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第七話 オトヒメ その1

Joker

「あ〜いい湯だったぜ。」
「どうでもいいがお前らは寝るときもその学生服なのカ?」
「ちげえよ。暁のやろうが飯食った後すぐ風呂入りたいとか言ったからだ。」
「何だ、文句あんのか?」
「いや別に。とっとと部屋に帰って寝たいだけだ。」

浄芽たちは風呂に入って部屋に帰ってきた。
「おかしい。」
「何がだ浄芽?」
「空気がにごっている。クーラーの空気供給に何か問題でもあるのか・・・」
浄芽は天井のクーラーを触ろうとした。

だができなかった。

「何だ・・・見えない壁のようなものがあってクーラーに触れることができない。」
「――浄芽、どうやらその見えない壁っていうのはそこだけじゃないらしいぜ。」
鋭司は窓に触ろうとしているができない。暁は入り口のドアを開けようとしているが開かない。
「どうやら俺たち全員が部屋に入った直後に、外側に壁を作って出られなくしたみたいだな。」
「ほかの外側に通じている部分も全部見えない壁によってふさがれている。
つまり俺たちは閉じ込められたわけだが・・・・・敵はこの状態からどう攻撃してくるつもりだ・・・?!」
「いいや鋭司、敵は攻撃をしてこない。この部屋は外と空気がまったく通じていない。つまりいつか酸欠になって・・・」
「全員窒息死カ。たしカ大和には空気を固めることのできるスタンド使いがいた。」
「なんてこと言ってる間にだいぶ苦しくなってきたな。そのやろう酸素分多めに壁を作りやがったな〜・・・」

―――部屋に閉じ込められたことが発覚してから10分が経過

4人(3人と1羽)はすでに虫の息であった。
「おい浄芽〜・・・もう一度だ・・・・もう一度ラッシュを壁に打ち込むんだ〜〜〜・・・・・・」
「無理だ・・あの壁はアメジスト・ゴーレムのパワーでも無理だ・・・・硬すぎる。それにもうパワーが・・・波紋も練れない。」
「―――おい暁。金の準備はいいか?」
「・・・あァ?!」
「ホテル側に払う金は用意できているのか・・・・・?」
「――助かるのか?」
「ああ・・。クロウ、俺が特大の穴をこの部屋に開けてやるからその穴から一気に分身して外に出てくれ・・・・・」
「わカった。」
その返事を聞いた鋭司は床に向かってテイク・ザ・ウェイブを出した。
テイク・ザ・ウェイブは床にかみつき水に変えていった。
「なるほど!床なら壁ははられていない。」
「・・・いや、駄目だった。」
「え!?」
床の下、つまり下の部屋の天上にも壁ははられていたのだ。

「ということは・・・」

下の部屋には女がいた。
「ごきげんよう、神城浄芽御一行。
あたしの名前は竜宮 一姫(たつみや いつき)。あなたたちを苦戦させている“オトヒメ”のスタンド使いよ。」
そういって一姫は部屋から出ていった。

2009/12/14 Mon 18:42 [No.56]