費が激しいため1発しか撃てないのが短所。
・《S・B・U・B》(岩石封じ+リーフブレード⇒岩+雷パンチ)
Steine Blatt Und Blitz(シュタイン・ブラット・ウント・ブリッツ)、相手の動きを封じて岩を二つに割り、そこを両手の雷パンチを叩き込んで砕き相手にぶつける技。
・《炎上の翼》(鋼の翼×大文字→(広範囲で)空を飛ぶ)
複数攻撃の技。鋼の翼の打撃力と大文字の火力が合わさり炎と化した翼で羽ばたくほどその翼は大きくなり1つの部屋ぐらいなら大炎上(全滅)させられる脅威の技。
・《超爆裂拳》(高速移動→鉄壁×{コメットパンチ+爆裂パンチ}×沢山)
[高速移動]で倍速化して敵の間合いに入り込み、瞬時に無数のラッシュを叩き込む、[鉄壁]で拳を硬質化させその重みと破壊力を増し、なおかつ自身の防御力も上げる攻・守・速を一体とさせた技。[高速移動]を前もって1回でもかけておかないと成立しない事が最大の弱点。
・《破壊の言霊》(超音波×破壊光線)
放射状に広がる破壊音波、回避不可能攻撃で反動が無い。
・《ドラゴン大切断》(ドラゴンクロー+ドラゴンクロー→相手を掴んで左右にかいりき)
相手の頭部と脚部を両腕のドラゴンクローでわしづかみにし、そのまま左右逆に引っ張る力(かいりき)で力任せに腹部から真っ二つに裂いてしまう・・・残虐極まりない処刑技。
・《ヘルズクロー》(ドラゴンクローで掴む→かいりきで握り潰す)
ドラゴンクローで相手の肉体を握り千切り取る残虐技。
2011/06/22 Wed 23:24 [No.399]
あきはばら博士
・《貫刀・兼光》(ブレイブバード×すてみタックル)
一本槍、まっすぐ突進。亜種として《貫刀・兼光―斬》もあり。
・《双刀・元重》(両方の翼で鋼の翼×翼で打つ)
二本刀、二方向同時で命中率倍増。亜種として《双刀・元重―鋏》もあり。
・《連刀・真長》(電光石火→乱れ突き×追い討ちの連続攻撃)
三連撃、突き飛ばした相手を追い討ちで連撃を重ねる。
・《覇刀・正宗》(ふきとばし→壁に押し付けてインファイト)
死剛槌、インファイトのダメージをすべて相手に打ちつける。
・《烙刀・吉行》(相手を掴んで[空を飛ぶ]→地面に叩きつける)
七七七、禁断のフリーフォール。
・《Boost・Meteor》(足に火炎車×聖なる炎+電光石火)
燃える足で加速疾走、移動した道が焼けて炎の道となる。攻撃技兼移動技。
↓繋ぐ
・《ファイナル・メテオ・インフェルノ》(電光石火→メガトンキック×十数回→聖なる炎×火炎車)
Boost・Meteorから繋げて、連続蹴撃の上昇とかかと落としで地面に叩き付ける、最後に聖なる炎をまとって上から突進の追い討ちを仕掛ける。
・《飛翔侍村正(初期)》(気合溜め+堪える→がむしゃら×カウンター)
その瞬間に受けたダメージをカウンターして相手に返す技。起死回生の技。
↓記憶の解放による強化
・《飛翔侍村正(真)》(自分に毒々×『根性』+気合溜め+堪える→がむしゃら×カウンター+リフレッシュ)
正しい記憶を呼び覚ました必殺技、受けたダメージをカウンターして相手に返す技にさらに根性の効果を上乗せした。
↓リスペクト
・《朱転殺》(のろい×堪える→じたばた×空元気)
こらえる+のろいでタイミングを計り居合いをとる奥義、要するに「こらじた」の究極形、《飛翔侍村正》が受身技に対し、こっちはだいぶ能動的な技。
・《暗剣殺》(自分に毒々→『シンクロ』+のろい×堪える→じたばた×空元気)
ブースターには無かった自分を毒にするメリットに、こらえる×のろいの居合いを併せた奥義。
↓リスペクト
・《毒刀・朱転》(自分に毒々→がむしゃら×からげんき)
互換毒、インスタントじたばた
・《廻刀・村正》(みやぶる→ツバメ返し×がむしゃら+気合)
六道廻、インスタントカウンター
・《スカイドライブ》(スピードスター×電光石火→鋼の翼)
自分の翼にスピードスターを引っ掛けて追尾しながら相手に突進する。
↓強化
・《スカイドライブ・スクリュー》(スピードスター×ブレイブバード→ドリルくちばし)
勇気を持って自分の翼にスピードスターを引っ掛けて回転と追尾しながら相手に突進する。
・《サジタリウス・ウェポン・アタック》(????)
鋼を操る力を利用して、鉄の棒を自在に変形させて武器を作り出し攻撃をする。
・《シードブラスター》(タネマシンガン×10回=50連発)
タネマシンガンをひたすらに連射する、単発での威力は減るが命中率と総合打点は増える。
・《スーパーあきはさん(命名;仙桃朱鷺)》(高速移動×悪巧み+充電)
「ちょ、だれですか、こんな技名をつけたのは」
2011/06/22 Wed 23:26 [No.400]
ゆな
・携帯サイトで活躍させる予定の六人主人公。混合夢小説だよ。
・特性は一つ。第三特性に関してはあまり細かく考えてません。
・性格による強さは無しとします。そこまで小説に反映できません。
・技のシステムはドリメ順序。そのポケモンが覚えるものならば、ほぼ何でもあり。
・各人の性格とこだわり、特徴はそれぞれの項目で書いていきます。
・最大目的:各ポケモンのタイプバランス調整。及びにバトルでの強さを少しでも向上。
・進化前がいますが、それはトレーナーとの成長を考えてのものです。
・なので何か良いご意見があったら、教えてくださいお願いします。
・また「こうしたらいいんじゃないか」という考えもあったら、遠慮なくやってください。
■
マナ 19〜20歳イメージ 女性 イッシュ地方出身
見た目はクール、内側はホット。白髪のポニーテール+灰色の上着とジーンズが特徴。切れ目。スタイルは良い方、特にケツが素晴らしい。
ぶっちゃけグラトニーの派生っ子。なので痩せの大食いであり、口より先に足が出る。自分の信念に生きる迷わない英雄。空腹になると暴走するのが欠点。
プラズマ団との激闘を終えた後、全国各地の美食を求めて探索中。またアララギ博士を通し、各地の博士と協力し合って難解な地にいるポケモンの生態調査(+未知のきのみ探し)を行っている。
手持ちポケモン
・全国各地を冒険している為、全地方っ子あり。
・相棒ステーキは当然固定。
・バトルでは六人中最強クラスなので、飯の事を考えながらもバランスの良いパーティを組んでいる。
・「強さ」「飯にすれば美味いかどうか」「気が合うか」「タイプ相性」「仲間」で選んでいる。
ステーキ・エンブオー♂(炎・格闘) まじめ もうか イッシュ
ベルゼバブ・カビゴン♀(ノーマル) のんき あついしぼう カントー
タコヤキ・オクタン♂(水) ようき スナイパー ジョウト
あくぬき・ダーテング♂(草・悪) しんちょう ようりょくそ ホウエン
テバナカ・ムクホーク♀(ノーマル・飛行) れいせい いかく シンオウ
チョコ・デンチュラ♀(電気・虫) すなお ふくがん イッシュ
※
ダーテング→ボスゴドラに変更予定
ムクホーク→トゲキッスに変更予定
■
ココロ 20歳イメージ 女性 シンオウ地方出身
おっとりマイペース、自分の感性と好奇心に大変素直。己と大切な人の為なら手段を選ばないタイプ。黒い長髪に白い着物着用。スタイルは整ってるが出すぎてもいない。
見た目はおしとやかでのんびりな女性っぽいが、一度決めた事に対しては頑固。また責任を受け止められる強さを持つ。身内に甘く、敵には激辛。
ギンガ団と激闘をかわした後、全国各地の遺跡・危険区域を冒険する。実力は高いものの、性格と感性を除けば普通のポケモントレーナーである。ただ時代と場所が違うと相当化ける性質。
手持ちポケモン
・全国各地を冒険している為、全地方っ子あり。
・固定相棒はペルソナ。後はネイティオかスターミー辺りが仮固定。
・バトルではマナと五分五分の強さ。バランスを考えながらも、自分の感性優先で選んでしまっている。
・「強さ」「己が気に入るかどうか」「タイプ相性」「仲間」で選んでいる。
ペルソナ・ゴウカザル♂(炎・格闘) ゆうかん もうか シンオウ
コア・スターミー(水・エスパー) きまぐれ しぜんかいふく カントー
トゥー・ネイティオ♀(飛行・エスパー) ずぶとい マジックミラー ジョウト
クロノ・ジュカイン♂(草) しんちょう しんりょく ホウエン
リベンジ・キリキザン♂(悪・鋼) いじっぱり まけんき イッシュ
ブリザード・ユキメノコ♀(氷・ゴースト) ひかえめ ゆきがくれ シンオウ
※
今のところは仮完成。
2011/06/26 Sun 22:52 [No.402]
ゆな
ハジメ 15歳イメージ 女性 一応カントー地方出身
十年以上無人島で育った野生児。素直で純粋、ド・ストレートな価値観持ち。ぼさぼさに伸びまくった青い髪+汚れた黄緑のノースリーブワンピース着用。チビ、ぺたんことガキ体系。
ガルーラ達に育てられながら、弱肉強食の野性の世界で育ってきた。なので素直な一方、心身ともに『強さ』を重視する誇り高い一面を持っている。また手先が器用で武器も作れる。
半年〜一年前にオーキド博士によって保護。以後、人間社会に慣れる為にオーキドの下で暮らしてるがあまり成果は無い。しかし知能そのものは元々高い方なので、トレーナーの基本は覚えた。
手持ちポケモン
・カントーとシンオウの間に位置する無人島育ちである為、カントー・シンオウポケモン優先。
・内二体はオーキドに保護されてからのゲット。
・固定相棒はガルーラ。仮固定はメガヤンマ。
・バトルではルールのあるものは苦手であるものの、フィールドによっては野生の力を発揮。またハジメ自身、レベルの低いポケモンならやれる。
・「家族」「仲間」的意味合いでポケモンを選んでいる。タイプバランスはあまり考えてない。
ガルーラ♀(ノーマル) おだやか きもったま カントー
メガヤンマ♂(虫・飛行) やんちゃ かそく シンオウ
ハクリュー♀(ドラゴン) いじっぱり だっぴ カントー
キュウコン♀(炎) れいせい ひでり カントー
ゼニガメ♂(水) うっかりや げきりゅう カントー
バルキー♂(格闘) がんばりや こんじょう ジョウト
※
ガルーラ・メガヤンマ・ハクリュー・キュウコンは無人島から一緒。ガルーラは母ちゃんです。
ゼニガメ・バルキーはオーキド博士に保護されてから人間社会でゲットしました。
ゼニガメを別のポケモンに変更予定。
■
カナメ 16〜18歳イメージ 女性 ジョウト出身
少しドジをするが穏やかで温厚的。薄茶色のキャスケット帽子とオーバーオール着用、緑の短髪でたれ目。胸は一応あるが、あまりスタイルには恵まれてない。
どんなポケモンだろうと受け入れる懐の大きさと母性を持っている。また凄まじい強運の持ち主。しかしうっかり発言で墓穴を掘り、相殺してしまう事もしばしば。
コガネシティ付近にある育て屋老夫婦の孫であるポケモンブリーダー。本人も育て屋で働いており、保母さん的活動をしている。
手持ちポケモン
・ジョウト優先。ジョウトポケモンが進化して別地方になる場合もOK。
・固定はハピナス、ベトベトン。仮固定はキングドラ。
・バトルは本人は苦手といっているが、耐久戦では異常に強い。またかなり懐いてる為、「おんがえし」が怖い。弱点を上手くつければ突破は可能。
・「家族」「保護」「誕生」といった身近なケースからポケモンを選んでいる。自分からゲットに行くよりも、ポケモンを受け入れたり、放っておけずに自然とゲットするタイプ。
イブちゃん・エーフィ♂(エスパー) むじゃき シンクロ ジョウト
ブイちゃん・ブラッキー♀(悪) おだやか シンクロ ジョウト
タッちゃん・キングドラ♂(水・ドラゴン) わんぱく スナイパー ジョウト
カラちゃん・カラカラ♀(地面) さみしがり いしあたま カントー
ラキちゃん・ハピナス♀★(ノーマル) ひかえめ しぜんかいふく ジョウト
ベトちゃん・ベトベトン♂(毒) おくびょう あくしゅう カントー
※
カラカラ→グライオン変更予定。
エーフィ・ブラッキー、変更するかどうか迷ってます。
ハピナスはサファリゾーンで捕まえた色違い(+しあわせタマゴ保持)でした。
2011/06/26 Sun 22:52 [No.403]
ゆな
アユミ 17〜18歳イメージ 女性 ホウエン出身
明るく元気な勢いのあるハイテンションガール。紅色の髪をツインテールにしており、花の髪飾りをつけてる。黄色の上着とピンクのミニスカ着用。スタイルは素晴らしいに尽きる、特にくびれ。
お菓子やダンス、お洒落が大好きな今時の女の子。やや我侭だが夢や目標の為ならば努力を続けられるタイプで、ノリノリで動きまくれる方。手先が器用であり料理・裁縫などが得意。
シダケタウンから旅立ったトップコーディネーターを夢見るポケモンコーディネイター。実力はかなりのものであり、ホウエンとシンオウ両方の大会に度々顔を出している。
手持ちポケモン
・ホウエン優先。ホウエンポケモンが進化して別地方になる場合もOK。
・固定相棒はアブソル。仮固定はロズレイド、イルミーゼ。
・バトルでは六人の中で一番弱い分類(実力そのものはある)。派手な立ち回りや様々な技で相手を翻弄し、己のペースに持ち込むトリックタイプ。
・「コンテスト」「見栄え」「己と気が合うか」「友達」でポケモンを選んでいる。タイプ相性と強さも一応考えているものの、コンテスト優先。
・見た目が酷い・醜いポケモンは選びたくない。嫌いなのではなく、受け付けないだけ。
セントレオナール・アブソル♂:バトル担当(悪) てれや きょううん ホウエン
アフロディーテ・ロズレイド♀:美しさ担当(草・毒) すなお しぜんかいふく シンオウ
ルピナス・ジバコイル:かっこよさ担当(電気・鋼) ゆうかん じりょく シンオウ
ポインセチア・イルミーゼ♀:可愛さ担当(虫) むじゃき いろめがね ホウエン
シオン・ジュペッタ♀:賢さ担当(ゴースト) なまいき おみとおし ホウエン
ペチュニア・ペリッパー♀:逞しさ担当(水・飛行) のうてんき するどいめ ホウエン
※
ジュペッタを変更予定。
アブソルは舞台の上だと緊張して動けない為、コンテスト要員ではありません。
■
メグミ 17〜19歳イメージ 女性 イッシュ出身
大人しい方だが、好きな事には物凄く熱中するタイプ。紫のオカッパ頭で眼鏡着用、喪服を思わせる黒衣の上着とロングスカート着用。スタイルは……幼児体系。
控えめな性格であるが、ポケモンの研究になると周りが見えなくなる性格。己の過去の過ちからポケモン達を全力で味方し、傷つくような行為を阻止する為に頑張っている。しかし自分をないがしろにしてる部分もややある。
今でこそポケモンドクター兼普通の研究員であるが、昔はある闇組織の一員でそこで非道な実験をしていた。しかし己の過ちに気づき、マナの手で組織崩壊したのを機に脱退。以後更正の道を辿っている。
手持ちポケモン
・イッシュ優先。
・固定相棒は改造イーブイ。仮固定はシュバルゴ、アギルダー。
・バトルの実力は普通クラスであるが、イーブイの特異さで誰も読めない。元組織一員である為か、色々と策を行使できる。どちらかというとフィールドワークでポケモンをゲットしたい。
・「組織からの縁」「自分と気が合うか」「救いたい・償いたい」「仲間」でポケモンを選んでいる。タイプ相性は大体イーブイでカバーできる為、それをどう補うかで考えている。
エイト・改造イーブイ♀(全種類進化・退化自由自在に可能) がんばりや 全部夢特性 カントー・ジョウト・シンオウ
ホワイト・ダイケンキ♂ げきりゅう
ナイト・シュバルゴ♂ むしのしらせ
アサシン・アギルダー♂ うるおいボディ
※
まだ六体決まってません。一番メンバーで悩んでいるところです。
ある程度のタイプはイーブイの自由進化で補えます。
カナメのカラカラをこちらに移動予定です。
2011/06/26 Sun 22:53 [No.404]
架空マン
どこか大人びていて、でも大人じゃなくて、子どもみたいにはしゃぐことが出来ないからこそ、子どもなのであって。
いつもアンニュイ、何かと毒舌。病弱で、低血圧。ときどき逆上して、貧血。
物憂げな表情で、同年代の女の子たちの恋をあざ笑いつつ、心の奥では憧れている。
そんな彼女が、勇気を振り絞って、子どもになって、そして……ちょっとだけ、本当の大人に近づく。
そういう、一つの物語が終わったところに、私は……居た。
少女たちは、楽園の中に居る。
それは時々、青春と呼ばれるところ。
でもそこは、大人が想像するような場所じゃない。
辛くて、痛々しくて、そして壊れやすい――そんな、異世界。
そう、私たちの日常は、異空間の空気に満たされている。
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ここまでイメージ
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設定
某県内の某高校に通う少女『キノ』は、青春の傍観者にしかなれないことを焦っていた。
ある日、失恋した友人の「ユカ」を慰めた後に学校から帰る途中、ビルの上から落ちる鉄骨の下敷になってしまう。
・・・・かと思ったら、時間が止まって助かった!
「なにこれ……なんで全部止まってんの?」
キノが不思議に思っていると、目の前に突然変なキノコが現れる。
「僕と異世界へ行って、勇者になってよ!」
あまりにもTBSなその言葉に驚きつつ、キノコから逃げるキノ。
しかし、キノコの口から恐るべき真実が語られる。
「君が勇者にならないと、この世界だけじゃなく、いろんな世界が滅ぶんだ。だから、勇者になってくださいおねがいします!このとおりです!どうかたすけてください!」
土下座するキノコから、尚もキノは逃れようとするが、遂に強制的に異世界へと連れていかれる。
強い光に目を閉じるキノ。
次の瞬間見たものは、花と緑に囲まれた鮮やかな世界と、その中央に立つややこじんまりとした城。
そこは、『夢の国 マッシュルームキングダム』
ここから、他では絶対に味わえないような、「究極の青春」が始まる!!
2011/06/26 Sun 23:23 [No.405]
フィッターR
ポケモンは、我々が最も簡単に心を通わせる事の出来る生物であり、我々が最も簡単に手に入れる事の出来る殺戮兵器である。
――ポケットモンスター・ジャーナル誌――
「寒い……」
雪を被った木々を眺めながら、彼女は独りごちた。
寒い、という感覚を直接肌で感じたのは、これが生まれて初めてだ。
生まれてから季節も1巡り程度しかしていないし、雪の降る季節は外に出る事も無く、適切な室温の部屋の中でずっと過ごしていた。
だが、この厳寒の森も、ストーヴの焚かれていたかつての自室も、結局の所、あまり違いらしい違いは無い。
欠けている温もりが、肉体的な物か精神的な物か。その程度の違いだ。
ほんの数日前までは、鉄条網に囲まれた箱庭の中が、彼女にとって世界の全てだった。
リノリウムに囲まれた殺風景な建物の中で、寝起きし、講義を受け、身体検査を受け、たまに建物の外に出たかと思えば、様々なポケモンを相手に、延々と戦う。
そんな日々をいつから過ごしていたのか、思い出すことも出来ない。物心付いたばかりの頃から、ずっと彼女はそんな生き方を強制されていた。
母親の顔を見たことは無い。父親だという存在――「君の父上だ」と他人に言われただけで、本当に父親なのかどうかは彼女自身も知らない――も、せいぜい2、3度顔を見た程度で、会話を交わしたことすら無い。何をするにも1人きりでさせられたために、友人も居ない。彼女に教育を施したニンゲン達もまた、腫れ物にでも触れるかのように、彼女に必要以上の接触を試みることは無かった。
最初の肉体の大きな変化を迎え、幼少時代を過ごした箱庭を去る事になった時も、彼女はその地に未練を抱く事は無かった。
あんな場所、家と呼ぶのもおこがましい。強いて言うならば、自分と言う『製品』を製造するためにある工場とでも言うべきだろうか。
言葉と文字を覚える為に読んだ本に載っていた『家』と言う物は、そんな物では無かった。
父親が居て、母親が居て、兄弟姉妹がいて。話をしたり、遊んだり、喧嘩をしたり。
そんな『家』が実在するのかどうかは分からない。空想の産物なのかもしれない。
だが、その『家』に、彼女は嫉妬にも近い羨望を抱かずには居られなかった。本の中の『家』が憎たらしくて、その本をズタズタに引き裂いてしまった事もあるほどだ。
何故私には、こんな暖かい生活が与えられないんだ。何故私には、生物とさえみなされていないような、暗く冷たい生活しか与えられないんだ。
何度も何度も泣き濡れた。そして、悟った。
書物の中の存在と自分を比較しても、何も生まれない。
自分に出来るのは、只自分の置かれた現実を受け入れ、生かされるままに生きる事だけ。
私は、部隊を率い、敵を倒すために製造された兵器。
一般的な個体とは異なる青い鱗を持つ、森蜥蜴ポケモン・ジュプトルの肉体も。
この世界に存在する他のあらゆる物体との区別のために付けられたのであろう、レナという名前も。
冷たい場所は嫌だと嘆きながらも、温もりを手にすることも諦めてしまった心も。
自分が有しているもの全ては、戦場で酷使され、血と泥にまみれて使い捨てられるために存在しているのだと。
そんな諦観を、無理矢理心に刻み込む。
馬鹿げた考え事をしていられるのも、今この時が最後。
これからは、敵を倒すこと、味方を生かし、自分が生き延びる事に、使える限りの頭脳を使わねばならない。
それを怠ってしまえば、その先に待っているのは敗北と自らの死だけ。
それが、彼女――レナが生きることを定められた世界の、唯一にして絶対のルールだ。
2011/06/28 Tue 23:57 [No.407]
椎名
「よー。なにしとるん?」
「お、キリヤだ」
「うわっ」
「……おいおい、まさかのゲームか。さすがカオス部、ゲームまでできるとは」
「文芸同好会さまさまだよね、ほんと。見てる側も楽しいわこれ」
「いまめっちゃビビった……いや、一部のセンセーにバレたらヤバいよ?」
「あー……うん、まあ、そうだな。……ところで、それってポケモン?」
「みたいだよ。モモコ、それってパールだっけ?」
「あ、ぱるぱるぅの奴か」
「それプラチナね。レンのいうとおりのパール。ちなみに初期ロム」
「なぞのばしょいけるやつか!」
「そーそー」
「え、なにそれ」
「キリヤ知らんの?」
「俺は赤しかやってねーんだよ。最近のにはついてけんわ……今何てあれだろ? 四捨五入したら1000行くくらいの数なんだろ?」
「新しいの入れたら700超えてたっけ?」
「そんなくらいじゃない? ヒトモシたんマジ天使」
「じゃあプルリルはオレが貰うわ」
「ミセスブルンゲル……だと……」
「いやぁクラゲおいしいよねモグモグ」
「やめたげてよぉー」
「おい俺を置いてくな。……ていうか、なぞのばしょって何?」
「要はあれだよ、バグ技」
「チャンピョンリーグで波乗りするだけの簡単なお仕事です。間違ったらデータ飛ぶけどね」
「へー」
「ダークライとかシェイミのとこにも行けるっけ?」
「そうそう。しかし残念ながらアル様のところには行けないわけなのですよ」
「デマばっかだったよね、アル様に限っては」
「アル様って……美輪セウス?」
「あー、映画だねそれ」
「でもこういうバグ技を探して成功させる人とかある意味すごくね? あれ自力でやってるの?」
「さぁ……解析?」
「……さっぱりわからん」
「まあこの辺は実際にやってないと何ともだよね」
「そうなのよねー」
「やぁやぁ諸君、何やら楽しそうな話をしているではないか」
「うわ」
「出たな幽霊」
「え、誰」
「幽霊部員ならぬ幽霊部長」
「ただのサボリ魔」
「酷いなてめーら」
「……ほんと誰ですかこの人」
「改めて紹介します。我らが部長かっこわらい、風と木の名無しさんですーわーはくすはくすー」
「おいやめろ」
「またの名をPN山田太郎、まあつまるところアキラさんです」
「……はあ」
「おいお前らのせいでひかれちまったじゃねーか」
「存じませんな」
「存じませんぞー!」
「ったく……あ、誤解しないでね? 俺が幽霊なのはほかにもやることがあるからだからね?」
「ただし赤点的な意味で」
「なんだただの補修か」
「あー……」
「みんなが酷くて俺泣いちゃう」
「まあほんとなことだし? それはそうとバグ技実行! モモコいっきまーす!」
「やったね初期ロム!」
「あ、俺にも見せろ!」
「なに、なぞのばしょ的な?」
「ダーさん捕まえたけどシェイミまだ捕まえてないのよ」
※特に意味はない。
会話だけで見分けられるか検証してみたけどムリゲでした。
2011/06/29 Wed 13:04 [No.408]
架空マン
鬼伝説
今は昔。具体的には2006年頃の京都での話である。
当時、京の都に鬼がいた。
鬼の名は坂本祐二と言い、亀岡にある己の巣に篭もり、気が向けば外に出、女を金で買っていた。
ある日、そのようにして買った女と脳内で情事に耽っている時のことだ。鬼と同じ巣に住む鬼婆が、耳障りな声で叫んだ。
「ゆうちゃん、ごはんやで。早う降りといで」
鬼はちょうど、昨日買ってきた女と情事に耽っているところであった。鬼婆の声に邪魔され、不意に脳内の空間から現実へと引き戻された鬼は、怒った。
「じゃかぁしいわアホンダラ!今忙しいんじゃボケぇ!!」
鬼は、怒声を挙げた。巣の中一面に響く、凄まじい声であった。
その時だ。鬼婆とは別の声が、鬼の耳に入った。
「祐二!お前お母ちゃんになんちゅう口きいとんや!」
それは、鬼爺の声であった。
「おい祐二!今日はええかげん部屋から出て来いや!」
鬼爺は、鬼の巣の前まで来て、扉の前で怒鳴っている。
鬼は、鬼爺が居る時は、絶対に巣の外には出ない。人の世に混じり、人の下で働く鬼爺は穢れているので、触れようとはしないのだ。また、鬼爺と同じく人の世で大学に通う弟が鬼にはいるが、その弟が家に居る時も、鬼は巣の中で静かに息を殺している。
今日は、鬼爺が居るとは思っていなかった。いつもこの時間は、鬼爺は働きに出ているはずだからだ。しかし、今日から盆休みに昼まで寝ていた鬼が、そのことに気付くはずもなかった。
突如として鬼爺の声が迫ってきたので、鬼はいつものごとく黙っていると、鬼爺は扉の外で話し始めた。
「ええか、祐二。お前、今年で幾つになんねん。言うてみ?」
鬼は応えないが、父親は話を続ける。
「お前、今年で30や。30。えらいこっちゃで、ホンマ。武はもう内定もろうてんねんで?お前もそろそろ就職せんと……」
祐二の心中には、凄まじいフラストレーションが、破壊衝動が溜まっていた。弟の話を持ち出し、自分が劣っているように言われるのが気に入らなかった。俺は世の中を捨ててやったんや!あんなヤツと一緒にするな!心のなかでは、そう思っていた。今すぐ父親を抹殺したい気分であった。しかし、そのようなことをする度胸が無いのも事実であった。
『うっさいんじゃボケ!!俺はちゃんとやっとんじゃ!!』
せめて心のなかでそう叫んだときだ。
父親が、決定的なことを言った。
「ええか、祐二。田村のおっちゃん覚えとるか?爺ちゃんの法事で会うてからそれっきりやし、お前は覚えてへんかも知れんけどな。あのおっちゃん、工場やってはるんや。昨日な、そのおっちゃんに、お前の面倒見てくれるように頼んだねん。お盆終わったら面接やから、ちゃんと行くんやで。ええな」
2011/06/30 Thu 23:51 [No.411]
架空マン
なんと余計なことをするのだ!
祐二は、憤った。勢い余って、手に握りしめたエロ本を破った。
ビリ、というかすかな音が、ドアの外にも聞こえてきた。明らかに、なにか紙を破いた音だ。
祐二は子供の頃から、気に入らないことがあると暴れた。自分を制御できない部分があったのだ。そのくせ、人見知りをするものだから、そういった衝動はもっぱら家の中で暴走するようになっていた。
紙を破る音を聞き、父親は思った。ああ、また祐二が暴れる!実際には、勢い余ってエロ本を破いただけだというのに、父親も母親も、そう思っていた。それほどまでに、祐二には信用がなかったのである。
「祐二!なにしとんや!」
父親は、勢い良くドアを開けた。
驚いたのは、祐二である。特に何もしていないのに、父親が血相を変えて部屋の中に入ってきたのだ。祐二に取って、自室は、絶対不可侵の聖域であった。何者も侵せぬ、侵すことは許されぬ。それは親とて同じことである。それなのに、父親が、凄まじい形相でいきなり入り込んできた。そんな父親の姿は、アテナイへ侵攻するスパルタ軍の如く、恐ろしいものに映った。
「うわあああ!!」
祐二は思わず、手元にあるペットボトルを開け、その内容物を父親の顔面にかけた。
黄色い液体が顔にかかった父親は、その場で倒れてもんどりうった。液体は、祐二の尿であった。
「臭!!うわ!!」
「お父さん!お父さん!!」
転げまわる父親にしがみつき、なんとか鎮めようとする母の姿を見て、祐二は後悔した。己はなんということをしてしまったのだ。そう考えると、とてもその場には居られなかった。
「もうええ!!もうええわ!!」
祐二はそう言うと、部屋から出た。
「ゆうちゃん!待ちなさい!ゆうちゃん!」
背後から母親の声が聴こえるが、祐二は無視した。
祐二は走り、廊下を抜け、居間を抜け、玄関から外へと飛び出した。祐二の家族は団地住まいだったが、部屋は一階にあったので、玄関を出ればすぐに外なのだ。
祐二は、21の時に大学をやめて以来、約9年ぶりに外へ出た。そして、団地の前を走る国道へと裸足のまま躍り出た……その時!
ビュン!
団地の近くの公園で缶蹴りをしていた子どもが蹴った缶がものすごい勢いで飛んできて、祐二の頭を直撃した!
「うっ!」
缶が頭にあたった祐二は、その場に崩折れ、動かなくなった。
そのまま、祐二は、死んだ。
2011/06/30 Thu 23:51 [No.412]
Makoto
今頃になって一応本編の続き物を作ってみましたけど、まだ本調子じゃないなぁ…… 唐突で申し訳ないですが、アドバイスや意見などがありましたら是非とも御願いします。;
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道端の野良猫とすれ違いながら、ゴミ箱に乗って高い塀と屋根を伝って渡り、そして飛び降りまた回り道。旧市街の細道を越え、ユウキは道なりにどんどん小さな道の中を突き進む。
しばらく走って、スタミナの限界を感じた彼は一旦立ち止まり、辺りを見回した。
「おかしいぞ。ここに来てカラスの鳴く声さえ聞こえてこない……」
いつもなら路地裏の電柱の上のカラスたちが、夕刻を告げるけたたましい鳴き声を上げているはずなのに。
普段通っている道とは違う、何か冷たく張り裂けるような空気。まるで自分の知らない世界に迷い込んだような感覚だ。
「考えもなしに、追いかけるのがマズかったかな」
知らない場所を奥深くまで一人で踏み込んだ経験の無いユウキにとっては、怖さを隠せずにはいられなかった。暗く狭い道から、突然変な無法者に出くわさないか。途方もない心配が彼の決意を揺らぎをかけていく。
しかし、ここで立ち止まる訳にはいかない。あの“コエ”は、かすれながらも「助けて」とハッキリと言っていた。姿が見えないとはいえ、誰かが危険な目に会っているのを放っておけるのだろうか。いや、放っておけない!
一回深呼吸をして落ち着かせて、また走り出す。見えない“コエ”を目指して道なる道を突き進んで。
――――――――
「ふぅ、こんな所に公園があるなんて、知らなかったな」
しばらく進んで、ユウキは小さな公園に行き着いていた。いや、公園跡地と言った方がいいかもしれない。
「それにしても…… 汚いなぁ、ここ掃除されてないんじゃないかぁ?」
誰も使われていない寂れた遊具の集まり…… ブランコと思われる遊び場は錆びていて、鉄のチェーンは切れかかっているようだ。すべり台やタイヤの置かれている空地も、今では雑草や蔦にまみれてしまっている。これではとても子供が楽しめる環境とは言えないだろう。
「おーい、誰かいるのかー?」
何度か呼びかけてみるが、返ってくるのは公園の周りに茂っている木々のさざめきばかり。鳥の声の聞こえない揺らぐ木々には、一層不気味なものがある。
見つけたのは小さな手入れのされてない公園だけか。やっぱりあの“コエ”は幻だったのか…… でも、後で日記にこの事を書き記そう。
そう思ったユウキは来た道を引き返そうとした。と、その時。
小さな砂場に、何か小っちゃくて丸いものが見えた気がした――
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2011/07/01 Fri 23:53 [No.413]
Makoto
コンテスト用シナリオの途中経過にて。
少しずつ、シナリオのボリュームを増やしてくつもりですナリ。
まずは序盤から……
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そよそよと風が草を靡くとある小さな森の中。
水色のポシェットを左肩にかけた一匹の“こねずみポケモン”がしきりに辺りを見回しながら、二つ足でパタパタと走っていく。その小さな手には桃のような形のきのみを抱きかかえている。
「お兄ちゃん、こっちこっち! チーゴのみが落ちてるよー!」
淡い黄色の体毛と黒のギザギザ模様の持つ、そのこねずみポケモン――ピチューは、地面に落ちてるきのみを見つけては、ぴょんぴょんと後ろに向かって呼びかけた。
「今行くよー! ちょっと待っててー!」
ここで、後ろから緑色のリュックサックを背中にかけたもう一匹の“ねずみポケモン”――ピカチュウが返事を返しながら、せわしく跳びはねるピチューのもとへ駆けつける。
右肩に収穫したきのみを入れるためのバッグを掛け、両手に黄色い梨みたいなきのみとサクランボのように葉っぱの付いたきのみ、それぞれを抱えながら。
合流したピカチュウたちは、ふと手に持っているきのみを互いに見つめ合い、クスッと微笑む。それからバッグの中に、収穫された数々のきのみを次々に入れていった。
「シフォンってさ、いつも決まってモモンのみを中心に持ってくるよね。本当に甘いものが好きなんだ?」
「えへへ、最初に拾うのは桃色のきのみからって決めてるのー! そういうリュカ兄ちゃんもさ、一度にきのみたっくさん持ってきすぎだよー」
「あは、バレちゃったか。実は、知らないきのみが無いかなーって夢中で探してたら、いつの間にか手元にはこんな風に」
「こういうの、“ケンキュウネッシン”っていうんだよね。もうシフォンにはとっくに気がついてたよ?」
「こっちはいっぱい拾いまくっててそれ所じゃなかったんだぞー? まぁ、数ではキミには負けてないけどね」
「あ! もう、また兄ちゃんのイジワルが始まったー」
ピカチュウとピチュー――リュカとシフォンは互いにそう言って顔をふくらます。言葉ではじゃれ合いながらも、怒ってる様子はみじんもない。
彼らは二つ違いの兄妹だった。幼いころから仲良しで、野原で友だちと遊ぶ時も、今のように森にきのみを拾いに行く時も、小さなポケモンバザーの店まで必要な冒険セットを買いに行く時も、いつも一緒にいて離れるときは滅多にないのである。
「うーん。もうちょっと集められるかな? まだバッグの中余裕があるし」
「え、結構いっぱい拾ったと思うんだけどなぁ……。いつもの道だったらもう調べ尽くしちゃったもん」
リュカがバッグの中のきのみを眺めながら、そっとシフォンに声をかけた。そんなシフォンの方は、あまり乗り気でない様子。
「じゃあさ、もうちょっと森の奥まで行ってみようか? 探検の一つだと思えば、きっと楽しいよ」
「暗くなったら早く帰ってきてってパパ言ってるのにー…」
「大丈夫だよ! パパにはボクがよく言っとくから。“森のきのみがいっぱい落ちてたよ”ってさ!」
「まぁ、兄ちゃんが一緒だし。大丈夫だよね!」
好奇心いっぱいなリュカの言葉に、シフォンは半ば押し切られる形で了解した。そしてリュカはきのみバッグを掛け直すと、シフォンと一緒に森の奥へどんどん進んでいく。
その時、道端に生えている雑草たちが風にあおられ、身を横に垂れていった。
――――――――――――――――――――――――
森を奥へと進みこんだリュカたちは、散らばっている自然の恵みのきのみを二匹がかりで集めていき、先ほどと同じく合流してバッグの中へ入れていった。途中小腹が空いた為、両親がお弁当にと持たせてくれたリンゴを半分ずつ食べ、残りは後で食べようと思い思いのバッグにしまった。それぞれリュカは小さなリュックサック、シフォンは小さなポシェットの中へ。
もうきのみバッグはこれ以上入り切らないほど、きのみが頭まで乗っかって――あ、上からポロッとオレンの実が落っこちた。それにしても、きのみに対しての執念はすごいものがある。とりあえず二匹とも。少しは加減ってものを知りなさい。
そんなツッコミも空しく、リュカはきのみバッグを力強く閉めていく。
「ねぇ、行ってみてよかったでしょ! これなら、家のきのみ料理の材料には当分困らないな」
「そうだね、パパとママもきっと喜んでくれるよ! リュカ兄ちゃん!」
「さ、日が沈み切る前に帰ろ、シフォン!」
二匹は、意気揚々と森から出て帰ろうと帰り支度を整え、そして歩き始めた。無事に家が帰れたかどうかは―― ここからが本当の物語の始まりとなるのである。
2011/07/12 Tue 23:59 [No.423]
Makoto
――――――――――――――――――――――――
周囲が少しずつ暗くなって、明かりの欲しい位に森は静けさに包まれた。遠くではヨルノズクの鳴く声がこだましているようだ。
「あれ、ここってさっきも通らなかった? 何か同じところをぐるぐる回ってるような……」
「そんなはずないと思うけど…… ねぇ、止まってないでとにかく帰ろうよ。ここ、何か気味が悪いもん」
しばらく歩いているうち、二匹はこの森の異常に気がついた。自分たちは森の出口に向かって歩いてるはずなのに、家への道が見つからない。
いや、森から抜け出すどころか、むしろ反対にどんどん森の奥深くに入って行っているみたいだ……
――もしかして、ボクたち“迷子”になっちゃった……!?――
一瞬いやな走馬灯が流れたリュカたちは、すごい勢いでその妄想を頭を横に振って打ち消す。しかし、その行為は徒労に終わるばかりだった。
先立つ焦りが、彼らを更に追い立てていく。
「どうしよう…… シフォンたち、このままお家に…帰れないの……?」
「大丈夫だよ。きっと帰る道は見つかる。それに、まだ帰れないって決まった訳じゃないさ。前を向いて、元気出していこ!」
「う、うん……」
不安で胸を詰まらせるシフォン。リュカはそんな妹をなだめすかして、元気よく歩き出そうとした……と、その時。
ピカッ―― ゴロゴロ……ピッシャーンッッ!!
「キャッ、カミナリ!?」
「……ちょっと待って…… み、水!?」
稲光が迸り、どこかで耳をつんざく雷が落ちたと思いきや、人よりも一丈大きい木々や草達がそよそよと風でなびいて、突如激しい雨が降り出してきた。
上を見てみると、先ほど晴れていた青空はどこへやら、いつの間にか白く分厚い雨雲に覆われていた。あぁ、何て場の悪い!
「ウソ!? さっきまで、あんなに晴れてたのに……?」
「確か……こっちの道から森を出れたはず……。シフォン、早く! このままだとボクたち、帰れなくなる!」
「あ、待ってよリュカ兄ちゃん! ホントにこの道で合ってるのー?」
先ほどまでの余裕と自信も、突如襲った大雨のせいで打ち消されたリュカたちは我先にと駆けだした。走っている途中、後ろの方でバシャッという音がしたが、二匹はそんな事お構いなしだった。
ポワルン天気予報ではそんな事全く言ってなかったから、傘も合羽も持ってきていないのだ。更に彼らは森の奥底に初めて踏み込んだせいもあり、本来分かるはずの方位が全く分からなくなってしまっている。
「あぁっ!」
「! シフォン!!」
走っている最中、ふと叫び声がしたかと思うと、シフォンが勢いあまって転んでいた。その際に水しぶきが上がって更に体をぬらしていく。
「痛ッ……! うぅっ、水で滑って転んじゃった……」
「しっかりして! 大丈夫?」
「リュ、リュカ兄ちゃん…… 痛いよー!!」
とうとう痛さに耐えかねて泣き出してしまったシフォン。
シフォンの足には擦り傷が…… どうやら転んだ拍子に固い石かなんかでケガをしてしまったみたいだ。
「今は悩んでる場合じゃないな……。シフォン、ボクの背中に乗って!」
「ぐすっ…… う、うん……」
降りしきる雨に身をぬらしながら、それぞれのポケモンたちは森の中を当てもなく、しかし無我夢中で走っていく。どうして急に雨なんか降ってきちゃったんだろう。前まであんなに青空がきれいに映っていたのに。お天道様はイジワルだ。
気まぐれな天気に恨みつつ、彼らはみちなる道をひたすら走り続けていった。どこでもいい、何でもいいから雨宿りできる場所を探さなければ。
そんな姿を、遠巻きに見つめながら静かにほくそ笑んでいるポケモンがいた。グネッとしている体を持つそれは、ウミウシポケモン――トリトドン。
普段は図体が大きくてノロノロとしているが、雨の影響でその動きが活発化しているのだ。
――おぉ、慌ててる慌ててる。これで我らの目的に、また一歩近づいたな。後でこの事を親分様に教えてやるか。――
トリトドンはクルッと後ろを振り向いて、這いずるように歩きながらその場を去っていった。
2011/07/15 Fri 00:27 [No.436]
Makoto
――――――――――――――――――――
「ふぅ、助かった…。こんな所に洞穴があったなんて」
滑りこむようにして洞穴に入ったリュカたちは、ホッと安堵のため息をつく。偶然見つけたとはいえ、それなりに人並みの大きさであったため、隠れる場所にも打って付けとなっていたからだ。
「と、まずその前に…… “フラッシュ”!!」
リュカは深く息を吸い込むと、ほっぺの電気袋を光らして“フラッシュ”の閃光を洞穴の中へ照らしていく。これで暗闇で目を凝らさないと見えにくいような場所も、たちまち明るくなって問題なく見渡せるようになった。
「一先ず応急処置を済ませなきゃ…… 今はこれ位しかできないけど、ちょっと我慢して?」
「うぅっ…… 痛いよ、足が痛いよぅー……」
痛む足を押さえながらすすり泣いているシフォンを優しく気遣いながら、リュカは先ほどきのみバッグから落ちた時に拾っていたオレンのみを使って傷を癒し、止血を進めていった。
擦り傷の痛みが引いて行って、悲しい気持ちも少しずつ平静を取り戻していく。
「……ありがと、リュカ兄ちゃん。ぐすっ……まだちょっと痺れが残ってるけど……」
「これで幾らかは安心だな……。ぬれた体を乾かさなくちゃ」
「あーん、ビショビショだよー……」
濡れた体を震わせて水気を払ってから、リュカたちはしばらく雨宿りをすることに決めた。雨は未だに止む気配が見えない。でも、このまま野宿で水浸しになったまま眠るよりはまだマシというべきか。
雨の中をずっと走りまわっていて疲れ切っていた二匹は、くたくたの身をごろりと横たえ、何も食べずにそのまま眠ってしまった。
2011/07/15 Fri 00:29 [No.437]
Makoto
――――――――――――――――――――
しばらく眠っている時、洞穴の中でぽつりと水滴が落ちる音がした。
その音に、むくっとシフォンが起き出し、ふわぁーと大きくあくびをした。事前に足の傷を治してもらった際に体力を回復したおかげもあってか、体が自然に軽くなっているのを感じた。
リュカは横になって寝息を立ててまだグッスリだ。そっと近付いて顔を見てみると… 目から一筋の涙が流れているのが見えた。
涙を浮かべながら眠っているリュカの目を、シフォンはそっと拭い、優しく声をかける。
「どうしたの? お兄ちゃん……?」
「ごめんよ……シフォン。つらい思いをさせて……」
呟くように寝言を言いながら、リュカは静かに体を震わせている。
これまで不安が溜まっていた気持ちが爆発したのだろうか、最後がやや涙声になっていた。
「ボクが、森の奥まで行こうって言ったばかりに……。パパ、ママ…… 心配…掛けて…… ほんと…に…」
「リュカ兄ちゃん……」
いつもは感情的になることなく、にっこりして幼き妹を思いやっていたリュカ。
心細さや不安に気が挫けそうになりながらも、決して誰かに八つ当たりすることなく、必死に自分たちを励ましながら今日まで何とか頑張ってきた。
そんな気丈な兄ちゃんが、一人で寝てる時には我慢を解いて静かに涙している…… シフォンはきゅんと胸が痛くなる思いを感じた。
(兄ちゃんはずっとボクのことを励ましてくれたんだ…… 今度は… ボクが助けなくちゃ!)
ふと、シフォンは周りの様子を探ろうとキョロキョロと見渡してみる。この洞穴は、何ヶ月か前にできていたものらしく、風化しているものはほとんど見られない。試しにコツコツと叩いてみる。コンコンっと反響する音が返ってきた。今度は洞穴の壁を押してみる。思ったより丈夫でそう簡単に崩れなさそうだ。
これ以上調べても何もなかったため、先ほど寝ていた場所に戻ってみた。外を見てみると、空は夜になっていて森一面が黒くなっているようだ。雨は相も変わらず激しく降り続いている。この分では当分止みそうにないだろう。
(そういえば…… あのぎゅうぎゅうに押し込まれてた、きのみバッグはどうしたのだろうか? 走っている時、リュカ兄ちゃん肩にかけて持っていったはずなのに)
シフォンはゆっくりと辺りを回りながらもう一度確かめてみた。しかし結局見つからなかった。
先ほどの雨で気が動転していたせいか、きのみバッグをどこかに落としてきてしまったみたいだ。後でリュカ兄ちゃんと一緒に探しに行かなくては。
でも、雨が降っていることには動くことができない。またうっかり水で滑ってけがしても格好がつかないからだ。
>(ここら辺は、時間がある時に地の文を入れる予定…)
誰かが、外で泣いてる声がするようだ。ひょっとしたらボクたちと同じ迷子なのかな?
――ひっく… エッエッ…… おかあさーん…… どこにいるのー……――
「誰? どこにいるのー?」
注意深く耳を澄ましながら、シフォンは遠くから聞こえる“コエ”に呼びかける。周りには誰もいない。
――空が… 星空も… ねがいぼしも全然見えないよお…… おかあさーん…… エーン、エーン……――
「待ってて! 今シフォンが行くから!」
ひょっとしたら同じく迷子になった他のポケモンもいるかもしれない。そう思ったシフォンは、寝ているリュカを起こさないようにそっと洞穴を抜け出した。
雨は、ひと時も止むことなく降り続けていた。
2011/07/15 Fri 00:31 [No.438]
Makoto
「う… うーん…。寝てたのか、ボクたち……」
しばらくして、もぞもぞとリュカが起き出した。
何で、涙なんか流してたんだろう。こんなの、兄としてみっともないじゃないか。リュカはしきりに顔を拭って涙を振り払った。
「やっぱり…… 無いか、きのみバッグ……。きっと雨の中でどこかに落としちゃったんだ……」
先ほどの雨で気が動転していて急いでたとはいえ、なぜもっと早く気にしようとしなかったんだろう。きのみバッグの中身は無事だろうか……リュカの心に深々と突き刺さる。
何よりもそれ以前に…… ボクたちは、本当に森から脱出して家に帰り着くことができるのだろうか?
「ダメだなぁ、ボクは。こんなんじゃ、パパとママの約束果たせてないじゃな―― あれ、シフォン?」
ふと物思いに耽っていたリュカは、即座に現実に引き戻された。先ほどまで胸元で一緒に寝ていたシフォンが、いつの間にかいなくなっているではないか!
いつもなら自分のもとに離れることのない妹を何度も世話しているだけに、この不安は計り知れない。
「どこにいっちゃったんだ!? シフォン、シフォンー!!」
洞穴の外で、慌てて帰ってくるシフォンの姿を見つけて、急いで飛び出したリュカ。
「シフォン、どこにいってたの!? 心配したんだよ?」
「外で泣き声が聞こえたの。助けなきゃって思って…… その…… ご、ごめんねリュカ兄ちゃん!」
「ハァー、ともかくキミが無事でよかったよ……」
息を切らしながら事情を説明するシフォンに、ホッと胸をなでおろすリュカ。と、ここでシフォンの左手側に目を向けた。後ろからポケモンの気配がするようだ。
「あれ? そのポケモンって……」
「この子、一人でずっと森をさまよってたの……。もう大丈夫だよー、お兄ちゃんたちも一緒だからね」
「ぐすっ…ぐすっ…… ひとり、とっても怖かったよぉ……!」
シフォンに呼ばれて、一匹のみずたまポケモン――ルリリが泣きながら洞穴に入ってきた。どうやらリュカたちと同じ迷子組、ということで間違いはなさそうだ。
とりあえず生き残りが僕たちの他にもいた。その事実はリュカたちに安心の表情を与えるきっかけとなった。
しかし、今さら一人増えたからといって状況が変わる訳ではない。一歩間違えれば、このまま倒れてしまうって可能性も考えられる。まさに万事休す、といった状態である。
「大丈夫かい? こんなビショビショになって……」
「えっ…えっ……。ねがいぼし、探してたの…… でも、おかーさんとはぐれちゃって……」
「! それ、ボクたちもほぼ同じだ…… 森から出ようとしたときに急に雨が降っちゃって、この有り様で……」
「何か、悲しいよね。帰り道もわかんなくなってて……」
「わたちたち、これからどうなるの? ううぅ…… もう、家に帰れないのかなぁ……」
「パパ…… ママ…… きっと、心配してるんだろうな……」
きゅるるるる〜〜〜。
どこかでかわいらしい音が聞こえた。どうやら誰かの腹の虫らしい。
タイミングを読まない空腹を知らせる音に、一時吹き出しそうになった3匹。
「今の、わたちのお腹の……。うぅ……お腹すいたよぉ……」
「先に……ご飯食べようか? 実は、まだ何も食べてないんだよねボクたち…… 話はその途中からでいいでしょ?」
「そうしようよ。あの、とりあえず何か食べよう? お腹ペコペコだよー」
その後、ルリリの腹の虫に続いてリュカとシフォンもお腹も鳴り出して、半ば恥ずかしそうにしながらリンゴやきのみの数々を取り出したのは言うまでもない。
2011/07/15 Fri 00:34 [No.439]
Makoto
――――――――――――――――――――――――
洞穴の中、思い思いにリンゴやきのみなどを口に頬張りながら、3匹はそれぞれ状況を説明し、その後簡単に自己紹介を済ませていた。
「どうして、キミみたいな幼い子がこんな森の中に?」
「この森の…… どこかにね、ねがいぼしがいるって聞いてね…… おかあさんと一緒に探してたの……」
「ねがいぼし? もしかして、“ねがいごとポケモン”ことを言ってるのかい?」
「うん、一度でいいから見てみたいなぁーってずっと思っててね。願い事は… まだ考えてる途中なの」
「ふぅーん。願い事を叶えてくれるポケモンなんだ…… 何か楽しそうだね」
「それでね…… 森の中いっぱい歩いてるうちに、知らない道に来て……。いつの間にか、わたち一人になっちゃってて……」
「そこでボクたちと出会ったって訳なんだ……」
偶然とはいえ、奇跡的に出会った交錯するはずのないポケモンたち。もし雨が降らずに森から脱出できていたら、今みたいに奇妙な出会い方をすることも無かっただろう。
「あの、わたち…ルリリのヒメっていうんです……。あなたたちの名前は?」
「えっと… ボクはリュカ、ピカチュウのリュカだよ」
「ボク、ピチューのシフォンっていうの! リュカ兄ちゃんの妹なのー」
「リュカくんとシフォンちゃんっていうんだぁ……! 素敵な名前だね、みんな!」
「そういうヒメちゃんだって…… いい名前じゃない!」
「ありがと…… あの、わたちのこと“ヒメ”って呼び捨てにしてくれても構わないよ?」
「それだったら、ボクらのことも同じくでいいよ。その方がお互い呼びやすいでしょ、ヒメ!」
「フフ、それもそうだね……。わかったよ、リュカ、シフォン!」
自己紹介してから打ち解けるまで、それほど時間はかからなかったようだ。なんだろう、こうやって話してると自然と温かくなってくる。そんな気がした。
すっかり仲良しになった、リュカとシフォンとヒメは久々にクスクスと笑顔をこぼしていく。
「さて、どうしようか? このまま雨が止むまでじっとしてる?」
「闇雲に外に出ても迷うばかりだし、仕方ないよね。でも、3匹一緒だったら全然怖くないもん!」
「だけどこの洞穴、何もなかったしなぁ……」
「えっと… 寝てる間に地面が一部くぼんでる所は見つけたけど、それが一体何なのかは――」
「!? ちょっと待ってシフォン!」
不意に叫ぶように声をかけたヒメに、びっくりしたリュカたちが思わず目を向ける。
「ねぇ、その“くぼんだ地面”って所に連れてって!」
不思議に思いながらも、ピカチュウ兄妹はヒメの言う通りにして、その場所に案内してあげた。
もしかしたら。ヒメは、そのくぼんでいる地面に“あわ”を吹き付けてみた。散らばる小石や砂が水泡によって飛ばされ、その下にふたのようなものが出てきた。
それをリュカとシフォンで力を絞って引き上げてみると、何と地下に続いてく階段が見つかったではないか!
「こんな所に、隠し階段が!」
「さっきまで何もなかったのに、どうして?」
「不自然に草地の色が違っているときは、違う道が見つかるかもっておかあさんがいってたの。何事も観察力が必要なんだって」
「ヒメってすごいなぁ… 可愛いだけじゃなくしっかりしてるんだ……」
「……今度は危なくなったら一旦引き返そうね、リュカ兄ちゃん」
「分かってるよ、シフォン。あの時は不注意だったからね」
「ねぇ、早速入ってみようよー?」
この先にはいったい何があるんだろうか? 未知な場所への好奇心が勝った3匹は、ゆっくりと階段の方に足を踏み入れていった。
2011/07/15 Fri 00:35 [No.440]
Makoto
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「……行ったわよ、あの子どもたち」
「あの隠し階段、ようやく気付いて降りて行ったか……。幾ら何でも鈍くさ過ぎだろ、おい!」
「ホントなりよ。呑気に自己紹介なんかやってる場合じゃないなりって! それにここジメジメしてるし… 隠れるオイラたちの身にもなれって言いたいなり」
「言い合うのも結構だけど、感謝しなさいよね? ばれない様に鍾乳石にへばりついてるだけでも大変だったんだから」
いつから潜んでいたのだろうか、天井から声をかける水色の触手を持ったくらげポケモン――メノクラゲ。
その声に呼応するように、洞穴の外から紫色の体毛と触覚が立っているどくがポケモン――ドクケイルと小柄な蜘蛛のような姿をしたいとはきポケモン――イトマルがいそいそと姿を現した。
「おしゃべりはここまでだ2匹とも。早く捕まえないと、ほら、あの方の目標に刺し障ることになるぜ? おれは先に後を付けてるからな」
「あ、ちょっと待ちなさいよガノム! 全くワタシの話を聞かずに、勝手に突っ走って……」
「早く行こうなり、ヴィスパ! フフフのフ〜、久々に腕が鳴るなりよー」
「もう、パルまで乗り気なんだから」
毒気のある皮肉をぶちまけながら、先に階段を降りていくドクケイル――ガノム。
そんな彼に呆れながら文句を言うメノクラゲ――ヴィスパ。しかしお茶目に後押しをしていくイトマル――パルに押されて、しぶしぶ彼女もガノムの後に続いたのだった。
――――――――――――――――――――――――
洞穴の中を降りて行くうちに、少しずつあたり一面が暗くなっていく。それに応じて、目も徐々に暗闇に慣れていき、瞳孔も広くなっていった。
途中道を渡る途中で、見慣れないタネが地面に落ちているのを見つけて、シフォンは自分のポシェットにそのタネを積め込んでいった。見た目は黒いストライプみたいな感じのタネなのだが、どんな効果なのかは全然見当もつかない。
「何かのお守りに役立つかもしれない。一応入れておこっと」
ようやく広い場所につき当たったところで、リュカたち一行は一旦足を休めることにした。
「おかしいなぁ。いつもなら、ズバットか何かが飛び出してきそうな暗い場所なのに」
「“音”そのものが聞こえてこないよね…… 聞こえるとしたらボクたちの声が反響するのと、天井から落ちてくる水滴だけだもの」
「うぅん…… 何かちょっと怖いね……」
不思議なことに、ここでは野生のポケモンたちと一匹も出くわさなかったのだから、緊張して洞穴の中を探検していったのに何か拍子抜けした気分である。
2011/07/18 Mon 22:09 [No.458]
Makoto
個々のパートは専らセリフだけになってますね…。; 少しずつ地の文を加えるつもりです。
――――――――――――――――――――――――
『ううっ…… ここから出してよぉ……』
「? 今何か聞こえた?」
「ううん、何もしゃべってないよ?」
『お願い……だから…… だれか…… 助けに来て……』
「やっぱり、気のせいじゃない! 確かに聞こえた!」
「今の、わたちにもはっきりと聞こえたよ! でも誰もいないのに何故?」
「何だろう……。今の声、頭の中に伝わってくる…… 不思議と優しい感じがするもん」
「もしかして、テレパシーかな?」
『キミたち…… ボクの“コエ”が聞こえるみたいだね……』
『今のはボクがこの洞窟にテレパシーを流してるの。悪者が寝てる間に、隙を突いて、ね』
「ねぇ、いったい何があったの? どこからボクたちに語りかけてるの?」
『ボクは…… 元は遠い山でぐっすり眠ってたんだけど、いつの間にか揺り動かされて起こされたの……。その後、ここに連れて来られたんだ』
『どうしても叶えたい夢があるから起きてくれだなんて。それも、混沌の争いの種をまき散らす世の中を無に帰せってね』
「確かにおたずねものとか悪いポケモンは住み着いてるけど、何でそこまでする必要が!?」
「それって、もしかしてこの世界をまとめて……?」
『わからない……。でも、ひどい話だよね。ボクはもちろん断ったよ。そんな禍々しい夢なんか叶える必要はないって。でも、そしたら実力行使に持ち出して……』
「無理やりに願いを叶えさせようとしたの……!?」
「うぅ、なんてひどいことを!」
『気をつけて、みんな……。その悪者、他に取り巻きがいるみたいなんだ。キミたちの後ろ……ひょっとして、誰かがついてきてなかったかい?』
「え? 誰とも会わなかったけど?」
『そうなんだ……。ボクの思い過ごしならいいんだけど……』
『今はキミたちの前の部屋に、ボクはそこにいるの。あのポケモンたち、どうにも願いを叶えるまで離れようとしないんだ……』
「行こうよ、みんな。誰だか分らないけど、あの子とても苦しがってる!」
「あ、ちょっと待ってよヒメ! 闇雲に走り回ると危ないよ!」
「どんな願いであろうとも、人を傷つけていい訳ないよ! 助けなくちゃ!」
『ボク、キミたちが来てくれるのを待ってたんだ。暗くて湿ってる所から救ってくれる、澄みきった心を持つポケモンたちが助けに来てくれることを……』
「シフォン、ボクたちも行こう! このまま困っているポケモンを放っておけるものか!」
「わかったよお兄ちゃん! シフォンも手伝うもん!」
『みんな、避けて!! 後ろから危険が……』
少しずつ途切れていく“コエ”の切実な呼びかけに、リュカたちは意気投合して急いで広い空間の奥まで駆けだしていく。と、後ろから何者かの“どくばり”が飛んできた。
ヒメは不意をつかれて、“どくばり”の強襲に耳を刺されて倒れてしまう。
「きゃっ、ああああっ!?」
「ヒ、ヒメ!?」
「大丈夫か! 今手当てを……!」
慌てて駆け寄るリュカとシフォン。そこへ凄まじい強風がリュカたち目がけて襲い掛かってくる。“ふきとばし”だ!
小柄な体格と軽い体重が災いして、3匹は強風に吹き飛ばされて壁に思いきり叩きつけられてしまう。その強い衝撃に、彼らはたちまち意識が遠のいてしまった。
「意外と呆気無かったな、こいつら。戦いにはまだ慣れてないとみて間違いない」
「そんなんでポケモンを助けようなんて……」
「10年早いなりよ?」
ひそひそと後ろを付けていた卑怯な3匹組は、気絶した子どもたちを見てクックッと含み笑いを隠し切れずにいた……。
2011/07/18 Mon 22:11 [No.459]
Makoto
――――――――――――――――――――――――
どれ位時間が経ったのだろうか。確かボクたちは後ろから不意を突かれて、それから強い風に飛ばされて……
「うぅっ…… 一体どうしちゃったんだろ……」
リュカは痛む体をこらえながら、ゆっくりと起き出して辺りを見回そうとした。ところが腕を動かそうとしても、思うように動かない。
それ所か、しっぽも体に密着して離れないような感覚を感じる…… 一体何があったのだろう?
「あ、あれ!?」
ようやく目が覚めて、リュカは自分の体に起こっている異変を悟った。
体には無数の糸でぐるぐる巻きにされていて、両手もその糸で前に雁字搦めに巻きつけられている。幸い耳や口は拘束されていない為、何とか見たり聞いたりすることはできるのだが……
おそらく気絶させられてる間に、手荒い歓迎をやられたと思って間違いない。
「よお、遅めのお目覚めだな? どうだい、おれの絹の贈り物は」
皮肉を織り交ぜて、りんぷんをまき散らしながらドクケイル――ガノムがわざっぽく言い放つ。彼からすれば冗談のつもりで言ったのだろうが、縛られた側はたまったものではない。
「ずいぶん、余計なお世話をかけてくれたもんだね。一体何の恨みがあってこんな事をするのさ?」
リュカはその言い草に冷たく返し、ガノムの方をきっと睨みつけていた。
2011/07/19 Tue 02:02 [No.462]
椎名
王道っぽくなるよう頑張ってみた。
+ + +
〜これまでのあらすじ〜
先立ってしまったダンブルドアの意思をつぎ、ヴォルデモートの残機っていうか命の欠片(計7個)をつぶすために旅をしてきたハリー、そしてロン、ハーマイオニー。彼らはヴォル残機を探すため、世界各地を飛び回っていた。
ある時は呪われた島、ある時は魔物が好く海、またある時は一度踏み入れたら二度と生きては還れないという深い森――
そんなこんなで頑張った結果、いままでに壊したヴォル残機は全部で5個! 残るはあと二つ…あと一つのモノと、ヴォル自信を倒せばハリー’sの勝利だ!
そして、彼らは最後のヴォル残機が残るという古びた墓場へと足を踏み入れる。
だがしかしBUT、そこで彼等を待ち構えていたのは、ヴォルデモートとベラトリックスだった――いま、最後の戦いが始まる!!(あらすじ説明終わり)
いかにもこれから最終決戦みたいな会話をして、最終決戦開始。
賢いハーマイオニーは開幕早々にベラの付けているネックレスが最後のヴォル残機だと見破ってしまった!「ハリー、ロン!あのネックレスをぶっ壊すのよ!」
でも「てめーらじゃむりだからwwwww」みたいにキチガイじみたウザさで挑発するベラ。いらっとくるレベルじゃないかもしれない。
だけど、実際相手は強いので(当たり前)歯が立たなくて劣勢。
多分、混戦ではあるけどハーマイオニーはベラ中心で狙って魔法ブッパ、、ハリーはヴォル中心にエクスペリアムス、ロンは助太刀して死なないように補助してる?
ヴォルさんもいるので何回かはアダバに当たりそうにもなってるかもしれない。
ヴォルが勝利を確信したのか、「予言の生き残る方は俺だ! 貴様は死ぬ運命なのだ!」的なことを言い始める。べらもそれに便乗してなんか言い始める。
それを聞いて「もうだめなんだろうか」ってロンが弱気になるもんだからハーマイオニーが叱咤するとかあるの…かな。
しかしここでハリー、やっぱり主人公なので主人公らしくかっこいいことを言う。
それを聞いてロンもハーマイオにーも立ち直ってやっぱり長年親友やってるだけのことはある、みたいなことを言う。
その後は見事に形勢逆転、どんどんヴォルとベラを押していく3人。お約束パワーアップ()とかいってはいけない。今いいところだから。
のちに、一瞬のすきをついて、ハーマイオニーとロンが連係プレイでベラのネックレスを破壊+ベラ吹っ飛ばすか杖を使えなくさせて、戦力外にする。
その中、ハリーとヴォルは最後の決闘を開始。魔法同士ぶつかる中、ハリーとヴォルデモートがタイマン、原作7巻にあるような2人の最後のやり取りのようなものをかわす。
命を切り離して込めておいたヴォル残機(多分無限に使える1UPキノコみたいなものじゃないかと)はすべて破壊されているので、ヴォルデモートはやられてしまう。チーン
こうして世界は平和になった、チャンチャン。
2011/07/20 Wed 21:56 [No.469]