Net4u サービスを終了します
大ちゃん
センター試験の監督に来ています。寒いです。ヒートテックで救われていますが、頭が寒いです。
最近はセンター入試を経て国公立大学の志願者が増えたそうですが、決して「不景気だから」だけではありません。実は私学が数多く存在するのは、東京など都市部くらいなのです。
他県では、高校も大学も、県立・国立が大多数を占めます。私立は数えるほどしかありません。国立大から編入してきた後輩たちに聞くと、優秀な学生はみな公立に通い、私立に通う学生は評価が低いとか…。私立神話は、私立大学付属高校の多い東京や都市圏独特のもののようです。
話は変わりますが、一昨日、都Pの関係で都教育庁と教育懇談会に出席しました(詳しくはブログでね)。都の幼小中高各校種の方々と情報を共有する貴重な会なのですが、やはり義務教育までは行政の監督が行き届いて力が入っているのですが、幼稚園や高校になると、私学の占める割合が多く、圧(お)されているという印象で、各校種さまざまな課題をかかえているようです。
引き続き開催された新年賀詞交歓会は幼Pが幹事だったので、私立大学教員の立場から最近の大学生の傾向について挨拶してきました。
最近の大学生の特色は、ひとつには、自己表現力がついてきていることがあげられます。臆することなく自分の意見を主張することができ、自己のアイデンテイティがある程度確立されているようです。そうした教育を受けてきたのだと思います。
一方で、辛いこと、困難なこと、嫌なことから逃げたがる傾向があります。苦労はしたくない、自分の利益にならないことはしない、世のため人のためではなく自分のため、という若者の比率が多くなってきているのです。
一概に言うことはできませんが、こうした学生が社会に出ると、ニート層拡大という問題になっているのかも知れません。親になると、PTA嫌い、地域・町会とは無縁の社会での生活を渇望する、そんなことになっていくような気がしてなりません。
また、学歴を調査してみると、比較的、出身校として公立学校を多く経験している学生は、人間関係を築くのがうまいことも特色のひとつです。私立学校中心の学歴をもっている学生は、人間関係を気付くのが苦手。そのような印象をうけます。
その原因は、学校だけにあるのでなく、家庭環境も影響を与えているとは思いますが、私立学校に通う子どもは、親の年収も同程度、家庭環境も同程度、学力も同程度という、気の合いやすい仲間だけの集団ですごしてきたストレスフリーの子供達、一方の公立校は、経済力も家庭環境も親の生業も多種多様な人間関係の中でもまれてきた子供達が多いということなのかも知れません。
社会にでてからつまづくのは前者、社会にでてから伸びるのは、やはり後者ではないかと思ったりします。
公立校の魅力をアピールしていくことのひとつの意義が、そうしたところにもあるような気がします。
2011/01/15 Sat 08:06 [No.189]