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ロンクー/ウード

すら

ロンクー
ウードだな…

ウード
父さん!? いや、そんなまさか…
父さんはずっと前に死んだはず…

ロンクー
俺は異界から来た別世界の者。
お前の父親とは別の人間だ。
だが、親子ということに変わりはない。

ウード
そ、そうなのか…

ロンクー
先ほどのお前の闘いに対する強い意思、
しかと見させてもらったぞ。
戦士として目的を遂行するために、
仲間を逃がそうとしたのは…立派だった。

ウード
父さんなら…父さんなら、
あの時ああするかもしれないと思ったんだ。
父さんは昔、賊から母さんを
守りきったと聞いてる。
そして…最期の時は…
その身を呈して、俺を守ってくれた。
だから、今度は俺も、
誰かを守れるような…
父さんのような剣士になりたいと思って…

ロンクー
…そうか。この世界の俺は…
息子に慕われる父親であったようだな。

ウード
あぁ、父さんは俺の誇りだ。

ロンクー
…ありがとう、ウード。
だが、この世界の俺や、
さっきのお前のように、
自分の命を
投げ出すような真似はするな。
仲間を守るにしても…
生きてそれを叶える方法はきっとある。
命を落とせば、
誰も守れなくなってしまうんだ。
この世界の俺が…どれだけ望んでも
お前を守ってやれないように。

ウード
父さん…

ロンクー
約束しろ。今ここで。
もう二度と…自分を犠牲にしないと。

ウード
わかった。
約束するよ…この剣に誓う。

ロンクー
…その言葉が聞けて安心した。
さぁ、下がっていろ、ウード。
この地に来たからには、
お前の命を脅かすものは
この俺が全員叩き伏せてやる。

ウード
ありがとう…父さん。
でも…俺も闘う。
俺に、父さんの背中を預けてくれ。
夢だったんだ…父さんと共に闘うことが。
父さんの背中を、俺が守ることが。

ロンクー
ウード…
ふっ…いいだろう、
俺の背中、お前に預けよう。

ウード
ああ!

2012/10/28 Sun 17:00 [No.43]