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フリッカー
「どうして……どうして誰も私を認めてくれないの……!? みんな私をバカにして……!
力が、もっと力が欲しい……! 今度こそ、誰が本当に一番なのかを……!!」
私の名前は、暁美ほむら。
まどかが全ての魔女を打ち滅ぼす概念となって消滅してから、3年が経った。
高校生になった私は、小学生になったまどかの弟、タツヤの面を見る毎日を送っていた。
「ねえ、ほむら姉ちゃん」
「何、タツヤ」
「僕、最近変な夢を見るんだ」
「変な夢?」
「タツヤ、最近何だか変なのよ。夢遊病みたいに『マドカ』ってつぶやきながら、あちこちうろうろする事があって……」
「マドカ……」
そして、私は今も魔獣と戦い続けている。もちろん、魔法少女として。
「ふう、間一髪だったわね」
「もう大丈夫よ、タツヤ」
「ほむら姉ちゃん……!? 何なの、その格好……!?」
「彼女達は『魔法少女』。魔獣を狩る存在さ」
だけど、そんな私達の前に立ちはだかったのは――
「私の名前は、五月スズ。あんた達にも見せてあげるわ、私の力をね!!」
「そんな!! 魔法少女が魔獣を操るなんて、訳がわからないよ!!」
最凶最悪の魔法少女だった――!
「あいつ、本当に魔法少女なのか!?」
「彼女はまさに『魔女』だわ……前の世界にいた魔女が魔法少女の姿を保っていたら、あんな風になっていたかもしれない」
「私はこの力で、世界の頂点に立つの!! 誰にも邪魔はさせない!! その心、私が全部吸い取ってやるわ!!」
「う、うあああああああっ!!」
「暁美さん!!」
人はなぜ、闇へ落ちていくのか。
闇は物凄く強大で、人の心を容赦なく蝕んでいく。
「ほむら、これ以上戦うのは危険だ! そんな事をしたら、君は――」
「できる訳、ないでしょう……! 私が、あの子を巻き込んでしまったんだから――!」
「僕は、喧嘩にだって勝てないんだ……ほむら姉ちゃんみたいに強くなんかないよ……!」
「いい、タツヤ。私だって強くなんかないわ。わたしもずっと、友達に助けられてばかりだったから」
「友達……?」
「その友達はね、今はもういないの。でもね――」
「力よ……大事なのは力よ! 力がなきゃ、一番になんてなれない! 誰も認めてくれない! なら――!!」
「それが、彼女の心の闇……」
でも心の闇は振り払える。
一人では無理でも、支えてくれる誰かが側にいれば――
「その子がそんなに大事みたいね……ならなおさら、その子を狙いたくなるのよね……!」
「ほむら姉ちゃんっ!!」
「……大丈夫。私達魔法少女は負けないわ」
だから、私は戦う。
この世界を作った、あの人のためにも――
「だって魔法少女は、夢と希望を叶える存在なんだから――!!」
エア小説『魔法少女まどか★マギカRETURNS 魔法少女ほむら★マギカ』
妄想の中で近日公開予定!
「う……っ」
「ほむら姉ちゃん――!?」
2011/04/30 Sat 01:06 [No.297]