杉さんぼく
太宰治が坂本龍馬に触れた話があります。
ある友人が突然太宰を訪ねて来た時の事を後に振り返って太宰が言った次の一言。
「あの時は坂本龍馬でも来たのかと思ったよ」
この友人を義母に紹介した折りも次の様に言う。
「僕たちは明治維新の志士くらいの気概はあるんですからね、オッ母サン。坂本龍馬や高杉晋作だってこんなものですよ」
そう言えば、若い10代の頃の初期に習作で奇兵隊を書いていましたから、太宰は幕末維新に興味を抱いていたのでしょう。
今も現代も若者の興味は変わりありませんね。
龍馬が伏見での薩摩藩士同士討ちを思って唄ったと言う里謡
「咲いた桜になぜ駒つなぐ、駒が勇めば花が散る」
これは山家鳥虫歌にあるもので、もし龍馬が知っていての話なら、高杉晋作の「三千世界…」と通ずる風流(フリュウ)かも知れません。
2015/09/11 Fri 09:56 [No.125]