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ゆとり
先程の話から50分後----
時間が少しかかったものの、シャイン・ブリザはチョウジジム前でいのりと合流した。
そして話は、回想前の部分に戻る。
「ん、なんだあれは?」
シャインは急にジムの壁にある大きな穴に気がついた。
それは誰が見ても簡単に気づくくらい大きかった。
それはカメックスやラグラージぐらいの体長のポケモンなら、少し屈めばぎりぎり入れるぐらいのものだった。
「訳ありだ。あそこから入るか」
「ああそうしようか。皆、敵に見つからないように注意して進め」
「は、はいっ!
わかりました!」
ブリザはさっきよりもっと興奮していた。
こうしてシャイン一堂は急いで穴の中に入った。
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「うわぁ・・・・・・。なんか酷いことになってますね・・・・・・」
ブリザは、まるで幽霊に遭遇してしまったのかのように喋った。
それもそう、シャイン一堂がさっきの穴の中に入ってすぐに、大きな瓦礫・何者かの大きな血痕を見たからだ。
「どうやらここで大きな戦闘があったようだな・・・・・・。さっきのあの穴もこれによってできたのかもしれない・・・・・・」
シャインは冷静に、そして小声でこう言った。
そして、三匹は敵に見つかることもなくそこからずっと進んでいたが、途中通路が三方向に分かれていた。
「シャイン、通路が三つに分かれてあるが、どっちに行く」
いのりはシャインに問い掛けた。
「いや、丁度通路が三つに分かれてるから、一匹ずつに分かれてそのまま進むとしようか」
「リーダーの意見に賛成ですね。そっちの方が効率が良さそうなので」
ブリザはシャインの方をみてこう言った。
「本当は一緒に行動しようと思ってたが、そういうなら仕方ねえか」
いのりは少しぶっきらぼうに喋った。
そして、三匹はそれぞれ自分の進む通路を選び、それぞれそのまま進んでいった。
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「いてててっ!
たっく、あのストライク共がDMだったとはねぇ・・・・・・」
一方ジム内部のとある場所で、ウソッキーとスピアーが談笑していた。
そのウソッキーは、さっきの戦いのせいだろうか体の所々に湿布を貼っていた。
「ああ、確かにそうだったな。はすたろうが知らせてくれたおかげで、あいつらをあのセレビィを奪われる所だったぜ」
そういうものの、そのスピアーは気分が乗らずに喋った。
沙那を殺したことが心残りになったからだ。
2011/03/04 Fri 11:14 [No.157]
ゆとり
「まあ、これで当分の間はDMの奴らがここに来ることはな・・・・・・」
その刹那------
「うわああああああっ!」
急にさっきの二匹は、床にはいつくばるように倒れた。
「早く気づけよ、しね」
「おっ、お前はDMの・・・・・・」
二匹のすぐ後ろにいのりがいた。
「さてと、死にたくなければ早くセレビィのいる場所を教えろ」
「ふ、ふん!誰がお前みたいな奴に・・・・・・」
「そうかそうか。死にたいようだな」
するといのりは【シャドーボール】を繰り出す準備をしていた。
それをみたウソッキーはガクガクと震えているだけだった。
「セレビィの居場所は、ここから先にある5つめの角を左にいって、しばらくしたら見つかる」
「お、おいスピアーっ!」
スピアーがあっさりとセレビィの居場所、しかも本当の情報を言ったのでウソッキーはさらに体をガクガク震えたあと、スピアーに怒鳴った。
「分かった。たっくそんなにガクガク震えるなら最初からそう言えばいいのに、しね」
そしていのりすぐさまスピアーの言われた通りにまっすぐ走っていった。
「スピアー!
てめえがそんなチキン野郎だとは思わなかったぜ!」
いのりがここから離れた数十秒後に、急にウソッキーは怒鳴った。
「いや、そういうつもりで言ったわけではないんだ」
スピアーは冷静に否定した
「どういうつもりで言ったんだよ!」
そのスピアーの態度にイライラしたウソッキーが、ますます激怒した。
「俺は・・・・・・
あのポッチャマの遺志を汲むために言ったのさ」
「さてと、行く前にシャインに連絡と・・・・・・」
「居たぞーっ!
このイーブイをやっつけろーっ!」
いのりがポケギアを使おうとした瞬間、急に4匹のDCのポケモン達に発見された。
「うっせえ、しね」
しかし、いのりは焦らず平然としたまま、軽々とそれらを攻撃していった。
「うわぁーーーーっ!」
いのりの攻撃を受けた敵達は次々と倒れていった。
「さてと、そろそろ連絡と」
いのりはもう一度、ポケギアを手にとった。
しかし急に後ろから、一匹のハッサムがいのりに【シザークロス】を喰らわそうと攻撃してきた。
「いつの間にそこにいたんだよ、しね」
後ろからハッサムが襲いに来ることを察知したいのりは、そう呟きつつ簡単に避けた。
だが、ハッサムも俊敏に攻撃を喰らわそうと動いた。
「さっきからいちいち動きがはやい、しね」
2011/03/04 Fri 23:39 [No.158]
ゆとり
いのりは、こんな独り言をいいながらハッサムを倒すタイミングを見計らった。
しかし、いのりより数倍動きが速いハッサムに攻撃を確実に当てることは、いのりにとって難しかった。
せいぜい避けるのが精一杯だった。
「ふん、さっきから避けてばっかだな。少しは攻撃しようという気持ちはないのか」
ハッサムはいのりに攻撃を繰り出しつつ、軽く挑発してきた。
「うっせえ、し・・・・・・」
しかし、いのりが最後まで言う前に【シザークロス】を受けてしまった。
「・・・・・・っ!」
「ふん、これで終わりだ!」
そしてハッサムは秒速5mの速さでいのりに攻撃を喰らわせようと向かってきた。
「くそっ、一か八かだ」
いのりは早口で何かを呟いた。
だが、呟き終わると同時にいのりの腹にハッサムのハサミが食い込んだ。
「ははははっ!
これで俺の勝ちだなっ」
ハッサムは高らかに笑った。
「勝手に決めつけんな、しね。」
すると急に、ハッサムの立っているところからいのりが、勢いよく顔を出してきた。
「な、何っ!?
うわああああっ!」
叫び声と共にハッサムは、天井にたたき付けられた。
そして床に落ちたハッサムは、打ち所が悪かったのかそのまま意識を失った。
「ふぅ、あそこで【身代わり】を使っておいて正解だった。」
そして、いのりは誰もいないことをしばらくの間確認した後、ポケギアを取り出した・・・・・・が、さっきハッサムの攻撃を喰らってしまったせいか、そのポケギアは粉々に砕けていた。
「冗談じゃねえよ、しね」
いのりは少し怒りを膨らみながら、呟いた。
これでもうシャイン達と連絡を取れることができないことをがっかりしつつも、すぐに前に走っていった。
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「はぁ、まさかこんな所に敵がいたとは・・・・・・」
ブリザはしばらく進んだものの、敵に見つかってしまった。
そして、現在五匹のポケモンに囲まれていた。
「おい、そこのグレイシア。お前を倒して俺は本部に戻って、そのまま大出世するんだから、絶対にそこから動くんじゃねえぞ!」
一匹のカイロスがドスを聞かせたような感じで喋った。
しかし、それを聞いた他のDCのポケモンはものすごく呆れた顔をしていた。
「あの・・・・・・あなたの言ってる意味がわかりません。正直、私を倒したいからって動くな、と私に発言するなんて些か強引じゃありませんか?」
2011/03/04 Fri 23:48 [No.159]
ゆとり
「うるさいうるさいうるさーーい!
ともかく俺は貴様を倒してDCのボスになるんだっ!
いいかっ、おまえらは一切あのグレイシアに手出しすんじゃねえっ!」
カイロスは、さっきよりも強い声で言ってきた。
「うわぁ・・・・・・あいつ恥ずかしくないのかよ。」
「もうこりゃ末期だろ。誰かあいつを何とかしてくれよ。」
他のDCのポケモンはこういう感じで耳打ちしあった。
「あなた・・・・・・いい歳してそんなこと言うなんて恥ずかしいですよ!」
ブリザは呆れながらカイロスに向かって叫んだ。
「ええいっ、うるさい!」
すると急に【ハサミギロチン】を繰り出してきた。
しかし、ブリザはすっとそれをかわした。
「おい、動くなと言ったのに何動いてんだよ!」
「いちいちうるさいわね、あなた!」
そしてブリザはだんだん後ろに下がっていった。
「おい、逃げる気か?
ふん、この俺に怖じけづいたのか」
それを見たカイロスは少し笑っていた。
「いくら逃げようとも無駄だ!
この俺のハサミでてめぇを・・・・・・」
最後まで言い終わらないうちに急にカイロスがバタリと倒れていた。
「う、嘘だろ・・・・・・?
この俺が・・・・・・」
「私の【冷凍ビーム】を喰らっただけで倒れてしまう、そのような方がDCのボスになりたいだなんて笑えますね」
ブリザは無表情でカイロスを見下ろしながら、その言葉を放った。
「くそっ!
まだだ、まだ戦え・・・・・・」
カイロスはそう呟きながら気絶した。
「さてと、残るはあなた達のようですね。」
するとブリザはいきなり敵に【ふぶき】を喰らわせた。
「うっ、うわぁぁぁぁっ!」
地面タイプである彼等も、やはりというべきか一瞬でやられてしまった。
「さてと、早くセレビィを助けにいかなきゃ!」
ブリザは気絶している彼等を後にしてずっと先へ進んだ。
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「さてと、早く先に行かなければ」
シャインは、先程自分が倒したDC軍のポケモンを後にして、進んでいった。
(それにしても、あまり敵が見つからないな・・・・・・。まあ、そのほうが俺としてはラッキーなのだがな)
シャインはDC軍のポケモンを少ししか見かけていないことに疑問を感じていたが、あまり気にしていなかった。
「ん?
何だあの物体は。
走っている途中、シャインはずっと先の方に何かを見つけた。
そして、それを警戒しながらゆっくりと歩いた。
「こ、これは!」
2011/03/05 Sat 13:47 [No.160]
ゆとり
シャインは驚いた。
なぜならその物体が、以前DC本部を襲いに掛かってきたあのスリーパーとルンパッパだからだ。
どうやら、その二匹は横たわって気絶しているようだった。
「うひょひょ、綺麗な満月ですねぇ」
「そうだね☆
僕もいつかあの月に旅行してみたいね☆」
・・・・・・いや、変な寝言を呟いてるからただ疲れて寝てるだけかもしれない。
「それにしても何であいつらがここにいるんだ?」
シャインは少し疑問に思ったが、あまり気にせずそのまま二匹を踏まないように、避けて進んでいった。
「ふう、なかなか見つからないもんだなぁ」
シャインは、セレビィを見つけることが出来ずにいるのを少しイライラしていた。
「はぁ、それにしてもここは支部のどの場所にあたるんだろ・・・・・・」
「・・・・・・ーダー!
リーダー!」
「ん?
この声、ブリザなのか!」
シャインは、急に横の方からブリザらしき声が聞こえてきたことにとても驚いていた。
「リーダーとこんなところで合流できるなんてうれしいです!
ところでお怪我はありませんでしたか?」
ブリザは笑顔でシャインの真横まできた。
「ああ、二回ほど敵と交戦したが、怪我という怪我はしなかったな」
「そうですか。あっそうそうリーダー、ちょっと前に私と戦った敵が・・・・・・」
「すまないが、帰ってからにしてくれないか?
今はセレビィを助けることだけに集中したいからな」
「す、すみません。では、いきましょうか!」
そしてシャインはブリザと共に先へ進んだ。
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「ふう、これがセレビィが囚われている部屋か」
あのスピアーに言われたとおりに、進んでいったいのりは、鋼鉄でできた扉の前に立っていた。
「【あなをほる】を使おうにも床がこんなんじゃ無理だな」
いのりはそのことにがっかりしていた。
「あら?
また侵入者がおいでなさったようですね。」
いのりは反射的に右の方に顔を向けた。
するとそこにはムウマージがいた。
「全く、ここに見回りにきて正解でした。さっきから大きな音が聞こえてきたのでね。念のためにこっちにやって来たわけですよ」
ムウマージは淡々と喋っている。
「ふん、それであたしを偶然見つけたってわけか」
「ええ・・・・・・もちろん。さてと、あなたを始末する前に言っておきたいことがある。」
「言っておきたいことだと」
いのりは眉を潜めた。
2011/03/05 Sat 20:05 [No.161]
ゆとり
「この扉は鍵がなければ開けられない。たとえここに辿り着いても鍵がなければ、意味がないのよ。無理に壊すという方法があるけれど、これは【ギガインパクト】でも最低50発は使わなきゃいけないぐらい頑丈だから、鍵を使った方がはやいわね」
ムウマージは笑みを浮かべながら喋った。
「たったそれだけかよ、しね」
「ええ、でも今からあなたは私に倒されるのだからこんな情報はどうでもよかったのかも知れませんね!」
ムウマージは急に態度を変えていのりに襲い掛かってきた。
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「リーダー、なんでこんなところに入るんですか?」
ブリザは不満そうにシャインに向かって言った。
いのりがムウマージと対峙する5分前、二匹は偶然見つけた鍵の保管室の前にいた。
「もしかしたらセレビィは、鍵がないと開けられない頑丈な扉によって閉じ込められてるかも知れない。だから念のため、その鍵をここで探さなければならない」
「しかし、意外とそんなことは無かったりするかも知れませんよ」
「確かにそうかも知れないが、これはもしものためだ」
そう言いながら、シャインは部屋の中に入っていった。
「もしものためにで・・・・・・きゃあああああっ!」
ブリザは、部屋の中にある生々しい血痕と、何かが焼けた跡をみて驚いた。
「どうやらここでも、大きな戦闘があったようだな」
シャインは冷静に、セレビィを捕らえている檻の鍵を探していった。
「意外と結構あるもんですね・・・・・・鍵」
ブリザもズラリと並んだ鍵を見ながら探していった。
鍵には、【食堂】だとか【会議室】だとかが書かれてあるシールが貼ってあった。
「これも違う、それも違う、あれも違う・・・・・・」
二匹は必死に探していった。
だが、結局最後まで見つからなかった。
「リーダー、やっぱ檻の鍵すら存在しなさそうだと思いますよ」
ブリザは諦め気味に言った。
「ならば、やはりこの金庫の中に入ってるかも知れないな」
シャインは机の上にあった直径四十p大の金庫を見て言った。
「あれ? その金庫何処で見つけたんですか?」
「お前は気付かなかったのか? 結構目立つところにおいてあるのだが」
「ははは・・・・・・」
ブリザは笑ってごまかした。
大きな血痕に気をとられて、その金庫に気付かなかったということを恥ずかしくて言えなかったのだった。
そしてすぐさまシャインはその金庫を見た目に反して、軽々と持ち上げた。
2011/03/05 Sat 21:54 [No.162]
ゆとり
そしてそれをブリザの方に向かって持っていき、地面にすぐさま置いた。
「さてと、このまま開ければいいのだが・・・・・・」
シャインは金庫に着いている暗証番号を入力する装置を見てため息をついた。
「ある意味ここまでですか・・・・・・まあ、実はセレビィを捕らえている檻の鍵なんて最初から無かった、ということを知っていたらそんなことどうでもよかったと思えたんですけどね・・・・・・」
ブリザもシャインにつられてため息をつく。
「仕方ない、こうなったら金庫だけ壊して鍵を入手するしかないな」
「壊すって・・・・・・ええっ!?」
ブリザは一瞬ポカンとなった。
「鍵一個に対して妙に金庫が大きいから何とか鍵を気にせずに壊せそうだからな。それはそうと【ギガインパクト】を使えるか、ブリザ?」
「えっと、もちろん使えますけど、どうかしたんですか?」
ブリザは不思議そうにシャインの質問に答えた。
「ありがとう、答えてくれて。すまないが今からこの金庫を【冷凍ビーム】か何かで冷やしたあとに、【ギガインパクト】で金庫を殴ってくれないかな?」
「でっ、でも知らずの内に鍵ごと壊してしまったら・・・・・・」
「大丈夫だ、さっき言った通りこの金庫は鍵一個に対して妙に金庫が大きすぎる。だから鍵を左端の方に寄せたあと、ブリザはさっき俺が言った通りに冷やしたあと、右端の方を狙って殴れ」
「そ、そういうことなのですか! 分かりました、では喜んでお引き受け致します」
ブリザの顔が急に笑顔になった。
そしてすぐにシャインは、鍵を左端の方に寄せる為に金庫を立てた。
そしてそれを元の体制に戻し、金庫から離れたあとブリザにOKサインをだした。
そのOKサインを見たブリザは、すかさず【冷凍ビーム】で金庫をキンキンに冷やしたあと、【ギガインパクト】で金庫の右端をただ一直線に狙っていく。
そしてブリザは渾身の一撃で金庫の右端辺りを強く殴った。
鈍く大きな音が辺りに響き渡る------
「よくやった、ブリザ!」
そう叫んだあと、シャインはすぐさま右半分が粉々になった金庫の方に向かっていき、そこから一つの大きな鍵を手にとった。
その鍵には、【色違いセレビィのお部屋】と書かれたシールが貼られてあった。
ブリザは【ギガインパクト】を放ったせいか息を切らして疲れていたが、その鍵を見ただけで笑顔になり、体から疲れが抜けていくのを感じた。
2011/03/05 Sat 22:37 [No.163]
ゆとり
「よし、鍵を手に入れたしセレビィの詳しい居場所も分かったしある意味一石二鳥だな」「えっ?
セレビィの詳しい場所いつの間に知ってるんですか?」
「それは見上げれば分かるよ。」
ブリザは、シャインのいう通りに見上げた。
すると、支部の案内図が詳しく書かれてあった。
「ま、まさかこんなところにあったとは・・・・・・でも探す時間が短くなってよかったですね。」
「ああ、これでセレビィの居場所も分かったことだしそろそろ行こう」
そして二匹は部屋から出てセレビィのいる所まで駆け出そうとしていた。
が、先程のブリザが放った【ギガインパクト】のおかげで、部屋の近くにいたポケモンがシャイン達を見つけた。
「おーい! 侵入者を見つけたーっ! 直ちに捕まえろーっ!」
左から次へ次へ----
合計十一匹のポケモンがシャイン達の前に現れた。
「うわぁ・・・・・・うじゃうじゃとやって来てしまいましたね・・・・・・」
ブリザはシャインの耳元に囁いた。
「ああ、だがあいつらの共通点は岩・地面・鋼タイプのいずれかを持つ。だったら・・・・・・」
不意にシャインは口を大きく開けた。
そして一気にそのポケモン達に【ハイドロポンプ】を浴びせた。
岩・地面タイプを持つポケモンは一瞬にして倒れたが、それらを持たない鋼タイプのポケモンは何とか耐えることができた。
しかし、すかさずブリザが【冷凍ビーム】でフォローする。
相性はイマイチだが、さっきシャインに受けた【ハイドロポンプ】によって体力が半分もない状態になってしまった為か、結局倒れてしまった。
「ナイスフォローだ、ブリザ」
「お褒めいただきありがとうございます。これで、全滅ですかね?」
「誰も立つ気配がないということは、おそらく全滅してるだろう。それよりも早くセレビィの元に向かうぞ!」
「はっ、はい!」
そして二匹はセレビィの元へ向かって行った。
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「ざけんじゃねえよ、しね」
いのりは、苦戦していた。
「さすがイーブイ。動きが読みやすくて、倒すのに一苦労しないわ。」
ムウマージは笑いながらいのりに攻撃していった。
【挑発】と相手の特性【ふゆう】のおかげで、ハッサムのときに使った作戦は出来なくなっていた。
「ふっふっふっ、いつまで持ちこたえられ・・・・・・」
「いのりさん!」
いのりの後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。
2011/03/08 Tue 21:53 [No.166]
ゆとり
いのりの後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「いのりさん、鍵を持って・・・・・・って大丈夫か!?
沢山怪我してるじゃないか!」
シャインは大袈裟に驚いた。
「まさか、仲間がいたとはな。こうなったらまとめてやっつけて見せる!」
ムウマージは威勢よく叫んだが、何処か焦っていた。
「いのり・ブリザ、ここは俺が何とかする!
だから先にセレビィを連れてその檻からだせ!」
「はっ、はい!
では行ってまいります。ではいのりさんいきましょうか。」
「ああ、分かった」
そして二匹は扉の方に向かって歩いた。
「そう簡単に行かせるかっ!」
ムウマージはいのり達の方に向かって動こうとした。
「おっと、お前の相手はこの俺だが?」
ムウマージの前にシャインが立ちはだかった。
「貴様っ・・・・・・どきなさい!」
「残念ながらそれは無理な相談だな」
シャインは断として動こうとしなかった。
「こうなったあなたを倒すまで!」
すると不意にシャインに向かって【シャドーボール】を放った。
------------
同じ頃
「ひ、酷い・・・・・・」
ブリザはシャインに渡された鍵で扉を開けたがそこで見たのは、黒い電流を帯びた台座にある球体上の檻に閉じ込められた、黒いオーラを身に纏ったピンク色のセレビィだった。
いのり達は、セレビィのその姿を見て言葉を失った。
「セレビィさん! 今助けるからねっ!」
ブリザは一目散にセレビィの方に駆け出し
その球体の檻からセレビィを取り出そうとした----
「きゃあっ!」
それを触った瞬間、小さな悲鳴をあげブリザは、扉にぶつかるぐらいとんでいった。
「いててっ・・・・・・まだ大丈夫っ!」
「おい待て、あれを・・・・・・」
しかし、いのりの忠告を無視しもう一度セレビィの元に行った。
ついに、それを見兼ねたいのりは【シャドーボール】を何発も撃ち、電流を発していた機械を壊した。
すると、その球体の檻が急に消えた。
2011/03/08 Tue 22:15 [No.167]
ゆとり
「あ、あれ? 檻が急に・・・・・・」
「それを作ってた機械を壊した。先に周りを見ろ、しね」
いのりは呆れながら言った。
「ごっ、ごめん! あといのりさんありがとう!」
ブリザはさっきの自分の行動に少し恥じていた。
「早くセレビィをそこからだせ」
「ええ、ちょっとまって」
ブリザは急いで、セレビィを背中に乗せた。
「ここには用はないから外にでるぞ」
そういうと同時にいのりは扉からでた。
そして、あとに続きブリザも扉からでた。
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「よしっ!
いのり・ブリザよくやったな」
扉からでると、シャインが暖かく出迎えてくれた。
シャインの体には所々傷がついていて、少しだけ流血していたが、セレビィを載せたブリザ達を見るなり笑顔になった。
「リーダー・・・・・・怪我が・・・・・・」
ブリザは不安そうに声をかける。
「ああこれなら気にしなくていい。俺はまだ大丈夫だ」
そう言いながら笑った。
「おい、そのムウマージいつの間に倒した」
いのりはシャインのすぐ後ろに倒れていたムウマージを見るなり問い掛けた。
「お前達がセレビィを檻からだす間にだ。少し時間がかかったが、何とか倒せた。それよりも早く出ようか。もうすることがなくなったしな」
そして無事シャイン達はセレビィを連れ出すことに成功した。
2011/03/08 Tue 23:03 [No.168]