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Makoto
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どれ位時間が経ったのだろうか。確かボクたちは後ろから不意を突かれて、それから強い風に飛ばされて……
「うぅっ…… 一体どうしちゃったんだろ……」
リュカは痛む体をこらえながら、ゆっくりと起き出して辺りを見回そうとした。ところが腕を動かそうとしても、思うように動かない。
それ所か、しっぽも体に密着して離れないような感覚を感じる…… 一体何があったのだろう?
「あ、あれ!?」
ようやく目が覚めて、リュカは自分の体に起こっている異変を悟った。
体には無数の糸でぐるぐる巻きにされていて、両手もその糸で前に雁字搦めに巻きつけられている。幸い耳や口は拘束されていない為、何とか見たり聞いたりすることはできるのだが……
おそらく気絶させられてる間に、手荒い歓迎をやられたと思って間違いない。
「よお、遅めのお目覚めだな? どうだい、おれの絹の贈り物は」
皮肉を織り交ぜて、りんぷんをまき散らしながらドクケイル――ガノムがわざっぽく言い放つ。彼からすれば冗談のつもりで言ったのだろうが、縛られた側はたまったものではない。
「ずいぶん、余計なお世話をかけてくれたもんだね。一体何の恨みがあってこんな事をするのさ?」
リュカはその言い草に冷たく返し、ガノムの方をきっと睨みつけていた。
2011/07/19 Tue 02:02 [No.462]