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Re^5: KS『Knight Turtle's Story』テストアップ板

宮野

桐鐫学園 放課後

 時刻は夕方。授業が終わり、生徒達は家、または寮に帰る。が、ユウ、リオはナギを待ってた。

「ねぇ、ナギくん」
「はい、何でしょうか?」
 ユウがナギに語りかけた。

「一緒に来て!」
「え、ええっ!? 僕、これから剣道部に……」
「案内しますわ」
 事情を知らないまま、ナギをユウとリオは一緒に連れて行く。剣道部(すぐに入部届けしたという)に入ったばかりの彼を2人が引っ張る。

桐鐫学園 - 演劇部『星遊飛行(せいゆうひこう)』

「さっ、着いたよ」
「お、お邪魔します……」
 恐る恐る教室に入るナギ。そこには1人の少女が。

「夢じゃない。じゃあ何なのか。彼は魘されて目を覚ました。変な夢を見たキースは、その夢が何なのか、その真実を突き止めた」

 彼女の演技に部員は拍手を挙げる部員達。少女がナギを見た。

「姉さん、リオさん、先輩」
「タクト君もいるのですか?」
「姉さんからあなたの名前を聞きました。俺、タクト・エトミヤ。よろしく」
「シン・カミナギです。改めてよろしくお願いします」
 タクトがナギに挨拶。

「いらっしゃい。演劇部『星遊飛行』にようこそ! 私は3年で部長のアズサ・キリサキ」
「彼がシン・カミナギくん」
「初めまして」
 アズサに挨拶するナギ。

「お初にかかります、1年のミズキ・シホです」
「初めまして……2年のツヅミ・チカです」
「こちらこそ、よろしくお願いします」

 エトミヤ姉弟、シホ、チカはここの部員で、部長のアズサが仕切っている。

「ねえ、ナギ君。君、シュルツ能力者でしょ?」
「え……どうして?」
「ユウから聞いたの」
「あたしが話したの。大丈夫、ここのみんなは全部知ってるから」
(え……!? 確かエトミヤさんの記憶は消えた筈なのに……どうして……?)
 ユウが神威=ナギと出会った金曜日の夜に記憶を失ったが、取り戻した事に驚くナギ。

 ナギは、右腕の包帯を外し、氷の形をした「シルシ」を部員達に見せる。
(やっぱり奴もシルシ持ち……)
 タクトは彼に何らかの感触を感じた。
「それがシルシ?」
「不思議ですね……」
「生まれ付きこのシルシは付いてなかったんですけど……」
 ナギのシルシを見て興味津々の部員達。

「本当だ、シルシが重なっているー」
「こんなの聞いた事が無い……」
「あの、隠しても良いですか……?」
 チカとシホはナギのシルシを見て興味を示す。

「シュルツ能力者は何処かにシルシを示さなきゃいけない。色々聞きたい事があるけど…まずはお礼を言わなきゃね」
「あ、いえ……もう包帯巻いても良いですか?」

 アズサはナギにシュルツ能力者の事を話す。

「金曜日の夜、図書館にいたんでしょ?」
「え……どうして、知っているのですか? 確かに僕は金曜日の夜に図書館にいましたが……」
「……やっぱりね。あの図書館は、夜になると『ナイトバニシング』になるの。あそこはシュルツ能力者がエレイシアを巡って戦ってるの」
「あ、あの……もうちょっと分かりやすく説明をお願いします……」
「それで聖戦は終わるの? 叶えれば聖戦は終わる。でも10個集めて願いを叶えば再び聖戦が始まる。それを巡って奴らがこの街にいるの」
「あ、貴方達は一体……?」
「演劇部よ」

 ユウに誘われたナギは、剣道部との掛け持ちで演劇部『星遊飛行』に入部する事に……。

2011/07/17 Sun 01:31 [No.452]