No.7へ返信

記事投稿フォーム
題名
名前
補助
本文
他の入力項目
編集キー
  
送信

フレデリク/ンン

覇王樹

ンン
 まさか…? お父さん!? お父さんなのですね?

フレデリク
 ンンさん… この世界のンンさんですね。
 私は、異界と呼ばれる別世界から 貴方を守るためにやってきました。

ンン
 別世界…という事は、 本当のお父さんではないのですか?

フレデリク
 ええ…ですが、せめて父親らしく 娘の貴方を守らせて下さい…!

ンン
 では本当の…本当のお父さんは どこに…いるのですか?

フレデリク
 !! それは…

ンン
 …いえ、ごめんなさいです。 私のお父さんはもういないのです。
 私は聞きわけの良い子ですから、 それぐらいわかっているのですよ。
 でも…初めて生きている お父さんを見て…
 本当のお父さんも こんな人だったのかなって…
 本当のお父さんの話し方も こんな感じだったのかなって…

フレデリク
 …話し方…私のですか…?

ンン
 そうなのです…
 私…私は…よそのおうちで ずっとお世話になっていたですから…
 お父さんみたいに丁寧に話せば 嫌われたりしないかなって思って…
 お父さんのことを知ってる人に聞いて… 必死で真似ていたのですよ…
 ううっ…ううっ… お父さん…お父さん…
 本当のお父さんに 会いたいのです…

フレデリク
 …申し訳ありません。 私と出会ってしまったせいで、
 貴方の辛い記憶を呼び覚まして しまったのですね…

ンン
 …いえ、私もみっともなく 泣いたりしてごめんなさいなのです。
 本物のお父さんではないですが、 一目会えて良かったのです。
 こんな奇跡みたいなこと、あるのですね… おかげで勇気がわいてきたのです。

フレデリク
 ンンさん…貴方は本当に いじらしい子ですね…
 お詫びの印には ならないかもしれませんが、
 貴方のことは 私が必ずお守り致します!
 大事な娘の貴方を…!

ンン
 お父さん…! ありがとうなのです…

2012/10/05 Fri 01:56 [No.7]