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高倉健の憂いと山本周五郎

杉さんぼく

我等団塊世代の時代的ヒーローだった俳優に高倉健さんがいます。
その健さんが、山本周五郎作品に触れているので紹介しましょう。

…人に薦められて山周さんの「晩秋」をあわてて読んだら、骨太のしっかりした、もの凄く力強い作品だ、と思った。
自分の父親を切腹に追い込んだ相手に、心を通じさせてしまう娘の話で、何もかも人のせいにして押し付ける今の時代を見抜いて書いているその筆は凄い、黒澤明監督も行き詰まると、山周作品を読んでいたとか。
現代人が失ってしまった何か大切なものを追い求めて止まない……

そしてこの「晩秋」を読んでいただきたい、と憂いをこめて結んでいます。

健さんがまた、かくも言います。

…冬の松を表す「寒青」と言う言葉が好きだ。
枯れ果てて凍てつく風雪に、松だけが青々生きている、人生どんな厳しくあっても、自分もこの松の様に青々と、活き活きと人を愛し、信じ、触れ合い、楽しませるようにありたい……、そんなふうに生きていけたら……。
とても好きな言葉だ。

たまには、歴史に関係なくもこうした読書に親しみましょう。
それこそ、歴史に触れて、そんな風に生きて行けたら…です。
恵光院周嶽文窓居士 合掌。

2015/07/27 Mon 00:54 [No.64]