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Re^8: コンテスト用シナリオ (微調整予定 8)

Makoto

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 どれ位時間が経ったのだろうか。確かボクたちは後ろから不意を突かれて、それから強い風に飛ばされて……

「うぅっ…… 一体どうしちゃったんだろ……」

 リュカは痛む体をこらえながら、ゆっくりと起き出して辺りを見回そうとした。ところが腕を動かそうとしても、思うように動かない。
 それ所か、しっぽも体に密着して離れないような感覚を感じる…… 一体何があったのだろう?

「あ、あれ!?」

 ようやく目が覚めて、リュカは自分の体に起こっている異変を悟った。
 体には無数の糸でぐるぐる巻きにされていて、両手もその糸で前に雁字搦めに巻きつけられている。幸い耳や口は拘束されていない為、何とか見たり聞いたりすることはできるのだが……
 おそらく気絶させられてる間に、手荒い歓迎をやられたと思って間違いない。

「よお、遅めのお目覚めだな? どうだい、おれの絹の贈り物は」

 皮肉を織り交ぜて、りんぷんをまき散らしながらドクケイル――ガノムがわざっぽく言い放つ。彼からすれば冗談のつもりで言ったのだろうが、縛られた側はたまったものではない。

「ずいぶん、余計なお世話をかけてくれたもんだね。一体何の恨みがあってこんな事をするのさ?」

 リュカはその言い草に冷たく返し、ガノムの方をきっと睨みつけていた。

2011/07/19 Tue 02:02 [No.462]