Joker
部屋から出た竜宮一姫はホテルの屋上へと向かった。
「ふふふ、このまま屋上から最大級の空気の塊を作り出してホテルごと圧死させてやる!」
エレベーターに乗り込もうとする竜宮。
そこへ一筋の光
ビシュムッ
光は竜宮の左足の太ももを貫いた。
「ッッッッッッッッッッッッッッッッッッン!!何事!?」
左足を抱えてうずくまる竜宮。
「行かせはしねぇぜ!」
現れたのはシャンゼリオンとクロウの分身10体ほどだった。
「空気の壁ならスタンドは通過できるぜ・・・
クロウも部屋の外に分身を作り出せる。
さて、俺のスタンドの射程が50メートル、クロウのロンリー・ソルジャーが500メートルだ。
もうお前に勝ち目はない。とっとと諦めな。それともまた風穴開けられたいか?」
「くうぅぅこしゃくなァァッ・・・勝った気になるんじゃないよッ!!」
竜宮はオトヒメを出して何かをした。
しかしその何かが暁にはわからない。
「クロウッ!あいつ今なにをしたッ!」
「わカらないッ・・・
・・・・・・!何カが来る、避けろッ!!」
クロウの叫びむなしくシャンゼリオンは何かに吹き飛ばされ壁にたたきつけられた。
「かはッ!」
「暁ッ!これは・・・空気の壁だ!やつは空気の壁をシャンゼリオンに向けて飛ばしてきたんだ!!」
「気づいても遅いッ!空気の壁はすでに動きを止めている!
一度静止した空気の壁はもう動かないッ!!」
「くそッ!じゃあもうシャンゼリオンは動けないということカ!?」
「そういうことさッ!
さて、この槍のように細く尖らせ固めた空気で
鉛筆で消しゴムを貫くようにッ
シャンゼリオンを串刺しにしてやる!!」
空気の槍を発射しようとした瞬間、竜宮の背後からクロウの分身が1体突然出現した。
竜宮はそれに気がつくことなく背中を思いっきりくちばしで貫かれた。
「イッッッッッッッッッッッッッッぎゃあああああああああああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
苦しみもだえる竜宮。
「なッ!なッなッなッなッなッなッ何故ェェェェェェッ!!
いつの間に私の後ろにカラスがぁぁぁぁぁッ!!」
「それはシャンゼリオンのもうひとつの能力、オーヴァー・ザ・タイムスだ。オーヴァー・ザ・タイムスはレーザーを当てたものを10秒後のどこかに飛ばせる能力。
俺はお前の空気の壁に吹っ飛ばされる瞬間、クロウの分身を1体10秒後のお前の背後に飛ばしていたんだ。」
「くうぅぅぅぅぅう!まだだ!ぎりぎりで空気の壁でガードした!!次くらうことはないッ
空気の壁で全身防御して今度こそ貴様らを殺してやるッ!」
「次?今度?もうないぜ。そんなの。
ギャンブルやってるとよく聞くせりふだけどよぉ、それを言ったやつはもうその瞬間に負けが決まってんだよ!!」
竜宮の背後のエレベーターが開いた。
中に入っていたのは浄芽たち3人とクロウだった。
「お前たち・・・!!な・・・んで!?」
鋭司が答える。
「俺がばら撒いた水を浄芽がわずかに残った波紋の電気で電気分解して、それでできた酸素を吸った浄芽が振動エネルギーに変えた波紋を最大威力で空気の壁に打ち込んだのさ。」
「ただのパンチならともかく、振動をまとったパンチのラッシュには耐え切れず粉々になりやがったぜ。
さて、降参してヤマトのアジトの場所を吐くか。それともまだ戦うか・・・」
浄芽がアメジスト・ゴーレムを出す。
「俺はたとえ相手が女でも容赦しない。それが敵ならな。」
「ひいィィィィィィィィィッ!おしえますぅ!!
だから命だけはお助けてくださ〜〜〜〜〜〜い!!」
「よし、おしえろ。」
「ヤマトの基地は北海道の摩周湖の近くにあります・・・
数年前につぶれたホテルを基地に使っています・・・・・・」
「なるほど、わかった。
おい鋭司、SPW財団に連絡しろ。この女を引き取ってもらう。」
竜宮 一姫―SPW財団によって保護、再起不能(リタイヤ)
to be continued(トゥ ビー コンティニュード)
2009/12/31 Thu 21:53 [No.61]