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リベラ:
そこにいるのはノワールさん…?
ノワールさんなのですね?
ノワール:
と…父さんなの?
リベラ:
ああ…神よ、この異界で
我が子と出会えた奇跡に感謝致します。
ノワール:
で、でもどうして…?
父さんはもういないはずなのに…
リベラ:
私はこの世界とは別の世界から
やってきました。
神竜ナーガ様の
尊いお力をお借りして。
ノワール:
!! 神竜…
リベラ:
あまり長い時間はいられませんが…
ノワールさん、安心して下さい。
あとは父が神の御旗の元に
敵を蹴散らして参ります。
安心して休んでいて下さい…
ノワール:
それは…それは嫌っ!
リベラ:
…えっ?
ノワール:
そうやって、いつもいつも
神に祈って神の名のもとに戦って…!
そして父さんは
神の御許に逝ってしまった…!
私は神様なんて大嫌いよ…!
本当に神様がいるのなら、
どうして今まで助けてくれなかったの!?
どうして父さんを
守ってくれなかったの…!?
置いていかれた私と母さんが
どんな気持ちだったか…
母さんまで神の元に旅立った時の
私がどんな気持ちだったか…
あなたにはきっとわからないわ!!
リベラ:
…………
ノワール:
わ、私はただ…
二人に傍にいてほしかったの。
神様なんていなくてもいい、
父さんと母さんがいれば良かったのに…!
リベラ:
すみませんでした…
ノワールさん。
あなたの仰ることはもっともです。
言い改めましょう。
今私が戦う理由に、
この際、神は関係ありません。
私はこの世界とあなたと守るため、
戦況を変えたいのです。
武器を持たぬあなたを、ここに
放っていくことなんてできるはずがありません。
神のためではない…私自身のために、
あなたを守らせて下さいますか?
ノワール:
父さん…
…わかったわ。ありがとう…
さっきは神様を否定するようなことを言って
ごめんなさい…
リベラ:
…大丈夫ですよ。
神は全てをお許しになります。
さぁ、それでは私は屍兵どもを
せん滅して参ります!
ノワールさんはどうか
安全な場所へ!
2012/10/09 Tue 23:37 [No.16]