フリッカー
「ほむら。魔法少女がどうして『魔法少女』と呼ばれるか、知ってるかい? ソウルジェムで生み出せる魔力は、二次性長期の少女が一番強いんだ。でもその時期を過ぎると、魔力の強さは次第に衰えてきて、ついには戦闘レベルに達しなくなってしまうんだ」
「私の名前は、五月スズ。あんた達にも見せてあげるわ、私の力をね!!」
突如として現れた、魔獣を操る『悪の魔法少女』五月スズ。
彼女との戦いを繰り広げる中で、私の体に異常が現れ始めた――
「やらせない……! タツヤは私が――うぐ……っ!」
「ほむら姉ちゃん!?」
「その隙、いただきっ!!」
「君は元々体が弱かったために、それを魔法で補強しながら戦ってきた。でも、魔力が衰えてきたせいでそれができなくなってきている。君の病気の再発は、ある意味君に対する警告だ」
それでも、戦いは私達を待ってはくれない。
「私はこの力で、世界の頂点に立つの!! 誰にも邪魔はさせない!!」
「数が多すぎる……!!」
「くそっ、何だか知らねえが、負けてたまるかよっ!!」
「だから、これ以上戦い続けるのは危険だ。ほむらにもいよいよ、『契約満了』の時期が来たんだよ」
「……まだできないわ。私にはまだ、やるべき事が残っているから……!」
「忘れないで、タツヤ。無理に強くなる必要なんかない。いっぱい弱音を吐いてもいいの。あなたは一人じゃないわ。タツヤのパパとママも、私も、いつでもあなたの事を思っているから」
まどか……
あなたは私に、一つの奇跡をくれた。
私はこの奇跡を、最後まで大事にしたい。
だから――
「――私、この戦いが終わったら、魔法少女を引退する」
エア小説『魔法少女まどか★マギカRETURNS 魔法少女ほむら★マギカ』
妄想の中で近日公開予定!
「ほむら!!」
「暁美さん!!」
「ほむら姉ちゃんっ!!」
これが、私の最後の戦い――
2011/05/01 Sun 22:51 [No.313]