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breeze
ヴィオール
デジェルくんではないか!
高貴な雰囲気を持つ女性がいたから、
思わず声をかけてしまう所だったよ!
デジェル
と、父さん…? まさか父さんなの!?
死んだはずなのに…!
ヴィオール
ふっ…この私が
死ぬわけないだろう?
まぁ神に嫉妬されて、
運命を弄ばれることはあるやもしれんがね。
デジェル
…その話し方、
まさしく父さんだわ!
でも…一体どうして?
ヴィオール
私は異界からやってきたのだよ。
つまり君の本当の父親ではないのだ…
デジェル
そんな…!
なら、すぐにまたお別れなの…?
ヴィオール
ああ…私は貴族的に颯爽と現れ、
そして颯爽と去っていくのみ。
だから気に留めず、風が吹いたと思って
忘れてくれたまえ…
デジェル
そう…
でも私、父さんにずっと
言いたかったことがあるの。
別人とはいえ
せっかく会えたのだから…
代わりに聞いてくれるかしら。
ヴィオール
なんだね?
デジェル
あのね、父さん。
私、領主として民を守る
父さんのことを尊敬してたの。
屍兵からみんなを守る盾であろうとする
父さんは、立派だった…
結局、その行いのせいで父さんは
帰らぬ人となったけれど、
その背中を見て育った私も
みんなの盾となれるよう、
この兵種についたのよ。
あなたは父とは別人だけれど、
それだけは…伝えさせて…
ヴィオール
…………
デジェル
父さん…泣いているの?
ヴィオール
…貴族が泣くものか。
我が子を置いていくことが
少し辛いだけなのだよ…
デジェル
…ありがとう、父さん。
でも、忘れられるわけないわ。
あなたが来てくれたことは、
私、ずっと覚えているから…
2012/10/13 Sat 20:27 [No.28]