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京都歴史研究会代表
古来より地名は、
地形・特産物・生息動植物・
幕府や藩の行政機関・神社や城・住人の職業身分・出来事等・・・・
その土地の地理歴史から命名されている。
土砂災害に見舞われた
広島県広島市安佐南区八木地区(八木3丁目)は、かつて
『蛇落地悪谷
(じゃらくじあしだに)』
「竜の首が落ちた場所」と呼ばれていた
災害に警鐘を鳴らした地名だった。
新興住宅地は、古(いにしえ)の人々の付けた名前を伏せて
○○台や○○の丘等と、お洒落な名前を付け宣伝し、購買意欲を駆り立てる。
なので、古地図を確認したり、古老の話を聞いたり、古い登記簿(閉鎖謄本)を入手する等、危険情報を集めるのが、土地や家屋を購入する時に必要だろう。。
例えば、古(いにしえ)の名前を挙げてみよう・・
@小野小町の棲む随心院に
九十九夜通った後、満願の百日目に凍死した深草少将(良岑宗貞816〜890後の僧正遍昭:小野小町と同じ六歌仙の一人の説有り)は有名だ。
その少将の住まいが京都伏見の深草の地なので、深草少将と呼ばれた。
深は、深田、泥田を意味し、
草は、伏見区の伏フサ・フシ・フセと同様に水辺の底湿地を意味している。
よって深草の地盤は強くない場所なのだ。
A柴又(しばまた)は、
[嶋俣(しままた)]が変化したもの。嶋は、デルタ状の土地。
俣は、河川の合流地点を意味する。
岐阜県大垣市の秀吉の一夜城で知られる「墨俣城」も俣が付く。。
長良川とその支流が入り混じる地に建てられた城(砦か)で、城全体が河川に面している。
現在の城跡とされている場所は、河川の氾濫や開発で地形が変わっている為、推定された場所で、遺構が残っていたのではない。
他に、危険地帯として、
B小豆(あずき)は土砂災害のあった場所
「あず」は「あぞ」の転化、谷筋が崩れて岩などが堆積している場所。
香川県小豆島は古事記では、
「あずきしま」と呼ばれている。
C芋・伊毛・妹・神・今生などの「いも」は、うも(うめ)となまり、埋まるの意味だ。
新潟県の中越地震で被害をうけた、旧山古志村の
「芋川」も、「埋もれる川」そとしている。
D宇佐・牛は、まさしく古語の「憂し」からで、不安定な土地を云う。
Eに続く
2015/09/08 Tue 07:52 [No.115]
京都歴史研究会代表
E梅も、「埋め、埋まった」から来ている。
沢山のビルが建ち並ぶ大阪の中心[梅田]は、湿地帯を埋め立てた場所だ。
F落合は、川の合流部を意味する。
G柿のつく地名は、土地が「欠けて」いる所。。
H釜は、津波でえぐられた地形。
鴨も「カマ」が転じて、えぐり取られた地形や低湿地の浸水地名。
京都の下鴨は、そのままの場所だ。
I倉・蔵は、「崖や谷」などに付けられた。
神奈川県の鎌倉、岡山県倉敷市が挙げられる。
土砂崩れがおきやすい地区かも知れない。
J白は、「更(さら)地」になるという意味。洪水の土砂で埋まった土地。
K曽根は、川の水が運んできた堆積物を「そね」と呼び、突出した岬や、城下・市場などの端を表わす。
L新田(にった)は、「煮た」で「じとじとしている湿地や沢」を表す。
M貫(ぬく)は、鉄砲水での山崩れや土砂崩れの場所。
N除(のぞく)は、洪水時に、税を「免除」されたや、土地が「のぞかれた」の意味。
O萩(はぎ)は、「剥き」に由来し、山間部では崩れやすい崖地、土地が「剥がれ」地滑りする場所。
P平は、急傾斜地や崖地で滑りやすい土地。
Q吹(ふく)は、火山の噴火例えば、雲仙普賢岳は、ふく→ふける→ふけぬ→ふけん→ふげんだけ。
番外編で、美女は、何故だか「ぬかるみ」を表している
まだまだ、数多くの警戒を促す名前が存在している
本『あぶない地名』
災害地名ハンドブック
小川豊著…等々発行されているので、参考にされると良いだろう。
2015/09/08 Tue 07:56 [No.116]