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breeze
リヒト
ブレディだね!
良かった合流できて!
ブレディ
あ…あんた、誰だ?
リヒト
僕はリヒトだよ!
君のお父さんの。
ブレディ
な、何言ってんだ!?
俺の父さんはとっくの昔に死んじまってる!
それに、そもそもあんたは
子供じゃねぇか!
リヒト
ふふ…そう来ると思ったよ。
だから僕は、証拠を用意してきたんだ。
…ほら! この紅茶の茶葉に
見覚えはない!?
ブレディ
!! これは…
………
…何だ?
リヒト
僕とマリアベルが毎日一緒に飲んでる
紅茶の茶葉だよ!
君なら知ってるでしょう!?
ほらもっとちゃんと見て!!
ブレディ
そ、そうなのか?
悪ぃけどよ…さすがに茶葉の見た目で
判断するのは無理があるぜ…
せめて、こう…
香りとか嗅がせてくれねぇと…
リヒト
そ、そうなの!? わかった!
じゃあ思う存分香りを確かめてよ!
ブレディ
…いや、いい。わかった。
あんたは俺の父さんだ。
リヒト
信じてくれるの!?
ブレディ
あぁ。確かに見た目は違うが、
そのボケてる感じと一生懸命な所、
俺の父さんにそっくりだからな…
リヒト
よ、良かったぁ…
ブレディ
でも何で子供の父さんが
こんな所にいるんだよ。
リヒト
あのね、僕は異界っていう別世界から
君を助けに来たんだ!
…見てたよ。さっき君が仲間と
離れ離れになったところ。
辛い思いをしたんだね、ブレディ。
…でももう大丈夫。僕が君の力になるから!
ブレディ
そうか、ありがとうな。
でも、助けるなら俺じゃなくて
向こう岸に残った仲間の方にしてくれ。
まだ無事でいるといいんだが…
リヒト
…それでいいの? ブレディ。
君の援護を頼んでくれたっていいんだよ?
ブレディ
あぁ。俺は大丈夫。
こう見えて、敵の目を欺いて
移動するのは得意なんだ。
昔…人質になった母さんを
助けに行った時の父さんみたいにな。
リヒト
…あ、あははは…
知ってるんだ、そのこと。
でもブレディ、絶対に油断しちゃダメだよ。
君は大切な宝玉を預かってる。
…何があっても、死なないで。
父親としても、そうお願いするよ。
ブレディ
あぁ。わかった。
父さんも、どうか無事で。
2012/10/16 Tue 23:55 [No.31]
breeze
ドニ
そこにいるのは、ウードだべな?
無事で良かったべ…!
ウード
ま、まさか父さんなのか?
ドニ
…あぁ。ただおらは、
異界から来たドニなんだべ。
だから正確には
あんたの本当の父さんじゃないんだが…
ウード
異界…そうなのか。
そんな事があるんだな…
ドニ
………
ウード
どうしたんだ、父さん?
ドニ
さっきのウードの行動…
あれを思い出していたんだべ。
ウード
岸に残って、
一人で死のうとしたこと…か?
あれは…すまなかった。
父さんに叱られても無理はない。
ドニ
叱る?
おらが、ウードを?
ウード
…違うのか? そんなに難しそうな
顔してるから俺、てっきり…
ドニ
違うだ…おらにはとても真似できない
勇気ある行動だと思っていたんだべ…
ウード
えっ…?
ドニ
確かにおらの世界でも
戦争はしてるべ。
でもおらにはとても自分を死地に
追いやるような行動はできないだ…
相当な覚悟がないと、
あんな真似はとてもできない…
ウード、壮絶な世界を闘い、
生き抜いてきたんだべな…
偉いだよ…立派だっただ…!
ウード
褒めてくれるっていうのか、
父さん…?
さっきの俺の、無謀な行動を…?
ドニ
…もちろんだべ。
これまで…よく頑張ったべなウード。
あんたはおらの誇りだ…
どこに出しても恥ずかしくない、
自慢の息子だべ…!
もうあんたを
あんな目に遭わせたりしないべ…
今は父ちゃんが守ってやる。
無事にイーリスに帰してやるから…
強く、強く生きるんだべよ…!
ウード
ありがとう、父さん…
俺も、もうあんな
無茶なことはしない…
父さんのその言葉に見合うような
男になるから…!
…見ていてくれよ、
元の世界に帰っても、どこにいても。
異界にいた俺のこと、
ずっと覚えていてくれよな…
2012/10/16 Tue 23:50 [No.30]
breeze
ヘンリー
あ、アズールだ〜。
良かった、無事で〜。
アズール
と、父さん!? どうして!?
だって、父さんは、死んじゃったはず…!
ヘンリー
そうだね、この世界の僕は
ずっと前に死んだって聞いてる〜。
だから僕は君のお父さんとは別人。
異界から君を助けるために来たんだ〜。
こんなに敵に囲まれて、よく頑張ったね。
辛かったでしょ…?
アズール
!! う、ううん…
これぐらい、平気だよ。
こんなのいつものことだからね。
全然大丈夫。
だから、異界の父さんの力を借りなくても、
きっと何とかなるよ。あはは…
ヘンリー
………
アズール
どうしたの…父さん。
ヘンリー
…ねぇアズール。
君はいつもそうやって笑ってるの?
それは君の…
本当の笑顔なの?
アズール
な、何言ってるの、父さん。
笑顔に嘘も本当もあるわけ…
ヘンリー
ううん。
今のアズールの笑顔は偽物。
無理して笑ってるの、わかるよ。
僕、そんな顔は見たくないなぁ。
泣きたいなら泣けばいい。
辛いなら辛いって言えばいい。
強がる必要は無いんだよ。
僕は君の…お父さんなんだから。
アズール
!! なに…それ。
…別に僕は…泣きたいとか、
辛いだなんて…思ってな…
…っ、思って、なんか、
ない…のに…っ、
なんで、涙が…
うっ…うぅ…っ。
ヘンリー
よしよし、アズール。
やっと本当の気持ちを見せてくれたね。
…僕もね、オリヴィエに会うまでは
本当の感情を…
本当の笑顔を知らなかったんだよ。
彼女に会えて僕は変われた…
だから今度は、僕が誰かに
本当の笑顔を教えてあげる番。
今すぐは無理かもしれないけど、
君の本当の笑顔を取り戻すために、
僕にも協力させて欲しいんだ。
アズール
………
…嫌だよ…そんなの…
ヘンリー
え〜? どうして?
アズール
どうしてって…また父さんが
僕のせいで死ぬかもしれないんだよ?
父さんも母さんも、
僕を庇って死んだんだ…
さっきまで笑ってたのに、
目の前でいなくなったんだよ…!
僕はもうあんな思いはしたくない!
また父さんとお別れするのが怖い…
だってそんなの…
酷すぎるよ…
ヘンリー
アズール…
アズール
だから僕のために
戦うだなんて言わないで…
早く元の世界に戻って?
ね…? 今ならまだ間に合うから…!
ヘンリー
………
…僕は死なないよ。
アズールを悲しませたくないから。
それにね…君はこの世界の僕と、
お別れなんかしてない。
アズール
え?
ヘンリー
君にはね、僕とオリヴィエの命が
半分ずつ入ってるんだ。
だから、君が望めばいつだって会える。
君が生きている限り、ずっとね。
だけど、君が死んじゃったら、
僕もオリヴィエも本当に死んでしまう。
僕は君と、この世界の僕たちを…
失いたくない。
だから、守らせて。
一緒に戦わせてよ…アズール。
アズール
父さん…
……………
…わかった。
じゃあ、お願いするよ…
でも約束して。
絶対に死なないって。
そうじゃないと…
僕は父さんのこと呪うから。
こう見えて僕の呪術は
結構強力なんだよ?
ヘンリー
へぇ、怖いなぁ〜。
それじゃあ
絶対死ぬわけにはいかないね。
アズールに呪われないよう、
頑張って戦ってくるよ〜。
アズール
…うん。
ありがとう、父さん。
絶対に…約束、だよ。
2012/10/16 Tue 23:43 [No.29]
breeze
ヴィオール
デジェルくんではないか!
高貴な雰囲気を持つ女性がいたから、
思わず声をかけてしまう所だったよ!
デジェル
と、父さん…? まさか父さんなの!?
死んだはずなのに…!
ヴィオール
ふっ…この私が
死ぬわけないだろう?
まぁ神に嫉妬されて、
運命を弄ばれることはあるやもしれんがね。
デジェル
…その話し方、
まさしく父さんだわ!
でも…一体どうして?
ヴィオール
私は異界からやってきたのだよ。
つまり君の本当の父親ではないのだ…
デジェル
そんな…!
なら、すぐにまたお別れなの…?
ヴィオール
ああ…私は貴族的に颯爽と現れ、
そして颯爽と去っていくのみ。
だから気に留めず、風が吹いたと思って
忘れてくれたまえ…
デジェル
そう…
でも私、父さんにずっと
言いたかったことがあるの。
別人とはいえ
せっかく会えたのだから…
代わりに聞いてくれるかしら。
ヴィオール
なんだね?
デジェル
あのね、父さん。
私、領主として民を守る
父さんのことを尊敬してたの。
屍兵からみんなを守る盾であろうとする
父さんは、立派だった…
結局、その行いのせいで父さんは
帰らぬ人となったけれど、
その背中を見て育った私も
みんなの盾となれるよう、
この兵種についたのよ。
あなたは父とは別人だけれど、
それだけは…伝えさせて…
ヴィオール
…………
デジェル
父さん…泣いているの?
ヴィオール
…貴族が泣くものか。
我が子を置いていくことが
少し辛いだけなのだよ…
デジェル
…ありがとう、父さん。
でも、忘れられるわけないわ。
あなたが来てくれたことは、
私、ずっと覚えているから…
2012/10/13 Sat 20:27 [No.28]
breeze
クロム
シンシア…
そこにいるのはシンシアか?
シンシア
と、父さん…!?
ほんとに父さんなの!?
で、でも…どうしてここに?
父さんはずっと前に死んだはずじゃ…!
クロム
あぁ…
俺はこの世界の人間じゃない。
異界と呼ばれる別世界から来た
クロムなんだ。
神竜ナーガの力を借り、一時的に
お前達の力になるために来たんだ。
シンシア
!! ナーガ様に…!
クロム
すまん…シンシア。
この世界では俺が死んでしまったことが
滅びの助長となってしまったんだろう?
シンシア
…父さん、
そんな顔しないで。
英雄であり聖王であった父さんが
弱気な顔するなんて、らしくないよ。
父さんはあたしが憧れてる
ヒーローなんだから。
ルキナだって今の父さんの顔見たら
がっかりしちゃうよ?
クロム
ルキナは…
いまイーリスにいるのか?
シンシア
そうだよ。ひとりで国を守りながら、
あたしたちが帰るのを待ってる。
だからここで負けるわけにいかないの。
ルキナを悲しませたくない…
クロム
では俺は、お前が無事に
イーリスに帰れるよう力を尽くそう。
必ず守ってやるからな、シンシア。
シンシア
ありがとう、父さん。
じゃあ今だけ力を貸して。
ここさえ切り抜けられれば、
後はもう大丈夫。
もう二度とこんな目に遭わないように、
あたしがみんなを守ってみせるわ。
クロム
そうか…それは頼もしいな。
ならこの世界はお前に任せるぞ!
シンシア
うん、任せて。
憧れだった父さんにそう言われると
いつもより頑張れちゃうよ。
2012/10/13 Sat 18:31 [No.27]
breeze
ンン
お父さん…!?
あなたは、お父さんですか!?
ガイア
お前はこの世界の…ンンか。
ンン
きっとこれは幽霊なのですね…
でも、それでも構わないのです。
お父さん…
会いたかった…会いたかったのです!
ううっ…ううっ!
ガイア
いや、俺は残念ながら幽霊じゃない。
だが、この世界の人間でもない。
俺は異界からやって来たガイア。
お前の父親と同一人物ではあるが、
別人でもあるんだ。
ンン
異界の…お父さん?
ガイア
あぁ。俺はお前を助けるために
ここまで来た。
死んでしまったこの世界の俺の
代わりにはなれないが…
お前がここを脱出するための
手伝いならできる。
…ほら、これは俺の大事な砂糖菓子だ。
それでも食って安全な場所で待ってろ。
ンン
…これはお父さんが昔
好きだったと聞いていたお菓子なのです。
ガイア
そうか。
ンン
お父さんは私に思い出の一つも
くれなかったですから…
寂しくなるとこのお菓子を買ってきて、
お父さんを思いながら食べたですよ…
だから…これは私にとっては
唯一のお父さんの思い出…
ガイア
ンン…
ンン
お父さんの…
お父さんの味なのです…
う、うわーん!
ガイア
ンン…
泣いてくれ…泣いていいんだ。
お前が泣き止むまで…ずっと
こうしていてやるからな。
2012/10/13 Sat 16:50 [No.26]