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Re^12: KS『Knight Turtle's Story』テストアップ板

宮野

「神威……俺は……」
「……何もいうな」
 終了後、シンとタクトは能力者の姿で話しかける。というよりシンより年下の癖に……。

「もういいでしょ。あんた達が戦うわけないのに」
「姉さん……」
 あたしはタクトを励ます。と―――――

 ガチャ……という音が聞こえて、中から入ってきたのは―――――――

「あれ、もう終わっていたの?」
「ツ、ツナシさんっ!!??」
 入ってきたのは、シンの養父、ツナシ・リクさん。どうしてここにっ!?

「あれ、3人いるじゃん。神威はシン、詩樹玖はタクト君。そして……どうしてここにユウちゃんがいるの?」
「うっ……そ、それは……」
 焦るあたし。事情を話すと……。

「か、勝手にここの扉が開いて……それで……」
「なるほどね。それと、そろそろ2人とも、変身を解除して。そんな格好じゃ疲れるよ?」

「お、俺は……」
「わかった」
 最初にシンが変身を解除した。タクトは戸惑っていた。

 よくみると、神威とシンの時では瞳の色が違うのがわかる。でも性格が変わるのって、何かあったのかな……。
 ―――あたしが不本意にここに入ってきたのは、あたしが何か特殊な能力を持ってるのかな……?

「……お、お父さん!? ……うわっ!」
 シンが勝手にこける。なんでこけるの……?

「先輩……しっかりしてくださいよ!」
 タクトに突っ込まれる。ボケとツッコミのコンビだなこりゃ。

「シン、いじられてるよ。さて、そろそろ話そうか。ここの施設について」
「ううっ……」

 ツナシさんはここの施設――図書館に何度かかよっている。そしてもう一つの姿―――ナイトバニシング内で起こる聖戦。あたしにはよく分からないけど……。そして、エレイシアは色んな願いをかなうもの。10個集めれば願いを叶える事ができるが、それを狙っている人物もいる……。シンとタクトはそれを巡って聖戦に参加していたんだね……。

「よ、よくわからなかったけど……ありがとうございます」
「いいんだよ。……あれ? タクト君。解除しないの?」
「い、今します!!」

「姉さん……今まで隠しててごめんなさい」
 能力者の事を隠していたタクト。あたしは涙をうかべてしまった。

「いいんだよ……もう……」
「うん……姉さん、好きだよ」

「……そろそろ帰ろうか。僕もうお腹ペコペコだよ」
「父さん……子供みたいに言わないでください」
 ツナシさんの発言にシンが突っ込んだ。いじられ役とツッコミ役っていいよね。……って何を言ってんのあたし。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 図書館を出たあたし達4人は、それぞれの家へ戻った。「夕食はまだ?」というあたしの発言に、タクトは苦笑いをして「はいはい、作りますよ」という。ちょっとムッとしたけど、姉弟っていいよね。これから続くと良いな……。

2011/11/12 Sat 18:38 [No.712]