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[ 編集 ][ 返信 ]嘘予告ピックアップワンシーン

ゆな

・衝動のままに描く嘘予告ピックアップシーン
・第一弾はハルカとゼンの邂逅。
・状況は日ノ国の追っ手(帝国に所属してる二人含めて)をどうにか回避し、深い森林の中にある洞穴に避難中。
・でも文章が長すぎて、区切る羽目になりました。

 ■
 先ほどとは打って変わり、不気味な静けさが支配する暗闇の森林。風に揺られて、木々がさえずる以外の音は何も無い。
 森林の奥の奥の更に奥、一目では分かりづらかろう死角にある崖下の洞穴。その中でレオードは猫の耳を立て、右腕を上げたまま目を閉じていた。彼の右腕には渦を描くような紋章が浮かび上がっており、水色に発光している。それに呼応しているのか、右腕には終わる事無くそよ風が幾度と巡り、その影響で彼の髪と服が揺れる。
 心配そうに見ているスズネ、スタミナ切れ状態のマヨ、スズネの膝に頭を乗せて横になってるセイナを庇うようにハルカは前に出て、小声でレオードに状況を訪ねる。

「どう、レオード」
「……まだこちらには気づいていないようだ、探せ探せって騒いでいるわりには間抜けだがな」
「つまり?」
「この付近にいるのはモンスターと動物程度、ここなら暫くは誤魔化せるって事だ」

 そう言いながらレオードは右腕を下げる。同時に腕の紋章は消滅し、耳もぺたんと下がる。
 彼がさっきまで行っていたのは風魔法の一種で、そよ風を広範囲に巡らせる事で辺りの敵がどうなっているのかを探る代物だ。これにより追っ手に見つかっていない事が分かり、ハルカは一安心しながらもきつい口調で問う。

「魔力はちゃんと節約したんでしょうね」
「安心しろ、追跡される量は出してない。それより蓋をしろ」
「分かったわ。……セイナ、出来る?」

 レオードに頷いた後、ハルカは振り返って横になったままのセイナに訪ねる。セイナは返事する代わりに、腕を上げて入り口を指差す。すると地面から大きな岩が音も無く生えてきて、すっぽりと入り口を覆い隠した。
 それに続けてハルカが片手を挙げ、己の手の上に小さな炎を出現させる。炎はふわりと浮かび上がっていき、洞穴の天井近くで止まると全体を照らす灯へと変貌した。
 ぺたりと腕を下ろし、セイナは息を切らしながらハルカに訪ねる。

「これで、いいですか?」
「良くやったわ、ありがと。後はゆっくり寝なさい」
「はい、ハルカ……」

 スズネの横に座り込み、ハルカは彼の膝枕で眠るセイナの頭を優しく撫でる。その心地よさを感じながらにこりと笑った後、セイナはそのまま目を閉じた。
 スズネは事切れたような様子に思わず声を出してしまうが、ハルカが彼の肩に手を置いてフォローする。

「セイナちゃん!」
「大丈夫、気を失ってるだけ。寝てれば回復するわ」
「帝国の烏相手にやりあった後だ、無理も無い。……蓋をする助力があっただけマシだ」
「あんた達が遭遇した烏ってどんな奴だったの?」

 壁に背をもたれかかせ、腕を組むレオードの言葉を聞いてハルカは顔を上げる。
 スズネとレオードはセイナと共に逃げていた際、遭遇してしまった帝国の追っ手の特徴を話す。

「漆黒の翼を生やした黒衣の男です。銀色の髪と赤い目が珍しくて恐ろしく感じましたが、思ったより優しいお方で……」
「戦闘に徹してたのがセイナだったのが理由の一つだろ。明らかに子供って理由でしり込みしていた」
「それ、鳥の獣人?」
「いや、恐らく天使の亜種だ。魔力を武器に変換して戦うなんざ、生まれつき魔力の高い天使にしか出来ん」
「げっ、セイナ相性悪いじゃないの!? 大丈夫だったの?」
「奴さんから見逃してくれた。子供を苛めるのは趣味じゃないって理由でな」
「ヒーローじゃなくて良かったわ、ホント。……で、そっちの亡霊もどきは何が理由で死んでるの?」

 セイナが戦った帝国の追っ手が子供に甘い性格の男で、良かったと安心するハルカ。これがヒーローと呼ばれているネイリ・グレンベルグだった場合、目も当てられない事になってただろう。
 心底運が良かったと思いながらも、別行動をしていた筈のマヨがセイナ以上にくたばってるのを横目で見てハルカはため息をつく。
 いまだに息を切らし、くたばったままのマヨにスズネは心配そうに声をかける。

「あのマヨ様、大丈夫ですか……?」
「無理、死んでる……。何でよりにもよって、あの帝国の英雄さんが出てくるんやっちゅーねん……」
「うっそ、ネイリ・グレンベルグとやりあったのあんた!?」
「ドァホォ! 死ぬ気で逃げまくったに決まっとろぉがあああ!! わいがあいつとやりあうなんて、自殺志願通り越して破滅しかあらへんわ! 誰が好き好んでドラゴン以上の化け物とまともにやりあうかっちゅーんじゃ!!」
「やかましい! セイナが起きるだろうが!!」
「ぐへぇぇぇっ!?」

 勢い良く体を起き上がらせ、ほぼヤケクソ状態の逆ギレモードで怒鳴り込むマヨ。あまりの大声にハルカは素早くマヨの前に移動し、その腹目掛けて蹴りをぶちこんだ。
 ハルカ、お前の声も十分でかい。
 レオードが内心ツッコミを入れていたが、当のセイナは少々顔を歪ませたぐらいでスズネに軽く撫でられるとすぐに夢の世界へと戻っていっていた。

「……さすがハルカの妹分、神経の図太さは姉以上だ」
「あははは……」

 レオードのぼやきにスズネは苦笑するしかなかった。
 そんな耳の痛い話は聞こえていないのか、腹を抑えて悶え苦しむマヨに合わせてハルカはしゃがみこみ、逃亡の詳しい経緯を尋ねた。

「ってかさ、あんたどうやって逃げたのよ?」
「メデューサに化けて石化させて、動けなくなってる隙にダッシュで逃げた。一瞬でもタイミング遅かったら……か、考えただけで、鳥肌が……!!」
「ブラックドラゴン、スカルドラゴンといった大物を一人で倒せる化け物相手に良くやれたわね!? あんた、一生分の運を使いきったんじゃないの?」
「自分でもそう思うわ……」

 セイナ以上の運のよさを発揮しただろうマヨの逃亡方法を聞き、ハルカは目を大きく丸くした。マヨ自身逃げ切れた事を奇跡と思っているようで、疲れきったため息を出しながらその場に横たわった。
 ネイリ・グレンベルグは知らない者はいないと言われる帝国のヒーロー。ドラゴンという高位モンスターが相手でも、一人で難なく倒せるという裏づけのある伝説を持っており、人類の中では最強に分類される存在だ。
 ただ冒険者からすれば、それ以上に恐ろしい存在でもある。帝国の為に尽くし、帝国の為ならば相手が人間でも魔物でも一切容赦せず、迷い無く倒す。純粋な少女のような明るさを帯びている一方、氷以上の冷酷さを持った決断力と忠義心は彼女が敵と判断した存在に決して情を抱かせない。ただの邪魔者として排除するのみ。
 ヒーローと祭り上げられている筈の存在の実体は、魔物以上に戦いに躊躇しないブレる事の無い戦士。その実力と精神面ゆえに、冒険者にとってはある種ドラゴン以上の恐怖の象徴ともいえるのだ。
 そんなとんでもない相手から逃げる羽目になったマヨに軽く合掌すると、立ち上がってレオードに声をかける。先ほどの呆れたものから打って変わり、慎重で冷静な顔色でだ。

「でも帝国が絡んできたって事はやっぱり何かあるわね。それもネイリを出してくるって事は……」
「不老不死をもたらす人魚の肉。これしか無いだろうな」

 ハルカの言葉を察し、レオードが続ける。ハルカはそれに頷いた。
 今の今まで散々追い掛け回されていたが、それはスズネ姫を軽く連れまわしたからという単純な理由でないのは二人とも分かっている。ならばその答えに関わっているのは、自ずと一つしかない。大した理由でないのならば、あの帝国が切り札ともいえるヒーローを出してこない筈だ。それらも含めた上での答えである。
 分かっている限りの社会情勢も含め、ハルカとレオードは考察を続けていく。

「鎖国解放された今、不老不死の話が変なことにならない内に帝国が先手を打った。そう考えた方が良いかしら?」
「だな。日ノ国とかつて唯一の貿易国だった帝国だからこそ、ここまで早く動けたんだろう。ったくこれじゃ俺の集めた情報がパーッになりかねん」
「あんた、どんな情報を売りつける気だったのよ……」
「聞きたいか?」
「金とられそうだからやめとくわ」

 下手すれば国を揺らがしかねない金への執念に呆れながらも、ハルカは断れるところはキッチリ断っておいた。レオードもそれほど売りつける気は無いのか、そうかと頷いて引き下がった。

2011/03/21 Mon 21:18 [No.199]


残り9件

  1. [14] 過去掲示板から引き継ぎました。
    以後、過去掲示板からのコピペです。

    ここは、ドリメに関係ない短編を書くところです。
    ドリメ意外の、個人小説のテストアップに使っていただいても構いません!
    過去の短編を貼るのもいいですし、突発的に思いついたけどどこに投稿すればいいか分からないのを貼るのも結構です。
    以前別所に投稿したけど、流れてしまった小説  ・・・・ >> 続き
    短編スレ
    あげは 2011/01/03 16:33
    1. [19] 太郎と宏は、クリスマスだと言うのに、男同士でドライブに出かけようとしていた。
      「ほんま、どこもかしこもアベックばっかりやんけ。クリスマスに恋人同士でファミレスら来んなや」
       助手席に座る太郎は、憤っていた。
       クリスマスくらいは、みんな高級なところに行くだろうと思って、「彼女いない歴=年齢」仲間の太郎を誘ってガストに来たというのに、客は皆アベックばかりだったのだ。> 続き
      何言っとんねん、ワイらは友達やないか!!
      kaku 2011/01/04 02:00
    2. [20] 「すみません、お客様の中に、ドクターはいらっしゃいませんか〜?」

      「私です。」

      「タブンネ!」

      「おらっ! 経験値よこせっ! おらっ!」

      「やめたげてよぅ!」
      ライモンタウンにて
      あきはばら博士 2011/01/04 02:13
      1. [21] 少年の頭に、カマキリがとまっていた。

        ちょうど、鎌を使って、頭に掴まっている形だ。

        「お前、頭にカマキリとまっとるやんけ!」

        「まじで?」

        少年が、頭に手を伸ばすと、カマキリの頭に手が触れた。

        次の瞬間、カマキリの鎌が少年の頭にくい込んだ!

        そのまま、彼は、三枚に下ろ  ・・・・ >> 続き
        蟷螂の斧
        kaku 2011/01/04 02:18
      2. [22]
        笑ってはいけないポケモンセンター
        Re: ライモンタウンにて
        いぬ 2011/01/04 02:20
    3. [23] 「ポケモンゲットだぜ!」

      「ウッソウッソ」

      「ソーナンス!」

      「ソーナノ?」

      「タブンネ。」
      とあるトレーナーの決め台詞
      仙桃 朱鷺 2011/01/04 02:24
    4. [25] 「このアカギにさからららららららららららr(ガリッ)」

      アカギはそのまま動かなくなった。

      ギンガ団は、壊滅した。
      Re: 短編スレ
      いぬ 2011/01/04 02:31
      1. [26] パルシェン「つのドリルには 勝てなかったよ…」一行で頑張ってみよう PQR 2011/01/04 02:34
        1. [27] パルシェン「しかし、きゅうしょには当たらない」Re: 一行で頑張ってみよう あきはばら博士 2011/01/04 02:38
        2. [28] メタモン「君にはオリジナリティが足りない」一行で頑張ってみよう2 PQR 2011/01/04 02:39
    5. [29] 「ヒメグマです」「クマシュンです」「ウツドンです」「出たな体液三兄弟!」もうむりぽ いぬ 2011/01/04 02:41
    6. [30] ※このスレに気付いていなかったので、修正を加えた後移動させました。

       私の名前は、シキミ。イッシュポケモンリーグを守る四天王の一人であり、小説家としても活動している。

       私は、世間でもあまり類を見ない、ゴーストポケモンを好んで使うトレーナーだ。それだからか、周囲からはあまりよくない目で見られたり、さまざまな憶測が飛び交ったりしている事多いが、ゴーストポケ  ・・・・ >> 続き
      書き初め小説2011『ゴーストポケモンと生きる』
      フリッカー 2011/01/04 10:25
      1. [31]
         意識が戻った時は、体力は何とか体を動かせるほどにまで回復していた。
         それでも重い体を引きずって、バトルフィールドから自分の書庫へと戻る。
        「……あぁ」
         力なく木の椅子に座り込み、背もたれに体を預ける。
         今回はまずかった。ここまで体力を使った――いや、“使わされた”のはいつ以来か。下手をすれば戦闘中に気を失ってもおかしくなかった。それだけ  ・・・・ >> 続き
        書き初め小説2011『ゴーストポケモンと生きる』
        フリッカー 2011/01/04 10:27
      2. [32]
         ゴルーグの巨体がフィールドに倒れ込む。同時に起きたまるで地震のような揺れが、ゴルーグが戦闘不能になった事を知らせていた。
        「う……くっ」
         途端に、胸が苦しくなり、思わず胸に手を当てる。
         息が切れた時に酸素を欲しがるように、倒れたゴルーグは私の生命力を吸い出したのだ。つまり私の負担は、手持ちポケモンが倒れるほど大きくなる。だから損害は最小限にしたかっ  ・・・・ >> 続き
        書き初め小説2011『ゴーストポケモンと生きる』
        フリッカー 2011/01/04 10:29
        1. [34] ※この短編は『パワポケ甲子園』というゲームを元に書いてます。

          甲子園。
          それは野球をする者達にとっては聖地であり、一度は行ってみたい場所。
          その甲子園を目指すために、野球の道を選んだ高校生達は日々努力を積み重ねている・・・。

          「・・・というわけで、我が道尾高校のキャプテンは小波となった。みんな、小波を中心に頑張ってくれ!」
            ・・・・ >> 続き
          罰ゲームとして書かされたグダグダな短編
          ジャグラー 2011/01/05 02:26
    7. [48] 短編番外編:トウコさんのクリアまでの最終パーティ

      キャサリン(ダイケンキ♂)※本編登場
      ジョセフィ(ゼブライカ♂)
      チョコ(バイバニラ♀)
      ハト(ケンホロウ♀)
      ちょうちん(シャンデラ♀)
      クロ(ゼクロム)※本編登場

      12位マジでありがとうございます(涙
      大体レベルは平均52くらい。
        ・・・・ >> 続き
      番外編
      あげは 2011/01/11 11:30
    8. [49] あらすじ(仮)
      一卵性双生児の沙夜子(さやこ)と真夜子(まやこ)は中学一年生の夏に、父との死別により母の実家がある「隠詩村(かくしむら)」へと引越しをする。
      新たな学校生活が始まった。
      転校一日目にクラスメイトと初めて対面すると、クラス中からどよめきが起こった。
      不審な目を向ける者、驚きの目を向ける者、泣きそうな目を向ける者――様々ではあったが、沙夜子と真夜  ・・・・ >> 続き
      【僕らの罪と、消えた裁き】仮設定
      あげは 2011/01/12 18:13
    9. [50] 短編コンテストの裏設定

      少女
      言わずと知れたグラトニー。でも喋ったのは最初と最後のみであり、彼女にする必要も実は無かったりします。
      彼女の台詞で始まり、彼女の台詞で終わる。何故なら彼女はポケモントレーナーであり、主人公なのだから。

      エンブオー
      言わずと知れたステーキ。喋り方が敬語じゃないのは、初見の人に合ったイメージで書いた  ・・・・ >> 続き
      ラストバトルの裏設定
      ゆな 2011/01/12 21:17
    10. [51] 「まーさか、こんなところで縁があるとは思わなかったよ。ってか君も器用に生きてるねぇ、ルカリオじゃないと見破れないよ」
      『大方は貴様の悪知恵から貰ったようなもんだ。それに人間にも時折見破られそうになる』
      「あぁ、勘の良い奴は気づくって奴? こっちの世界、戦が関わってる分そーゆー感覚強いんでしょうね」
      『幻影までは見抜けないようだがな』
      「ポケモンについては幼稚  ・・・・ >> 続き
      風の鼠と幻影狐のお話
      ゆな 2011/01/15 00:36
    11. [55] 私の名前は春沢 快菜(はるさわ かいな)
      今から私は私自身と向き合おうと思う。きっとグダクダになるけど私自身を書いて客観的に私を見て見ようと思う。
      タイトルはそうだな・・・【足跡地】で。

      私には幼なじみがいる。彼女の名前は夏枝 美蘿(なつえ みら)物心着いた時には既に友達になっていた。大事な友人になる。
      ただちょっと人を・・・主に私をだけどからか  ・・・・ >> 続き
      私を取り巻く優しい世界(人々)
      仙桃 朱鷺 2011/01/16 23:21
    12. [58] 感想・・・とは言えないですかね。あとがきとかにもなんないかもです。
      参加できて楽しかったです。次参加できそうだったらまたかけそうなら書きたいなぁ。

      人物設定はピクシブからの転移になります。アーティとフランシィはここが初出。

      アーティ/ジャローダ♂
      友達と話している時はツンデレキャラというポジションにいたはずが書きだし蓋を開けてみるとト  ・・・・ >> 続き
      短編小説コンテストの我が家キャラについて。
      仙桃 朱鷺 2011/01/17 01:34
    13. [59] とある地方の泉のある森でこのはなしは始まります。

      美について語るスワンナと気に入らないツタージャ

      「この純白の翼。艶やかな羽。水に映る虚像。全てが俺の美しさを表している!異性が放って置かないよ!」
      「黙れ青胸!なにが純白だ。」
      「これはお洒落なの!白の中に青い体羽のワンポイント!これがわからないからお前は残念なんだよ。」
      「  ・・・・ >> 続き
      咲さん家の子日常会話
      仙桃 朱鷺 2011/01/19 12:46
    14. [64] ぐだぐだでなかなか進まないドリメですが、これからどういう展開が必要になっていくのか、これからのドリメの流れについてまとめてみました。
      意見があればどうぞお願いします。

      ・VSパライバ戦終了
      フィッターさんが書くそうです。

      ・マルクとアキチュウの対話
      既に執筆済み。

      ・ジャグリオVSアイビス
      ク  ・・・・ >> 続き
      Re: 短編スレ
      あきはばら博士 2011/01/24 23:45
    15. [112] 衝撃が空気を鳴らす。ついで、ガラガラと岩が崩れる音。断続的に続くそれらは、じわじわと、しかし確実に、『獣』が迫ってくることを意味していた。
       ガラガラと崩れる音が聴こえるたびに、岩陰に身を潜めているアルシェはびくりと身を揺らす。
       そのたびに本能が、アルシェの身――あるいは命が危険だと警鐘を鳴らす。しかしここはヒトの手が入っていない洞窟の中、いわば天然の迷宮だ。正直、自ら傷を追  ・・・・ >> 続き
      Re: 短編スレ
      椎名 2011/02/04 23:22
    16. [118] 訳わからない語呂悪い言の葉を勿体ない精神であげてみる。 あ、石投げないでー!





      私の恋は閉まってしまうの開けないで
      こころから漏れ出して…
      しまうから

      パパとママにただいまっていう
      ゆっくり 抑える思い
      気持ちはもう届けないから

      惹かれる魅惑の  ・・・・ >> 続き
      RAIRA
      仙桃 朱鷺 2011/02/06 14:10
    17. [119] 上と同じノリで生まれたもの・・・。しかしこれだとめっちゃアキチュウへの依存度が高いのが見て取れる・・・





      翼を手に入れた私は
      迷い込んだ世界で歓喜して
      差し延べられた手を取って
      その道を選んで進んだの

      さみしがる迷子の私
      見たことない場所 彷徨い
      奇麗な瞳  ・・・・ >> 続き
      ウタ
      仙桃 朱鷺 2011/02/07 00:05
      1. [129] グリーで投稿する小説のOPです。
        ・・・正直、内容が全然思いつきません・・・。

        これは

        「捨て犬か・・・?可哀想に。よーしよし、今から俺の家であっためてやるからな」

        平凡な青年、氷室恭輔と

        「助けてくれてありがとワン!あたしはあなたに助けられた捨て犬だワン!お礼にあなたと一緒にいるワン!」
          ・・・・ >> 続き
        とある青年と犬耳少女のお話
        ジャグラー 2011/02/13 23:44
    18. [134] ぜったいに書くことはないけど、設定だけ晒します。

      眼下に広がる

      <<物語>>
      1966年1月2日、円谷特技プロダクションによる初の特撮テレビドラマ、『ウルトラQ』の放映が始まった。

      「あなたの目は」

      「あなたの体を離れて」

      心のなかに、不思議な世界が広がる  ・・・・ >> 続き
      Re: 短編スレ
      kaku 2011/02/16 00:14
    19. [137] そのメイド姿の少女は、『この腐った世界を変えるために作られた存在』であり、『この平和な世界を魔の手から救う存在』でもある----

      『メイドロボナナ』

      【大まかなストーリー】
      今の日本は腐った世の中である、と考えた一人の科学者と、彼の賛同者達が手を組み人型アンドロイド--メイドロボを10体開発した

      しかし、何者かによって7号  ・・・・ >> 続き
      メイドロボナナ
      ゆとり 2011/02/18 22:59
    20. [138] ルール
      「ポケモンリーグ突入時の手持ちレベルを全部1にする」
      「四天王2人目以降はそこまでにレベルアップした状態で戦う」
      「手持ちポケモンの重複不可」
      「持ち物を持たせることを禁止」
      「戦闘中の道具の使用は自由」
      「戦闘中の瀕死復活系アイテムは禁止」
      「デルパワーの禁止」
      「素早さと回避率を上げることを禁止」
      > 続き
      BW強化四天王をレベル1のみでクリアに挑戦
      あきはばら博士 2011/02/19 22:24
      1. [139] 「――私が、あの人を止めなくちゃいけないんだ。」
        「だからビー君。」
        「あの人を探す為に、キミの力を私に貸して欲しい。」

        『明け色のチェイサー』(仮)

        ◇世界観あらすじ

        ポケモンをボールに入れて捕まえて育て、戦わせる。
        そんな「ポケモントレーナー」と呼ばれる人種がこの世界に存在したのはもう何百年も昔の事  ・・・・ >> 続き
        『明け色のチェイサー』(仮) ウソ予告1
        空色 2011/02/23 20:29
        1. [140] ◇登場キャラクター

          味方勢力

          ・夜明アサヒ(よあけ あさひ)♀
          主人公もといヒロイン。
          太陽のように明るい性格。のんびり屋でのんきな所も多く、よくブーストに引っ張られがち。優しい天然。
          しかしこれと決めた事は譲らない頑固なところもある。
          闇鍋(食べ物ではない)を探していて、彼の野望を阻止しようとしている。
          > 続き
          『明け色のチェイサー』(仮) ウソ予告2
          空色 2011/02/23 20:32
          1. [141] 名前:蒼山龍斗(そうやまりゅうと)
            性別:男
            年齢:18
            性格:自分の力に大きな自信を持ち、ふてぶてしい性格。強きを認めて弱気を嫌う。やけにテンションが高い。
            参考台詞:
            「お前が相手か?  はっ、まあいい。すぐに噛み砕いてやろう」
            「ふん、抵抗力があるからと言って、油断をしているのか? それがお前の甘さだ」
            「上がれっ! 上が  ・・・・ >> 続き
            Re: 『明け色のチェイサー』(仮) ウソ予告2
            あきはばら博士 2011/02/25 00:33
    21. [142] 「――ねぇ、そういやもう三人は聞いた?」

       その言葉から全てが始まったのか、

      「あ、噂? あの風船の女の子のやつ?」

       それ以前に、もう何もかもが始まっていたのか、

      「………なん、で、こんな所に…」

       もう、既に手遅れな程狂っていたのか。

      「どうもね、その幽霊、あかい  ・・・・ >> 続き
      仮予告っぽく
      あげは 2011/02/25 23:42
    22. [150] 魔法少女系KS(仮)

      主人公:
      桜木心(さくらぎ-こころ):ドジだけど普通の女の子

      他魔法少女たち:
      ・伊瀬青織(いせ-さおり):元気っ娘かつムードメーカー
      ・赤宮燐(あかみや-りん):ツンデレ不良少女
      ・緑野芽為(ろくの-めい):天然おバカ
      ・緑野黄花(ろくの-おうか):最終鬼畜妹、ストーリーにとっては  ・・・・ >> 続き
      Re: 短編スレ
      いぬ 2011/03/01 00:05
    23. [153] …………

      「…………」

      ………………

      「……にちは……」

      ……だれかが、何かを言っている。

      「……こんにちは」

      だれ、なんだな?

      「こんにちは、これであなたに話すのは何回目でしょうか?」

      え?

      「申し遅  ・・・・ >> 続き
      Re: 短編スレ
      あきはばら博士 2011/03/03 23:46
      1. [155] 「起こしてしまうのは悪いので、ドアを閉めましょうか」
         ああ、とマルクは後ろのドアを閉めた。
        「まず報告から。マルクさんの怪我は意外を深くなく完治したと言えます、有留さんはほぼ無傷です、ミナヅキさんとレイル氏はバラバラになって手の施しようがありませんでしたすみません、Makotoさんは左腕の組織面が綺麗に残っていたのでうまく繋ぎ合わせて病室に寝かせてあります、病室はご存知の通り  ・・・・ >> 続き
        Re^2: 短編スレ
        あきはばら博士 2011/03/03 23:48
    24. [187] 男は言った。いっそ死んだほうがマシだと。家族も、住居も、宝物も全て失った男は言った。生きているほうがつらいと。
       男の目の前で、大事な人、物は全て消え去ってしまった。男に別れも告げず、何も抵抗せず、否、できず消えた。
       男は家族に責任があるとは考えなかった。自然のことだから、それはそうなのだが、男は自分を責めてしまっていた。家族の窮地に、ただ立ちすくむことしかできなかった自分を  ・・・・ >> 続き
      What can I do ? (Pray for Japan)
      氷河期の賢者 2011/03/17 20:41
    25. [192] 「アイテム整理したいが、人手足りんなこりゃ。ってか誰だこんだけ倉庫にガラクタ色々ぶち込んだ奴!」
      「ワリオだって事はマリオが一番分かってるでしょ」
      「怒鳴らないとスッキリしねーような状況だから許せ。俺だって分かってる」
      「確かに……。どんどん人増えてるから、きついもんね」
      「マリオー、どうするのー? フォックスよぶー?」
      「フォックスは今日試合だか  ・・・・ >> 続き
      スマブラ短編その1
      ゆな 2011/03/18 00:32
    26. [196] 「ほんの小さな好奇心と恋心、それが全ての始まりだったのです」

       たった一人の無垢な少女は何も悪くなかった。ただ彼女は、ひたすらに運が無かったのだ。

      「人魚の国ぃ? 何だそりゃ」
      「ほれ、東の異人達が暮らす日ノ国は通称そう呼ばれてるんだよ。何でも人魚の肉食って不老不死になったババァが象徴なんだとよ」
      「おいおい、どんな御伽噺だそりゃ!   ・・・・ >> 続き
      とある女剣士の嘘予告
      ゆな 2011/03/21 01:04
      1. [197] ハルカ・ファルカス
        天上天下唯我独尊、世界は私の為にあるを地でいく俺様ガール。胸はまな板。炎魔法の使い手。
        最早鈍器としか言いようが無い巨大剣を使用する赤い出で立ちの女戦士。お宝求めて冒険をしている。あまりに豪快な戦い方をしているので、見てる人は結構冷や冷やもの。
        豪快な姐御肌である一方、若干ツンデレ。傍若無人である為、他人の都合はお構いなしだが面倒見はそれなりに良い  ・・・・ >> 続き
        嘘予告のキャラ紹介
        ゆな 2011/03/21 01:08
        1. [199] ・衝動のままに描く嘘予告ピックアップシーン
          ・第一弾はハルカとゼンの邂逅。
          ・状況は日ノ国の追っ手(帝国に所属してる二人含めて)をどうにか回避し、深い森林の中にある洞穴に避難中。
          ・でも文章が長すぎて、区切る羽目になりました。

           ■
           先ほどとは打って変わり、不気味な静けさが支配する暗闇の森林。風に揺られて、木々がさえずる以外の音は何も  ・・・・ >> 続き
          嘘予告ピックアップワンシーン
          ゆな 2011/03/21 21:18
          1. [201] ・上の直接の続き
            ・短いよ!
            ・とりあえず男か女か一瞬自分でも分からなくなった。

             ■

             その時を見計らい、スズネはハルカとレオードを見上げながら心配そうな声で訪ねる。

            「婿様、レオード様、これから一体どうするおつもりなのですか……?」
            「スズネ?」
            「今は休むと仰られておりましたが、この逃亡  ・・・・ >> 続き
            嘘予告ピックアップワンシーン2
            ゆな 2011/03/21 22:37
    27. [200] 嘘予告という伝統にのり、ここでだしてみます!

      タイトル
      『フウロちゃんとカミツレさん』

      内容
      毎回、フウロちゃんとカミツレさんが、謎めいたことになります!
      短編連作の形です。
      基本的には、フウロちゃんかカミツレさん、あるいは両方が主役ですが、希に、この二人が登場しない話もあります。また、大半はポケモンに関係ないです  ・・・・ >> 続き
      Re: 短編スレ
      kaku 2011/03/21 21:22
      1. [202] いきなり出鼻をくじかれたので、ここにアップします!
        テキストファイルで。
        ワードに貼り付けてね読んでね!

        ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1456008.txt.html
        pass  「kami」
        Re^2: 短編スレ
        kaku 2011/03/21 23:24
    28. [204] 気が付いたらクルーザ様とのバトル
      そしていつもかみくだくで死ぬ
      諦めずにもう一度挑戦するけど、すぐにやられてしまうよ

      レベルさえ上げていれば、なんとか勝てると思ったけれど
      何回やっても、何回やっても、クルーザ様倒せないよ!
      あのフローゼル、見た目以上に打たれづよい
      後ろに下がって距離をとってもすぐまた距離を詰められる
      > 続き
      クルーザ様が倒せない
      あきはばら博士 2011/03/23 02:35
    29. [208] これは、哲男にとって、あまりにもラッキーなお誘いだった。
      「ほんまか!!ほんまに、なんでもいいんか!!」
      「はい。なんでも構いません」
       女の言葉の真偽を問いながら、哲男は、時間を稼いでいた。
       こんな機会は、間違いなく、もう一生来ることはないだろう。
       願いは、慎重に選ばなければならない。
       やっぱり、セックスさせてもらうのが一番いいだ  ・・・・ >> 続き
      Re: 短編スレ
      kaku 2011/03/26 00:49
    30. [211] いつからだろう。僕は当たり前の日常に嫌気がさすようになっていた。
      なんでもない友人との会話一つでさえ、面倒に感じるようになる。
      テレビでニュースを見ていても、何一つ感動しない。
      絶対感動すると言われている映画を見ても涙ひとつこぼれない。それがフィクションでもノンフィクションでも何一つ関係なかった。

      いったいいつからだろう。
      傍から見れば  ・・・・ >> 続き
      イザナイ
      氷河期の賢者 2011/03/28 20:52
    31. [218] もう、何もかも遅かったのです。
       差しのべられた腕は、立てない彼女には届かない為、握る事などできませんでした。
       彼女は、何もかも諦めました。
       涙を流しても、その雫が地べたに落ちて崩れる音は小さ過ぎる為、誰も気づきませんでした。
       もう、何もかも遅すぎたのです。
       ガラスの張られた鳥籠の中に閉じ込められた彼女の心。
       無理に鍵を開けよう  ・・・・ >> 続き
      Re: 短編スレ
      あげは 2011/03/31 23:52
    32. [220] DIVAルームには、秘密の「Xルーム」がある事をご存知だろうか?

       膨大なDIVAポイントを蓄え、とある条件を揃えた時、各キャラのルーム名がピンク色になる。
       そこに入室できた幸運な者は、一日の間だけ目当てのボーカロイドとデートできるという。
       もちろん、衣装も自由に選べる。
       同じルームに入室者が被った場合は、先に入った者が終わるまで待たされる  ・・・・ >> 続き
      『Project DIVA』の裏ステージ(嘘)
      サントアンヌ号 2011/04/03 20:34
    33. [224] 春であった。
      哲男は、桜を見に来ていた。
      「いやー、めっちゃきれいやなー。大学落ちて家追い出された悲しみなんか、忘れてしまいそうやなー」
       平日の午後の公園には、人はいなかった。まさに、満開の桜を独り占めしている気分だった。
       実際には、独り占めしているのではなく、世間の動きに取り残されているだけなのだが、自分が真っ当な浪人生であると思い込んでいる哲男は、気  ・・・・ >> 続き
      Re: 短編スレ
      kaku 2011/04/05 22:06