Net4u レンタル掲示板を作る
あきはばら博士
●ゆな(サーナイト♀)
主に言葉責めによる精神攻撃がメインで戦闘能力は低い、アタッカーよりもサポート向き?
言うだけ言っていざ戦闘になるとテレポートで逃げ出す。
●斬(ハッサム♂)
ライトメタルの効果で速さが増したハッサム、高火力準速攻アタッカー。
そのうえ耐久が高い、戦いのプロだけあって弱点が無い。
●ロサラ(ロコン♀)
優秀な特性により積み技無しで高火力の炎技を叩き出す準速攻アタッカー。
加えて豊富な妨害技が厄介、むしろその妨害技がメインだろう。
●ケイタ(イーブイ♂)
進化に期待。
●リュナ(チョロネコ♀)
いたずらこごろによる補助技中心に戦うことになりそうだが、成長に期待。
●空色代吉(トゲキッス♀)
味方へのサポートとソラスラッシュを中心に、物理攻撃も特殊攻撃も出来る補助兼両刀アタッカー。
困ったときのソラキッスさん。
●秋葉(ライチュウ♀)
すばやく積んで確実に攻撃を当てる、合理的な戦い方をする。
●クルーザ(フローゼル♂)
アクアジェット!アクアジェット!アクアジェット!アクアジェット!アクアジェット!アクアジェット!アクアジェット!アクアジェット!
●ABA(アバゴーラ♀)
超超超強いモブキャラ、戦い方知らない人は死ぬ、殻破り積みからの速攻アタッカー
●ジェム(ドレディア♀)
準速特殊アタッカー、だがすぐに裏切ることになりそう。
●いぬ(ユキメノコ♀)
ひたすらにネガティブな毒吐きで言葉責めをする。
ゆなさん同様に戦闘能力は低いと見られる。
●シュガー(クマシュン♀)
読めない、わからない、なぜか強い。
●セクト(ルカリオ☆♂)
計算高い戦いを好み、戦い方にこだわる妨害サポート型。
毒やマヒでじわじわと相手を追い詰める。
●朱鷺(トロピウス♀)
相手の攻撃を上手に受けつつ積み技を重ねて、能力の底上げをする鈍足耐久型アタッカー
可も無く不可も無い安定したステータスと、豊富な回復技が売り。
●ルナサ・クリスティ(キルリア♂)
他のキャラとの兼ね合いを考えるとサポートよりも攻撃型だろうと思う。
●ライパ(シュバルゴ♂)
もう説明が要らないような、鈍足高火力アタッカー。
一匹狼で複数戦を嫌い単体で戦うことを好む。
2011/05/23 Mon 00:12 [No.352]
ゆな
風来ピカチュウの戦闘スタイル
・ピカ自体は(固体値的意味合いで)普通の個体で、レベルが高い+電気玉持ってる+ボルテッカー覚えてるから通常より強いだけ。
・逃げ足はベラボォに速い。特性「にげあし」なのかと錯覚するぐらい高確率で逃げ出せられる。
・人間の知恵を持っている為、その辺を最大限利用する。どっちかっていうと精神的攻撃の方が得意。でも傍観者スタイルが好き。
・戦う<<<<<逃げるが最優先。基本、ドリメのあきはばら博士同様に裏で暗躍タイプ。自分自身の存在感も一応利用してるが、戦闘自体は進んでやろうとしない。
・戦闘する場合、まずは手持ちポケモンを使ってのトレーナースタイル。その後手持ち全滅後、出撃。ただし狙うのは不意打ち、トレーナー本人、などと邪道・卑怯スタイル。とにかく己の生存第一。
・ただし風来ピカチュウにとって「物語のフィナーレ」に近い状況下であるならば、全力バトルに切り替わる。
・そしてどんな結果になろうとも、己が納得できる終わり方になれば勝敗がどうなろうとも自ら死を選ぶ。満足できれば、すぐ死ねる狂った精神を持つ。
・トレーナーとしての実力はジムバッジ制覇は可能だが、四天王戦は突破できるかどうか微妙。少なくともチャンピオンには負ける可能性が高い。理由:連戦が苦手+実力差。
・手持ちの選択基準:「自分に忠実」「命令に沿える強さと知能」「目的の為に使える駒かどうか」
・とにかく実力はあるが無駄な戦闘・労働を嫌う為、戦う・捕獲するにはまず逃げられないようにしなければならない。
・その後ピカ含めて八体のポケモンを叩き潰し、敗北させろ。ただし状況によってはピカが最高に満足したまま目の前で自殺するので、注意。
・防衛として自分自身をモンスターボールで捕まえてる状態にしてるので、ボール捕獲は無理。ボールはピカ自身が所持。
・ピカ本人は他人への興味無し。興味あるのは「物語」と例えられるほど大きな事件を如何に楽しく理想的に傍観できるかどうか。
・その「物語」に関わる人物・関わってくるだろう人物には興味を持ち、接触する。結構選り好みするが、必要となれば表に出てくるなどと策実行してる時は行動的。
・かなりのサバイバル精神であり、飯ならば何でも食える。死体? 人肉? それしかないのなら、それを食うのみ。
・挑発には基本的に乗らない。究極利己主義の傍観好き、面白い物語を最期まで見る事が出来れば幸せな理知的狂人。
・「悪意」の化身ともいえる存在。おかげでピカチュウなのに、ラスボス、と良く言われる。
・その悪意ゆえに己がラスボス、もしくはそれに近い立場にいる状態で物語がクライマックスの時のバトルは、寧ろ進んでやる。そしてハッピーエンドになろうがバッドエンドになろうが、自殺する。
・だって自分の死さえ「物語の一部」なのだから。
風来メタモンの戦闘スタイル
・ぶっちゃけチート。外見+大きささえ除けば、(伝説・幻は流石に無理)何にだってなれる。能力もほぼ同じ。
・外見は顔がメタモン、大きさは最大でピカチュウレベルにしかなれない。本当に見た目だけが駄目。中身は完璧。完璧すぎる。
・本人は呑気で穏やかな気質(女の子より)であるものの、内面は完全ピカ最優先。他人どうでもよしなドライ。その為、ピカの命令には絶対従うし、ピカの邪魔者は無言で即行排除。
・機転と応用力、判断力が抜群に高い。またピカ程ではないが人間レベルの知能を持ってる為、こっちもそれなりに頭を働かせられる。
・ピカのスタイルを誰よりも理解している為、チームワークは抜群。戦闘能力だけ言えばメタモンの方が万能且つ強い。ピカの手持ち含めれば、ピカメンバー最強クラス。
・まずこっちから倒せ、変身させる間も無くボコれ。余裕を与えたらメタ無双になるぞ。急所狙って潰しにかかるから、ガチで。
・先にピカ倒そうとしたら、メタからのカウンターをもろに喰らう事になるぞ。ピカに手を出す=メタに喧嘩を売る。
・道具や武器といった無機物にもなれる。こっちは完璧。そういった無機物になった場合、行動制限はつくが完全に動けないというわけではない。
・ピカ同様に傍観好きであり、その為の努力は惜しまない。時に別行動をとり、暗躍もする。ピカの手持ちに簡単な指示は出せる。
・こっちもモンスターボールを使ってる。偶にピカの七番目の手持ちになっている。
・「物語」としての死をピカが選ぶというのであれば、共に死ぬ事を選択する。望まぬ死が襲い掛かるのならば、問答無用でその死の元凶を潰す。
・天地がひっくり返ろうとも、絶対にピカチュウを裏切る事はしない。
2011/05/11 Wed 23:15 [No.334]
あさぎり羅一
「DJマグナpresents radio
“LEGENDALY WINGS”!!」
―――――――――――――――――――――――――
「長く、苦しい戦いが……ついに、終わりを迎えました。
マルクとガウリイル。2人の壮絶な闘いはまさに最終決戦に相応しい死闘と言えるでしょう。
ほどなくして現れた長老カイリューによるDCの再建も順調のようです。……新たな一歩を歩み始めたDCのこれからに、僕は期待します。
これでもうDCの恐怖に怯える必要はなくなったのですから。」
―――――――――――――――――――――――――
「この世界にやってきた元・人間のポケモン達も皆、人間界へ帰る事ができたようです。もちろん、リタイアした方々も。
………無事だと知っていても僕は不安でした。多分、心のどこかで『リアイアした人は本当に死んでしまったのではないか』と思ってしまっていたんだと思います。
全員無事に帰還できたという報告を聞いた時は本当に安心しました。おかしいですよね?リアイアしたからって本当に死ぬわけではないというのに。あはは…。
でも、…………………本当に良かった。」
―――――――――――――――――――――――――
「そして、現実世界であきはばら博士から語られる真実・或いは仮説。
結論から言えば、全ての謎が解き明かされた訳ではありませんでした。
ですがDCのガウリイル…そしてDMのゴットフリート、2人は確かな信念を持っていました。それはとても正義や悪といった言葉では表現できない……いや、どちらもそれぞれの正義を信じていただけだったのです。
そもそも語り手であるあきはばら博士の立場は中立。それだけではありません、彼女はマルクが負けた時の事すらも想定していたのです。
全ての出来事は……………………………彼女の掌の上の出来事だったのかもしれません。」
―――――――――――――――――――――――――
「物語が幕を下ろした時、この放送の役目も終わります。
その時“執筆者達”を導いてきたラジオはノイズを発するだけのただの箱と化すでしょう。
僕は導く者、DJマグナ。物語を紡ぐ“執筆者達”の元に現れる存在。
もしかしたら彼らの役目までもが終わったかのように見えるかもしれません。
しかし彼らの執筆は止まらない。
一つの物語が幕を下ろした時、また新たな物語が幕を開ける。そしてまた別の物語が幕を下ろす。それは際限なく続いていく執筆の連鎖。
物語が存在する限り僕も存在し続ける。
いずれ生まれ来る新たな物語を通して、僕は再び“執筆者達”を導く為に現れるでしょう。
それまで、
しばしのお別れです。」
―――――――――――――――――――――――――
「このラジオを聴いてくれた全ての方々に、最大限の感謝を込めて。
本当に、ありがとうございました。
僕ももう行かなければなりません。
次'の'世'界'へ'。
Dream Makersの最新情報をお伝えしてきた番組、LEGENDALY WINGS。パーソナリティはDJマグナでした。
またいつか、どこかで会いましょう。 ――――――――さようなら!」
『“LEGENDALY WINGS” この番組は旅猫堂の提供でお送りしました。』
―――――――――――――――――――――――――
2011/05/04 Wed 01:04 [No.318]
あきはばら博士
設定を読んでいてタツヤを戦わせてもいいんじゃないのか?という思いと、杏子は展開上出す必要がないんじゃないかと思ったのでそれを元に設定を書いてみました。
暁美ほむら
主人公。無かったことにされた世界の記憶を持つ魔法少女。クールな雰囲気で芯の通った強さと優しさを持つが、病弱さは治ってない。
高校生になった現在も仲間達と共に魔法少女として戦う一方で、必要以上にタツヤと接触を繰り返した結果、彼を魔法少女として目覚めさせてしまった。反省はしたがその変身後の姿を見てどうでもよくなったようだ。
弓矢を武器として使用する他、翼を展開する能力も持つ。また、活動半径を広げるためにバイクを使用している。
鹿目タツヤ
鹿目まどかの弟だったかもしれない少年。6歳の小学校一年生。
かつて遊んでいたまどかという存在は消えたが、ほむらを「ほむら姉ちゃん」と呼んで慕う中で『早く大人になって一緒に戦いたい』と強く願うようになり、魔法少女としての素質が目覚め、キュゥべえと契約する。
しかし、幼稚園卒園程度の情緒(オバケを信じる精神年齢ってこと)のために変身までが遅い。
ちなみに、彼が本当に戦える年齢になるころにはほむら達は少女じゃないので、その願いは“絶対に叶うはずがない願い”なのである。
鹿目タツヤ(魔法少年)
変身することで高校生くらいの姿になる、テーマカラーは薄水色、能力は時間加速。
体と共に心も成長しており、母親に似て自信に満ち溢れた性格と口調をしている、したがって変身前とは性格が違いまるで別人。でもほむら姉ちゃんと呼ぶ。
「二次性徴に入る前の時期は女と男の両方の心を併せ持つ」という裏道を用いて魔法少女契約をしたので魔法の力は弱いが、通常は女子に行われるはずの肉体強化の恩恵を高校生男子の体で受けるために、純粋な腕相撲ならば五月スズにも負けないはず。
その能力は自分も含む物質に影響される時間を加速させるという、かつてのほむらの能力の劣化相互互換。
巴マミ
ほむらと共に戦う魔法少女。
ほむらと同じ高校に通っている。物腰の柔らかさは相変わらずで、チームのまとめ役を務める。仲間達と共に魔法少女として戦う内に成長し、現在は男女問わずに広い顔を持つようになっており、今回の敵である五月スズとも一時期共闘していた事があった。タツヤが変身することには反対をしている。
佐倉杏子
現在は母方の祖父母の家に預けられて遠くに住んでいる。たまに遊びに来てほむらと共に戦う魔法少女。
タツヤとも面識があるが、あまりいい印象は抱かれていない。
キュゥべえ
願い事を一つ叶える代わりに魔法少女としての契約を結ぶ『魔法の使者』で、またの名をインキュベーター。倒した魔獣から得たグリーフシードからエネルギーを採取するために、魔法少女達と行動を共にしている。
今回の敵である五月スズの素顔を知る数少ない存在。そしてタツヤに『魔法少女の契約』をした存在。
五月スズ
本編の敵。魔法少女でありながら魔獣を増殖、進化させる『悪の魔法少女』。
天上天下唯我独尊を絵に描いたような性格で、『力』を手にする事に強い執着を見せる。魔法少女となった願いも『力』に関連するものらしい。自らの力を知らしめて世界の頂点に立つという目的のために魔獣を操り、絶望をばらまいていく。イメージカラーは黒で、サムズダウンが決めポーズ。
武器は斧で、投擲武器としても使用可能。『力』の願いで魔法少女になった経緯から高い戦闘力を持ち、ほむら達を窮地に陥れる。
男女差のコンプレックスが『力』の願いのきっかけなのか、タツヤの存在が逆鱗に触れたようで、タツヤへも執着して狙う。
2011/04/30 Sat 23:13 [No.306]
あきはばら博士
じぶんなりにあらすじをまとめて感想を書きました。
登場人物まとめ
佐藤勝哉…読者の視点となる主人公、中学生。
夜行奏……若死にする血統を持つ月華の少年、勝哉と同じ中学。
住吉茜……姉、『月華の呪』を買ってくる。
住吉緑……妹、奏と恋心を抱き合う相手。
あらすじ
佐藤勝哉は引越し先で夜行奏という少年に出会い、すぐに友達となる。
奏には大人になる前に死んでしまう呪われた血統の月華であるという秘密を持っていた。
奏は生への執着が無かったが勝哉との関わりで月華の運命を背いてでも生きようという意思が湧いた。
二人は住吉茜と住吉緑の姉妹に出会い、奏と緑は互いに惹かれあうが、奏は自分の運命に邪魔されて踏み込めない。
そんなある日、茜は京都で買って来たファンタジー小説『月華の呪』を持ってくる。勝哉と奏は驚き、それがフィクションでないことを確信する。
『月華の呪』には月華の歴史と呪いの詳細が書かれており、同時に奏の死ぬ日付までも分かってしまった。
どうすることも出来ずに死ぬ日を迎えてしまった奏、そこに緑が訪れる。
そこですべてを知った緑に変化がおきる、緑は月華の呪いの元凶を作った日読の末裔であり、日読の魂が彼女に憑き降りたのだ。
同時に呪いの元凶を作ったもう片方の月読の魂も奏に憑き降りて、日読と月読の力によって月華の呪いは消滅する。
しかし、呪いの日を迎えてしまった奏は死に、月に召されることは止められない。
「侘びとして願いを叶えてやろう」と言う月読に、勝哉は「奏を死なせないでくれ」と頼むが、月読は「自分は奏の望みをかなえるのだ」と言って頷かなかった。
そして。
奏を救えなかった勝哉は悲嘆に暮れるが、日読が憑いたことで倒れてしまった緑のお見舞いであることに気がつく。
緑が奏のことを忘れている。緑だけではない。誰もが奏など最初からいなかったかのように忘れている。
「月に召された月華を、誰も覚えておくことはできない」と『月華の呪』には書かれていた。
しかし勝哉は覚えている。それの意味するところは、その願いは「勝哉に自分を忘れて欲しくない」という内容だったことだったのだ。
感想
すごく面白そう、読みたい。
完成さえすれば賞を狙えるだけのストーリーであると思う。
ただし、それだけ膨大な文字数が必要になって書き切るだけの精神力が続くかは心配。
スケールが大きい話なので、書けないと判断したら温存するのもいいかもしれない。
江戸時代までの日本は農業に便利な太陰暦を採用しており、太陽暦は明治からです。
呪いを解く手段がやや強引でかなりファンタジックになっているが、前半では現実的な恋愛が繰り広げられており、書きたいことが2つになっている。
1つにまとめる必要は無いが作品全体の雰囲気もあるので兼ね合いを意識するといいかも。
どうでもいい余談
あらすじを読んでいて、勝哉×奏のCPが頭から離れなかった。真理子って誰?
奏を女性にして、緑を男性にするのも面白い話になるはず。
2011/04/25 Mon 00:59 [No.278]
あきはばら博士
アイビスは“インファイト”で殴りかかる。
「は、ああああああ!!!」
この状況下で守りに入ると削り落とされることは、ジャグラーがカール戦で身をもって知っている。
ここはジャグラーも“インファイト”で応酬せざるを得なかった。
「――二段突き!」
「ゲホっ」
「下段払い!」
「ぐっ」
「三段返し斬り!」
「うごごっ」
「巧み追拳っ!!」
「ぐあぁ」
……とは言え、やや一方的である。
「ややや、やるなクール…お前が誰であろうとも、あの人の為にお前を倒して生きて帰る!!」
負けるわけにはいかないと、声を震わせて、さっきよりも強い“インファイト”を繰り出す。
「私を倒すだと? その傷だらけの体で、勝てると、思っているのかっ!」
「舐めるなあ!!」
アイビスの顔面をぶん殴るが
「ふんっ」
そのまま“しねんのずつき”で迎えうたれる。
そのインファイトの隙をジャグラーは見逃さなかった。
「甘いぜ……倍返しだぁ!!」
ここぞというタイミングでジャグラーは“カウンター”を打ち込もうとする。
避けることができない絶好のタイミング!
ただ、問題は『相手の両腕が空いている』ことだった。
「……読んでいましたよ」
ジャグラーの腕を逆手に捉えて、攻撃を流しつつ、足払いと共にジャグラーを投げ払う。
(……読まれていた!?)
投げられた後、ゴロゴロと転がって受け身をとるが、そこに複数の“サイコカッター”が、ジャグリオに向けて飛ぶ。
「!?冗談じゃねえ、あんなのに当たったら真っ二つじゃねえか!」
“かげぶんしん”で回避して、分身をサイコカッターに突っ込ませて相殺させる。 アイビスは少し離れたところから“サイコカッター
”を撃ち続ける。
アイビスはメタモンだ、体力が常人の半分くらいしかないため、接近戦を続けるのにも限界がある。このまま行けばジャグラーよりも先に削り負けてしまう。自然とアイビスに冷や汗が浮かんでくる。
だが、そこで勝負は意外な形で決着が付くことになった。
「……くっ!」
と、ジャグラーがサイコカッターから避けるために“あなをほって”地中に逃げたのだった。
「……墓穴を掘ったか?」
アイビスは“じしん”を撃ち込む。
地中にいる限りジャグラーは絶対に避けることができない、それまでの戦いで受けたダメージでそれがとどめの一撃となった。
こうかはばつぐんだ!
――あれ、ここはどこだろう?確か、朱鷺さんにやられて……そのあとに誰かがラプラスさんが死んだなんてことを言ってきて……
――大きな衝撃があった、地面が揺れた? 地震かな?
――あれ……?何か、見える……?ルカリオと、エルレイド……?あれ、でもあのルカリオは……
――いけない。ここで見るだけなんて……助けなきゃ!
「……ふう ……か、勝った。でしょうか?」
アイビスは地面に潜ったジャグリオを引っ張り上げて、ため息をつく。
「これが、もしも…… クール様だったら、きっと簡単に勝てたのでしょうか……?」
そして満身創痍の自分を見る。
「やだ……まだ死にたくはない……」
「……ああ、私にはまだまだ、 クール様には、到底敵わないです」
自分を軽く自嘲するように、そっと微笑みを浮かべる。
「く・・・そが・・・」
ジャグラーはアイビスの顔を殴ろうとするが、腕に力が入らない。
「有言実行ほど難しいことはないな。私の勝ちだ。さて」
そこで腕の刃を振り上げた。
「ッ!!」
彼女の体はいつの間にか動いていた。 部屋から出て、ルカリオの前に出る。そして、ルカリオを守るように“リフレクター”を展開す
る…!
「!?」
突然展開されたリフレクターにに驚き、ハッとしてアイビスは部屋の入り口の影を振り返る。
「あ……う……?」
半ば覚悟を決めたジャグラーも驚く。
――この時、どうしてボロボロだったのに動けたのかわからなかった。
――不思議に思った。普通なら動くことすらままならないのに。激痛を感じるのに。
――ただ助けたい、その気持ちだけで動いた。痛みは感じなかった。
――そして、ドアを思い切り開け、今まさに刃が振り下ろされようとしているエルレイドの前に立ち――
一体、何が起こったのかジャグラーには自分でも理解ができなかった。
突然ドアが開いて、一匹のエーフィが彼の目の前に現れ、リフレクターで庇ってくれた。
だが、このエーフィは……もしかして。
「シャドーボールっ!!」
「ぬぅ……!」
(間違いない。この人は、俺が絶対に守り抜くと決めた――)
「フィリット……さん……!」
今まで何度か、歴史の資料でジャンヌ・ダルクなどの戦う女性をジャグラーは見たことがある。
その時キレイだな、と何度か思ったことがある。
しかし、そんなのとは比べ物にはならないくらい、今の彼女は美しかった。
「おとなしく寝てると思ってましたが動けたのですか……」
アイビスには焦っていた、これ以上は戦えそうもないのに連戦は辛い。
「電光石火…!!」
フィリットはアイビスに向かって“電光石火”を放ち、突き飛ばすことでアイビスとジャグリオとの距離を取らせる。
「まったくもって予想外だ」
とフィリットから少し距離を取り、アイビスは苦々しく呟く。
「……フィリット、さん。……だめだ…逃げ…ろ」
「ううん逃げない……ここで、逃げられないっ!」
「フィリットさんが、敵う相手じゃないんだ…」
「で、でも」
「あ」
アイビスはそこで彼の言っていた『大切な者』が誰かを悟った。
ならば、これ以上は無粋だろう。その痛みは与えるものじゃない。クールではなくアイビスの考えとして、ここは身を引くべきだと思っ
た。
「……指令にない戦いをする気はない」
なるほど確かに、守れる力はあったようだ。彼自身は負けたが、このまま戦った場合は確実にアイビスは彼女に負けるだろう。
自分が死んではいけない。これはクール様からの命令だ。
「悔しいがここで身を引こう。止めはさせなかったがもうその状態では邪魔はできまい、目標は達した離脱する」
アイビスは“テレポート”を使い、姿をくらませた。
「ッ……逃げた………っと…!!」
アイビスがテレポートで離脱したことを見送ったあと、フィリットはすぐにルカリオ――ジャグラーの元へ駆け寄る。
「ジャグラーさん……ジャグラーさんだよね!?」
「フィリットさん……フィリットさん!……わああああああぁぁぁぁぁ!!」
「え、ちょ・・・じゃ、ジャグラーさん!?」
ジャグラーは、フィリットに抱きついて泣いてしまった。
正直、泣きたいほど怖かった。……せっかく最愛の人と出会えたのに、ここで死ぬのが怖かった。死にたくない。生きたい。
普段は泣かないのだから、ここで思い切り泣いておこう。そうジャグラーは思った。
「大丈夫だよ、ジャグラーさん。大丈夫……もう何も怖いものはないから……」
よしよし、とフィリットはジャグラーの頭を撫ぜていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あれから何分か経っただろうか。
俺の涙も止まり、フィリットさんはさっきからずっと笑顔でこちらを見つめている。
「ねえ、ジャグラーさん。」
「ん?何だい、フィリットさん。」
「一つ聞きたいことがあるんだけど・・・」
「?」
「なんでGTSで治療してたジャグラーさんが、ここにいるの!?」
・・・え、今まで気づいてなかったの!?いや、それともあえて突っ込むのを待ってた!?
まあ・・・どっちにしろ、驚いても仕方ないよな。だってあの時はすでにフィリットさんはいなかったし。
「実は、GTSに突然押し掛けてきたヨマワルとニャースの行商が来てな。そいつらに、アイテムをもらったんだ。それを使ってここまで
元気になったんだ。」
「そうなの・・・よかった・・・本当に、無茶ばかりして・・・あの時、私がいなかったらどうなってたかわかるでしょ・・・?」
フィリットさんの目から、涙が出てくる。
・・・やっぱり、無茶したのがまずかったのかな。
「ラプラスさんも死んで・・・ひっく・・・ジャグラーさんまで死んじゃったら・・・私、どうすればいいのかわからないよ・・・!」
「え・・・?ラプラスさんが・・・!?」
あのラプラスさんが死んだ・・・?ウソだろ・・・?
いや・・・でも、あの時のクールはわずかだが、波動が違っていた。ということは、ラプラスさんと戦って・・・。
でも・・・あのラプラスさんが死ぬはずが・・・。
「フィリットさん」
「・・・!」
俺はフィリットさんを引き寄せて抱きしめる。
ポケモンとは言え、温かい。人と同じくらいだろうか。
「フィリットさん。俺は、あなたが俺に思いを告げてくれた時、俺は嬉しかった。あなたがそんな風に思ってくれることがうれしかった。
俺も、あなたのことが好きだ。」
「・・・!」
「だから、フィリットさん。俺はあなたを守り続ける。あなたを残して、死んだりはしないよ。」
「ジャグラーさん・・・」
俺はフィリットさんを強く抱きしめた。
俺はもう彼女を悲しませない、心の中でそう誓った。
2011/04/13 Wed 01:08 [No.235]
あきはばら博士
クールに変身してエルレイドの姿になっているアイビスは、途中である違和感がして来た道を戻り、先程のジャグラーの部屋の前に立つ
。
そして、超能力で中に誰がいるかを調べ取る。
……いる。
「……やはり、おかしい、人数が多い」
―――カギはかかっていない。アイビスはそっと扉を開けた。
そこにいたのは、パッチール、ジュプトル、エーフィ、トロピウス、そしてルカリオ。
全員に生命の炎は消えてない、前者3人は分かる、突入して来た者と種族が一致する。トロピウスの朱鷺も分かる、前者3人らと戦って
勝った上で捕虜として監視していたのだろう。
だが、あのルカリオは……かつてDCにいたジャグラーだ。
彼は確か、カールと刺し違えて重傷だと聞いていたが、そんな体で何故戻ってきたのだろうか。
おそらく、監視していたトロピウスの朱鷺と戦い気絶させた後、ここでぬくぬくと休眠を取っているのだろうと、アイビスは考えた。
のんきに眠っているルカリオを“サイコキネシス”で持ち上げ、部屋の外に放り出す。そして、部屋を出てドアを閉めた。
「いっつつ……くそ、誰だ……?」
「お前もかのファビオラ氏のように、ひっそりと暮らしていれば手出しをしなかったものを。何故わざわざ我々に牙を向ける?」
「!……クール!?」
どうやら先ほど放り投げた時の衝撃で目を覚ましたようだ。
クールの姿に変身しているアイビスを見ると、すぐに戦闘態勢に入った。
「目が覚めたようだな。いまさら戻ってきてなんとする? お前の居場所はここにはないぞ」
「……ふん決まっているだろ。俺がここに戻って来た理由は、仲間の手助けさ。俺一人だけ寂しくベッドで待っているというのはごめんだ
からな」
「それで倒された仲間を回収してきたというところか?」
アイビスは腕を組み一瞥する。
「少し違うな。護衛、ガードマンさ。生憎ここにいる人達は生きててもらいたいからな」
「そうか、そういうからにはその者たちを巻き込みたくないんだろう?」
アイビスは静かに殺気を放出する。
「違うな。“お前が俺に倒される”のさ。それに俺にはまだやりたい事もあるし、あの人に伝えたい事もあるからな!」
「伝えたいこと、か……。 ならばお前に、一つ聞くことがある」
「ん?」
「……何故、お前は裏切った揚句かつての仲間と戦う道を選んだ? お前がカール氏の独断で切り捨てられた事は知っている。私に助けを
求めるか、そのまま戦いの舞台から降りればどうにかしてやったものを……」
「ああ、俺も一度は考えたよ。DCに戻ろうともした。……けどな、それをするということは、誰かが悲しむんだよ」
「何?」
「こんな俺でも、仲間だと思ってくれる人達がいる。こんな俺のことを好きだと思っている人がいる。そんな人達を置いて、今更DCに戻
るなんて……絶対に出来ない」
……予想外だ。まさかあのジャグラーがそんなことを言うとは。
少し奴を低く評価していたようだな……。だが……。
「それに……俺にも絶対守りとおさなければならない大切な人がいるんだ。……俺は、その人のためにDMの一人として戦う。その人のた
めにも、俺は両腕が千切れたって戦い続ける!これが俺の正義だ。俺が貫き通すと決めた、正義だ!!」
「黙れ! お前に愛する者の何を語れるのだ、必死になって戦ってそれで護れるものだと思っているのか! それがお前の正義ならば。…
…いいだろう」
アイビスは、彼女が愛した者と同じ形の腕の刃を、ジャグラーに真っ直ぐ向ける。
「大切な人を守る、それも正義の一つだが。青二才が言う世迷い事じゃない、その正義の重みに負けて貫き通すことなく、ここで散ること
になるだろう!」
もはや話など無用、腕の刃を構える。
「行くぜ、クール!」
「来い、ジャグラー!」
「らああああああぁぁ!!」
叫び声と共にジャグラーの腕から波動が放出される。
ルカリオが得意とする“はどうだん”だ。
しかし、アイビスにはその程度の技は通用しない。
「ふんっ」
“はどうだん”の波動を“リーフブレード”で真っ二つに切り裂く。
さらに、そこから“サイコカッター”を繰り出し、一気にジャグラーを追い詰める。
「ッ!」
だが、その攻撃は相手の影をしっかりと捕らえていたが、素通りする結果に終わる。
「何!?……」
“かげぶんしん”と“みがわり”を複合させのだろうとアイビスは瞬時に判断を下す。
(どこでそんな技を……!? ……やはり、甘く見すぎていたか)
“かげぶんしん”単体では時間がたてば消滅する上に、攻撃されればすぐにばれてしまう為、時間稼ぎにはあまり向かない。
しかし、そこに“みがわり”の効果を加えれば時間がたっても消えず、本物そっくりの分身が出来上がる。
だが、それには身代わりの効果と影分身の能力を調整する必要がある。それを軽々こなすとは……。
「言っただろ、クール。俺は大切な人を守るために戦い続けると。そのためなら俺はどんな技だって使う。」
「そんな技で倒せるような私だと思わないほうがいい」
アイビスは高まる気持ちを落ち着かせ、めいそうに入る。
「そうかい。最初からそんなこと思ってないからな」
波動の力で骨棍棒に似た物を作り出す。武器にもなる“ボーンラッシュ”の準備である。
「その杖、ボーンラッシュか……」
腕の刃を光らせて、構える。
「おらあ!!」
「ふんっ」
脳天目掛けて振りかざされた骨杖を、アイビスは頭上に光る刃の両腕を添えることで、防ぐ。
「甘いっ」
そして流れるように、アイビスはそのまま前へと踏み込んで“つじぎり”をする。
「いっ…!っつー…やりやがったな!!」
「望むところだ」
ジャグラーは接近したポジションを生かすために“インファイト”へと移行するが。アイビスも同じ技“インファイト”を繰り出す。
「あがががが っ…!くそ…!」
インファイトの打ち合い。
格闘技はルカリオにとって弱点もあるために、インファイトの打ち合いではジャグラーが圧倒的な不利となるのだ。
こちらの攻撃がすることで相手は一定範囲に近づいてこれずに続いている状況下で手を休めてしまうのは危ないとは言え。この状態は明
らかに不味い。
「冗談じゃねえ…ここで死ぬことはダメなんだよ!」
ジャグラーは“インファイト”をやめて“こらえる”を繰り出す。
「お前をこのデパートコンクエスタに連れてきたのは私だったな、だがどうした? あの時のような眼が、無いではないか」
アイビスはジャグラーが狙うカウンターを読んだ上で、“インファイト”を解除してバックステップをする。
「お前の考えなど、お見通しだ」
すばやく“サイコキネシス”を叩き込む。
「…っ…あの頃の俺は、腐ってたからな。だけど、今は違う!」
中距離からの攻撃を耐えながら話す。
「今の俺には、守りたい仲間が!大切な人がいる!だから昔の俺とは目が違うんだ!」
「ほう、 ならばこんなお前には、本当に、大切な人や愛すべき人を守るだけの力があるというのか?」
「あるさ!だから俺は、お前を倒し、生きて帰る!!」
ジャグラーの瞳を見つつ、アイビスは応える。
「立ち向かえる力、守るための力。守っていくことそれは攻撃を叩き出すより難しいものだ。助けになる。力になる。心に身体が追いつい
ていなければ、それは単なる弱い者の遠吠えだ!
(だから自分はあの方の支えになると決めていて表には出ないようにしていた!!自分にはあの方の横に立って戦うための力が圧倒的に足
りない!!)
そんな遠吠え戯言など、私には通じぬ」
アイビスは、下から上へと直線を何度も描くように素早く腕を振り上げる奇怪な舞、つまり“つるぎのまい”に移行する。
「遠吠えかどうかは、決めつけるにはまだ早いんだよ!」
“りゅうのはどう”をジャグラーは発射する。
「そう、確かに早いかもしれませんね」
しかし、それを“サイコキネシス”で相殺する。
(ジャグラー、貴方がポケモンになってから暫くたったとはいえ元人間。そこまでその力を使いこなすようになるとはまったく。侮れない
ものです。私も隠していた自分が出てしまって、クール様にはなりきれずにいます。しかしこれは自分の勤め、少なくともこの戦いの最後
までは“クール”として戦うことにしましょう)
「構えなさい。 言うだけの理想で終わるか意志が肉体を凌駕するか。私には今信念がある。さぁ、お前の信念はどこまでだ? 吠えるだ
けならだれにでも出来る。続きをしようじゃないか」
「……ああ。いいだろう。…行くぞ!!」
たっ、と
駆け出してジャグラーは“シャドークロー”を仕掛ける。
アイビスはリーフブレードでそれを受けるが、ジャグラーは“みがわりかげぶんしん”のテクニックを再度使用して、技のタイミングをずらしてインファイトを叩き込もうとする。
それは実体であるために、必中技をもってしてもジャグラーを捉えることが出来ない。先程のインファイト合戦で相手の防御は大きく下がっている、クリティカルヒットすればジャグラーが大きく有利になれるだろう。
だが、アイビスは速攻先制技である“かげうち”を瞬時に使用することで、相手の技の発動時に攻撃を挟み込んだ。
つまり、身代わり分身はタイミングを外し、インファイトは使うことが出来ず失敗することとなったのだ。
気がつけばジャグラーの目の前にアイビスはいた。
ここはインファイト圏内だ。
2011/04/13 Wed 01:07 [No.234]
あきはばら博士
気が付いたらクルーザ様とのバトル
そしていつもかみくだくで死ぬ
諦めずにもう一度挑戦するけど、すぐにやられてしまうよ
レベルさえ上げていれば、なんとか勝てると思ったけれど
何回やっても、何回やっても、クルーザ様倒せないよ!
あのフローゼル、見た目以上に打たれづよい
後ろに下がって距離をとってもすぐまた距離を詰められる
補助攻撃も試してみたけど挑発相手じゃ意味がない!
だから、次は絶対、勝つために僕は叶人さんだけは最後までとっておく
気が付いたら体力もう少ししかない
そして、いつもそこで木の実を使う
諦めずにクルーザ様までたどり着くけど、あっけなく負けてしまう
ラヒトを仲間にしとけば、楽にクルーザを倒せるけど
何回やっても、何回やっても、ラヒトが倒せないよ!
あのムクホーク、あいつの攻撃半端じゃねぇ
素早さ重視で避けてみたけど、すぐに攻撃当てられる
あきおさんで挑んでみるけど素早さ低けりゃ意味が無い!
だから、次は絶対、勝つために僕はラク君だけは最後までとっておく
(〜間奏〜)
倉広叶人で挑めば、楽に倒せるはずなのだけども
何回やっても、何回やっても、クルーザ様倒せないよ!
あのフローゼル、相性ついても勝てない
素早さこっちが上回っても、しっぺがえしを決められる
電光石火も試してみたけどアクアジェットには敵わない!
だから、次は絶対、勝つために僕はフィーレンさんを仲間にしておこう
2011/03/23 Wed 02:35 [No.204]
あきはばら博士
ガウリイルが死に、デパートコンクエスタはリーダーを失うことになった。
そのリーダー不在になったその場に、朱鷺さんがあるポケモンを連れて現れた。
「ふぉっふぉっふぉっ ワシじゃ、長老じゃ」
フスベの長老の、老カイリュー。
なるほど。DMとも関係が無くDC内部からの反発も無い、尚且つあのドラゴン四天王達も従わせることのできる、DCの建て直しに向けて仮のリーダーとしては彼が一番の適役だろう。
戦いの後片付けは長老の元で(正確にはカール・パライバ・ファビオラの指揮で、長老は後ろで笑っているだけだった)行われた。
僕がマリアと呼んでいたセレビイも解放されて、2匹の空間移動術により人間世界とポケモン世界が繋がった。
1匹だけでも繋げることが出来るが、あれは不安定で普通だとうまくいかないらしい、だからチョウジに閉じ込めて力を増幅させたり、死んで魂だけにならないと元の世界に戻せなかったそうだ。
2匹で負担を分ければ安定して繋ぐことができる、ガウリイルはもう片方のセレビイを捕まえようとしていた理由はそこにあった。
安定して繋げるという事は、好きなようにポケモン世界と人間世界を行き来できるようになるということである。秋葉さんの野望はこうして実現に至ったのだった。
そして……
僕は今、×××にいる。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
まずマルクのエピローグを少し、×××にはポケモン世界の地名が入ります。どうぞ彼を連れまわして下さい。
2011/03/04 Fri 00:13 [No.156]
あきはばら博士
「起こしてしまうのは悪いので、ドアを閉めましょうか」
ああ、とマルクは後ろのドアを閉めた。
「まず報告から。マルクさんの怪我は意外を深くなく完治したと言えます、有留さんはほぼ無傷です、ミナヅキさんとレイル氏はバラバラになって手の施しようがありませんでしたすみません、Makotoさんは左腕の組織面が綺麗に残っていたのでうまく繋ぎ合わせて病室に寝かせてあります、病室はご存知の通りにごった返していますのでバレることは無いでしょう。フィリットさんどなんさん椎名さんジャグラーさんも別室にて保護しております、ラプラスさんはクールさんとの戦いで亡くなりました。私が把握している人はこれだけです」
「……あ、 ……分かった、ありがとうなんだな」
想定はしていたが、やはり全員生還の戦闘は難しかったようだ、できることならば誰も死なないで欲しかった。犠牲無くして結果は得られないとは言え、悔しい。
見回すと、寝室として使われていただろう先程の部屋とは違い、こちらはごちゃごちゃと大きな机に物が置かれた生活臭が漂う広い部屋だった。
秋葉はマルクに座るよう促し、ティーポットで温かいハーブティーをカップに注ぎ、それを出した。ポケモン世界のきのみをふんだんに使っているだろうか嗅いだ事の無いトロピカルな香りがするハーブティーだった。
それを少し飲んで、秋葉は静かに語る。
「ここまで辿り着いてくれて私は一安心です」
そして、もしも貴方が私の企みに全く気付いていなかったとしたら私がやってきたことはまるで意味が無かったことになるところでした、と付け加えて微笑む。
「そんなことは無いと思うんだな」
「ふふ、そうでしょうかね? ではまず、話を早めるために。 朱鷺さん、出てきてください」
呼びかけられて奥の部屋から現れたのは、1匹のトロピウスの仙桃朱鷺だった。有留はこの事実に気付いたら、なんと言うのだろうか? いや、既に気付いているけれど、認めたくなかっただけだったろうか?
「…………」
「…………」
「…………」
「……あ、朱鷺さん喋ってもいいのですよ、マルクさんは全部すでに知っているのですから」
「ええっ! いいのですか? こんにちは、マルクさん! 朱鷺です! 前は攻撃してすみませんでした」
「こんにちはなんだな」
元気溌剌にはしゃいだような声、この前攻撃した時の怪我は無いかとか体は大丈夫かとかを細かに心配してくれる言動から、マルクは朱鷺は操られているわけではないことを暗に確認した。
「さて、では先程の質問に答えるとしましょう。ラプラスさんにあのような電話をした理由。それを語るためには私がポケモン世界と人間世界をどうしたいかを説明することから始めましょうか――」
秋葉はマルクにした話、それは大体次のような内容の話だった。
ポケモン世界は崩壊への道を進んでいた。
そもそもポケモンとは150匹しかいなかったはずが、それが急激に膨らみ、どんどん数が増えて、あっというまに世界各国まで広がっていった。
そうした目まぐるしい時代の流れで、このポケモン世界はパンクしそうになり、徐々に崩壊に向かっているらしい。
ガウリイルはそうしたこの世界の危機を救うために、人間世界へ侵略することで自分達の世界を生かそうとしていた。
そのための準備として、ポケモン世界と人間世界を接合させて、人間世界側の協力者として秋葉さんを呼んできたらしい。
彼女は最初はその計画に大いに賛成だったのだが、囚われたセレビィの恋人と出会い、人間世界とポケモン世界を結ぶ原理を示したあの論文を詳しく調べていくうちに、一つの可能性を思いついた。
『ポケモン世界と人間世界を繋ぎ、2つの系を平衡状態へと導いて行けば、ポケモン世界の膨張は安定してすべてが上手く行くかもしれない』 と。
彼女はそれをすぐにガウリイルに提案したが、ガウリイル曰く「それはできない、2つの異世界は決して混ざり合えるようなものじゃない」と否定をした。
しかし、彼女はそれまであの世界に生きていたからこそ、少しずつであっても必ず交流ができると確信を持っていた。人間達はこのポケモン世界を受け入れることができると思っていた。
かくしてセレビィ♂と共に協力して、ガウリイルには秘密裏に自らの計画を推し進めていくことになる。
したがって掲示板の人たちをこの世界に連れて来たのは、DMでもDCでも無く、彼女達の仕業だった。
「連れて来た人間達にDCと戦ってガウリイルを倒して欲しい、そのためには人間同士で団結して貰わなければならない、だから私はやってきた元人間の中で年齢が高くリーダーシップがありそうで、通信機器を持っていたラプラスさんにアプローチを掛けることにしました。
ラプラスさんはよく働いてくれました。想定以上に働きすぎた感じもありましたけど、そのおかげか私の計画の良いミスリードとなってくれて良かったです」
と、秋葉はあの質問に対して答える。マルクはその話に少し眉をひそめた、人の存在をただの駒として見ている、人の気持ちが考えられないそんな人間なのかと。
「私からも質問をしますが、 何故、私があの電話の主だということが分かったのですか?」
「ああ、それはなんだな……」
その世界に来たばかりのラプラスさんの名前だけでなく性格を知っていたこと、まるで人間世界での彼を知っているかのようだった、つまり掲示板の誰かということ。
あとは消去法だった、そして実際に出会ったときに確信に変わった。マルクはそう答えたあと、質問を返す。
「秋葉さんは、なんでDMにつかなかったのだな?」
DCを倒したいならばDMに裏切って真っ向から対峙すれば良かっただろう。DCを内側から崩壊させて行くためにDCに残り続けていたとしても、疑問が残る。
彼女が本当に内側から工作していたならばトップは死に本拠地も倒壊して、DMはあんな状態になるはずは無いのだ、彼女は語る。
「DMはポケモン世界が崩壊することを受け入れているからです、私はポケモン世界は無くなって欲しくないですから。DMに就くのはまっぴらです」
滅び行くポケモン世界、それを自然の流れや運命と判断して、他者を傷つけてまで運命にあがなうDCに反対して、対立していたDM。
滅び消えて無くなるものになるとしても、みんなの大切な“夢”として記憶に残り続ける、そんな『夢を作り出そう』とは言いますが、それは全く作ることじゃないと彼女は言う。
「夢とは実現させるものです。残り続けるようなものじゃないと思うのですよね」
「確かに明晰夢という単語もあるくらいだなぁ」
DCと、DMの、2つの受け入れられない思想をぶつけ合わせて共倒れさせて、自分の思想だけを実現させる。狙ったことは漁夫の利のそれであり、結果的にそれをもう少しで実現させようとしている。
あっぱれであるが、やっぱり卑怯で卑劣だ。ポケモン同士が悩み決めていくべきポケモン世界の問題だというのに、ポケモンで無い存在がしゃしゃりでて、無理を通してしまう、それは許されざることだろう。
「……何故、秋葉さんは何も言ってくれなかったんだな?」
マルクは問う。
最初から自分の計画を元人間達に説明してくれれば、無駄にDMとDCが争いたくさんの死者を出してたくさんの悲しみが生まれることも無かった。もっと平和的な終わりもあったはずなのだ。
運良く自分は彼女の野望に気付くことは出来たが、誰も気付くことが無く秋葉も朱鷺も亡くなってしまえば、その野望は何も意味を成さず最悪な結果になる。これは簡単にそんな結果になってしまう。
「この計画は、ただ人を集めればいいというわけじゃない、この計画を十分に理解して何をすればいいのかちゃんと把握できる人を集めて伝えないといけない、慎重に事を進めないと失敗に終わってしまう、カールさんやガウリイルさんには既にばれていましたがちゃんとした証拠が無い限り彼らは私に手出しが出来ない、とはいえ同時にそれは私も自由に動けないということ。だから、その時が来るまで分かる人にしか話すつもりは無かったのです」
彼女はそこでハーブティーをもう一度飲んで、しみじみに語る。
「ヒントは十分にあったはずです。このポケモン世界とは何かを真剣に考えてくれる賢い人は必ず私へ辿り着くはずですから、そんな人を私は選びたかったのです。 でも、残念ながらマルクくん一人だけという結果でしたけど」
「そんなことは…… 無いんだなぁ……」
ヒントなんて全くヒントになってなかったし、自分じゃ絶対に真相にたどり着くことは不可能だった。
マルクは一人の関西人風のツッコミ気質で元気一番な元人間の彼女を思い出す、自分ではなく彼女ならばあの歌姫との雑談をした時点で看破していただろうと思う、その証拠に真相への仮説は既に長老との謁見後の時点でほとんど彼女が完成させていた。
本来ならこの場所で秋葉と話しているべき元人間は彼女であるはずだった、自分がこの場所にいるのはたまたま彼女から話を聞いていただけに過ぎない。
「そんなことありますよ」
秋葉は言う。
「マルクくん、貴方はすごい」
「…………」
「マルクくん、私と一緒にガウリイルと戦ってくれませんか?」
「はい」
その短い返事を聞いて秋葉は床に置かれた箱の中から取り出した『ふといほね』を投げ渡し、マルクは静かにキャッチした。
リアーズやリディアとの激しい戦いで真っ二つ折れて使えなくなった『ふといホネ』は、いろいろな金属で綺麗に修復をされた上に金色に鍍金されていた、長く太く大きく、重みとがさらに増した『ふといホネ』はマルクの掌にしっかりと収まる。
「ありがとうございます」
秋葉は朱鷺に指示をおくり、早速最終決戦への準備に取り掛かる。
たくさんのひとを悲しませてたくさんのものをなくしたけれど、マルクは秋葉のことを恨んだり悪く思うことはしなかった。
2011/03/03 Thu 23:48 [No.155]