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あきはばら博士
そこに一筋の水流がヤグルマとスイレンの間を貫いた。
「スイレンさん!」
「マコトさんっ!」
スイレンが入り口を見るとそこにはマリルのMakotoが立っていた、スイレンは力を振り絞り立ち上がり、改めてよく見ると、彼はボロボロで先ほどまで繰り広げされていた激戦の跡が見て分かる。
「加勢ですか、ふっ 構いません、いいでしょう掛かって来なさい」
ラストバトルにしては味気無い終わり方だと思いこのままではつまらないと判断したのかヤグルマがそう言うと。
「助けに来たぞ、スイレンさん!」
「待たせたな、スイレンさん!」
「微力ながら助太刀します、スイレンさん!」
「頑張れ、応援してるよ! スイレンさん!」
「ラプラスさんにフィッターさんにフィリットさんに椎名さん!」
「…………なんというか」
その援軍はここまでの激戦の傷は癒えてなく残りHPもわずかだと思われ、特性とタイプによって草・ノーマル・格闘技が無効のヤグルマにとってどれも大した相手では無いかもしれないが。ぼそっと魂が抜けたように呟くのだった。
「……仲間っていいですね」
* * *
「……あっ、ちょい待ち」
戦いが行われている部屋のもう一つの出入り口の陰で、シャンデラがトゲキッスを引き止めた。
「ゆなさん…。 いえでも、これはいくらなんでもあんまりです。さすがに酷すぎますよ……いくらあのみなさんがさっきまでの戦いで弱っていると言っても、これは」
「リンチだな、うん。 空色さんが言いたいことは良く分かる。でも」
「……」
「けじめと言っていたように、この勝負には空気を読んで加勢はじっと我慢するべきだと思うんだ、うちらに出来ることは勝敗が決するまで見守るだけ」
「……はい」
「ありがと、じゃあ 行くか」
「…え?」
「自分で頼んでおきながら遊び心で無関係な人を引き込んですべてを巻き込み戦わせて、遠くで俯瞰してずっと弄んでいたアイツにきつーいお灸を据えてやりに行こう。かなり心強いメンバーも揃ってるしそらさんも一緒に行くー?」
「は、はいっ!」
「めざせっ下克上っ!」
「おーっ!!」
* * *
「合体奥義、ミラクルリーフトルネード・トリプルエクスカリバースペシャル!!!!!!」
「ぐああああ」
THE END
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スイレンとヤグルマの一騎打ちラストバトルです。叩き台なので当然変更はあるでしょうけど、こういう場面に行き着くまで頑張りましょう。
主人公が負けてもヤグルマさんは解散してくれそうですし、たまには敵を勝たせてもいいじゃないかとスイレンが負ける話にしました。
ラプラスさんの種族がライチュウに変更になったので加勢メンバーから抜こうとも思いましたが、彼なら絶対来るのでそのままに。
ジャグリオは直前の戦いでフィリンドをかばって瀕死中。レナさんはジュカッターを送り出してちゃっかりあの心強いメンバーに入っているイメージ。
アルビノ戦をラストにする場合、一騎打ちではなく四人くらいで挑み合体技で「これが絆の力だっ」な戦いになるはず。みんなの力を合わせるってことでそれはMakotoさんが書いたほうが適任でしょう。
2011/09/03 Sat 23:25 [No.631]
フィリット
「本当に久し振りだな…ルイージ。」
「…そうだな。ジャグラー、お前とこうして話せるのも……戦争が終わってくれたおかげなんだろう。」
「………だな。」
ふとルイージがフィリットをチラッと見ると、フィリットはまだ少し赤目だった。
「…変わっちゃいないな、フィリットさん。“あの時”もこうして泣いてた。」
「………ぐすっ……そんなに、簡単に変われないよ…」
「まぁ、確かに。」
ルイージが言った「“あの時”」という言葉の意は、フィリットもジャグラーも理解できた。
ルイージがDMかDCに行くか、リディアに選択を強いられたあの時だ。
「…それに、ルイージさんの事で泣いたの……もう1回あるし……ぐす…。」
「…?」
「ルイージさん…リディアと戦ってたんでしょ…?」
「………………………知ってた、のか。」
「うん……。」
「え、どういう事だ!?」
突然の話の流れにジャグラーは混乱する。
「俺は…あれから心変わりしてさ。DCの戦力を少しでも削ろう、って思ってリディアと戦った。」
「な…お前……」
「!……そう、なの?」
「あぁ。見事に、完敗だったけどな。」
ルイージは苦笑いをする。
「俺は結局自分を見失った。いつの間にか、自分が何をしたいのか分からなくなってきて…」
「そっか、それで……そんな時に私達はルイージさんと出会ったんだよ……ルイージさんには、何を話しても通じなかったし……」
「……そうだったのか。」
「うん。その時は、ある作戦の為に仕方無く置いて行っちゃったから……心配したよ…」
「……ありがとう、心配してくれて……」
フィリットとルイージの会話が続く中で、
(「……なんか俺が寝てる間に色々起こってたんだなぁ……」)
と、ジャグラーはそう思いつつ話をボーッと聞いていた。
そしてふと、思い付いた疑問を口に出してみた。
「でさ、ルイージは今何をしてるんだ?」
「え?」
「いやー、何でこんな小さなポケモン達と遊んでるのかなってさ。」
「……あぁ。このポケモン達さ、親をDCに殺されてるんだ。」
「…………それで、代わりに育てるつもりなの?」
「そのつもりだ。」
しばらく、3匹は遊ぶ幼いポケモン達を眺めていた。
「別に、罪滅ぼしとかそういうのじゃなくて、純粋にこの子達に未来を託したいと思うんだ。」
「……大丈夫だよ、ルイージさんなら。頑張ってね。」
「良い子に育てろよ。」
「…あぁ、ありがとう。」
ふぅ、と一息付いて、ルイージは逆に質問する。
「でさ、フィリットさんとジャグラーは何してるんだ?見る所2人で旅してるみたいだけど?」
「え」
「あっ」
一瞬、3人の間に微妙な空気が流れ始める。
「………え、俺何か不味い事言った……?」
「ううん、いや、そういうのじゃないんだけど……///」
「その……なんというか、うん///」
フィリットとジャグラーが顔を真っ赤にする様子を見てルイージは「まさか」と呟く。
「……まさか、2人付き合ってる?」
「(コクリ)」
「(コクリ)」
「マジかよーー!?」
ルイージが叫んだ声が大きかった為に、遊んでいたポケモン達が不思議そうにぞろぞろ集まってきた。
「お兄ちゃんどうしたの?」
「何かあったの?」
「いやなー、このルカリオの兄さんとエーフィのお姉さんが付き合ってるんだってさ」
「狽ソょっ、ルイージ!///」
「ひゅーひゅー」
「よっ、このいろおとこー!」
「ッ……うがぁー!待てぇー!!」
「キャー怒ったー!」
「逃げろー!」
ポケモン達がどこで覚えたのか分からない言葉をあげる。
ジャグラーは恥ずかしさを紛らわす為にポケモン達を追いかけ始めた。
フィリットは沸騰しそうなくらい赤い顔でその様子を見守る。
「…まぁ、あんな奴だけど宜しくな。」
「え…うん……」
会話が途切れ、2人は小さいポケモン達がジャグラーと遊ぶ微笑ましい光景を笑顔で眺めるのだった。
ズゴッ
「いってぇ!」
「あ、ジャグラーさんコケたよ。」
「ブッ、ハハッ!本当だ!」
「笑うなぁーー!!」
END
2011/07/28 Thu 23:04 [No.530]
フィリット
<ジャグフィリが旅の途中でバシャージに会う話>
+ + +
炎タイプの彼はいつも熱くて。
格闘タイプでもある彼はいつもハキハキしてて。
彼が私達側に居る時間は短かったけれど、彼はいつもそんな感じだった事を覚えている。
そんな彼から、あの熱気と明るさが消えた時はとても驚いた。
信じられなかったし、信じたくも無かった。
あの時、私はそんな彼を置いて行くしかなかった。
私の心には、彼を残した事への後悔しか残らなかった。
残らなかった、筈なのに。
それなのに。
私は、彼の事を脳の隅に追いやってしまっていた。
私自身の幸せに浸っていて。
彼の事を、いつしか思わなくなった。
……たとえ大好きな人と幸せになったとしても……
忘れてはいけない事なのに。
+ + +
私とジャグラーさんが旅を始めて、数ヶ月経ったある日。
「フィリットさん、少し休憩しないか?」
「そうだね、ジャグラーさん。」
ふと、足を止めて近くにあった樹にもたれる様に私達は座り込む。
こうしてジャグラーさんとのんびり旅をするのはとても楽しい。
ふと、耳を澄ますとどこからか子供の笑い声が聞こえてきた。
「あれ、向こうでポケモンが遊んでる。」
「…本当だ。いいなぁこういうのって」
その声を、微笑みながら聞いていると。
「………あれ?」
「…どうしたの?」
ジャグラーさんがふと、そう言い出した。
「いや、なんか…別の声が聞こえる気が……」
「?」
少し耳を澄ましてみると。
――ほら、早く!
――キャハハ!遅いよー
――お兄ちゃん、置いてくよー!
――ハハッ、ほら待て待てー!
「……?!」
私はその微かな声に懐かしさを感じた。
どこかで、聞いた事のある声。
「……………まさか…」
「?」
ジャグラーさんは聞き取れなかったらしいけど、私は聞き取れた。
種族がエーフィとあり耳が大きかったからなのか、偶然なのかは分からないけれど。
しっかりと、聞き取った。
あの声は。
何度も聞いた事のある……
「ルイージ、さん……!?」
「何だって…!?ちょ、フィリットさん!」
私は自然と、その声の方向へ駆け出していた。
+ + +
「ほらー!捕まえた!」
「うわ、捕まっちゃったー!!」
「もう一回やろ、鬼ごっこー!」
小さいポケモン達と一緒に遊ぶ、明らかに大きいポケモン。
その姿は炎タイプと格闘タイプを併せ持つポケモン、バシャーモ。
いうまでもなく、元人間のDr.ルイージだ。
「ほら、行く……!」
ルイージの目線の先には。
1匹のエーフィと、ルカリオ……
ルカリオは、自分の友で。
エーフィは、自分の行くべき道を照らしてくれた人で。
「ジャグラー…にフィリット、さん………?!」
「!…やっぱり、ルイージさんだ…!」
「ルイージ?!ルイージなのか…!」
久々の再会に、それぞれが言う。
そんな中で。
「ルイージさん…良かった………無事、だったんだ、ね……」
フィリットは、ボロボロと泣き出す。
「ちょ、フィリットさんどうしたんだ…!?」
「……ちょっと、話をしようか。」
ジャグラーは慌てるが、ルイージは冷静にさっき一緒に遊んでいたポケモン達を呼ぶ。
「お兄ちゃん、どうしてエーフィのお姉ちゃん泣いてるの?」
「……色々あったんだ。俺はちょっと話をしなきゃいけないから、皆で先に遊んでてくれ。」
「うん、分かったー。」
幼いポケモン達はしぶしぶ遊び始める。そんな中で3人は座って話し始めた。
2011/07/28 Thu 22:52 [No.529]